2013年10月10日(木)
前回、赤ずきんや白雪姫など人型魔物を紹介したが、下等魔物にも童話をもとにした新たなキャラクターが追加されている。
その1体が、今回紹介するフェアリーだ。もともと蜂である彼女らは動きが素早く、こちらの攻撃を瞬間的な高速移動で回避する。特に、投擲魔法のような遠距離攻撃は当てにくい。攻撃には、蜂らしい毒針と手に持った槍を使用してくる。
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女王蜂となるのに必要なのは“運”だ。
卵として生まれた瞬間は、平等に可能性を持っている。しかし、特別な餌を与えられたメスの幼虫のみが女王になるのだ。
一方で、働き蜂も女王と同じくメスである。ただし、それらは繁殖能力を有していない。繁殖能力の有無も、与えられる食事のせいだと言われている。
メスとして生まれながら、メスとしての最も大事な機能すら奪われる。
究極の絶対王政。その主従関係が崩れることはない。
もっと平等な社会を――働き蜂たちの間で、そんな欲望が湧いたとしても不思議ではない。それが魔力の残滓と結びついた時、彼らの自我は肥大化した。
統率が取れていたはずの働き蜂たちの中に、規律を破るものが現れる。
見つけた蜜を独り占めする働き蜂が現れ始めたのだ。
蜜を独り占めした働き蜂は、体つきが大きくなる。思考が広がり、物事を深く考えられるようになる。
そうして得られた知能で彼らは考える。女王蜂の打倒。人間社会で言うところの“革命”だ。
反逆の働き蜂たちは、人間の真似をして装備をつくることにした。すると、1匹が通常のハチ数百匹分の戦力になった。
装備を充実させた働き蜂の“革命軍”は、故郷の巣へと向かう。
自然界に組み込まれた原理ではありえないはずだった。同じ種族同士の殺し合い。
それまでは、本能に刻まれた“抑制ないしは抑圧”が働いていたのだ。
自我と欲望の肥大化は、その枷を破壊した。働き蜂たちの革命運動は、抑圧の象徴である女王の死をもって完成されたのだ。
前回紹介したマップや魔物について、バックストーリーや人間時のビジュアルが公開されたので、改めて紹介する。
新マップ“ラプンツェル”
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▲巨大な顔面が並ぶステージ。ツタのような物は、よく見ると首や髪だとわかる。 |
その都市は、生まれてくる子どもがみな見事な金髪で、多くが美形であった。
絶世の美女ばかりが住む楽園のような都市がある――そんな噂を耳にした下品な金持ちたちが、下品な欲望を膨らませるのは避けられなかった。
結果、その都市では人さらいが横行し始めた。
都市に住む、ある1人の母親が願った。
自分の命はどうなってもいい。娘を人さらいから守りたい……。
魔法の力に訴えた母親。肉体が変化を見せる。
首が伸び、周囲の木や家よりも高く伸びていった。
頭蓋骨が変形し、そこが居住空間となった。
娘が外に出たい時は、母親の金髪が梯子代わりになる。
部外者が来たときは、その金髪が逆立って、誰も入れない。
真似する者も現れ、娘たちを“匿うため”の奇妙な住まいが、村中に乱立した。
こうして都市に平穏が訪れようとしていた。
美人揃いの都市の中でも、ひときわ整った顔立ちの娘がいた。
外出が制限された生活に、不満が積み重なっていく。
恋をしてみたい――
娘は、母に“嘘”をついて、頻繁に外へ出るようになり、近くを通りかかった旅人と恋に落ちた。
しかし、この行いが異形の母親に知られてしまった。
母親は罰として、娘をさらに外界から遠ざけることにした。娘を乗せたまま、首をさらに伸ばしたのだ。
これに黙っていなかったのは、娘に恋をした旅人だ。
なんと、旅人まで自身の首を伸ばし始めたのだ。
逃げる母親。追う旅人。
首の伸ばし合いは、彼らの命が尽きるまで行われたという。
こうして、2本の首が絡まり合いながら上空に伸び、不思議な塔が出来上がった。
新マップ“お菓子の家”
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▲見た目はファンシーな街並みだが、そこに住んでいるのは飢えと寂しさから生まれたイナゴ状の魔物だ。 |
イナゴの大発生による飢饉のせいで、森に捨てられた兄妹がいた。
彼らは飢えを凌ぐため、自身の身体を菓子に変えた。
菓子になったことで、飢饉の原因となったイナゴに食われかけた。
しかし、むしろ嬉しかったという。
両親に捨てられ、誰にも必要とされていないのかと思っていた。
このイナゴたちは必要としてくれる。
生まれ変わったら、このイナゴたちと家族になりたい――その願いが、兄妹の身体にさらなる変化をもたらした。
“村を追いだされた兄妹”だからこそ、強く求めていた。
“新しい家族”と、“帰るべき場所”を。
菓子でできた家がたくさん生まれ、街のような外観が出来上がった。
飢饉に苦しむ人間たちが、その菓子の街へ頻繁に迷い込む。
あるいは、その甘い香りで、街の方から誘い込んでいるとも言えるだろう。
兄妹は寂しかったのだ。両親から捨てられたあの日からずっと。
迷い込んだ人間は、大量の菓子を見て、狂喜する。それが罠だとは知らずに。
菓子の家の扉から、巨大な腕が伸びくる。
捕えられた人間は、新しい菓子に変えられてしまう。
別の扉から、兄妹の巨大な顔が現れ、菓子になった人間を仲良く貪るという。
兄妹の顔は、まるでイナゴのようだ。
それは、彼らの願いが叶い、その害虫たちと家族になった“証”なのだろう。
新モンスター“白雪姫”
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▲母娘の間に渦巻く愛憎が、鏡の眼を持つ魔物を作り上げた。 |
とある王国に生まれた王女は、宝石のような美しい目を持っていた。母親である王妃は娘の美貌に嫉妬しながらも、娘の目に映る自分の姿に陶酔していた。娘への嫉妬と鏡としての娘を愛でる心とで葛藤する王妃の前に、白い盃が現れた。王妃は盃に願い、娘の瞳を本物の鏡に変えてしまった。
成人した王女は自分の境遇に疑問を抱き始めた。そんな王女の前に、同じように白い盃が現れ、彼女に自分の姿を理解させた。娘はそれまで母親を喜ばせようと、現実よりも若く美しい虚像の母親を瞳の鏡に映し出してきた。しかし、今となっては母親への気持ちは途絶え、母親への復讐の心でいっぱいだった。復讐心に感化されたリンゴの鏡は、小人たちに抱えられて自立して動き始めた。
娘は、いつものように鏡を覗きにきた母に老婆になったありのままの姿を見せた。鏡から目を背けようとする王妃を小人たちが取り囲み、真実の姿を突きつけると、王妃はショックのあまり心臓が止まり、死んでしまった。
復讐は果たされたが、娘は母親への愛を捨てきれず、鏡の瞳から水滴を溢れさせて泣き続けた。母親を失った喪失感を埋めるために、王女の鏡には母親の姿がずっと映り続けている。
前作では下等魔物に対してのみ可能だったカウンター攻撃が、本作では人型魔物に対しても発動できるようになった。人型魔物の攻撃を見切り、カウンターで大ダメージを与えていこう。
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