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2013年9月12日(木)

『龍が如く 維新!』プロデューサーの横山昌義氏に独占インタビュー! キャラクターの魅力を最大限に引き出した新たな方向性とは!?

文:チョロ松

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■PS4版とPS3版の違いは? コラボ展開の話題も!

――今回はPS4とPS3でのマルチプラットフォーム展開となりますが、PS4で開発するにあたっての苦労などはありますか? また両機種での違いはありますか?

 当然、ハイクオリティな映像を作るわけですから、そこは頑張っています。ですが、予想していたほど大変というわけではありません。これはPS4というハードがPS3タイトルを開発していた人間からすると、非常に触りやすいハードであるということですね。

 ハード間の違いとしては、グラフィックに尽きると思います。とは言え、PS3で我々は『龍が如く』シリーズを計5タイトルリリースしてきました。国内PS3で最も多く開発してきた自負もありますし、PS3のスペックの限界に挑戦したいという思いもあります。そんな思いから、PS3版はハードでの最後の締め、総決算的な位置づけとして気合いを入れて開発しています。

 同時に我々開発者は、常に「最高の環境で最高のエンタテインメントを」との思いもあります。PS4ではその可能性へのチャレンジをしたいですね。

 1つ誤解がないように言っておくと、ゲームの内容はPS4とPS3で変わりません。ゲームを触った感触、得られる感動は同じであるべきとの考えのもと、制作しています。『龍が如く』に長らくつき合ってきてくれたPS3ユーザーのための1本でもありますしね。

 ユーザーさんごとに、ご自分の環境、つき合い方を考慮し、好きなハードを選択していただければと。

――すでに公開されているスクリーンショットでは、坂本龍馬としての桐生一馬と、斎藤一としての桐生一馬は、同一人物にもかかわらず雰囲気が若干違うように思えます。何か意図的に変えた部分があるのでしょうか?

 京都にやってきて斎藤一を名乗ってからのほうが、厳しい顔つきになっていると思います。なにせ「ばれたらマズイ」という状況下なので。今作は坂本龍馬という男の成長物語でもありますが、第1章の龍馬はまだまだガキだし、青いんですね。その後、いろんな人と触れ合って、闘って、さまざまな考え方を学んでいくんです。彼の目的はあくまで変わらないのですが、どんどん大人になっていきます。そういった部分が、彼の表情にも出てくると思います。序盤は、特にこわばった顔をしていますね。

『龍が如く 維新!』 『龍が如く 維新!』

――これまでのようなコラボレーション展開は予定されていますか?

 『龍が如く5』の時は、130社以上とのタイアップを実現しました。ただし、あの作品はあくまで現代劇なので、実際の看板をゲーム中に登場させることが、リアルな街を表現するための手法の1つでもあったんです。

 今作では無理やり時代を越えてタイアップを持ってきても意味がないので、積極的にタイアップ企業を集めるようなことはしていません。……が、やるはやります!(笑)。

――どのようなタイアップ内容となるのでしょうか?

 “当時の京都にあっておかしくないような形”で扱わせていただける企業さんとのタイアップですね。変な話ですが、社名をカタカナからひらがなに変えさせてくれとか、ロゴなどを幕末風に思いっきり変えさせてくれとか、無茶なお願いをしています(笑)。ファンの方も「こう来たか!」とニヤリとしてくれると思います。

――TGSではどのような発表がありますか?

 まずシアターでトレーラー映像を上映します。それを観ていただければ、これまでに出ている情報が、点から線につながるのではないかと思います。「本当にストレートな話なんだな」と、納得してもらえるんじゃないでしょうか。熱い男たちのヒューマンドラマになっていることを、しっかり伝えられる映像になっていると思います。

 また今回のTGSでは、映像だけでなくブースそのものも、シリーズファンの方に来ていただいて、楽しんでもらえる内容にしようと思ってます。

 毎年、ブースで長時間過ごされるファンの方も多いのですが、そういったファンの皆さまがたくさん写真撮って、たくさん思い出を作って、楽しい記憶と共に帰っていただければと。TGSはゲームの見本市ではありますが、今回は例年以上にイベント的な側面を強く意識しています。高回転率で多くのお客様に観ていただくことより、来場くださった方の“満足度”を高めたい。そんな出展を目指しています。配布物、販売物にもご期待ください。

――それでは2014年の発売に向けて、『龍が如く 維新!』に期待するファンの方にメッセージをお願いいたします。

 個人的に、今作は“龍が如くが好きな人にとって最高の時間”を提供するというコンセプトで挑んでいます。これは作品自体のコンセプトだけではなく、キャラクター総選挙然り、これから展開予定のプロモーション然り、すべてにおいてコンセプトにしていることです。

 『龍が如く』はこれまで家庭用ゲームとして8年間、ファンの方に支えられ続けてきた作品です。その3,000日という時間は、我々スタッフを育て、業界を育ててくれました。毎作考えてることなのですが、これだけの時間共に歩むためには、“ゲームを作って売る”ということだけでは成立しないと考えてます。制作発表から、公式サイト、TGSのようなイベントからWEB動画、こうしたインタビューまで含めて、すべてが“商品”だと思いますし、制作発表から発売後までの期間中、どれだけファンの方をワクワクさせることができるのかが、最終的な評価につながると思っています。

 おそらくファンの方が考える以上に、制作スタッフの1人1人も『龍が如く』を愛してますし、“素晴らしい時間”をユーザーの方たちと共有したい。そのためには、どんな努力もしていくつもりです。今作はそういう、関わる人間すべての“喜び”が詰まった作品としたいです。時代や世界感こそ違えど、絶対に“120%の龍が如くである”と感じていただける内容になってますので、シリーズファンの方はまず映像を観るなりして、その目でご確認いただければと。

 そして、『龍が如く』の裏社会的な世界観などが理由でこれまで手に取らなかった方にも、今作はぜひ遊んでいただきたいです。きっとこの作品が新しい『龍が如く』への第一歩となるのではないかと思いますので。

 今後も続報はドシドシ出していきますので、ご期待ください!

『龍が如く 維新!』

(C)SEGA

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