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2014年3月18日(火)

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』稼働開始! 制作キーマンに訊く今後展開や鎌池和馬先生&成田良悟先生からのメッセージをお届け

文:ゴロー

 本日3月18日より全国で一斉に正式稼働を開始した、業務用2D対戦格闘ゲーム『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』。その稼働を記念し、都内にあるセガ 秋葉原 1号館にて、メディア合同の開発者インタビューが行われた。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』は、電撃文庫創刊20周年を記念して実施されている“電撃文庫vsSEGA”プロジェクト第4弾となるタイトル。開発はエコールソフトウェア/フランスパンが手掛けており、『ソードアート・オンライン』のキリトや『灼眼のシャナ』のシャナなど、電撃文庫作品に登場するキャラクターたちが火花を散らす。

 インタビューでは、野中竜太郎プロデューサーと寺田貴治ディレクターに、稼働日を迎えた今の心境や今後の展開についていろいろとお話をうかがった。また、『とある魔術の禁書目録』の鎌池和馬先生と、『デュラララ!!』の成田良悟先生からユーザーに向けたメッセージも到着したので、あわせて確認してほしい。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲開店直後から対戦で賑わうセガ 秋葉原 1号館。6階に“ALL.Net P-ras MULTI”の対戦台が1セット、4階に対戦台が4セット、3階にはシングル台が1台設置されている。
『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲店内には『アクセル・ワールド』で黒雪姫を演じる三澤紗千香さんのサイン入りポスターも。

――いよいよ正式稼働日を迎えたわけですが、今の率直な気持ちをお聞かせください。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲野中竜太郎プロデューサー(左)と寺田貴治ディレクター(右)。

寺田D:自信を持って送り出せたので、どなたでも存分に楽しんでいただけるかと思います。ただ、コンシューマのゲームと違ってユーザーさんの反応がダイレクトに確認できるので、ちょっと怖いと思うところもありますね。

野中P:これまでロケーションテストを何度か行ってきましたが、さすがに正式稼働となると緊張しますね。緊張半分、楽しみ半分といった感じです。

――正式稼働までに4回実施したロケテの中で、ユーザーからどういった意見があり、どういったところをフィードバックしてきたのでしょうか?

寺田D:最初のころは、「待ちプレイが強い」、「行動の選択肢が少ない」、「技の威力のバランスが悪い」といった声が多かったのを覚えています。それらの意見を受けて、“インパクトブレイク”の実装やサポートキャラの技を2種類に増やすなど、全体的なバランス調整も兼ねて発展させていきました。ですので、ロケテに来ていただいた皆さんといっしょに作り上げた作品と言えるのではないでしょうか。

野中P:もっとも印象的だったのが、一番最初の“電撃文庫 秋の祭典2013”で実施したロケテですね。アーケードゲームを初めてプレイされるユーザーさんも多くいて、ゲームの始め方に戸惑う姿を見た時はカルチャーショックを受けました。

 そこで、幅広いユーザーさんが遊ぶタイトルであることを再認識し、“格闘ゲームを知らない人でも楽しくプレイできる”という部分をもっと強化しなくてはならないと思いましたね。

――格闘ゲーム初心者が多く遊ぶタイトルということで、そういった人たちに向けた機能の実装やイベントの開催予定はあるのでしょうか?

野中P:ゲームの始め方から対戦のセオリーまで、なんらかの形でアーケードゲームの初歩的なところを伝えるイベントをやりたいとは思っています。

寺田D:公式サイトが今日更新されて、連動サイト“クライマックスアリーナ”への繋げ方などが公開されます。そういったところからもアプローチしていくつもりです。

野中P:それに、設置店によってはシングルプレイ専用台もありますし、気軽にプレイしていただければと思います。アニメーションやキャラクター同士の掛け合いなどにも力を入れて作っているので、じっくりとご覧ください。

寺田D:原作の絵がそのまま動くという、インパクトのあるものになっています。できるだけ演出をスキップをしないようにお願いします(笑)。

――イベントに関連して、本作の公式大会を実施する予定はあるのでしょうか?

野中P:4月13日に“ALL.Net P-ras MULTI”を使った公式大会を、ここセガ 秋葉原 1号館で実施します。4月19日には、その模様をお届けする番組をニコニコ生放送で配信予定ですので、お楽しみに。

寺田D:Twitterを見ていると、各店舗さんで歌を歌ってくれたり、文庫本を持参すれば参加費がタダになったりする個性的な大会が開かれるみたいですよ。

野中P:今日の朝10:00から大会をやっている店舗もありますしね。

――電撃文庫の作家陣とやり取りをする中で、心に残っているエピソードはありますか?

寺田D:『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』の伏見つかささんとのやり取りが印象に残っています。桐乃のキャラクター像を提出したら、伏見さんだけはセリフの監修以外に、キャラクター性能にかんするメッセージがたくさん返ってきて驚きました。

野中P:伏見さんもそうですけど、格闘ゲームが好きな作家さんやイラストレーターさんが結構多く、我々が出した意見もこころよく受け入れてくれましたね。

 『ロウきゅーぶ!』の全員集合して決めポーズをするシーンも、実際は声優さんたちがライブでやるポーズなんです。本来であればNGだと思うのですが、そこも委員会などに確認していただいて、実現することができました。

寺田D:『ソードアート・オンライン』で「キリトくんも早く脱いでよ。私だけ恥ずかしいよ」というアスナの名ゼリフがあるんですけど、「キリトくん」を「キミ」に変えるといった無茶な提案も許してもらえましたし(笑)。作家さんたちも、我々といっしょに楽しんで制作をしてくださいました。

――個人的に参戦させたかったキャラクターがいましたら教えてください。

寺田D:ラスボスは、ブラックバスか、カブトムシがよかったです。まあ、これは冗談ですけど(笑)。

野中P:初期の段階では、電撃PlayStationのキャラクター“ポリタン”を出す意見もあったんですよ。

――稼働後もユーザーの意見を取り入れて、バージョンアップをしていく予定でしょうか?

寺田D:そうですね。先ほど説明した“クライマックスアリーナ”にご意見フォームがあるので、そこへ報告していただければと思います。

野中P:最初に「キツイ」「ツライ」といった印象を受けても、対戦を重ねることで打開策が見えてくると思います。そこは、ユーザーさん同士がどんどん発見していくと思うので、まずはじっくりと遊んでみてください。

――最後に、本作の稼働を心待ちにしていたユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。

寺田D:格闘ゲームとして勝ち負けがあるのは当然ですが、負けたとしても、キャラの動きや演出の部分で楽しめる作品に仕上がっています。今後、家庭用版がリリースされますけど、ゲームセンターは同じ空間で熱さを共有できる貴重な場所なので、ぜひ足を運んでみてください。

野中P:電撃文庫20周年のプロジェクト始動当初から“お祭り感”を大事にして、ユーザーの皆さんや作家さんたちとともに制作してきました。ロケテスト版をプレイしていない人も、この盛大なお祭りに参加していただきたいです。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲インタビューを終えた後、おもむろに対戦を始める野中さんと寺田さん。接戦の末、野中さんのシャナに軍配が上がった。

 本日の稼働に合わせて、『とある魔術の禁書目録』の著者・鎌池和馬先生と『デュラララ!!』著者・成田良悟先生からもコメントが寄せられている。2人からのコメントは以下の通り。

『とある魔術の禁書目録』著者・鎌池和馬先生からのメッセージ

 バトルに勝利できればもちろん楽しいのですが、たとえ負けてしまっても楽しむことができるゲームです。プレイしてみると、キャラ1つ1つの技を全部見たくなる気分にさせてくれます。電撃文庫ファンや格闘ゲーム好きな皆さんに楽しんでいただければと思います。

『デュラララ!!』著者・成田良悟先生からのメッセージ

 『デュラララ!!』ファン、そして静雄ファンには太鼓判を押してオススメできます。もちろん他のキャラもオススメです。もし電撃文庫を知らない方でも、実際プレイして技や演出を見てもらえれば「どんなキャラクターなんだろう?」と気になって原作を読んでもらえたりと、電撃文庫ファンと格闘ゲームファンお互いが刺激し合えるような楽しいゲームだと思います。ぜひ楽しんでみてください。

■『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』特集ページもリニューアル!

 本日の稼働開始を記念して、電撃オンライン内の『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』特集ページ『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』特集ページをリニューアルしている。キャラ別攻略記事や対戦企画などを掲載しているので、プレイに備えてひと通り確認してみてはいかがだろうか。

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データ

▼『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
■メーカー:セガ
■対応機種:AC
■ジャンル:FTG
■稼働日:2014年3月18日

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