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2013年9月14日(土)

『解放少女 SIN』ゲーム本編収録を終えた声優陣にその感想を聞いてみた――バッドエンドの展開が興味深いアドベンチャーゲーム?

文:megane

 MAGES.のゲーム&音楽ブランド5pb.より12月5日に発売されるPS3用アドベンチャーゲーム『解放少女 SIN』。本作の限定版に付属するドラマCDの収録現場にお邪魔し、本編の収録が終わった声優陣に本作について伺った。

 『解放少女 SIN』は、2012年にレベルファイブから発売された『GUILD01』への収録という形でリリースされた、STG『解放少女』の続編となるADV。“第1次解放戦争”を勝利に導き、新日本国の第2代大統領となった女子高生・大空翔子を補佐する、主人公・海堂清人の物語が描かれる。

 今回、お話を伺ったのは、主人公・海堂清人役の前野智昭さん、明星かぐや役の明坂聡美さん、安之雲ミブリ役の佐藤利奈さん、左近田凪冴役の石原夏織さん、不破 聖役の能登麻美子さん、環 小神子役の小松未可子さんの6人。それぞれが本編に登場するキャラクターを演じてどう思ったのか、その模様をお伝えする。

『解放少女 SIN』
▲限定版に付属するドラマCDの収録現場で今回のインタビューは行われた。

――まずはゲーム本編の収録を終えて、それぞれのキャラクターや物語に対する感想をお願いいたします。

前野智昭さん(以下、敬称略):すごいセリフ量で、3カ月間週1回のペースで収録をさせていただきました。1クールのアニメみたいなスケジュールでしたね。物語が壮大なので大変な収録になると思っていましたが、スタッフの方が「次回はここまで」というふうに明確に示してくれたのと、清人と同じような気持ちになれるために先の展開を知っておかないようにアドバイスしてくれたので、収録のたびに新たな事実がわかったりして、台本を読んでいるというか1つの小説を読んでいるような感じでした。大変でしたけど、楽しかったです。

明坂聡美さん(以下、敬称略):まず、自分が演じる明星かぐやというキャラクターが防衛大臣ということで、その設定自体にびっくりしました。また、硬い芯を持った軍人気質の女の子の役というのが初めてでしたので、収録していて結構つまずいてしまうシーンがありました。あと、言葉遣いがとても軍事的だったので、アクセント辞典や百科事典でかなり調べながら収録に望ませていただきました。

佐藤利奈さん(以下、敬称略):自分が演じる安之雲(あんのうん)ミブリですが、キャラクターを見ていただければわかる通り、かなりぶっとんだ感じになっています。靴下は破れているわ、頭はボサボサだわ……と研究者っぽい姿です。演じるにあたって、どこまでやっていいのかというのを相談しながら進めさせていただきました。

 人とはちょっと喋るペースが違うので、聞いてて気持ち悪く感じるような感じで収録していました。ミブリは、生い立ちや抱えているものなど、背景がありますので、前野さんの時とは逆に彼女の人となりや先の展開などを聞いて、収録をしました。いい意味で物語を引っ掻き回す役なので、楽しかったです。

『解放少女 SIN』 『解放少女 SIN』 『解放少女 SIN』
▲前野智昭さん演じる主人公の海堂清人。▲明坂聡美さん演じる明星かぐや。▲佐藤利奈さん演じる安之雲ミブリ。

石原夏織さん(以下、敬称略):私が演じさせていただいた左近田凪冴(さこんだ なぎさ)は、花澤香菜さんが演じている大空翔子のライバルという設定です。自信や強気を持っているエリートなキャラクターというのは今まで演じてきたことがなかったので、最初、とても戸惑いましたし、大きな不安もありました。

 でも、だんだんと凪冴というキャラクターが見えてくるようになって、終盤になったら凪冴が動いている様子が明確に見えてきたのが非常に楽しかったです。自分の中になかったものを凪冴に引っ張り出してもらったし、凪冴に出会えたことで色々と学べたのがよかったです。

能登麻美子さん(以下、敬称略):不破 聖(ふわ ひじり)役を演じさせていただきました。若い男の子や女の子が閣僚をやるというのがすごくおもしろい設定と思ったのが、本作に対する第一印象でした。ですが、物語自体はとてもハードなもので、それぞれのキャラクターがいろんな事に向き合っているので、「この先どうなっていくんだろう」とハラハラしながら収録していました。

 あらためて皆さんのストーリーも知ってみたいですね。収録が終わった時はホッとする反面、寂しさもあったような感じでした。

小松未可子さん(以下、敬称略):実は、収録が始まったのが一番最初でしたので、キャラクターを作るというところから始まりました。まずは収録に入るまでの時間がかかったキャラクターという感じですね。練り込みつつ、丁寧に作っていきました。私が演じる環 小神子(たまき こみこ)は、単純にクールでぶっきらぼうなだけでなく、負の部分も持つキャラクターという印象です。

 小神子はその負の部分と向き合うことが必要なキャラクターで、私は収録の際にキャラクターに入れ込む性質なので、収録への足取りが毎回重い感じでした(笑)。ただ、そこまでキャラクターと向かい合うということが、それまではなかったので、貴重な体験をさせていただいたという気持ちです。

『解放少女 SIN』 『解放少女 SIN』 『解放少女 SIN』
▲石原夏織さん演じる左近田凪冴。▲能登麻美子さん演じる不破聖。▲小松未可子さん演じる環 小神子。

――収録を終えて、こうして実際に声優陣で集まってみて、どんな感じに思われますか?

前野:今回の収録は基本的にそれぞれで録っていたので、これまで皆で集まるようなことはなかったんですね。本作の収録については、皆さんも大変だったんだろうなと思っているので、違う現場で閣僚の方々の名前を見ると、戦友のような感じに思ってしまいますね。

――作品の魅力について教えていただけますでしょうか?

前野:かわいい女の子がたくさん登場する作品なんですが、そこを押し出すのではなくて、政治的な部分を絡めているというのは、非常に新しいジャンルなんじゃないかと思います。

明坂:見かけと声優の名前だけを見て買うと、こんなに奥が深い作品だったのか、とびっくりしてしまうんじゃないかと思います。

佐藤:物語が骨太なので、皆さんのめり込んでしまう作品だと思います。また、人間ドラマが濃くてドロドロしているので、そういうのが好きな方にもオススメです。あと、私は本作のバッドエンドがとても好きなので、皆さんもたくさん失敗するといいと思います。「何を思ってこのバッドエンドにしたんだろう?」みたいなことを、作家さんと一杯飲みながら語ってみたいですね。

――本作を期待している皆さんへのメッセージをお願いします。

前野:皆さんの期待を裏切らない作品になっていると思いますし、映像化しても映える作品だと思っていますので、そういうお声が多くあれば可能性としてはあるんじゃないかと思っています。ゲームをプレイしていただいて、感想をしかるべきところに送っていただければと思います(笑)。

明坂:本作は長編小説を読んでいるような重厚感とか、人の思いとかが凝縮された作品だと思います。私が演じているかぐやというキャラクターは、とても壮絶なストーリーを歩んでいくキャラクターですので、そこにも注目していただければと。

佐藤:非常に濃い作品になっていますし、それぞれの物語が用意されているので、全員分バッドエンドまで隅々遊んでみてください。その後はしかるべき場所まで感想をお送りつつ、応援していただければと思います。

石原:それぞれのキャラクターのルートで物語が変わってくる作品だと思っていますので、1人のキャラクターだけでなく全キャラクターやっていただけると、ストーリーの本当の姿が見えるんじゃないかと思います。

能登:皆さんの熱と魂がこもった作品だと思いますので、ぜひ大空を飛び回って1つ1つクリアしながら、バッドエンドも含めて楽しんでいただけたら嬉しいです。

小松:駆け抜けるような爽快感のあるオープニングと裏腹に、すごくドロドロしたお話もあったり、深いお話もあったりする作品なので、隅々まで遊んでいただければと思います。楽しかったら、楽しかったとしかるべき場所に……(笑)。

(C) 2013 MAGES. / 5pb. / Planet G Co., Ltd.
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