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2014年1月17日(金)

『SHORT PEACE』の短編アニメ『九十九』が第86回米国アカデミー賞にノミネート、森田修平監督のコメントが公開

文:電撃オンライン

 バンダイナムコゲームスは、1月16日に発売したPS3用ソフト『SHORT PEACE 月極蘭子のいちばん長い日』について、収録作品の1つである短編アニメ『九十九』が、第86回米国アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされたことを明らかにした。

※以下、メーカー様からの情報をもとに記事を掲載しております。

『九十九』
▲森田修平監督

 この度、2014年1月16日、第86回米国アカデミー賞のノミネート作品が発表され、2013年7月20日より全国公開されたオムニバス映画『SHORT PEACE』より、森田修平監督の短編アニメーション『九十九』が、日本監督としては5年ぶりとなる、第86回米国アカデミー賞短編アニメーション部門のノミネート作品として選出されました。

 『九十九』は、森田修平監督による14分の短編アニメーションです。昨年の紫綬褒章の受賞で記憶に新しい、大友克洋監督作品(『火要鎮(ひのようじん)』)を含む4編の短編映画で構成された中の1本。18世紀の日本を舞台に、「ものに魂が宿る」というテーマのもと、モノノケと人間の男の交流を描いた作品で、日本画的な表現と3DCGを融合させた、これまでに無い斬新な映像美を表現しています。

 本作は、2012年アヌシー国際アニメーション映画祭ショートフィルム部門に選出され、また第16回文化庁メディア芸術祭ではアニメーション部門の推薦作品に選定されるなど、すでに国内外で高く評価されています。第86回米国アカデミー賞の各賞が発表となる授賞式は、3月3日に米国・ハリウッドにて行われます。

作品名『九十九(つくも)』映画『SHORT PEACE』より
(英語タイトル:「POSSESSIONS」/14分)
【スタッフ】
 脚本/監督:森田修平
 ストーリー原案/コンセプトデザイン:岸啓介
 キャラクターデザイン:桟敷大祐CGI監督:坂本隆輔美術:中村豪希
 作画:堀内博之 音楽:北里玲二
【キャスト】男:山寺宏一/反物小町:悠木碧/蛇の目蛙:草尾毅
【製作】SHORT PEACE製作委員会
【ストーリー】
 18世紀。嵐の夜、深い山中で男が道に迷っていた。そこで見つけた小さな祠。中に入るとその空間は突然別世界の部屋に変化する。そこに次々と現れたのは捨てられた傘や、着てもらえなくなった着物などのモノノケ達。男はその怨念を秘めた古い道具たちを丁寧に修理し、慰めてやる。

■森田修平監督コメント

 『九十九』は“自分らしい作品とは何か?”と、ここ数年迷い考えた末、やっと素直に描けたと実感した作品です。日本では、この様なショートの作品はなかなか陽の目を見ることが難しく、制作も困難な状況の中、こうしてノミネートされ注目を浴びることができ、一人でも多くの方に見てもらえる事を嬉しく思います。

■森田修平監督プロフィール

 1978年生まれ、奈良県出身。合同会社「YAMATOWORKS」代表。アニメーション監督作の代表作としてOVA『KAKURENBO』(2005)、OVA『FREEDOM』(2006?2008)、OVA『コイ☆セント』(2010)がある。『KAKURENBO』(東京アニメアワード公募作品一般部門で優秀作品賞、カナダ・ファンタジア映画祭ショートフィルム部門金賞)『FREEDOM』(日本映像技術賞アニメ・ビデオパッケージ部門/技術奨励賞)

■米国アカデミー賞短編アニメーション部門について

 米国アカデミー賞とは、受賞式が行われる前年にアメリカ国内で公開された作品の中から、映画産業に全般に関連した業績に対して授与される、歴史のある映画賞です。その中の部門の一つである短編アニメーション部門(Academy Award for Animated Short Film)は1932年の第5回アカデミー賞より始まりました。本作は、第81回(2008年)加藤久仁生監督作品『つみきのいえ』に続く、日本人監督作品としては5年ぶりのノミネートとなりました。

(C) SHORT PEACE COMMITTEE
(C) KATSUHIRO OTOMO/MASH・ROOM/SHORT PEACE COMMITTEE

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