2014年3月7日(金)
『スペランカー』と聞いて思い浮かべる単語と言えば、やはり“虚弱体質”とか“史上最弱”とかでしょうか。正直なところ、世間一般でいわれるほど“死にやすい主人公”ではないのですが、まあソレはソレ。ゲームの本質を理解している人には、多くを語るまでもないでしょう。
幼い頃、ゲーム機本体が熱暴走するくらい『スペランカー』を周回プレイしたあげく、TVを占拠していたのと同じくらいの長時間、両親に説教されたライターMが紹介するのは、App Store/Google Playで好評配信中のアクションゲーム『M.S.SPELUNKER』です。
おや? 何やら妙な名前(失礼)と思ったらこのアプリ、ニコ生のゲーム実況で人気を博しているユニット“M.S.S Project”ことMiddle Second Sickness Project(直訳すると、中二病プロジェクト)とコラボした、カジュアル仕様の『スペランカー』なのです。どの辺りがカジュアルかというと、主人公キャラが下記のような特殊能力を持っているという点。
■ 選べる4人の主人公(MSSPのメンバー。敬称略) ■
FB777 | KIKKUN-MK-II | あろまほっと | eoheoh | |||
▲エネルギーが減らない | ▲基本無敵 | ▲アイテム無限 | ▲隠しアイテムの場所がわかる |
補足しておくと、KIKKUN-MK-IIの“基本無敵”というのは爆風や毒ガス、コウモリの糞や幽霊に対しての無敵です。高所からの転落などは通常どおりミスになるものの、マップを覚えるには最適でしょう。
“動きがもたついて時間が間に合わない”とか“時間制限の圧迫感が苦手”という方にオススメなのがFB777。エネルギーが減らない=時間制限なし&銃を撃ち放題ということで、何ひとつ慌てることなくゴールを目指すことができます。
あろまほっと&eoheohについては、ほぼ原作の主人公と変わらないので、ゲームに慣れたらぜひともチャレンジしてみてください! 記事の最後にはMSSPのメンバーのミニインタビューも掲載していますので、ぜひチェックしてくださいね。
ここで、本作ならではの要素を紹介しておきましょう。MSSPはボーカロイドを使用した音楽創作活動も行っており、本作のBGMも手掛けています。また、洞窟内にはいくつもの宝箱が隠されていて、爆弾で壁を壊して宝箱を回収し、アイテムをコンプリートすることで使用キャラがクラスチェンジ。eoheohで試したところ、覆面フード姿から謎の宇宙人っぽい物体に変身。BGMも別バージョンのアレンジに変化するものの、キャラ性能は特に変わらないようです。
▲壁の中に埋もれている宝箱を回収すると、ゲーム終了時に中身をオープン。たまに“スカ”などのハズレも混ざっているのはご愛敬。 |
▲すべてのお宝を集めると、謎めいたeoheohがさらに謎な物体に!? |
『スペランカー』が大好きだった筆者としては、4面クリアで終わってしまった点はちょっと残念でした。もっと遊びたい! ただそれを差し引いても、カジュアルに間口を広げたという部分は高評価。緻密な操作が要求されるという部分は変わっていないので、本作を機に、本家の『スペランカー』にも触れてみてはいかがでしょう。
アクションゲームが苦手な人は、ゲーム設定でロープアシストをONにして、ロープからの横滑り転落を防ぎましょう。その他、共通のポイントは以下の通り。
・隠しアイテムの赤いクスリ
何気ない場所でジャンプするとランダムに出現するアイテムですが、移動速度が速くなりすぎてジャンプの飛距離も伸びるため、下り坂で下に向かってジャンプしただけで即死します。取ってしまった場合は、効果が切れるまで動かずに耐えましょう。
・地面の隆起
洞窟の各所にある小さな▲は、触れると一定距離弾き飛ばされます。背後に穴やトラップがある場所では特に注意が必要です。
・コウモリへのフラッシュ
標的に当たっても外れても降ってくる、トゲのようなエフェクトに触れるとミスになります。
次は、ステージ別に抑えておきたいポイントのみ、写真つきで解説します。
その1:まずは爆破の基本。爆弾をセットしたら、少なくとも7キャラ分程度は距離を置くこと。ちなみにここでは、左に戻って画面を切り替えるだけで爆風に巻き込まれずに済みます。
その2:地味に厄介なのが、青いカギの手前のポイント。▲を飛び越えた先には巨大な落とし穴が待ち構えています。落ちないように右に微調整すると、うっかり▲に触れて弾き飛ばされて穴に落下というミスも……。
その1:2つ目の青いカギを取った直後、毒ガスとコウモリのトラップが重なる難所。コウモリの糞が地面に落ちて、毒ガスが吹き出す瞬間に合わせてフラッシュを撃ち、ガスが治まったところで▲を飛び越えます。タイミングさえ合えば、フラッシュを使わなくても切り抜けられます。どうしても越えられない場合は、KIKKUN-MK-IIの無敵に頼るのもアリかも?
その2:ステージの中程、複数のロープが垂れ下がっている場所で地面に降りられるのは、左から4本目のみです。左から2本目や、画面をスクロールして右端のロープは微妙に転落死する高さなので注意!
その1:1つ目の青いカギを取るには手前の岩を爆破します。爆弾セット後は、ロープを伝い、右側の岩場へと待避しましょう。主人公キャラは移動速度が遅いため、ロープを掴んだまま上下に距離を取ろうとすると、もれなく爆風に巻き込まれます。
その2:滝の上をロープで渡っていくポイントも難所のひとつ。ロープアシストで滑落防止をしていても、ジャンプして天井に頭をぶつけると落下します。一本渡るたびに、主人公キャラの位置を下へと微調整しましょう。
その3:滝を抜けた先、赤いカギの手前にはコウモリが待ち構えます。ここではフラッシュを撃ち、エフェクトが消える前に、一気に階段を駆け上がってカギを取ります。
その4:マップ右下へと進むと、ジャンプでは渡れない大穴が空いています。しばらく待つと、噴水で動くリフトがやって来るので飛び乗って、右下にコウモリが見えるポイントを目指します。
その1:ピラミッドの直下、赤いカギを取るためのジャンプが地味に難しくなっています。ロープから地面までの距離がぎりぎりで、キャラの位置が上下にずれていると、飛距離が足りずに落下してしまいます。キャラの位置と右の地面が水平になるように調節してから飛び移りましょう。
その2:2つ目の赤いカギを取るポイントも注意。ここでは、キャラの位置を半身ほど下方にずらしてから飛び移ります。飛びすぎると、頭上から降ってくるコウモリの糞が直撃します。
その3:ゴール手前のハシゴもミスしやすいポイントです。天井が低いため、ジャンプすると頭をぶつけて落下しそうに見えますが、ここはキャラの位置と地面を水平に保って左に飛ぶのが正解。
――『M.S.SPELUNKER』を制作するにあたり、大変だった点は?
FB777:各キャラクターの能力やアイテム要素を考えるのに、苦労しましたね。例えば、KIKKUN-MK-IIだけ強くなっちゃうなど、誰か1人だけが特出してしまうのは嫌だったので、みんなそれそれに特徴のある、おもしろい能力を持てるようにしました。
――『M.S.SPELUNKER』のこだわりのポイントは?
FB777:BGMですね。今回、ゲーム内楽曲もMSSPの楽曲を使用しているのですが、ファミコンチックな雰囲気に合うように、楽曲をすべて8ビット調の音源に直しました。昔のレトロゲームならではの音にしたことで、より『スペランカー』の雰囲気に合うBGMになったと思っています!
――『M.S.SPELUNKER』のオススメポイントを教えてください。
KIKKUM-MK-II:それぞれのキャラの特殊能力やアイテ収集など……プレイするごとに新しいアイテムを発掘できたり、変身能力があることですね。特に、キャラが変身した時には、おもしろいことがおこるので、これはぜひ! その目と耳で!! 確かめてほしいなと思います!!(笑)
――電撃オンライン読者にメッセージをお願いします!
KIKKUM-MK-II:『M.S.SPELUNKER』は、ネタ要素の強いゲームであった『スペランカー』が復活して、新しい要素も加わったので、より多くの方々に楽しんでいただけるゲームだと思います!
FB777:MSSPのキャラクター要素以外にも、『スペランカー』のもとのおもしろさを残しつつ、追加で僕らならではのこだわりも加わったゲームになりました。MSSPを知っている方はもちろんですが、MSSPを知らない方にもプレイしていただけたらすごくうれしいです!
あろまほっと:『スペランカー』といえば、伝説の弱小ゲーム(笑)。それに、自分たちがキャラになり、もう1度新しく生まれ変わりました! 『スペランカー』を知っている方も知らない方も、もう一度楽しめる作品になっているのでよろしくお願いします!
eoheooh:みんな、同じことを言っていますが(笑)、『M.S.SPELUNKER』は『スペランカー』を知っている人も知らない人も楽しめる作品になっているので、ぜひ!プレイしてみてください!!
●ライターM’s profile
ミクさんとミクナノーさんを偏愛する着ぐるみ系フリーライター。今回の記事作成にあたってさまざまなハードの『スペランカー』をプレイしていたところ、案の定、止めどきが見つからなくなって締め切り的に大ピンチ!
(C)DWANGO MOBILE Co., Ltd./Tozai, Inc.
Spelunker is a trademark of Timothy G. Martin and Tozai Games is a trademark of Tozai, Inc. registered or protected in the US and other countries.
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