2013年9月26日(木)
グリーエンターテインメントプロダクツが展開している新作TCG『ジーククローネ』。本日9月26日に第2弾参戦作品『進撃の巨人』のスターターデッキが発売されたが、『ジーククローネ』発売からこれまでを振り返りつつ、今後の展開について、原田考多プロデューサーにお話をうかがった。
『ジーククローネ』は、多数の版権作品が参戦して戦うTCG。第1弾タイトルとして、グリーが手掛けるソーシャルゲーム『聖戦ケルベロス』が参戦している。『聖戦ケルベロス』は、6月27日にスターターデッキ2種が、7月25日にブースターパックがそれぞれ発売済み。続く第2弾参戦タイトルは、冒頭でも触れた通りアニメやコミックで大ヒットを記録している『進撃の巨人』だ。
インタビュー前半では、『聖戦ケルベロス』を発売後の反響などを踏まえて、『進撃の巨人』での改善点などを、原田プロデューサーに語ってもらった。
――第1弾『聖戦ケルベロス』を出されて、ユーザーさんからの反響はいかがでしょうか。
▲原田プロデューサー |
おもしろいと言っていただけたり、つまらないというご意見をいただいたり、賛否両論当然あるのですが、まず商品の課題という点で、もっとも多くいただいたご意見は、“封入率が厳しい”というものです。『聖戦ケルベロス』のブースターパックは、1BOXにUR以上のレアリティである、UR、SP、GSS(※)をランダムで封入したのですが、プレイングに有用なURがBOXから出ないことがあり、結果としてSRのパラレルカードであるSPの価値が低下し、お客様にとってはがっかりするということにつながってしまったと思っています。
※『ジーククローネ』のレアリティは、低いものから順にC、UC、R、SR、URの5段階があり、さらにSRのパラレルカードである“SP”とURのパラレルカードである“GSS”がある。
▲ブースターパック『聖戦ケルベロス』 |
――SPはSRのパラレルカードですから、SPが出ると、1BOXからURが1枚も出ないということになってしまうわけですね。
SPはコレクションの面では貴重なカードなのですが、プレイする際にはSPよりURが欲しくなりますよね。そういう、プレイングに影響のあるカードと、そうでないカードを切り分けずに封入率を設定したところが、お客様からのご指摘の通り、一番の課題だったと考えています。
――封入率については、今後どのように改善されていくのでしょうか。
次の『ジーククローネ ブースターパック 進撃の巨人(以下、ブースターパック 進撃の巨人)』では、まず1BOXにURが2枚必ず出るようにしております。それに加えてもう1枚、パラレルカードであるSPかGSSが出るという仕組みです。幅広いお客様から絶大な人気を持つタイトルでもあり、新たにTCGを開始される、もしくは初めて『ジーククローネ』を触っていただけるお客様も多いと想定しておりますので、入りやすさを上げる意味でも大幅に変更させていただきました。
――URは変わらず4種ですか?
はい。次も4種類用意しています。
――ということは、かなりURを集めやすくなりそうですね。GSSが出ればURが実質3枚出ることになりますし。
そうですね。また、SRも封入率を大幅に増やしています。こちらは種類数も12種に増やしていますので、集めやすくなっています。
――封入率は、『聖戦ケルベロス』の反響を見てから『進撃の巨人』で変更したのでしょうか。
はい。タイトルごとに封入率を変えることは、本質的には望ましいことではないと思っておりますので、当初は『進撃の巨人』も『聖戦ケルベロス』と同じ封入率で進めていました。しかし、お客様のご意見を踏まえて変更することに決めました。ご意見やご要望には、可能な限りお応えしていきたいと思っています。たとえば無料体験版とスターターデッキで、実はカードのデザインを変更しているのですが、それもご意見をいただいてすぐに取りかかりました。
――えっ、そんな変更があったんですか? 全然気が付きませんでした……。
実は、カードの色が、色弱の方には見づらいというご意見をいただきまして、これは変えねばいけないと考え、製品版では区別がつくように改善しています。
――なるほど! 実は私も色弱なんですが、言われてみると、製品版を手に取った時に見やすくなった気がしました。あれは気のせいではなかったんですね。
はい。グリーはソーシャルゲームを運営しているということもあり、お客様の動向を見ながら、スピーディーに改善を重ねていくという文化があるんです。TCGはソーシャルゲームと違って、即対応が難しい部分もありますが、改善すべきご意見は対応していきたいと考えています。
しっかりとした商品を作ってお客様の手元に届けるのはもちろんですが、皆さまとともに『ジーククローネ』を育てていく。そんな感覚も同時に持ちたいと思っています。
――封入率以外に、改善した点などはありますか?
『ブースターパック 進撃の巨人』では、より初心者の方を意識して、キラカードの範囲を変更しR以上のカードが光るようにしました。パックにはR以上のカードが必ず1枚入っていますから、絶対に光るカードが出るようになっているというわけです。また、スターターデッキのカードはすべてスターターデッキ限定カードにしました。ブースターパックを開けた時にスターターデッキに入っているカードが出てがっかりするようなことはなくなっています。これにより、パックを開ける楽しみが増しているかと思います。
▲スターターデッキ『進撃の巨人』 |
(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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