2014年5月30日(金)
ゾンビが登場するゲーム。そんなキーワードからイメージするのって、醜悪なゾンビが足を引きずりながら迫ってくるのをドンパチと機転で切り抜ける、わりとグロくてオドロオドロシイ感じじゃない?
実際そういう作品が多かったわけだけど、そんな風潮など知ったことかと、ゴーイングマイウェイかつアメリカンなノリでHAHAHAとゾンビ相手に無双するゲームがあった。それが今回レビューする『ガチャウォリアーズ』。全世界で250万以上ダウンロードされたタワーディフェンスゲームだ。
ワンオブゼムが配信するアクションタワーディフェンス。悪の科学者Dr.カラミティ率いるゾンビ軍団が各地を襲撃し、世界がピンチ! それに立ち向かえるのは、異世界からやってきた傭兵“ガチャウォリアー”たちだけ……。世界の平和は彼らを召喚して戦わせられるキミの手にかかっている!
画面右から左へと侵攻するゾンビ軍団に対し、ガチャウォリアーズを配置&操作して侵攻を食い止めよう。ステージクリアでやガチャで手に入れたガチャウォリアーズを育成し、次第に強力になっていくゾンビ軍団に立ち向かうのだ。
見てください、下のステージ画面のゾンビたち。下がり眉の不幸顔が哀愁すらただよわせているじゃないですか。「あー。なんかもー、よくわからんけど博士にたたき起こされたんで仕方なく街を襲うわー。だるいわー」とでも言ってそう。
そういう、ちょいユルめなゾンビをやっつけるヒーローが、これまたおもちゃの兵隊のようにかわいらしい本作の主役・ガチャウォリアーズ。アタタタタタッっといった感じでたくさん手が見えちゃうパンチだったり、木の葉が舞い散る忍術で一網打尽にしたりと、コミカルなアクションでゾンビに立ち向かうんです。
こういった親しみやすいキャラクターは、最初のつかみとしては非常に入りやすいんじゃないかな?
その一方で、ゾンビには多数のバリエーションが存在していて、“移動の早いゾンビ犬”、“通常サイズのゾンビを前方に投げる大型ゾンビ”、“銃撃を盾で防ぐシールドゾンビ”などステージが進むにつれて手強くなっていく。遠距離型ガチャウォリアーズをかき集めて雑魚ゾンビ相手に無双していた時は、シールドゾンビが出てきて恐怖のズンドコに叩き落とされたもんだ。
見た目のかわいさだけじゃない、巧妙なバランス設定も兼ね備えていることは「こいつ……やるな!」と素直に感心させてもらった。
それではゾンビ軍団と組んずほぐれつするステージ画面を見ていこう。ステージは横長のヘックスマップ(六角形のマス目が連なっているマップ)となっていて、ゾンビ軍団は画面右端から左へと進攻してくる。対するプレイヤーは画面左側にガチャウォリアーズを配置し、時にキャラをスワイプして隣接するヘックスへと移動させることで侵攻を食い止めるのだ。ちなみにマップはスワイプで左右にスクロールさせることができ、見た目よりも横長になっている。
また、ガチャウォリアーズの多くは必殺技が使える。必殺技のチャージには時間が必要で、チャージが完了するとキャラが電気のような光に包まれる。この状態でキャラをタップすると必殺技が発動するぞ。
画面全体にダメージを与えるような強力な必殺技もあるが、威力に比例してチャージ時間が長い傾向にあり、使いどころの見極めが肝心。威力はそこそこだが短時間で連発できるタイプのほうが役立つ場面の多く、多数のキャラが生きるバランスになっているのは好印象だ。
ステージによってはDr.カラミティが怪しげな薬でボスに変身。動物をモチーフにした外見(たまにマッチョだったりする)で、ゾンビ同様それほど外見は怖くない。だが、中盤からはタフな肉体と強力な範囲攻撃などでなかなかに手強い。ボスの行動には規則性があるので、その中から隙を見つけて反撃しよう。場合によっては対ボスを念頭に組むことも考えるといいだろう。
こうしたステージ構成はユルすぎずキツすぎず、適度な歯ごたえでプレイヤーを迎え入れてくれるはずだ。
ガチャウォリアーズの育成は、クリア報酬などで獲得する“士気”を割り振りレベルアップさせる仕組みになっている。アプリゲームの合成にありがちな、キャラクターの収集と管理、相性を考慮した選別といった手間がかなり軽減されているのは歓迎材料だ。
一方で進化は5段階まで用意されている。レベルMAXにしたガチャウォリアーズ1体に対し、特定のガチャウォリアーズや士気と引き換えで1段階進化させられる。進化の過程は均一ではなく、早期に強くなるものもいれば、最終進化で一気に強キャラへと進化するケースもある。また、進化を重ねればノーマルスカウトで入手するガチャウォリアーズでもレアキャラ以上に戦えるのがうれしい限り。愛着もわくしね。
とっつきやすいビジュアルもさることながら、バラエティ豊かなゾンビ、練りこまれたバランスのステージを兼ね備えた『G.W.X』。奥深さと快適さを両立させた育成なども相まって、やり込むほどにジワジワくるスルメのような味わいと歯ごたえが魅力だと感じた。
余談だが、このゲームはタテ持ち、ヨコ持ちの双方でプレイできるだけでなく、それぞれで画面レイアウトが調整されていて、どちらでも遊びやすいよう工夫されている。ステージが横長なのでヨコ持ちが基本だが、タブレットのように画面サイズに余裕があれば表情される情報量の多いタテ持ちも遊びやすいだろう。
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まず1つ目は、“同一キャラは3体まで出動できる”ということだ。性能にもよるが、1人しか持っていないレアなガチャウォリアーズより、多少弱くとも同じガチャウォリアーズを3人そろえた方が活躍できる局面は多い。まずはステージクリア報酬で手に入るガチャウォリアーズを3体ずつそろえよう。なお、同一キャラでも進化レベルが違うと別キャラ扱いになるので、進化させる場合は3人まとめて行うこと。
次にガチャウォリアーズの配置だが、攻撃範囲の狭い近接タイプは前衛に、攻撃範囲の広い遠距離タイプは後衛に配置するのが鉄則。ゾンビを弾き飛ばす必殺技を持つ近接タイプで足止めし、その間に後衛の射撃でダメージを与える、というコンビネーションで攻略が楽になるはずだ。
●バオウ中里’s profile
オレって首が弱いんだよね。エロい方面の話でなくて首痛、というか頭痛の話。オレの場合、交通事故でムチ打ちになって以来、首が痛くなると連鎖的に頭痛もセットになっちゃってて、そうなると仕事のペースも落ちがち。ホント困ったもんよ。今日もまた、市販の塗り薬を患部にヌリヌリして、低いテンションを必死にアゲアゲして頑張っています。
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