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2013年9月20日(金)

『バトルフィールド 4』プロデューサーインタビューをお届け――PS4という次世代機だからこそ実現できた64人対戦【TGS2013】

文:電撃オンライン

 東京ゲームショウ2013のEAブースで、世界初のPS4版の試遊展示で注目を集めている『バトルフィールド 4(以下、BF4)』。そのマルチプレイを担当したプロデューサーが来日し、電撃オンラインのインタビューに答えてくれた。

――本日、PS4版の『BF4』で32人対戦を体験させていただきました。マルチプレイを主に担当されたとのことですが、開発時に気をつかった部分は?

 いろいろあって難しいですね(笑)。今回は、まず“LEVOLUTION”を開発するためにマップを作っています。そのあと、ビルやライトの破壊などのイベントを決め、それが起きたことでマップにどんな影響が出て、ゲームにも変化が起きるようにと考えたところ、どんどん複雑になりました(汗)。

『バトルフィールド4』
▲本作の開発元であるEA DICEのプロデューサー、ダニエル・マトロス氏。本作の肝であるマルチプレイ部分の開発指揮をとった。

 例えば、“Siege of Shanghai”のビルが崩落するイベントでは、最初は柱が後ろにあったのですが、柱を前に持ってきたほうがプレイヤーにはわかりやすかったので変更しています。また、ビルが崩壊したあと、砂埃で周囲がまったく見えないほどリアルだったんですが、さすがにゲーム的に厳しいと思い、砂埃の表現を少し弱くしました。

『バトルフィールド4』 『バトルフィールド4』
▲11年の歴史を誇る『BF』シリーズ最新作。FPSとしてのゲーム性が非常に重視されているのが特徴だ。本作では、プレイヤーが作戦指揮に専念するコマンダーモードが追加された。

 ゲームとしてリアルも重要ですが、嵐が吹くシーンで銃を撃つと弾丸が風で変化してしまうなどの要素は、プレイヤーにストレスを溜めてしまう部分があります。そういった点を考慮して、ゲームとして楽しい部分を重要視しました。

――今日の試遊でプレイできたマップは“Siege of Shanghai”でした。ビルが崩落するといった“LEVOLUTION”は、どのマップでも起こりますか?

 マップの環境に対して用意しているため、必ずしも大きな建物が破壊されるだけではありません。例えば船が突撃することで、新しい上陸ポイントが増えるイベントもあります。ほかにも、エレベーターの電源を切ることで敵の侵入を防ぐ、ライトを撃ち抜いてナイトビジョンを使わないといけない状況に持ち込む、ダムを壊して洪水を起こすことで水上戦に持ち込むなど、どのマップにも多種多様な“LEVOLUTION”が用意されています。

『バトルフィールド4』 『バトルフィールド4』
▲新たなゲームエンジン“Frostbite 3”で、グラフィック、サウンド、アニメーションが大きく進化。オブジェクトの破壊などで状況やマップが変化する“LEVOLUTION”も実現されている。

――ちなみに今日プレイしたとき、L1がスポットになっていたことに驚きました。今までの『BF4』では、スポットはSELECTボタンでしたよね。

 PS4ではSELECTボタンを撮影に使うことが多いので変えました。

――PS4版ですが、日本ではPS3版が先に発売されます。その違いはどこにありますか?

 前述した“LEVOLUTION”のほか、指揮官としてプレイできる“コマンダーモード”、無料で利用できるソーシャルサービス“BATTLELOG”など、どちらにも入っていおり、基本的には同じものを提供します。PS3版で実現できなかったのは64人対戦ですね。これは、メモリやサーバー側の問題で断念しました。

――次世代機で開発したからこそ実現できたことはありますか?

 グラフィックの差は大きいですね。今のハードでは表現できないものがあります。とはいえ、『BF4』は次世代機向けに開発したわけでないのでコアの部分は同じです。ただ、先のことを考えていくとPS Vitaを通してのストリーミングなどには興味があります。次世代機は出てきたばかりなので、その機能を使いこなすまでは、まだまだ時間がかかると思います。今後を楽しみにしてください。

――前作と比較とすると『BF4』では、何が大きく変わっているのでしょうか?

 チームプレイをしやすくなる機能が増えました。コマンダーモードが実装されたほか、ボイスチャットが導入されたことが大きいですね。あと『BF4』では、任務を達成することで“専門技能(Specialization)”がアップグレードされます。みんなバラバラの専門技能を習得していても、同じ目的を達成することで一緒に何かを獲得できるわけです。それにより、さらにチーム+個人の特徴が際立つと思います。

――武器の種類も豊富になり、アタッチメントも増えている印象です。どうすればアンロックされますか?

 レベルが上がるにつれてアンロックされていくもののほか、“特定の目的(アサインメント)”を達成することで増えるものもあります。ちなみに、新しく導入したのはバトルパックです。今までは、選んだ兵科によってアンロックできる要素がかなり決まっていましたが、今回は全般的にアンロックできるようにしています。個人的には、個性を出せるようなカスタマイズオプションを増やしたいですね。自分独特のカモフラージュや、自作のエンブレムを銃や兵器に付けられるようにしました。

――本作では、最初からアサインメントがあるということでしょうか?

 最初から導入されています。前回のようにフラッグを10個キャプチャーする、戦車を3台RPGで破壊するなどが目的ですね。レベルにつながるものでもありますが、ただレベルにするよりも、要素を小分けにするため導入しました。

――他社からもいろいろなFPSが出ていますが、それらと比較して『BF4』ならではの自信を持っているポイントを教えてください。

 『BF4』は、ほかのFPSと違って戦闘面にすべての要素を含めています。ジェット機、ヘリコプター、戦車、歩兵など、それぞれの動きが違うことを全面に押し出しています。あとは天候の変化や“LEVOLUTION”も大きな違いですね。それらを全部含んでいるのが『BF4』です。もちろん、ほかのFPSにもコアな部分があると思います。そこを互いに高めあうことで、業界が盛り上がるといいですよね。

――最後に、日本のユーザーに向けて『BF4』の魅力をひとことお願いします!

 今までの『BF』のいいところをすべて合体したのが『BF4』です。過去の作品をプレイしたことがあるプレイヤーはもちろん、初めてFPSを遊ぶプレイヤーも満足できること間違いありません!

■東京ゲームショウ2013 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2013年9月19日~20日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2013年9月21日~22日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

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