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2013年9月20日(金)

『東京魔人學園伝奇』&今井監督ファン向け『魔都紅色幽撃隊』レビュー。複雑に見える行動予測バトルの攻略法を伝授【TGS2013】

文:そみん

■ADVパートを楽しむコツ:新登場の“五感入力”の芸が細かすぎ!

 TGS版のストーリーは、おそらく本編の第1話、もしくは第0話と予想できるもので、主人公が転校してきた初日の出来事が描かれます。まだ公式サイトでも未発表のキャラなんかも登場しつつ、すでに公開されている深舟さゆりや支我正宗といったメインキャラとの出会いが主軸になっている感じです。

『魔都紅色幽撃隊』
▲会場にはさゆりの等身大ポップが展示されていました。さゆりは想像以上にツンデレというか、ツンなのに空回っていてむしろかわいく見える部分がかわいすぎます!

 今回のTGS版は一部ボイスが実装されており、すでに発表されているように、吉本芸人の桜 稲垣早希さん、若手俳優として活躍中の沢城千春さん、宝塚出身で現在女優として活躍中の妃宮麗子さんが声をあてています。会場内はにぎやかなので、少しボイスを聞き取りにくい部分はありますが、どの方も役とフィットした声となっているので、ちょっと注意して聞いてみてもらえればと思います。

 細かいストーリーを逐一紹介するのは野暮なので、そこは実際に会場に足を運んでチェックしていただければと思います。今井監督ファンならご存知かと思いますが、伝奇やオカルト的な演出をスパイスとしつつ、「やっぱり學園ジュヴナイルの展開ってこうだよね!」とワクワクする物語展開は健在ですので、そこはご安心を。やっぱ転校生はサイコーだぜ!

『魔都紅色幽撃隊』 『魔都紅色幽撃隊』

 その一方で声を大にしてアピールしたいのが、アニメキャラがぬるぬる動く新システム“GHOST”がヤバイということ。個人的にちょっと勘違いしていたんですが、これって、単にキャラのバストアップビジュアルがゆらゆら動くくらいだと思ってたんですよね。でも実際は、電灯の近くを飛ぶ昆虫やオカルトチックな恐怖シーンなど、人間以外の部分もぬらぬらと動きます。

 いわゆるイベントグラフィック的に見える場面も、この“GHOST”によってなめらかに動きます。「一枚絵かな?」と思った瞬間に、それが生きているように動き出す感覚は、かなり新鮮で衝撃的です。なかでも特にすごいのが、キャラクターの髪の毛の描写。一部の演出はPVでも紹介されているので、近いうちにネットで見られるようになると思いますが、たぶん、実際にプレイ中に見るほうが数倍もインパクトがあると思います。

『魔都紅色幽撃隊』
▲アニメキャラを秒間60フレームで動かす特殊システム“GHOST(Graphic Horizontal Object STreaming)”。

 そしてもう1つ、ADVパートで注目してほしいのが“五感入力システム”です。これまでの感情入力が9パターンぐらいだったのに対して、この五感入力は5種類の感情×5種類の五感+無視(何も入力しない)と、26パターンもの選択が可能となっています。

 自分は『東京魔人學園外法帖血風録』や『九龍妖魔學園紀』の完全攻略本の編集者としてお仕事をしたんですが、9パターンですら攻略が大変だったんですよね。それが今回は26パターン……。うん、今回は仕事ではなく、趣味で遊ぼうっと。

『魔都紅色幽撃隊』 『魔都紅色幽撃隊』

 何はともあれ、26パターンのうち、大半には固有のリアクションが用意されているので、TGSで遊ぶ際にはいろいろと試してみるのがオススメです。しつこいようですが、他の人のプレイをじっくり見て、その人とは違うパターンを試すのがよいでしょう(笑)。

 ちなみに自分は今回、己の欲望に忠実に“嗅”と“味”を中心としたプレイをしてみました。どうせ女性キャラに嫌われるんでしょうと思ったら、一部の女性には優しくしてもらえてよかったです(さゆりには嫌われましたが……)。

 今回プレイした範囲では、大人の女性の伏頼千鶴さんはバラのようないい香り、さゆりちゃんからはシャンプーの匂いがしました。幸せ。でも、もし設定集を作るとしたら、全キャラを嗅ぎまわって調べないといけないのか……。なんて考えてしまうのも、職業病の一種ですかね。

→今井監督からのアドバイスも!? 独特のバトルをレビュー!(3ページ目へ)

(C) ARC SYSTEM WORKS/TOYBOX Inc.

データ

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