2013年11月18日(月)
――『ライトニング リターンズ FFXIII』ではライトニングのコスチュームを変更できますが、そのあたりはイベント作成時に影響しましたか?
田中:もちろん考えざるを得なかった部分です。しかし途中で考えるのをやめました(笑)。『FFXIII』や『FFXIII-2』では、決まった衣装だけだったので、少しでも布が身体に埋まっていたり、脚が衣装から突き出ていたりというのは、ほぼすべて直しています。
今回に関してはコスチュームが80着を超えていて、とてもすべては見きれません。どうしても無理が出てくる部分以外は、物理演算でなんとかしましょうと。ただし最低限の調整はしています。ポーズを変えてスカートがめくれないようにしたり、三宅に相談してカメラを調整したり、といったことはやっています。
三宅:今回は、特に下着が見えてしまうというのが大変でした。
田中:シリーズを通して、必ず出てくる問題ですね。
三宅:ただ今回は”ちょっと見えてしまう”というレベルではなく、完全に見えてしまっているという状況が発生してしまいまして……。
田中:標準的な衣装であるアンビバレンスなどは、脚にまとわりつくマントのようなものを装着しているので気にならないのですが、ミニスカートのような衣装は大変です。キメポーズでローアングルからあおりたい場合など、ポーズはカッコいいけど、ミニスカートだと……。
三宅:ミコッテの衣装などが大変ですね。落下するシーンなども大変でした。スカートなどをはいていると、めくれてしまうんです。もちろんこれは調整させてもらいました(笑)。ただ、今回イベント中もカメラが操作できてしまうので、正直すべては見きれません(笑)。
田中:もしかしたら、どこかに見落としがあるかもしれませんが、そこはむしろユーザーさんに楽しんでいただく部分かなと割り切らせてもらいました。
三宅:あと、イベントシーンで苦労したのは剣と盾ですね。ライトニングが敵に剣を向けるシーンがあるんですが、槍などの長モノを装備していると、相手に刺さってしまっているみたいな……。
そこで剣のサイズなどにフォーマットを設けました。大きい剣ならこのサイズまで、みたいな決めごとです。ただ、やはり剣や盾も多数あるので、一部はどうしようもないものも……。
田中:たとえばベヒーモスが落とす巨大な鎌があるんですが、それを装備してイベントで剣を交えると、鎌が鼻先まで来てるとか(笑)。さすがに大きすぎて調整は無理ということになりました。
三宅:さすがに刺さっていたら調整しますが、ギリギリセーフですね。
田中:もしかしたらカメラを動かすと刺さって見えるかもしれません。
三宅:さすがにカメラを動かして起こったことまでは責任を持てません(笑)。
――やはり今回は、それぞれのキャラの動向が気になります。ライトニングを含め、登場キャラたちの見せ場などはどうでしょう?
三宅:今回はライトニング以外のキャラでも、演出の部分で力を入れています。スノウとか、これまでと性格も変わっていますし。シリアスでカッコいいスノウになっていますよ。
田中:これまでに出てきたキャラの性格の変化は、モーションキャプチャーで意識して作っています。サッズなども、大きかった身振り手振りが控えめになっています。もちろん見せる部分では、ちゃんと演じていますが。
三宅:キャラクターの細かい個性付けは、田中にお願いしています。ルミナなどの動きも注目ですよ。
田中:ルミナに関しては、11か12歳くらいの活発な女の子というイメージなので、身振り手振りが大きめの、小悪魔のような感じにディレクションしています。アクターさんにも、いつも以上に子どものように動いてくれとお願いしました。
――ルミナは本作で唯一明るいキャラだったり?
三宅:世界観を考えると、かなり空気を読めていないキャラかもしれません(笑)。
田中:逆に空気を読んだら、キャラとして成立しないでしょう。
――今回は世界が崩壊するという設定的にも、全体的に暗いイメージなのかと思うのですが、そのへんの演出はどうでしたか?
田中:現場も若干トーンは暗い感じになりましたね。でも最終的には明い雰囲気に収束していきますので、ご心配なく。
→『LRFFXIII』のライトニングのテーマについて(4ページ目へ)
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