2014年3月20日(木)
【レビュー&攻略】『100TURN勇者』ずっと俺の……いや、100回だけ先に勇者のターン!!(電撃おすすめアプリ 第125回)
一般的なRPGの醍醐味と言えば、「コツコツとレベルを上げてボスを倒し、伝説の武器を手に入れて魔王を討伐!」というのが、ベターな流れですよね。yamahanはどのRPGでも雑魚敵を倒してチマチマとレベル上げをしている時間がたまらなく好きだったりします。困ったことに、ついレベルを上げすぎてボスの倒しがいがなくなることもしばしば……。
しかし、今回ご紹介する『100TURN勇者』では、そんな悠長にレベル上げをしている暇はないんです! 何故かって? だって、100ターンが過ぎると世界が滅亡しちゃうんですもの!! ……世界オワタ!
■『100TURN勇者』とは?
『100TURN勇者』は、モンスターが大量に氾濫した世界で唯一モンスターに対抗できる力を持った主人公・勇者ファンディルが、ニンジャのシャドまるとともに世界を救うべく奮闘するRPG。ルールはいたってシンプルで、シャドまるが“かげぬいのじゅつ”で敵の動きを止めている100ターンの間に、各クエストのボスを撃破するだけ。逆に、100ターンでボスを倒せなければゲームオーバーになってしまう。
▲短時間で遊べる手軽なRPGというだけでなく、効率的なレベルの上げ方を探るパズル的要素や、武器の強化、ハイスコアを目指すためのやり込みなどが合わさって、シンプルながらも奥の深い作品となっています。 |
■勇者の敵は当然、魔王! ではなく……ブロッコリー!?
ゲームを始めると、理不尽にもいきなり敵だらけの中に放り込まれるわけですが、よくよく見ると敵はウサギやニンジン、ブロッコリー……? これが本当に脅威なのでしょうか?
▲オープニングでは、思わず「ここはモンスターハウスか!」とツッコミたくなるほど多くの敵がファンディルに押し寄せてきます。そこに颯爽と現れて敵の動きを止めるシャドまるちゃん! 惚れるっ!! |
▲敵を一方的に殴るのはなんだか気が引けますが、心を鬼にして殲滅しなければこの世界に明日はありません! | ▲相手からすれば止まっている間にやられちゃうんですから、まさにこんな心境ですよね(笑)。 |
■100ターンもあれば、どんな敵でも余裕っしょ!
さて、先ほどから「100ターン、100ターン」と何度も申しておりますが、「何をしたらターンが進むの?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。本作では、“ファンディルの攻撃が当たると1ターン”にカウントされます。なので、多少の操作ミスがあっても問題なく進めることができ、まさにストレスフリー!(誤って範囲攻撃が当たってしまった場合はこの限りではありません)
▲左利きの人のためにボタン位置の切り替え機能も。地味ではありますが、こういった細かいところもストレスなく遊べるポイントです。 | ▲武器によって攻撃範囲が変わるため、攻撃範囲の広い武器を使っている時はうっかり攻撃を当てないように注意。「あっ!」と気付いた時にはすでに遅し……。 |
ただ、最初こそ「100ターンもあるから楽勝だな」と余裕を持っていられるのですが、徐々に「残り50ターン、そろそろボスに挑む準備を……。」、「う、あと20ターンしか……大丈夫か?」とみるみる内にターン数が減っていき、「3、2、1……も、もう無理だぁ~!!」と気が付けばゲームオーバーなんてことに。ターンのご利用はくれぐれも計画的に。
■ワンポイント攻略・クエストに行き詰まったら?
RPGなら当然、強敵が出現すれば行き詰まってしまうわけです。普通ならここでレベルを上げたり、装備品をそろえたりしてから再挑戦しますよね。しかし、本作ではクエストが開始されるごとにファンディルのレベルが1に戻されてしまうため、チマチマとしたレベル上げは通用しないのです。ならば、どうやって攻略を進めればよいのか? もし行き詰まってしまったら、まずは下記の3点を見直しましょう!
【武器編】
クエストには3種類の武器を持ち込み、好きなタイミングで切り替えながら戦えます。先ほど少し触れましたが、武器は種類によって攻撃範囲が変わるため、敵の配置を確認して有効なものに持ち替えるのがポイントです。例えば、一本道のステージではリーチの長い槍のような武器がオススメで、攻撃が横や十字に広がるものはあまりオススメできません。
▲武器の種類もかなり豊富。前2マスに攻撃できるツッツキランスは直線が多いクエストでは非常に使いやすいです。武器の攻撃マスを見ていると、何だかSRPGのようですね。 |
また、武器には“★”の付いているものがあり、これはスキルが備わっていることを表しています。スキルは大きく分けて3つのタイプがあり、攻撃力やガード削りといった基礎能力を上げるもの、うみキラー・どうぶつキラーといった特定の種族に対して効果を発揮するもの、EXPアップなどの効率を重視したものがあります。これらを踏まえたうえで、クエスト攻略に何が足りていないのか、必要な条件を満たしている武器をチョイスするとよいでしょう。
▲優柔不断な僕は、★の数や種類が同じでもスキルの内容が違うだけでどちらを売るか迷ってしまします。い、いつか使う日が来るかも! ……そう思うだけで全く使わないので、ドンドン倉庫が圧迫されてしまいます。 |
【段位編】
各クエストでターンを残してクリアすれば、その分、勇者の段位が上昇します。つまり、進めるところまで進んだら、強力な武器を手に遠慮せず序盤のステージでブイブイ言わせられるわけです!
▲例えば、クエスト10を38ターンでクリアしたなら段位ポイントが62ゲットできます。各クエストには必要段位が設定されており、これを満たしていない場合は前のクエストに戻って記録を更新する必要があります。 | ▲すでにクリア済みのステージであれば、元々の記録から更新分を差し引いたポイントをもらえるので、つねに上を目指すことを忘れずに! |
で、この段位を上げれば何ができるかというと、自分の段位と同じレベルまで武器を格安で強化できるようになるのです! 一応、段位が足りずとも強化は可能なのですが、その場合、資金が倍近くかかってしまうためあまりオススメはしません。
【テクニック編】
最後に、武器もそろって、もう段位を上げるのも無理だ! となった場合は、一度攻略ルートを見直してみましょう。クエストには、立ち寄るだけで資金を調達できる村や、ファンディルの能力を強化できるお店が多数あります。まずは敵を倒す順番を見直すことでレベルアップと資金集めの効率化を図り、お店の商品で足りない部分を補っていくことが重要です。
▲レベル上げを頑張りすぎてターン数が足りなくなる場合も。世界を救うという本来の目的を見失わぬよう、ほどほどに強化したらクリアを目指しましょう。 | ▲ボス近くで武器のチャージが溜まったら、あえて切り替えて温存しておくという手もアリ。ビックリ仰天のドデカイ一撃を喰らわせてやろう! |
■気が付けば勇者ではなく武器収集家に!?
前述した通り、高難度のクエストを攻略するためには、大量の資金と強力な武器が必要。クエストクリア時の評価によってもらえる武器のランクが変わるので、準備が整ったらさっさと敵を倒すのがオススメです。
▲クリアしたクエストにはそれぞれ金、銀、銅の評価が与えられます。武器をもらえるのは銀以上の評価を取得した時なので、周回するなら最低でも銀評価が取れるクエストにしよう。 | ▲いらない武器はドンドン売って資金をためよう! とは言うものの、中々実行できない自分(笑)。はぁ……なんとかこの貧乏性を直せぬものか……。 |
しかし、何度も繰り返しプレイしていると流石に疲れてくるのが人の性。そんな方のために、簡単に武器がゲットできるオススメクエストをご紹介しちゃいます!
【クエスト9:テツマスクのリベンジ!】
敵はボスのテツマスクのみ。非常に硬い敵ですがが、チャージ率やガード削りを鍛えて一度でも銀評価を出せれば、あとは攻撃ボタンを押すだけでドンドン武器が溜まっていっちゃいます。こんなお得な話があっていいのでしょうか!!
■敵だけじゃない! ユニークすぎるキャラに嫉妬心メラメラ
ここまでにファンディルとシャドまる以外のキャラクターが登場していないので「他のキャラっているの?」と思った方がいるかもしれません。でも、どういうわけかこの国には個性が強すぎる人たちが集まっています。
▲勇者なのに実は何も知らないファンディルと、そんな勇者を尊敬の目で見つめるシャドまる。2人の掛け合いを見ていると何だかホッコリとしちゃいます。 |
▲ガード削りの強化に必要な“おにぎり”を売ってくれるヤマコ。彼女の「ギュッギュッ」というかわいいボイスに、つい萌えを感じてしまいました。ドット絵のキャラに恋をしたのは初めてです(笑)。 | ▲武器を覚醒して攻撃範囲を広げてくれる学者。便利な施設ですが、ファンディルが資金をたっぷりと持っている時は足元を見てボッタクリ顔負けの値段を吹っ掛けてくるので要注意! |
▲あまり威厳のない王様。たまに身を削って資金を調達してくれることも。 |
個性的で愉快なキャラが多数登場するのはうれしいことなのですが、ここまでおもしろいキャラがそろうと関西在住の僕としては少々悔しい想いも……。自分のユーモアが霞んでしまわぬか心配になってきたので、彼らからセンスを盗むためにもさらに『100TURN勇者』をやり込んで隅から隅まで世界を救っちゃうぞー!
●yamahan’s profile
『100TURN勇者』のドット絵を見て「ん?」と思われた方もいるかもしれないが、本作は何を隠そう『勇者30』や『ピヨピヨクエスト』を手掛けた吉田浩太郎氏が製作したタイトル。PSPが悲鳴を上げるほど『勇者30』をやり込んだ筆者としては、今回、『100TURN勇者』を始めるにあたってそこが大きな取っ掛りになっていたり。もし、『100TURN勇者』を気に入ったという方は、機会があれば『勇者30』にも触れてみてください! きっと、自己主張のない勇者と強欲な時の女神さまの虜になること間違いなしですよー!!
(C) 2014 ritterz inc.
データ
- ▼『100TURN勇者』
- ■メーカー:ritterz
- ■対応機種:iOS
- ■ジャンル:RPG
- ■配信日:2014年1月17日
- ■価格:100円