2014年6月30日(月)
アークシステムワークスの主催によって実施される、格闘ゲーム全国大会“ARC REVOLUTION CUP 2014(略称、あーくれぼ)”。その一部店舗予選および東京エリアAブロックのエリア決勝戦が、6月29日に東京レジャーランド秋葉原店にて開催された。
▲参加者だけでなく、大勢のギャラリーも集まった大会会場。 |
▲使用台が1Pか2Pかはジャンケンで争奪。 | ▲参加者にプレゼントされたタオカカボトルキャップ。東京レジャーランド秋葉原店では通常色だったが、他店舗では青色の場合もある。ちなみに表情は3種類。 |
予選序盤は和気あいあいとした雰囲気で進行した予選大会。しかし、準決勝からは一転して緊迫感あふれる空気へと変わり、初戦以上の激しい戦いが繰り広げられた。熱戦を制して決勝戦へと駒を進めたのは、Aブロックから“たけのこ先生とファンその一”のたけのこ選手(カグラ)&ダイスル選手(ノエル)と、Bブロックから“ダイワで~す^3^”のダイワ選手(プラチナ)&すーや選手(ヴァルケンハイン)となった。
▲使用キャラクターはノエルが一番(4人)多く、ココノエ、ニュー、レリウスが続く(3人)という形に。 |
店舗予選決勝、1戦目はたけのこ選手vs.ダイワ選手。REBEL1は機動戦を制してダイワ選手が先取するものの、REBEL2では壁際への追い込みからカグラの火力を遺憾なく発揮したたけのこ選手が勝利。REBEL3でのダイワ選手は先ほどの敗北を警戒したか、画面端を避けながらの打撃戦を展開するが、たけのこ選手もうまく対応して勝負は五分のまま進行。最終的には不意打ち気味に刺さったカグラの2Cが決定打となり、そこからの流れでたけのこ選手が勝利を得た。
続く2戦目はダイスル選手vs.すーや選手。ノエル対ヴァルケンハインという機動力の高いキャラクター同士のカードとなった試合のREBEL1では、序盤からダイスル選手が猛攻ですーや選手を壁側まで追い詰める。守りの姿勢を強いられたすーや選手は、ノエル得意のラッシュ攻撃にガードを崩されて先手を許す結果となった。REBEL2は互いの体力をじわじわと削り合うような展開が繰り広げられたが、すーや選手のガードミスから得た好機を逃さず、ダイスル選手がコンボを叩き込んでストレートの2本先取を収める。ノエルの揺さぶり性能が光るとともに、すーや選手にとってはガード捌きの惜しさが悔やまれる試合となった。
――店舗予選優勝の感想はいかがでしょうか?
たけのこ:秋葉原予選ということで、参加者には知り合いも多く、強い人ばかりでした。正直優勝できる自身はなかったのですが、運よく優勝できたので、これからのエリア決勝も頑張りたいと思います。
ダイスル:たけのこくんの言う通り、知り合いが多いのと強い人が出てくると思っていたのですが、たけのこくんがとても調子がよく、自分も割りとガードが固かったので、調子よくトントンと来れました。
――印象的な試合はありましたか?
たけのこ:しーのくんというノエル使いがいるんですが、今日は準決勝で当たりました。いつも僕と対戦をやっているので、「カグラは知られていて危ないな」と思ったんですけれども、最後はギリギリで勝てて、いい勝負ができたと思いました。楽しかったです!
ダイスル:自分が印象的だったのもやっぱり知り合いで、決勝で当たったダイワさんのチームとの試合です。もともと自分はダイワ信者なので(笑)、ダイワさんとはあまりやりたくないと思っていました。ダイワさん自身とは結局戦いませんでしたが、同じチームのすーやさんと戦う中で、自分のガードの硬さを証明できたのでよかったです。
――エリア予選に向けての意気込みをお聞かせください。
たけのこ:エリア決勝は新キャラのココノエが多いんですが、同じ新キャラのカグラは弱い弱いと言われています。今日はココノエに勝ってここまで来たので、次もココノエを殲滅しようと思います!
ダイスル:自分はたけのこ先生の後にちょこちょこっと付いて行って、ちょこちょこっと勝ち星を挙げられたらなと思っています(笑)。
店舗予選に続いて開催されたのが、同エリア他店舗の優勝者も集まって開催された東京エリアA枠の決勝大会。ここからはさらに雰囲気が変わり、参加型の大会と言うよりは、参加者に加えてギャラリーも多く集まった観覧イベント的な空気の中で試合が進行された。
▲エリア決勝戦では、多くの観客が腰を据えてライブモニタに見入っていた。 |
▲一戦ごとに悩み喜ぶ選手たちの様子は、本戦さながら。 |
エリア決勝戦のAブロックでは各チームが一勝一敗を喫し、チーム代表者による延長戦へともつれ込んだ。東京レジャーランド秋葉原店の店舗予選を制した“たけのこ先生とファンその一”は惜しくも敗退し、ここで通過したのは“代打ESP”チームの南選手&マスコットESP選手だ。対するBブロックは“紅也のチェンジアップ”チームの紅也選手&りゅうせい選手が他の両チームに対し堅調な勝利を見せ、ストレートに決勝戦へと進出した。
エリア優勝者を決める戦いの第1幕は、南選手(ココノエ)vs.りゅうせい選手(カルル)。そのREBEL1は、“近づきたくないココノエ”と“安全を確保して近づきたいカルル”が、互いに後方へ下がる形で開始された。互いに確かなアドバンテージを取れないまま牽制の刺し合いが続いたが、画面端に追い込まれたカルルのバリアゲージが尽きてDANGER状態になると、南選手がその機を逃さず画面端へ固めこんでカルルを下した。
REBEL2も再度距離を取り合って開幕。今度はREBEL1と逆にりゅうせい選手が追い込みに成功し、画面端での猛攻を加える。本体とニルヴァーナ、合わせて1キャラ以上のプッシュ力を持つカルルに押し込まれると分が悪く、そのまま崩しきられて逆転の一勝を譲った。
南選手は先ほどの戦いで細かい刺し合いには不利があると感じたか、REBEL3では自ら距離を詰めていく戦法に転じる。それが悪手に回ってしまい、反撃を受けてREBEL2と同じような壁際の戦いに追い込まれる南選手。しかしココノエが持つ空中Aの強さを活かし、辛くも脱出に成功。カルルへ牽制技を撃ち込んでバリアゲージをゼロにすると、今度はREBEL1のような様相へと移行し、コンボを叩き込んでカルルの体力ゲージを数ドットまで削る。制限時間も迫る中、りゅうせい選手はオーバードライブを発動して必死に追いすがるが、飛び退きながらココノエが出した攻撃に相打ちの形で迎撃され、最後の体力を失った。
続いてはマスコットESP選手(タオカカ)vs.紅也選手(ノエル)。REBEL1は、ノエルが持つコンボと上下揺さぶりの強さを遺憾なく発揮し、紅也選手がほぼ完封。REBEL2でも再びラッシュで制されそうになるマスコットESP選手だが、今度はスキを突いた反撃がうまく刺さって逆転に成功。モーションの中の弱みを見切り、勝利をもぎ取った。
得意とする“猛攻による圧倒”を破られた紅也選手だが、REBEL3でも序盤から果敢にラッシュをかけ、マスコットESP選手に対し体力的優位をつかみ取る。マスコットESP選手も奮戦するが、優位を確立してからは過剰な押し込みを控えて立ちまわった紅也選手には届かず、戦況を覆せないまま敗北した。
両チーム一勝一敗となって迎えた、南選手と紅也選手による最終試合。REBEL1において、先にコンボへつなげられる有効な打撃を与えたのは紅也選手だが、南選手は即座にブレイクバーストで弾き返す。これに紅也選手は攻めのテンポを崩したか、南選手の前ジャンプ→空中バックダッシュのフェイントに釣られ、空対空の空振りからコンボを叩きこまれて体力を5割まで削られる。南選手は画面端での封殺を狙うがうまく決まらず、紅也選手は攻撃によってココノエを押しのける形で窮地を脱出。そこから遠距離戦が展開される中、紅也選手は攻撃の差し込みに成功し、そのまま逆転勝利を見せた。
REBEL2では、開幕から南選手が紅也選手を執拗に追い立てる。しかし逆に画面端へ追い込まれてしまう展開となったが、“転移ライアーヘイズ”の回避行動で攻めのスキを得て反撃を叩き込む。それでも押し込みの姿勢を崩さない紅也選手の猛攻は続き、フィニッシュになりうるコンボの初撃まで成功するも、これはブレイクバーストで弾かれて未達に終わる。互いに体力が少ない状況へ追い込まれたが、些細なダメージが重大なシーンにおいて優れているのは、牽制技に秀でたココノエ側。精神的余裕の差か、画面端における南選手びの“超炎熱フレイムベルボーグ”が紅也選手にヒット。そこからのコンボはカットに成功して逃げる紅也選手だったが、南選手がグラヴィトン設置によって飛ばした空中“超炎熱フレイムベルボーグ”の追撃を受けて敗北を喫した。
試合は本当の最終戦であるREBEL3へ。初手は南選手が成功し、紅也選手を画面端へと追い込む。ここからどう展開するのか、ギャラリーが固唾を呑んで見守っていると、画面端を脱しようと繰り出したノエルの前ダッシュ→2Aがココノエに突き刺さった。そして、紅也選手は「これほどうまくいくものなのか」と驚くほど的確にコンボをつなぎ、ココノエの体力をどんどん削っていく。前REBELの終了間際にブレイクバーストを使用していた南選手にはなすすべがなく、戦闘の流れを紅也選手が完全に掌握し、最後にはオーバードライブからのトドメでココノエの体力を削りきってエリア優勝を獲得。劇的な試合展開に、ギャラリーからは大きな歓声と拍手が巻き起こった。
▲感極まって抱擁を交わすチーム“紅也のチェンジアップ”と、それを祝福するギャラリーたち。 |
――エリア突破の感想をお聞かせください。
りゅうせい:紅也さんが俺の負けを全部拾ってくれたので、本当に組んでよかったなと思いました。
紅也:ココノエとかの対策をしっかりやって、向き合ってきた結果が出たと思って、とりあえず安心しています。
――印象的な試合はありましたか?
りゅうせい:相手のココノエが、Bバンカーの後に空中ダッシュして飛び込み技を被せようとしていたんですけれど、それに対して紅也さんが身起きしてから前Aで返していたのが忘れられないです。本当にキャラ対策して来たんだなって思いましたね。
紅也:なんかもう全部必死になってやっていたので、自分が出た試合は全部が印象に強いですね。
りゅうせい:あと、決勝の最終ラウンドでオーバードライブを発動した瞬間は忘れない!
――今年の大会について、出場者の傾向などはどのように見ていますか?
紅也:関東はココノエがすごく多いですね。関東の店舗代表はココノエが増えると思っています。
りゅうせい:あとはカルルが今回は結構強いので、かなり抜けるんじゃないかな。プレイヤーも揃っているキャラクターなので、他のカルル使いにも期待したいですね。
――全国決勝に向けての意気込みをお聞かせください。
りゅうせい:ガリレオというプレイヤーがいるんですが、その人と壇上で当たりたいです!
紅也:このまま、本戦でも一番上を取れたらいいかなと思います。
“あーくれぼ”は、『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』、『ギルティギア イグザード サイン』、『ブレイブルー クロノファンタズマ』の3種目において、日本全国での予選大会を実施中だ。現時点においていくつかのエリア予選は終了しているが、まだまだ予選枠は用意されているので、腕に覚えのある人は参加してみよう。手軽に上位プレイヤーの戦い方を見られる機会でもあるので、立ち回りを知りたい初心者の人や単純に「すごいプレイを見てみたい」という人も、会場を覗いてみてはいかがだろうか。
■ARC REVOLUTION CUP2014開催概要
【大会名称】ARC REVOLUTION CUP 2014(アーク レボリューション カップ2014)
【競技種目】
『GUILTY GEAR Xrd ‐SIGN‐』(GGXrd)
『BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA』(BBCP)
『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』(P4U2)
【開催時期】
予選……2014年6月14日~2014年8月24日
決勝……2014年8月30日
【予選大会会場】
全国の予選実施店舗
※詳細は大会公式サイトを参照のこと。
【決勝大会会場】
ビッグサイトTFTホール1000
※セガ主催“JAPAN GAMER’S LIVE”内にて実施
東京都江東区有明3-1 TFTビル西館2階
【アクセス】
りんかい線 国際展示場駅より徒歩約5分
ゆりかもめ 国際展示場正門駅より徒歩約1分
【主催】アークシステムワークス
(C)ARC SYSTEM WORKS
(C)ATLUS (C)SEGA All rights reserved.
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