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2014年1月22日(水)

3DS『カラス BOR』をエレキコミック・今立進が斬る! STG好き芸人×k.h.d.n.永田大祐の濃厚対談をお届け

文:ミゲル

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■氾濫する情報の中から、ストーリーを自ら組み上げ、補完する

永田:ストーリーは、前作の『カラス』もわかりにくかったとは思います。いちから説明すると、膨大な時間が必要ですが……。

今立:最初は(主だったストーリー性はなく)「普通にミッションをこなしていくだけかな?」と思っていたんですよ。そうしたら1面のボスに、「子どもは嫌いだ!」なんて言われ、そこで初めて主人公が子どもだということに気が付いてビックリしました。それまで、“今立(38歳)”としてプレイしていたので(笑)。

『Karous ‐The Beast Of Re:Eden‐(カラス ザ ビースト オブ レデン)』

永田:(笑)。主人公は、12歳くらいの女の子です。昔のSTGって、設定について何もわからなかったじゃないですか。エンディングも特になかったものが多いので、“なぜ戦っているのか”もわからないものが多かった。

 STGは“敵と戦う”のが基本なので、“何と”、“なぜ”といった戦う理由を考えるのが毎回苦労するところではあります。その理由がないと物語は成立しませんが、STGの特性上、それを描く方法がなかなかないんです。ムービーを入れれば間が悪くなりますし……。

 『カラス BOR』では、メッセージを全部チェックすれば、一応のストーリーを追える形にしています。

今立:なるほど。でも、たまたま僕が見たログは、どうでもいいような内容がほとんどなんですけれど!

永田:あれは、ほとんどが(ストーリーと関係のない)どうでもいい内容なんです(笑)。一般ユーザーの皆さんから募集して、アイコンと文章を送っていただいたもので、それがほとんどを占めています。

『Karous ‐The Beast Of Re:Eden‐(カラス ザ ビースト オブ レデン)』 『Karous ‐The Beast Of Re:Eden‐(カラス ザ ビースト オブ レデン)』
▲1,009個の“TimeLine”と200個の“Message”。プレイと直接関係のない情報に、攻略やストーリーの要となるものが混ざっている。

今立:真実は散りばめられている……つまり、今の世の中とリンクして、“埋もれた情報の中に真実はある”ということなんですね!?

永田:はい(笑)。誰からのメッセージかというのが重要で、六芒星のアイコンは、本作の世界や主人公の2人に関係することを伝えてくれます。

 最初の階層“Degree:1”は、地上の世界なんです。2人の姉妹がある研究所から脱走するところから始まり、2人がどこへ行くのかを追うストーリーになっています。2人の姉妹はずっと研究所で育ったため、外の世界を知りません。それが、Degree:2、Dgree:3と進むにつれて、「外はこんな世界だったのか」と知っていくことになります。

 STGのタイトルは“戦っているから”というのもあると思うんですが、“ストーリーが暗い”という伝統のようなものがあります。『カラス BOR』も、衝撃のエンディングが待っていますよ。

■これからもSTGを作り続けてほしい

永田:一定の条件をクリアしていくとイラストが解禁される、おまけ要素も存在します。全20個ですが、最後の4つは“開発者とすれちがわなければ解放されない”という過酷な条件です。自力でも出せる仕様にはなっていますが、多分一生かかるんじゃないかな……。

『Karous ‐The Beast Of Re:Eden‐(カラス ザ ビースト オブ レデン)』
▲すれちがい通信の他、プレイ中の条件によってイラストが解放されるおまけ要素。

今立:一生!? じゃあ、イベントなどで開発者に会いに行ったほうが早いですね(笑)。

永田:リリースパーティのような展開を考えていますが、ただ地方の人には難しいかなという問題点はあります。全国行脚するしかないのかな……と。

『Karous ‐The Beast Of Re:Eden‐(カラス ザ ビースト オブ レデン)』

今立:『カラス BOR』の総評ですが、STG好きはもちろんのこと、苦手な人もレベルを上げればクリアできるので楽しめると思います。攻略としては、ボムとシールドの使い分けができるようになると俄然進められるようになるので、そこを重点的に鍛えるのがいいかと思います。ショットのレベルはあえて考えなくても上がっていくので、余裕ができたらソードを鍛える、といった感じでしょうか。

 しかしこのSTG斜陽の時代に、『カラス BOR』を発売してくれてありがとうと言いたいですね。これからもSTGの火を絶やさないでいてくれたらうれしいです。刀職人じゃないですが(笑)、クロンには名工になっていただいて、「いい波紋ですね。相変わらず切れ味鋭いですね」と、これからも言わせてもらえたらうれしいですね。

 できればお借りしたソフトを返したくないんです。だって、結構やり込んでレベルもほぼ100のMAXまで上げたんですから。


■全国公演! “エレ片コントライブ ~コントの人8~”

 エレキコミックとラーメンズの片桐仁さんによる“エレ片コントライブ ~コントの人8~”が、東京都・銀座博品館劇場をはじめとした全国の劇場で1月30日より上演されます。前売券(4,800円・税込)の他、当日券(価格未定)も発売中! 詳しい公演会場や日時などは、“エレ片コントライブ ~コントの人8~”公式サイトを参照してください。

 毎週土曜日の25:00から放送されているTBSラジオ“JUNKサタデー エレ片のコント太郎”のファンはもちろん、コントライブに足を運んだことのない人も、この機会にチェックしてみては?

『Karous ‐The Beast Of Re:Eden‐(カラス ザ ビースト オブ レデン)』

(C)2014 Klon Co.,Ltd./k.h.d.n.

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