2013年12月27日(金)

『シーフ』開発元プロデューサーによるPS4実機プレゼンをレポート! さらに、実際にプレイしてみての感想もお届け

文:イトヤン

 スクウェア・エニックスから、2014年に発売が予定されているPS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/PC用ソフト『シーフ』。本作は、盗賊を生業とする主人公“ギャレット”が活躍する、ファーストパーソンのステルスアクションゲームだ。

『シーフ』

 この作品の開発を行っているカナダのEidos Montreal(アイドス・モントリオール)より、プロデューサーのStephane Roy(ステファン・ロイ)氏がこのほど来日。ここでは、ロイ氏が自ら行ったPS4の実機によるプレゼンテーションを通じて、本作の概要を紹介しよう。

■“ステルスアクション”の草分け的なタイトルが、完全ローカライズで日本に上陸!

『シーフ』
▲Eidos Montrealで『シーフ』のプロデューサーを務めているステファン・ロイ氏。

 ロイ氏はまず、『シーフ』というゲーム自体の歴史について語ってくれた。

 『シーフ』は1998年にPCで第1作が発売されて、その後2本の続編がリリースされた、歴史のあるタイトルだ。とはいえ、第3作が発売された2004年から現在までは、10年という長いブランクがある。しかも、当時の日本では英語版ソフトしかリリースされなかったため、一部の海外ゲームファン以外、ほとんどその名を知られていないのが現状だ。

 だが海外では、“ステルスアクション”というゲームジャンルを切り開いた草分け的な作品として非常に高く評価されており、現在でもなお熱心なファンが存在しているそうだ。

 そこでEidos Montrealでは、『シーフ』を現在でも通用するまったく新しいゲームとして、リブート(再生)させることとなった。そのため本作は、過去の作品を知らなくても純粋な新作として楽しむことができる。また本作は、シリーズで初めて音声も含めた完全日本語ローカライズが行われるタイトルになるという。

『シーフ』 『シーフ』
▲主人公ギャレットは、“マスターシーフ”と呼ばれる凄腕の盗賊だ。彼は犯罪組織から距離を置き、一匹狼の孤独な盗賊として自由に活動している。

 『シーフ』をリブートするにあたっては、本作のどのような要素が海外で高く支持されているかを、徹底的に検証したとのこと。その結果、主人公である“ギャレット”の存在が重要であることがわかったと、プロデューサーのロイ氏は語ってくれた。

 “マスターシーフ”、つまり凄腕の盗賊であるギャレットは、自らが生きる社会を裏側から眺めている、皮肉屋のアンチヒーローだ。彼は狙った物品が高価だから盗むのではなく、盗むのが困難だからそれに挑戦するというのを信条としており、その際は無用な殺しを一切しない主義を貫いている。このような性格のギャレットを魅力的に描き出すため、本作にはスケールの大きな設定と、ドラマチックなストーリーが用意されているそうだ。

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▲本作の舞台となる“シティ”は、中世から近代へと変化しようとしている時代のヨーロッパを思わせる、架空の都市だ。

 まず設定に関しては、本作の舞台となる架空の都市“シティ”の存在がカギとなっている。中世の面影がなお残る19世紀ヨーロッパを思わせる雰囲気の“シティ”は、さまざまなロケーションの区画に分かれており、プレイヤーはメインストーリーを進める合間に、各区画をじっくりと探索することができるという。

 また、この地ではどうやら支配者と街の民衆との間で、政治的な対立が渦巻いているようだ。そうした本作のダークな背景は、下に掲載したトレイラー映像からも、非常によく伝わってくる。

【『シーフ』“Uprising”日本語吹き替え版トレイラー】

 一方、メインストーリーに関しては、ギャレットが自ら育て上げた女盗賊のエリンとの関係が、重要なポイントになっているようだ。

 ――ギャレットは孤児の少女・エリンにかつての自分と共通するものを見いだして、彼女にマスターシーフの技を教えることにした。だが、他人の命を安易に奪うエリンの態度に怒ったギャレットは、彼女と決裂してしまう。

 数年後、ギャレットは成長したエリンと再会し、2人でノースクレスト男爵の屋敷へ忍び込むことになった。ところが、相変わらず殺しを重ねるエリンの様子を見た彼は、エリンの武器である鉤爪を盗み取った。やがて、2人が屋敷で奇妙な儀式を目撃した時、建物が倒壊を始めた。鉤爪を失ったエリンは自力で脱出することができず、命を落としてしまう。そしてギャレットもそのまま倒れて、意識を失った……。

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▲ギャレットが奇妙な儀式を目撃した時、建物が崩壊を始めた。いったいこの瞬間、ギャレットの身に何が起こったのだろうか? 

 ギャレットが目覚めると、シティの様子が一変していた。彼とエリンが男爵の屋敷に忍び込んでから、すでに1年が経過しているという! 混乱した彼はひとまず、自分の隠れ家である時計塔に戻ることにした。

 ……と、このようなプロローグから、実際のゲームがスタートすることになる。次のページでは、ステファン・ロイ氏によって紹介された、実機プレイの様子をお伝えしよう! 

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▲ギャレットは、シティ全体を見下ろす時計塔の内部を隠れ家としている。意識を取り戻したギャレットは、この時計塔を目指して進むことになる。

→プロデューサーからアドバイス受けつつ、PS4版を実際にプレイ!(2ページ目)

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データ

▼『シーフ』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■発売日:2014年
■希望小売価格:未定

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