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2014年2月13日(木)

『俺の屍を越えてゆけ2』黒幕は阿部晴明! 拘束された謎の女性・夜鳥子(声:林原めぐみ)は一族を蘇らせた女神だった

文:ゴロー

『俺の屍を越えてゆけ2』

 SCEは、2014年夏に発売するPS Vita用ソフト『俺の屍を越えてゆけ2』の新情報を公開した。

 『俺の屍を越えてゆけ2』は、1999年にPSで発売されたRPG『俺の屍を越えてゆけ』、通称『俺屍』の続編にあたるタイトル。“短命の呪い”と“種絶の呪い”という2つの呪いを受けた一族による世代交代をテーマに、呪いを解く宿命に立ち向かう姿と、一族を手にかけた者への復讐が描かれていく。

 今回は、一族惨殺にまつわる物語の真相をはじめ、阿部晴明(あべのせいめい)や夜鳥子(ヌエコ)といった主要人物、戦闘システムや交神・遺伝に関する続報、2つの職業や新規登場の神様などを紹介しよう。

■2人の陰陽士の間で動く一族の運命――謀りしは晴明、蘇らせしは夜鳥子

~一族惨殺……その黒幕は阿部晴明~

 平安中期。京の都は天変地異で荒れ果て、その混乱の中で主人公一族は惨殺された。

 一族を惨殺へと追い込んだ者は、当代一の陰陽士・阿部晴明。晴明は、御所の警備を担っていた主人公一族に、ある責任を負わせたのだ。

 死した一族のされこうべに“短命(たんめい)の呪い”と“種絶(しゅぜつ)の呪い”をかけたのもまた、晴明。その目的は一切謎に包まれている。

 無残にも河原に並べられた一族のされこうべ。そこへ天界の使い・黄川人(きつと)が夜鳥子という女神を連れて現れた。

 黄川人は一族たちに復讐することを促す。一族は、阿部晴明への復讐を果たすべく、“2つの呪い”を背負うことを覚悟したうえで復活を望んだ。一族の覚悟を受けて、黄川人はこう告げた。

「……といってもボクは見ているだけ。やるのはこの人」

 言葉を向けたそこには、黄川人の傍らに横たわる拘束された夜鳥子の姿があった。夜鳥子は、“反魂の儀(はんこんのぎ)”を行って自分の命と引き換えに一族を復活させる。

 夜鳥子から命を与えられた一族は、晴明を討つ力を蓄えるため、全国へ散っていった。

阿部晴明(声:平川大輔)

『俺の屍を越えてゆけ2』

「不死身の私をどうやって殺しましょうね?
 よかったら相談に乗りますよ。ふふふ……」

 帝の信任が厚い、当代一の陰陽士(おんみょうし)。一族惨殺の首謀者であり、“2つの呪い”をかけた張本人でもある。どんなにヒドイ怪我をしても瞬時に治り、何度死んでも生き返る不死身の力を持つ。

『俺の屍を越えてゆけ2』 『俺の屍を越えてゆけ2』
▲なぜ一族を惨殺へと追いやり、そのうえ2つの呪いまでかけたのか……晴明の思惑は謎のまま。彼を倒す方法はあるのだろうか。

鬼頭(声:中尾隆聖)

『俺の屍を越えてゆけ2』

「おお! 今だけ限定のお試し期間!
 晴明って親切だね。こわい顔に似合わず」

 晴明の相棒・鬼頭(おにがしら)。腹話術の人形のように、おどけた口調でしゃべる。常にクールな晴明に反してクレイジーな言動が目立つ鬼頭だが、晴明のもうひとつの人格なのだろうか。

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▲ユーモラスな口調に似合わず、恐ろしい形相をしている鬼頭。晴明の使役する式神か?

夜鳥子(声:林原めぐみ)

『俺の屍を越えてゆけ2』

「儂の命を使って、この者たちをあの世から呼び戻す」

 天界に封じられていた、記憶を失っている女神。自らの命を代償に死者を蘇らせる“反魂の儀”を行い、一族を復活させる。死んだはずの夜鳥子だったが、のちに転生して一族の一員となる。

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▲夜鳥子は何度でも蘇ることができるが、一族の一員として転生してくるため、一族と同じ“2つの呪い”にかかっている。
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▲一族の出撃隊に参加させて一緒に戦うこともできる。彼女は陰陽士で式神を召喚できるとのことで、同じ陰陽士の阿部晴明と深い因縁がありそうだが……?
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▲一族と夜鳥子が、宿敵・晴明と対峙したシーンを描いたイメージビジュアル。晴明の両脇で威嚇する双頭の大蛇や、甲殻類を思わせる形状に変化した夜鳥子の腕など、気になる点がいくつか見られる。

■迷宮探索や鬼との戦闘について

 一族の拠点となる屋敷の周辺にはいくつもの迷宮が存在し、そこに巣食う鬼を討伐して一族は復讐の力を蓄えていく。

 鬼との戦闘はシンボルエンカウントによって突入する。その際、敵シンボルの背後から接触すれば戦闘が有利に、逆に背後を取られた場合は不利な状態から戦闘が始まる。

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▲敵シンボルをうまく避けながら進むことで戦闘を回避できるのも、シンボルエンカウントの特徴だ。
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▲迷宮内を進むと、強大な力を持つ鬼神(おにがみ)に遭遇することも。鬼神との戦いは、通常の戦闘画面と違って一族の後方からの視点になる。

●迷宮の種類、構造、出現する鬼などはプレイヤーごとに異なる

 迷宮の種類や内部構造、出現する鬼などはプレイヤーによって異なるという。これが自動生成を意味するかまではわからないが、いずれにせよ『俺屍2』の迷宮探索は一筋縄ではいかないことは確かだ。

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▲迷宮の攻略は自分で得た情報がすべて。数ある迷宮の中には、物語が進むことで出現する特殊なものもあるとか。
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▲迷宮“百鬼祭り”は、提灯やぼんぼりなどが連なるお祭り会場のような景色が続く。
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▲百鬼祭りの奥には“祭具”が眠っている。物語の重要な手がかりになるに違いない。

●鬼との戦いは大将を倒すか、全滅させるかで勝利

 鬼は基本的に群れて襲いかかってくるが、その中に必ず群れを率いる大将がいる。『俺屍2』の戦闘は、鬼の大将を討伐するか、鬼を全滅させるかで勝利となる。

『俺の屍を越えてゆけ2』 『俺の屍を越えてゆけ2』
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▲戦闘中、出撃隊長以外の一族は、次の行動を個性に応じた3通りから“進言”してくれる。進言を採用しないで行動を指示することも可能だ。
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▲一族の進言などを参考に戦闘を進めていき、大将を討ち取るか、鬼を全滅させるかすれば勝利だ。

 戦闘勝利後は、いわゆる経験値となる“戦勝点(せんしょうてん)”、交神の儀に必要な“奉納点(ほうのうてん)”、武具や道具などの戦利品を獲得できる。ただし、鬼は戦闘中に逃亡することもあり、その場合は戦利品だけが手に入らなくなってしまう。

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▲戦勝点と奉納点は鬼を倒した分だけ多く獲得できる。とはいえ、欲張って全滅ばかりを狙っていると戦利品を持ち逃げされてしまうケースも。

●戦利品スロットが3つそろえば獲得経験値の倍率アップ!

 戦闘開始時は、“戦利品スロット”が出現。戦利品スロットの出目がその戦闘で獲得できる戦利品になり、同じ目が3つそろった場合は獲得できる戦勝点(経験値)の倍率がアップする。

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▲戦利品の種類は武具、道具、両などさまざま。未入手の戦利品は黄色の文字で表示される。
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▲戦利品スロットが3つ揃って獲得できる戦勝点の倍率がアップ。同じ目が3つそろった時は、戦勝点と奉納点を重視して全滅を狙うか、戦利品を重視して大将を先に倒すかが悩みどころだ。

●火時計に赤い火が灯ったらチャンス到来!

『俺の屍を越えてゆけ2』

 迷宮を探索中、画面右下に表示される“火時計”は3つの役割がある。火時計の縁に灯された火は時間を示し、時間が経つに連れて消えていく。これがすべて消えるとゲーム内で1カ月が経過したことになり、屋敷へ戻るか、探索を続けるかの選択を迫られる。

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 また、火時計の火が赤く灯る“熱狂の赤い火(ねっきょうのあかいひ)”の時は、戦利品スロットに希少な戦利品が追加され、お宝を手にする大チャンスに。さらに、戦利品スロットの上部にルーレットも備わり、これに当たることで熱狂の赤い火が1つプラス(時間が延長)される。

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▲熱狂の赤い火が灯っている時は、敵シンボルやBGMが変化する。珍しい武具や道具を求めて積極的に戦闘を仕掛けていきたい。

 3つ目の役割として、火時計の中央部は迷宮内にはびこる鬼の居場所や宝箱のありかを示す情報源にもなっている。迷宮内では火時計を頼りに、探索や戦闘を進めていこう。

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●迷宮探索や戦闘もコーちんがサポート

 主人公一族の面倒を見てくれるコーちんは、屋敷だけでなく、迷宮でもいろいろとサポートをしてくれる。迷宮を探索中は一族の健康状態や周囲の状況に応じたアドバイスをし、戦闘時は直接攻撃や術などを駆使して果敢に立ち向かっていく。

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▲屋敷にいる時とは違い、迷宮内ではイタチに姿を変える。▲コーちんは出撃隊とは別枠で戦闘メンバーに加わるようだ。▲攻撃しようとして転んでしまうといったドジな一面も。

■基本職8種の中から“槍使い”と“踊り屋”を紹介

槍使い

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 リーチの長さを生かした攻撃を得意とし、身軽でありながら威力の高い武器を扱える。強固な防具も装備できるため、攻守ともにバランスがよく、強力な戦力になり得る。

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踊り屋

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 術の扱いに長けた職業。身のこなしが軽く、敵の攻撃を回避しやすいのも長所だ。武器である扇は威力は低いものの、広範囲を攻撃できる。

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■交神の儀と子孫に受け継がれるもの

 一族と神との間に子を宿す“交神の儀(こうしんのぎ)”を執り行うには、戦闘で手に入れた奉納点が必要になる。神様によって必要な奉納点は異なり、能力が高い神様ほど奉納点が多くなる傾向だ。

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 また、同じ神様と交神の儀を繰り返し行うと神様の能力が上がっていくため、奉納点が少ない神様を徐々に成長させるのも楽しみ方の1つである。

●能力と容姿の遺伝

 交神の儀で子に受け継がれる要素は、両親の遺伝子からなる能力と容姿。能力を示す心・技・体のそれぞれに火・水・風・土の4属性があり、棒グラフの長さが素質の高さを表している。

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▲水属性を得意とする者同士で交神の儀を執り行うと……。
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▲水属性の素質が高い子が生まれる。この後も、“魂寄せ お蛍(タマシイヨセ オケイ)”と交神と重ねることで、彼女と同等の能力を持つ子孫に。

 容姿については顔や体型をもとに受け継がれる。顔に変わった模様があったり、角が生えていたりする神様が相手の場合、子孫にも同じ特徴がまれに出現するという。

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■『俺屍2』で初登場となる神様を紹介

紅笠 お誘(ベニガサオユウ)

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「うふふ、私が誰だかわかってる?」

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坂上ノ菊理媛(サカノウエノククリヒメ)

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「初めてがあなたでよかったわ」

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八尋 鰐彦(ヤヒロ ワニヒコ)

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「血の匂いがする女か」

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若竹 コサン(ワカタケ コサン)

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「掘り出し物とは、ボクのことです」

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(C)Sony Computer Entertainment Inc.

データ

▼『俺の屍を越えてゆけ2』ダウンロード版
■メーカー:SCE
■対応機種:PS Vita
■ジャンル:RPG
■発売日:2014年夏予定
■価格:未定

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