2014年3月27日(木)
セガは、本日3月27日にPS3/PS Vita用ソフト『初音ミク -Project DIVA- F 2nd』を発売した。
本作は、リズムアクションゲーム『初音ミク -Project DIVA-』シリーズの最新作。“歌うようにプレイする”というゲーム性はそのままに、シリーズ最大級となる40曲の楽曲、160種のモジュール(衣装)を収録。PS3版では広大なライブ空間を再現する“ライブスタジオ”モード、PS Vita版では本体カメラを利用した“ARライブ”モードと、各プラットフォームの特色を生かした機能も搭載されている。
発売を記念して、東京都・クラブセガ秋葉原 新館および大阪府・ジョーシンディスクピア日本橋店にて発売記念抽選会が開催されている。東京会場には、小雨にも関わらず開始時刻の10:00から多数のファンが抽選会に参加。さらにミクナノーさんも登場し、通行人の注目を一身に集めていた。
東京会場では抽選会にあわせて、林誠司プロデューサーおよび大坪鉄弥ディレクターへのインタビューの場が設けられ。以下に、その模様をお届けする。
▲店頭にてミクナノーさんとならぶ、林誠司プロデューサー(左)&大坪鉄弥ディレクター(右)。 |
――発売日を迎えての感想はいかがでしょうか。
林:少し遅れてしまいましたが、ようやく発売日を迎えられてホッとした感じです。天気は雨ですが僕らにとっては吉兆なので、ミクさんがどこかで見てくれているのではないかと思いますね。いろいろな楽曲やキャラクターを開発チームが一生懸命に作りましたので、できるだけ多くの方に楽しんでいただきたいです。
大坪:大体言われてしまいました(笑)。無事発売できて嬉しく思います。開発チームも全力で各種要素を詰め込みましたので、楽しんでいただきたいと思っています。
――本作のテーマである“これまでのDIVA←→これからのDIVA”に込められた想いをお聞かせください。
林:シリーズ展開を開始した2009年から5年が経過するということで、現在まで積み重ねてきたものを先へとつなげていきたいということがテーマの由来です。そういった意味合いから、PSPの作品で使用させていただいた楽曲を最新の技術で美しくリメイクしたり、ユーザーさんからの声を参考としてシステム周りを調整したりと、長く遊んでいただける商品にしようという気持ちで作りました。
――本作には約40曲が収録されますが、その選曲基準は何だったのでしょうか。
林:再収録曲と新曲がだいたい半分ずつくらいの構成となっていて、リメイクに関しては歴代の節目となっている曲をセレクトしています。いろいろな曲をきっかけに初音ミクさんを好きになった方々の、思い出の曲であったり、初めて初音ミクさんを好きになった気持ちが蘇ったりするような、そういう選曲を心がけました。
新しい楽曲に関しては、現在進行形にて初音ミク界隈で活躍されている方の中から、今まで『DIVA』シリーズに参加されていなかった方に多く関わっていただきたいと考えました。収録曲は、その方々の代表曲やリズムゲームに合うような曲を、できるだけ選んだ形となっています。
――キャラクターについて変わった部分をお聞かせください。
大坪:CGのキャラクターを止め絵で見ると、どうしても表情が硬くなりがちですが、動いた時の表情はすごくかわいくなっています。前作で「最高にかわいい!!」と出したモデリングを、「かわいくない」と思いながら見なおして調整しました。表情の豊かさやちょっとしたニュアンスなど、“この瞬間”というよりも表情の変化を見ていただきたいです。
林:リメイク曲は、やはり印象がけっこう変わっていますね。表情がきめ細やかになって表現力がアップしているというのは、見ていて思いました。大坪ディレクターはモデルにすごいこだわりを持つ男ですからね。
大坪:「もうコレでOKだよね」と言って、3秒後に「やっぱり変えて」ということは日常茶飯事でやっています(笑)。うちのスタッフも粘り強く付いて来てくれるので、頑張れましたね。
今回はトータルで80種類くらいモジュールを増やしていますが、PSP版から移植しているものもあれば新規のものもあります。PSP版でユーザーさんの評判となったモジュールを本作へ持ってくるにあたって、そのまま移植するのではなく設定面から立ち返り、細かいポリゴンレベルで調整するところから作り直しました。
映像に関しても、細かいところで表現力を増しています。前作でもいろいろなチャレンジをしましたが、それを超えなければならないので、空気表現による一体感をさらに深めました。前作から結構やりきってしまい、もともとあったものと合わせて新要素を詰めようとしたら入りきらないので、事細かに最適化をして改めて詰めなおしています。
――DLCはどのようなものがリリースされるのでしょうか。
林:発売日と同日に、まず無料DLCとして記念スキンを配信しました。本作ではスキンを変えて自分好みの画面で遊んでいただけるのですが、そういったものを少しずつ増やしたいという考えがまずあります。記念コンテンツで言うと、他にもARライブとライブステージ用の『ODDS&ENDS』と『Tell Your World』を配信しています。
その先を言うと、PSP版のモジュールと楽曲について、ユーザーさんのご要望から本作のクオリティにリメイクしてお届けしたいと思っています。具体的な曲名や内容に関しては、今後発表できるタイミングになりましたらお知らせいたします。
大坪:ちょうど発売日ですけど、開発チーム的にはDLCを全力開発中です。
――前作の際に、『タイムマシン』のPVを見て開発中に涙したとのことですが、本作ではいかがでしょうか。
林:開発チームのある若いスタッフは、仕事中に『メテオ』のPVを見てずっと泣いていました。僕も『メテオ』にはホロリとしましたね。
大坪:僕は『桜ノ雨』ですね。『桜ノ雨』は人気投票で順位が高いものの、いろいろな事情で今まで移植できなかったのですが、今回はそれが叶うということで、PSP版の映像をリセットして新曲並みに改めて作り直しました。これを見るたびに、学生に戻りたいなと思ったり、学生時代の友だちに会おうかなという気持ちになったりします。
林:もともと『メテオ』は8分以上もある大作なのですが、リズムゲームにさせていただくために4分程度まで削る必要がありました。最初は実現できるかわからなかったのですが、作曲者の方に相談したところ快諾をいただけて、リズムゲームに収まった瞬間は演出云々とは違う意味でホロリとしましたね。そういったエピソードが、本作にはいっぱいあります。
――最後にファンへのメッセージをお願いします。
林:リズムゲームだけでなく、エディットやDIVAルームなどにも手を入れています。ゲームを楽しんだりエディットで自分の好きなものを作ったり、あるいは疲れたらDIVAルームでミクさんたちに癒やされたりという形で、そこから出られないくらいにずっと楽しんでいただけたらと思います。
大坪:また大体言われてしまいましたね(笑)。エディットに関して言うと、今回はPiaproさんと連動して音源を入手しやすくしたり、SCEさんに協力していただいてデータのアップロードを可能にしたり、ゲーム自体だけでなく周辺システムの使い勝手にもかなり手を入れました。大作のエディットデータが上がってくることを、開発チーム一同期待しています。リズムゲームを遊んで、一息ついたらエディットにも手を出していただければと思っています。
(C) SEGA /(C) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
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