2013年12月24日(火)
3DS『闘神都市』で新たに生まれ変わった1対1バトルを開発陣に直撃! 次なる野望は新作『闘神都市IV』!?
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イメージエポックは、ニンテンドー3DS用ソフト『闘神都市』を、2014年1月30日に発売する。本作は、1994年にアリスソフトから発売されたPC-9801用ファンタジーRPG『闘神都市II』をベースに、システムやキャラクターをすべてリファインしたタイトルだ。
本作のストーリーでは、主人公のシードが想いを寄せる女性・葉月と結ばれるために、闘神大会に優勝するという命題に挑んでいく姿が描かれる。闘神大会の合間には、主人公のシードはダンジョンを探索してモンスターと戦闘を繰り広げることにより、戦士としての能力を成長させていくことになる。
今回、イメージエポックの代表取締役を務める御影良衛氏をはじめとする、『闘神都市』の開発スタッフに直撃インタビューを敢行。新たにリファインされたバトルシステムを中心に、原作ゲームに対する想いなど、本作の詳細について語ってもらった。(※インタビュー中は敬称略)
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御影良衛氏(写真左):株式会社イメージエポックの代表取締役で、『闘神都市』のプロデューサーを務める。
竹本光憲氏(写真中央):本作のディレクター。ゲーム全体のディレクションに加えて、サウンド面などの細部も担当している。
藤田基樹氏(写真右):プランナー。『闘神都市』ではバトルのプランニングやデータ作成だけでなく、ゲーム全体のバランス調整も担当している。
■主人公が成長する過程をより緻密に描き出す
――まずは今回、アリスソフトさんの『闘神都市II』をベースにした作品を、家庭用ゲーム機で発売することになった経緯についてお聞かせてください。
御影:僕自身が昔からずっと、アリスソフトさんのゲームが大好きで。コンシューマでアリスソフトさんのゲームを出すことができるのなら、弊社でぜひやらせてほしいと思っていたんです。そうしたら、『ぱすてるチャイム Continue』がPSPで発売されるというので、それなら弊社にもチャンスがあるんじゃないかということで、アリスソフトさんにご連絡して、大阪まで何度も足繁く通いました。それでOKをいただいたのが2010年のことですね。そこで、社内にアリスソフトさんの過去の作品をきちんと知っている人間がいないかと声をかけてみたところ、竹本が昔からのファンだということで、彼にディレクターを任せる形でプロジェクトが発足しました。
――アリスソフトさんには人気のゲームが数多くある中で、『闘神都市』というタイトルを選ばれた理由は?
御影:アリスソフトさんの作品の中で、僕自身の好きなソフトNo.1が、『闘神都市II』だったんです。それと同じぐらい好きなのが『鬼畜王ランス』ですけど、さすがにランス君の性格をコンシューマに持ってくるのは難しい。もともとRPG性の高い『闘神都市II』であれば、コンシューマのお客様にも原作とはまた違った切り口で、楽しんでもらえる作品になると思ったんです。
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▲1994年にPC-9801用ソフトとして発売された『闘神都市II』をリファイン。主人公のシードが探索するダンジョンは、3D表示に一新されている。また戦闘は、1対1のターン制コマンドバトルという点は変わらないが、さまざまな要素が新たに加えられている。 |
――ただ『闘神都市II』は、アリスソフトの作品の中でも、とりわけファンの評価が高い作品ですから、本作の制作にあたっては、かなりのプレッシャーもあったのでは?
竹本:アリスソフトさんは美少女ゲームにこだわりを持っていて、R18要素がゲームデザインの中心になっているので、それをいかにコンシューマ向けに作り直すかという点で、やっぱりプレッシャーはありましたね。
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▲道場で修行に励むシードは、同じ道場のライバルであるビルナスが道場の跡継ぎの座を狙い、師範の娘・葉月との結婚を条件に、最強の戦士“闘神”を決める闘神大会に出場することを知る。葉月と互いに想いを寄せ合うシードは、自分が彼女と結婚するために、闘神の座を目指すが……。 |
――特に『闘神都市II』の場合はゲーム性だけでなく、ストーリーの面でも高く評価されていると思うのですが?
竹本:ストーリーがいい、という声は多いんですが、今改めてプレイしてみると、1個1個のイベントが点のようになっている部分も多いんですね。当時のプレイヤーとしては、たぶんその点と点を脳内で補完するような遊び方をしていたと思うんですが、今の時代に遊ぶにはちょっと説明不足なところも多いので、今回はそこを線としてつながるように、流れを再構築しています。
御影:そうですね。原作は20年前のゲームですから、当時としてはすごくおもしろいんですけど、それを現代にそのまま持ってくると、おもてなしが足りない部分もあって。僕も竹本も原作のファンなので、「これはこれでいいんだ」とそのままにしていた時期もあるんです。でも『闘神都市』を知らない今の20代の人間にテストプレイをしてもらうと、「なんでここでこういうセリフになるんですか?」みたいな質問がバンバン飛んできて。
――なるほど。
御影:それから、原作で特に記憶に残る“点”というのはR18要素ですから、それをコンシューマに持ってくるには、どうしてもマイルドにせざるを得ないんです。その代わり、点と点の間を導く線の部分をより丁寧に、密度を濃くして描いていくことで、コンシューマならではのよさを出すことができるんじゃないかと。
竹本:主人公の物語を線でつないでいく過程というか、主人公の精神的な変化に関しては、かなり変わっていますね。
御影:ゲームを遊び終わった時に受ける印象は、原作も今回のゲームも、ほぼ同じだと思います。ただ、そこに到達するまでの過程は大きく変わっていますね。女性キャラとのイベントシーンも本作ならではのものになっていますし、闘神大会で1人のキャラクターを倒すまでのイベントの数にしても、原作より多かったりします。今回のほうが導線が緻密になっているというか、非常に細かい段階が踏まれているんです。
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▲闘神大会が行われている街では、大会の合間に遺跡のダンジョンを探索して、修行を積むことができる。また街の各所では、魅力的な女の子たちと出会って、彼女たちと心の交流を重ねることも! |
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▲闘神大会で対戦に勝利すると、敗者のパートナーとデートする権利を与えられる。本作では対戦相手とそのパートナーに関するドラマが、多数のイベントによって描き出されている。 |
(C)ALICESOFT (C)ALICESOFT/Imageepoch/闘神都市製作委員会
データ
- ▼『闘神都市』ダウンロード版
- ■メーカー:イメージエポック
- ■対応機種:3DS
- ■ジャンル:RPG
- ■発売日:2014年1月30日
- ■希望小売価格:5,600円(税込)