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2013年10月26日(土)

アニメ2期は2014年4月から「ぷっちまーす!」。『ぷちます!!』制作・ギャザリングのまんきゅう監督インタビュー

文:イマイチP

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――ぷちどるに動きがつくのが初めてだったわけですが、そこにも苦労が?

まんきゅう:ぷちどるを何ととらえるかで悩みましたね。パッと目に入ったときに「カワイイ!」って思ってもらえる動きを目指しました。なので、子猫とかの動画を毎日見たりして。それからいろいろテストをしたんですけど、「小さい人間」と考えて関節をちゃんと曲げたりできるようにすると、赤ちゃんが自立しているような違和感が(笑)。最終的には歩き方にこだわりました。ちょっと前のめりで、歩くときも関節を曲げずにおしりで歩くような動きですね。明音先生にも歩き方のラフとかを描いていただいたりして、最終的にはかわいく仕上がったかなと思っています。

――月~金曜毎日新作配信、というスタイルにプレッシャーは……ありましたよね(断定)。

まんきゅう:はい、それはもう(苦笑)。配信スタートの1月1日の時点で、20本ぐらいしかできてなくて。終わったから言えるんですけど、3月は地獄絵図でしたね(笑)。1日1本ずつ納品するようなハードスケジュールで、オンエア見て「アレ? これ昨日ダビングしたな……」みたいな。音響監督のえのもとたかひろさんと、効果のかげやま☆みつるさんと週5日ぐらいで会って「恋人か!」みたいな。僕も新しいことにチャレンジするのが好きなので、毎日新作配信ということに挑戦できたのはうれしかったです。

『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』 『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』
▲画面狭しと動きまわるぷちどるたち。少しずつメンバーが増えていき、事務所の中は大騒ぎでした。

――『ぷちます!』のアフレコ現場は、どんな雰囲気でしたか?

まんきゅう:僕は『アイマス』では新参者で、声優の皆さんのほうがキャラをよくわかっているのである程度お任せしつつ、ギャグの間とテンポ感をちょっと演出したような感じです。やっぱり感激したのは、ぷちどるの鳴き声ですよね。みうらさんがワープして引き出しから出てくる回があったんですが、たかはし智秋さん(三浦あずさ&みうらさん役)が、「あらー」しか鳴き声がないのにあいさつするような芝居を入れてくれて。ひとことの中に芝居をキチンと入れてくれて、もちろんぷちどるのカワイさも前面に出してくれて。本当によい役者の方が集まっていた現場なので、楽しくお仕事できました。

――1期で印象に残っている回はありますか?

まんきゅう:ゆきぽがゴミ袋に入れられたプロデューサーをなぐさめる回ですね。4コマ1本を90秒でどれぐらい見せることができるのか、というチャレンジをした回です。『ぷちます!』は765プロの事務所を見守るような、牧歌的な大家族モノのようなイメージで作っていて。あの回では、それがわかりやすくできたかなと。陰から見守って「ゆきぽ、がんばれー!」みたいな。細かな話で言うと、僕は上から見下ろす俯瞰(ふかん)のカメラアングルがあまり好きじゃなかったんです。『ぷちます!』ではアイドルの目線に合わせて作ると、どうしても俯瞰になってしまったんですが、こちらを上目づかいで見上げているぷちどるがカワイイんですよね。俯瞰のカメラアングルでも、かわいらしさを表現できるんだなというのを、今回『ぷちます!』で学ばせてもらいました。

『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』 『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』
▲まんきゅう監督お気に入りの、ゆきぽとプロデューサーの回(第6話・写真左)。原作の4コマ1本をじっくりと見せる作りでした。そして上目づかいのちひゃー(写真右)。確かにかわいらしいアングル!

――後半の水泳大会の話などでは、まんきゅう監督にオリジナルで作っていただいたネタも多かったですよね。

まんきゅう:そこもチャレンジでしたね。原作の水泳大会に出ていなかったキャラも全員出そうということになって、5話構成だったんですがそれでも足りなかったという(苦笑)。アイドルとぷちどるがチームを組んでいたんですが、あまりその意味も出せなかったですね……。ぷちどる14キャラをギュウギュウに詰め込んで出すだけで精一杯でした。なかなか全員を立たせるのは難しいですね。若干、心残りな回でした。2期では、ぷちどるメインの話、アイドルメインの話、一緒の話、とハッキリ切り分けて構成していきたいです。

――原作1巻は、アイドルとぷちどるが全員集合するまでのお話でしたからね。

まんきゅう:1期でやれなかったエピソードはたくさんありますよね。各キャラの特徴は最初の方に登場させて、後半はそれがデフォルトになるような構成にできればいいなと。1期は原作1巻の流れ通りで、40話近くを各キャラの登場に割いたので。2期ではもっと自由度が高い構成にできるかなと。あと『ぷちます!』の原作は、アイドルの衣装や髪型もみんなカワイイですよね。設定を考えるのは大変なんですが、アニメでもそこにチャレンジして。できあがった映像を見て新鮮な気持ちになれたので、2期でも頑張りたいですね。……明音先生がいつも何を参考に描かれているのか気になります(笑)。

――……言われてみると。私、担当ですが、聞いたことないです!

まんきゅう:女性の服って、本当に不思議ですよね。素材から何から……。「どうやって洗濯するんだろう?」と見ていて何か不安になります(苦笑)。

『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』 『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』 『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』
▲原作コミックスより。アイドルはオシャレが大事! ということなのかわかりませんが、明音先生ならではの、髪型・衣装アレンジが『ぷちます!』の魅力の1つです。

――1期を終えてみて、『アイマス』の印象は変わりましたか?

まんきゅう:本当に『アイマス』が好きになりました。TVでCMが流れたりすると、パッと反応するようになったり。いろいろなアイドルがいる中で「僕は『アイマス』派なので!」と言えるようになりました。

――では『ぷちます!』のイメージも変わりました?

まんきゅう:『ぷちます!』の好きなところって、コミックスの巻数が進むにつれて、ぷちどるだけの話が増えていくところなんです。言葉がしゃべれないぷちどるをメインに、ある意味「サイレント」のような状態でお話を作るのって難しいですよね。それでも明音さんはアイドルたちに逃げないで、ぷちどるメインでお話を描き続けていて、最新刊を見るたびに「スゲー!」って思うんです。『ぷちます!』っていうタイトルをブレずに描き続けていますよね。僕も2期では、そういう絵だけで伝わるようなチャレンジ回を入れていきたいなと思っています。本数が多いので、メリハリを付ける意味でも。でも、滑りたくはないなぁー(汗)。

――では最後に、2期への意気込みをお願いします。

まんきゅう:先にもお伝えした通り、2期は構成の自由度が増すので、かわいくドタバタした日常をもっと身近に感じられるように作れたらいいなと思っています。吐血するまで頑張ります! 本当に『ぷちます!』は作っていて楽しいです。作り手が楽しくないと楽しい作品にならないと思うんで、全力で楽しみながら『ぷちます!』と向き合えたらいいなと思っています。

――本日はありがとうございました! 2期成功に向けて頑張りましょう!!


 ……というわけで、2014年4月1日配信スタートとなる『ぷちます!』アニメ2期にむけて、まんきゅう監督の意気込みをお届けしました。より多くのプロデューサーさんにぷちどるが一緒の毎日を楽しんでもらいたいと、スタッフ一同あれこれ頑張って制作を進めています! コミックスのほうも、いろんな仕掛けや企画も用意しているので、引き続き応援よろしくお願いします! では皆さん、最後はあの挨拶で締めましょう。……せーのっ「ぷっちまーす!」(イマイチP)

『ぷちます!! -プチプチ・アイドルマスター-』
▲そんなわけで、原作コミックスも元気に発売中! 最新6巻は、アニメ2期スタート直前の2014年3月27日発売予定となっています。オリジナルアニメDVD付きの限定版も用意しますよ。こちらの情報は追ってお届けしますね。

(C)NBGI/ぷろじぇくとあいます・ぷち
(C)窪岡俊之 (C)NBGI

データ

▼『ぷちます!(6)』
■メーカー:アスキー・メディアワークス
■発売日:2014年3月27日
■希望小売価格:893円(税込)
▼『ぷちます!(6) オリジナルアニメDVD付き限定版』
■メーカー:アスキー・メディアワークス
■発売日:2014年3月27日
■希望小売価格:1,995円(税込)

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