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2013年9月21日(土)

『PS Vita TV』は何ができるハードなのか、しっかりと伝えていく――SCEJA戦略企画部 部長 植田氏が語るPS Vita戦略【TGS2013】

文:電撃オンライン

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■ライセンシー様と協力してPS Plusのサービスを充実させていく

――新型PS Vitaを購入するとPlayStation Plus(以下、PS Plus)の無料チケット90日分が付いてくるなど、PS Plusにも力を入れられていますね。

 はい。2013年度のビジネステーマにはもちろんPS4が控えている訳ですが、我々としてはハードを買っていただいたお客様にずっとそのハードを使い続けてほしいという思いがあります。使い続けていただくためにはリテンションの強化が必要になります。そのリテンションの1つとして、PS Plusというサービスに力を入れていこうと考えています。

 毎回ソフトを購入していただくのはありがたいことですが、新作タイトルの発売がなかった時に「じゃあ何をしよう」とせっかくのハードが使われなくなるのでは困ってしまいます。その点で、月々500円のご予算で様々な特典を利用できる、こういったサービスを用意するのはすごく大切なことだと思っています。

 ご自分だけだと、指名買いのソフトしか遊ばないことが往々にしてあると思うのですが、PS Plusのサービスで提示されたソフトを見て、ご自分の好きそうな作品を改めて発見できることもあります。PS4のオンラインプレイでもPS Plusを利用しますし、自然な流れとして強化していくことになります。現在はライセンシー様にもご協力いただいて、様々なコンテンツが集まっているという状態です。

――無料でPS Plusを利用できて、1GBのメモリーカードも内蔵されていて、さらにPS Plusのフリープレイに『GRAVITY DAZE』が登場するとなると、ハード本体を購入するだけでかなり楽しめますね。

 実はそうなんです。本体さえ買っていただいてPS Plusにご加入いただければすぐにいろいろ遊べて、盛りだくさんです。我々はそのあたりをもっとお客様にきちんとお伝えしていかねばなりません。幸いにも、アンテナの高いお客様が「『GRAVITY DAZE』がPS Plusで来た!」と発信してくださいますし、本当にありがたいと思っています。

 そうしたコンテンツを用意すればするほどお客様自身が発信できる機会が増えますよね。お客様同士のつながりや共感を増やし、ともに盛り上げていくためにも、PS Plusを充実させていくべきだと考えています。

■PS4もPS VitaもPS Vita TVも、”PlayStaiton”の世界に入るための入り口

――PS4との連携や機能拡張など、PS VitaとPS Vita TVの可能性についてはいかがでしょうか。

 基調講演で吉田修平がプレゼンしていたような世界は必ず来ると思っています。リビングでゲームを遊んでいたのに、お父さんどいてよ、みたいな世界です(笑)。今後、Wi-Fiはより高速になっていくだろうし、自室などでリモートプレイで遊ぼう、というようなシチュエーションは日常的なものになると思うんですよね。

 そして、2014年にアメリカを皮切りにスタートするクラウドサービス。これは非常にすごくて、PS3のタイトルがPS Vitaでも遊べたりするんです。これ以上、まだ詳しくは言えないのですが、期待していてください。

――PS4登場以降では、PS VitaもPS Vita TVはどのような立ち位置のハードになりそうでしょうか。

 私はPS4もPS VitaもPS Vita TVもPSフォーマットの入り口であると考えています。プレイステーションの世界に入ってきていただくための入り口です。例えばPS Vita TVで入ってきた場合、もっとタイトルを持ち歩きたいということでPS Vitaがほしくなるかもしれない、リモートプレイでPS4のゲームが遊べるなら、PS4も買ってみようか、となるかもしれないですよね。

 PS4で家でじっくり遊んでいたけど、時間ないから続きはPS Vitaで、などいろんなものがつながることで、色々なことができるようになり楽しさも広がっていく。生活のなかにプレイステーションを経由した楽しみも増えていく。

 いい意味で便利さも連鎖し、楽しみも連鎖していく世界にしていかないといけない。PS4だけが立っているのではなく、すべてのハードが立ってそれらすべてが連動しているということが大事だと思います。描いていた未来が、すぐそこに実現できそうな流れになっていると思いますね。

――いよいよ21日からTGSも一般日となり、多くのユーザーがPS4、新型PS Vitaなどに触れることになりますね。

 たくさんのお客様がいらっしゃるでしょうし、おかげ様でビジネスディの人気っぷりを見ていると、混雑は大丈夫かなという気はしています。PS3もある、PS4も新登場、新型PS Vitaもある、さらにはPS Vita TVもある。1日ではすべてを感じていただくことはできないかもしれません。

 「2日間来てください!」とお願いするのは忍びないのですが、そのくらい見どころがたくさんあります。できたら全部触ってみてください。そして、PS4に関してはこのTGSを皮切りにPS4を体験していただける場や機会をどんどん設けていく予定です。そちらにもぜひ期待していただけたらなと思います。

SCE植田氏

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