News

2014年2月27日(木)

『この歌が終わったら -When this song is over-』がPS Vitaに移植――恋愛と恐怖を描いたADVがDL専用タイトルとして配信スタート

文:キャナ☆メン

 ワンドローは、PS Vita用ダウンロードソフト『この歌が終わったら -When this song is over-』を、本日2月27日からPlayStation Storeで配信する。価格は、1,800円(税込)。

『この歌が終わったら -When this song is over-』
『この歌が終わったら -When this song is over-』

 『この歌が終わったら -When this song is over-』は、PCゲームブランド・hourglassから発売された同名タイトルを、PS Vita向けに大幅リファインして移植した“ジュブナイル・ホラー・アドベンチャー”ゲーム。人里離れた土地“綾篠(あやしの)”を舞台に、デビュー目前のアイドルたちと主人公の恋愛、そして彼女たちに忍び寄る“古の災呪”が描かれていく。

『この歌が終わったら -When this song is over-』 『この歌が終わったら -When this song is over-』 『この歌が終わったら -When this song is over-』
▲ゲームシステムは、シナリオを読み進めていき、選んだ選択肢によって物語が分岐していくオーソドックスなADVタイプとなる。

■ストーリー■

 高校卒業まで間もないある日、主人公の鳥羽元永(とば もとなが)は、かねてより淡い思いを抱いていた同級生の藤原藻(ふじわら みずく)とともに下校していた。その道すがら、彼女の口から、大手芸能プロダクション“カオスプロモーション”が主催するオーディションの2次選考に、妹の響(ゆら)と一緒に出場することになった、という話を聞かされる。

 歌うことが好きで、歌で身を立てることに憧れを持ちながらも、大人しい性格のためなかなか行動に移せない藻のことを考えて、藻とは対照的にアクティブな性格の響が、藻には内緒で応募したとのこと。躊躇(ちゅうちょ)する藻を、元永は応援する。

 その後、2次選考を経て最終選考まで残った藻と響は、もう1人、最終審査に残っていたクールな美少女、白峯飛鳥(しらみね あすか)との3人組のミュージシャンユニット“プリモ・アモーレ”(イタリア語で初恋の意味)として、巨費を投じて売り出されることが決まる。

 藻と響の成功を祝福しながらも、2人が手の届かない存在になってしまうことが受け入れられない元永。彼は、少しでも近くにいて2人の力になりたいと考え、カオスプロモーションが募集していた、マネージャーのアシスタントとしてアルバイトを始める。若くして屈指の売れっ子スタイリストである、酒出朱音(さかいで あかね)などの魅力的なスタッフに囲まれ、元永は、朝早くから夜遅くまで“プリモ・アモーレ”をサポートする毎日を続ける。

 そんな中、デビュー曲のPV撮影のためのロケーションが、W県にある綾篠(あやしの)という場所に決定した。

 そこは、人の姿がまったくなく、海と山とに囲まれた絶景ポイントの宝庫と言えるような場所であった。最寄りの都市に通じる道路が1つしかない点も、華々しい発表までは徹底的に秘密を貫きたい“プリモ・アモーレ”のデビュープロジェクトにはおあつらえ向きの場所と言えた。誰もが、このPVが素晴らしいものになることを確信して、撮影に臨む。

 しかし、それは同時に、一行が体験することになる変事の幕開けでもあった……。

【スタッフ】
原画・キャラクターデザイン:熊虎たつみ
SD原画:ちんじゃおろおす
シナリオ:K-TOK、蟹人、猫舎楽、黒猫招福
サウンド:ワダタカフミ
ディレクター:黒猫招福/ムスカ

■メインキャラクター紹介

●鳥羽元永(とば もとなが)

『この歌が終わったら -When this song is over-』

 本作の主人公。ゲーム中初登場時(卒業間近の2月)は18歳の高校3年生(すぐに19歳になる)。誕生日は4月8日(お釈迦様の誕生日)のおひつじ座。18歳になると同時に運転免許を取得した。身長175cm、体重62kgの中肉中背。血液型はA型。

 リーダーシップを積極的に発揮するようなタイプではなく、どちらかというと消極的な性格だが、いざという時には度胸が据わって決断力や行動力を見せる。いわゆる“ここぞという時に頼りになる”タイプ。ただし、本人は自分の柔弱とも言える性格にかなり不満を持っており、もっと積極的でぐいぐい前に出て行くような性格になれたらいいのに……と思っている。口数はそれほど多い方ではないが、かと言って寡黙なわけではない。

 在学中から本作のヒロインのひとりである、藤原藻にずっと淡い思いを抱いている。本人はそれなりにアピールしているつもりだが、藻の反応が思わしくないため“やっぱり好き”と“やっぱり駄目かも”という想いの間を行きつ戻りつしているような状態。

『この歌が終わったら -When this song is over-』 『この歌が終わったら -When this song is over-』

●藤原藻(ふじわら みずく) 声優:青葉りんご

『この歌が終わったら -When this song is over-』

 本作のヒロインその1。ゲーム中初登場時(卒業間近の2月)は18歳の高校3年生。身長158cm、体重48kg、スリーサイズはバスト88cm(C)、ウェスト58cm、ヒップ83cm。誕生日は5月3日のおうし座で、血液型はA型である。趣味は読書、音楽鑑賞、作詞作曲(作曲にはキーボードを使用するが、演奏力は問題外)。それにカラオケ。

 シャイで大人しく、引っ込み思案かつ人見知りな性格をしている。悩みがあると、頭の中でどんどん悪い方向に考えが転がってしまうようなタイプで、本人的にはそういうネガティブな自分の性格に不満を持っている。自分とは正反対に、明るく行動的な性格である妹の響のことを、羨むこともしばしば。

 そんなコンプレックスにまみれた彼女が、唯一子どものころから得意としているのが“歌うこと”。言葉に出して言えない自分のさまざまな感情を、歌うことでは素直に表現できるから、というのがその理由である。

 ダーティーな世界だと承知しているし、自分の性格がとても芸能界向きだとは思えないにもかかわらず、藻が人前で歌うことを職業にしたいと強く思っているのは、彼女にとって歌うことは“自己の存在を世界に表明すること”とイコールであるから。つまり、藻にとっての“歌”とは、心の声、魂の叫びに等しいものと感じている。

 オーディションに合格し、ユニット“プリモ・アモーレ”を結成することになった際には、その歌唱力を認められ、リードボーカルを担当することになる。リズム感はいいのだが、運動音痴のためにダンスで苦労することも。

 家族構成は父、母、妹の響という4人家族。実家は商店街で“藤原精肉店”という肉屋を営んいる。藻と響は、在学中、看板娘の美人姉妹としてたまに家の手伝いをしていた。

「えっ……そ、その、鳥羽くんとは、ただの友達なんだから……」


●藤原響(ふじわら ゆら) 声優:神崎ちひろ

『この歌が終わったら -When this song is over-』

 本作のヒロインその2。ゲーム中初登場時(2月)は17歳の高校2年生。藻の年子の妹である。身長152cm、体重45kg、スリーサイズはバスト96cm(E)、ウェスト63cm、ヒップ95cm。誕生日は8月3日のしし座で、血液型はB型。

 明るく元気で、美人と言うよりはかわいい部類の女の子。感情の喜怒哀楽が非常にはっきりしている。典型的なトランジスタグラマーだが、響自身は、自分の体型はまったく気に入っておらず、コンプレックスでしかない。

 性格は姉の藻とは対照的に、明るく活動的で人なつっこい。行動力もあり、一度決めたら猪突猛進するタイプ。その反面、B型の典型として集中力にムラがあり、少々飽きっぽい。

 姉とは対照的に、体を動かすことが得意でスポーツ万能。ただし、スポーツが得意であるにもかかわらず、体が固く、柔軟体操はかなり苦手である。そのため、ダンスレッスンの際に苦労することになる。趣味は、ウインドウショッピングや、友だちとのスイーツ巡り、ボウリング(ベストスコア213の腕前)。おしゃれやファッションなどにも敏感で、雑誌やPC、携帯電話などでのチェックに余念がない。

 姉妹仲はよく、響には小さなころから引っ込み思案な姉の背中を自分が押してきた、という自負がある。オーディションに、藻に黙って勝手に応募したのも、ひとえに姉のためを考えてのことである。成り行きで自分も一緒に応募はしたが、響自身は芸能界に確固たる信念や憧れを持っておらず、かなり腰掛け気分が強い。大成しなければ実家の肉屋を継げばいい……くらいの軽い気持ちで考えているため、そういう浮わついた気分を飛鳥に看破され、反発しながらもしょげることになる。

「じゃ、あたしが二次選考に残ったら、お祝いにデートしてくれる? お兄ちゃん」


●白峯飛鳥(しらみね あすか) 声優:氷室百合

『この歌が終わったら -When this song is over-』

 本作のヒロインその3。ゲーム中初登場時(3月)に、20歳になったばかり。身長163cm、体重43kg、スリーサイズはバスト82cm(B)、ウェスト56cm、ヒップ82cm。誕生日は3月15日生まれのうお座で、血液型はAB型。

 一見すると冷たい印象を人に与えるクールビューティーだが、内面には炎のような情熱を抱く。自分を装うことについて、プロたるもの自分の感情くらい自由にコントロールできて当然だと彼女自身は考えている。

 しかし、自分でも自覚していないが、本当は“無防備で弱い、素の自分を他人にさらけ出すのが怖い”のである。そんな飛鳥の態度を見たプロデューサーから、上っ面の感情を取りつくろうだけで人が感動させられるか、と激しく叱責されてしまう。飛鳥はショックを受けるが、それをきっかけに藻や響といった仲間、それに元永をはじめとするスタッフにも徐々に心を開き、徐々に表情が柔らかく、自然で明るいものになってくる。

 ジュニア時代から芸能事務所に所属して子役タレントとして仕事をしてきたため、芸歴はかなり長く、“プリモ・アモーレ”の3人の中で、いちばん現場経験が豊富で、プロ根性が据わっている。その反面、小さな頃から仕事に打ち込んできたため、恋愛経験そのものが少ない。趣味は読書、映画鑑賞、料理、観劇、水泳(バタフライで泳げる)。特技は書道(有段者)。

 きちんとボディトレーニングを積み重ねてきたせいか、いくら食べても全く太らない体質のため、女性らしい肉感的なまろやかさに欠ける自分の体に対して、飛鳥は深いコンプレックスを持っている。

 母1人、子1人の母子家庭で育てられたせいか、飛鳥は包容力のある男性に身も心も委ねて甘えたい、という無意識的な願望が強い。冷静で理知的であろうとツッパッているのは、その願望の裏返しである。

「私は、この世界でずっと生きてきたの。やっと手にしたチャンスなんだもの、必ず成功させるわ……」


●酒出朱音(さかいで あかね) 声優:楠鈴音

『この歌が終わったら -When this song is over-』

 本作のヒロインその4。26歳。フリーのスタイリスト兼メイクアップアーティスト。身長165cm、体重58kg、スリーサイズはバスト93cm(E)、ウェスト60cm、ヒップ88cm。誕生日は11月30日のいて座。血液型はO型。

 そのセクシーな外見に反して、性格はさばさばとしている。少々荒っぽい傾向はあるものの、親切で面倒見がよく、しかも情にもろいという典型的な姉御肌の女性なので、スタッフやモデルからの信頼は厚い。

 もともとはファッションモデルとしてキャリアを重ねてきたが、16歳を過ぎたくらいからどんどん胸が大きくなり、モデルとしての大成が望めなくなったので、それまでのモデル活動の中で興味を惹かれていた、メイクやスタイリングといった裏方の仕事で身を立てることを決意する。そうして、19歳の時に、小さな有限会社を立ち上げた。現在は、社員10数名を抱える会社の代表として、忙しく働いている。

 ダイビング、スノーボード、ボディボードなど、自然を相手に屋外で行うスポーツが大好きだが、近年は仕事が忙しすぎて、なかなかそういう遊びに行く暇がない。会社代表としては、うれしい悩みでもあるのだが。

 かつて付き合った男性は何人かいたが、現在は独り身である。どちらかと言うと“ご奉仕体質”の気がある。年齢的なこともあって、両親に連絡する度に「まだ結婚しないのか?」と聞かれることは、鬱陶(うっとう)しく思っている。朱音としては、結婚そのものはどうでもいいが、彼女のすべてをありのままに受け止めてくれた上で、普段は適当に距離感を置きつつも、都合よく甘えたり甘えられたりできるような相手がいてくれれば……と考えている。

 “プリモ・アモーレ”プロジェクトのプロデューサーである秋室とは、過去、一緒に仕事をした際に意気投合したのがきっかけで、やや年齢は離れているが、互いの実力を認め合った友人として付き合うようになった。互いに忙しい身の上ながら定期的に飲み会を開いて、たわいもない話に花を咲かせてストレス発散している。朱音には友人が多いが、社交的とは言えない性格の秋室にとっては、朱音は数少ない大事な友人の1人。

「あはは、社長って言ってもね、そんな全然偉そうなもんじゃないから、あたし」

(C)hourglass/Snowflake (C)One Draw

データ

▼『この歌が終わったら -When this song is over-』
■メーカー:ワンドロー
■対応機種:PS Vita(ダウンロード専用)
■ジャンル:ADV
■配信日:2014年2月27日
■価格:1,800円(税込)

関連サイト