2013年11月14日(木)
SCEは、2014年3月に発売するPS Vita用ソフト『SOUL SACRIFICE DELTA(ソウル・サクリファイス デルタ)』の新情報を公開した。
本作は、3月に発売された『ソウル・サクリファイス』の続編タイトル。生贄と救済に加えて中立という要素が加わり、それぞれを教義に掲げる3勢力の争いが展開される。前作のデータをほぼ引き継げる他、本作から参入するプレイヤーでも入り込みやすい設計になるという。
今回は新たな魔法使い、魔物、魔法&連携魔法と、グリム勢力のコスチュームが明らかにされた。また、公式サイトでは“前作『ソルサク』との60以上の違いをご紹介”ページが新たにオープンしており、前作と比較した本作の進化ポイントをまとめてチェックできる。
その他、2013年8月までのアップデート内容を含んだ前作『ソウル・サクリファイス』のBest版が10月10日より発売されている。『ソウル・サクリファイス デルタ』へセーブデータの引き継ぎも可能となっているので、未体験の人はプレイしてみてはいかがだろうか。
▲体はかなりやせ細っており、腕においては骨しか残っていない。頭部に寄生しているように見える奇妙な物体が、魔性の血の源なのだろうか。 |
ディンドランというその名は、急激に知れ渡り始めている。彼女がここ最近で仕留めた魔物の数は、他の追随を許さない。そうした実績に加えて、その奇妙な癖も彼女のことを印象付ける大きな要因となっている。
「せいぜい美味しい血を流してちょうだい」
例えば、戦いが終わると、同行していた仲間の腕にしがみつく。魔物から負わされた“傷口に“唇を当ててくるのだ。舌を動かし、“仲間の血”をすすり始めるという。
彼女は、こんな風に言い放つ。
「もしもあなたが死んだときは、その血をすべて吸い取って上げる」
彼女の妙な癖は、それだけにとどまらない。戦いで負った傷口を自らの指で広げ、その垂れ流した血をビンに集めているそれらの奇行を、彼女はこんな風に説明する。
自分の呪われた血を薄めたい。だから、他人の血を取りこむ、と――
ディンドランは己の“血”を心の底から忌み嫌っているようだった。
「この血には魔性が宿っているのよ」
ひょんなことから、日記の書き手とディンドランは旅を共にすることになる。一緒に行動する中で、日記の書き手は知っていく。彼女が自らの血を忌み嫌う理由は、その忌わしい出生に秘密があった。
▲ムカデを思わせる無数の足が象徴的な魔物。長く伸びた舌も目を引く。 |
▲巨大な足を地面から突き上げる攻撃や回転しながらの範囲攻撃など、無数の足を駆使して魔法使いに襲い掛かる。 |
ある城下町に、3人の美人姉妹がいた。中でも際立っていたのが足の美しさだ。細長く、芸術品のような気品さを漂わせていた。その美しさは国王の耳まで届き、王主催の舞踏会へ特別に招待されるほどだった。
末の妹は、2人の姉からは、いつも留守番を命じられていた。舞踏会への憧れが抑えられない末の妹は、行動を起こした。姉2人に、毒を持ったのだ。
その毒は、家の裏手の森に生息するムカデから採取したものだった。寝込んだ姉を“装って”、末の妹は舞踏会へ参加する。“仮面”舞踏会なので、着飾りさえすれば紛れることができたのだ。
舞踏会を主宰する王子は、一番上の長女と恋仲になっていた。王子は、極度の“足好き”だと言われていた。ガラス細工のような足をもつ長女に、王子から積極的に言い寄ってきたと言う。
長女を装っていた末の妹は、王子の部屋に呼ばれ、2人きりになる。噂は本当で、王子は、極度の足好きであった。足に頬ずりし、そして指先を舐めはじめた。
この足はちがう――
素顔を隠していたのに、自分が姉でないことがバレてしまった。一番下の妹は王子の部屋から逃げ出した。その時に片方の靴が脱げてしまった。王子を騙そうとした謎の女が、国中に手配された。残された片方の靴。その足にピッタリの女性が犯人である。
一番下の妹は捕まることを恐れ、大きな岩で足を叩き、骨の形をグチャグチャにした。そして、その代わりに寝込んでいた“長女の足を奪った”のだ。今度は間違いなく、かつて王子が愛した足だった。にもかかわらず、その足を舐めた瞬間、王子は見抜くのだっ
た。おまえは別人だ――と。
なぜバレてしまったのか……女は、大きな勘違いをしていたのだ。王子は足を舐める理由。決して“美しさ”を求めていたのではない。王子が追い求めるのは、“足の匂い”であった。
それを知らない妹は、ただひたすら美しい足を追い求める。彼女は家の裏手に生きているムカデを思いだした。“無数の足”を用意するため、自分の下半身をムカデと融合した。これだけ用意すれば、気に入る足があるだろう。
女は、今もその王子を追って、無数の足を動かしているという。
→『デルタ』で広がる魔法の用途! “咆哮”の新しい使い方を紹介(2ページ目)
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