『ポケットモンスター X・Y』のトークイベントをレポ！ 増田順一さんらがBGMや未公開の設定資料などについて語った!!

文：カネキング

　ここで登場したのは、フレア団を束ねるフラダリ。終盤、謎のメカを装備して現れるそのインパクトなどから、「フラダリさん」とさん付けで呼ばれることが多い愛されキャラだが、イベントの出演者たちからも、さん付けで呼ばれていた。今回は、そんなフラダリさんの貴重な設定資料が公開された。

　腕についている虫は、ポケモンではない虫に見えるデザインにしたり、動いた時の開閉ギミックを細かく設計したりなど、増田さんは謎のメカへのこだわりを解説。フレア団を象徴するようなハイセンスなサングラスについても、“今までにないサングラス”をテーマに作られているそうで、景山さんは「科学の力って、すげー！という感じですね」と、ポケモンならではのコメントで会場の笑いを誘っていた。

　ここからは、Twitterで募集した質問と、会場のファンからの質問に答えるコーナーに。その内容を、簡単にQ＆A形式でお届けする。

――どんな時に曲をひらめきますか？

増田さん：電車に乗る前や、シャワーを浴びている時などに思いつきます。前半のメロディーが浮かぶと、そのまま後半までできてしまうこともあるのですが、その時に前半のメロディーを忘れてしまうことが多いので、なるべく録音するようにしています。あと、ゲームのアイデアと音楽を同時に思いつくことはないですね。いつも別々に考えます。

景山さん：僕もリラックスしている時が多いですが、追い込まれている時にピアノに向かって作るほうが多いですね。

――ゲームミュージックとは、ズバリなんでしょうか。

景山さん：プレイしていて気持ちがいいというのを大事にしています。

増田さん：それと、たとえば怖い家だったら怖い曲をかけるといった、マーキングですね。

――スランプになった時の対処法は？

景山さん：書けない時は書かないということでしょうか（笑）。僕は追い込まれたら書かないといけないという状況になるので、スランプはあまりないですね。

増田さん：参っている時は書かないということでしょうか。テンションの高い曲を作る時に、気持ちが落ち込んでいると書けないので。

――今回、エンディングに歌詞がついていますが、この意図を教えてください。

増田さん：これも電車に乗っている時にひらめいたアイデアですね。ゲーム中でもメッセージを込めているのですが、音楽に乗せたほうがより強くメッセージを届けられると思っていたので、歌詞をつけることにしました。

　メッセージとしては、生きている100年ぐらいの間に、僕たちが出会えたことは奇跡だねという想いが込められています。ローカライズについても、それぞれの国の言葉でこのメッセージが伝わるように、現地の言葉で訳しています。

――新しいスタッフがサウンドに参加して、変わったことなどを教えてください。

景山さん：僕も『ハートゴールド・ソウルシルバー』から『ポケモン』にかかわっていますが、『ポケモン』が大事にしていること、『ポケモン』らしさというものは増田から受け継いでいます。新しいスタッフが入ることで、そんな『ポケモン』らしさを受け継ぎつつ、いろいろなスタッフの個性を生かすことでサウンドのバリエーションも広がっていると思います。

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　最後は、増田さん、景山さんそれぞれのオススメの楽曲を解説するコーナーに。増田さんのお気に入りは四天王戦の曲。ハードが3DSになることでストリーミング再生という手法が取れるようになり、さまざまなテクニックが使えるようになったという。また、「“オレらしい曲”かなと思います」とも話していた。

　景山さんは好きな曲をいくつか挙げ、この中から2曲を本日だけのアレンジで演奏すると話す。ファンから声が多くあがったのはエイセツシティとミアレシティの曲だったが、実はエイセツシティは前2回でも演奏しているほどの人気ぶりだそう。そこで、この日1回も演奏していないクノエシティと、人気の多かったミアレシティの曲を演奏してくれることになった。ファンが見守る中、それぞれのアレンジバージョンを披露した景山さん。さらにサプライズとして、『プラターヌ博士のテーマ』を演奏すると、会場からは景山さんに惜しみない拍手が贈られた。

　こうして、楽しかったイベントも終了の時間に。最後は増田さん、景山さんと一緒に、集まったファンが記念撮影を行い幕引きとなった。

▲他の回や、会場で公開されていた設定資料がこちら。サントラのブックレットなどにも収録されているので、チェックしてみてほしい。

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関連サイト

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• 『ポケットモンスター X・Y』特集ページ（電撃オンライン）