News

2014年7月7日(月)

“第4回TOPANGAチャリティーカップ”127チーム635人の頂点に立ったのは勝ちたがり(sako、ときど、ふ~ど、ボンちゃん、かずのこ)!

文:megane

 カプコンの2D対戦格闘ゲーム『ウルトラストリートファイターIV』を使用した格闘ゲーム大会“第4回TOPANGAチャリティーカップ”が、7月5日にプラサカプコン入間店にて開催された。

TOPANGAチャリティーカップ
▲会場となったプラサカプコン入間店。なんと開催翌日の7月6日をもって閉店することが決まっている。

 “TOPANGA”は、格闘ゲームを中心にゲームの社会的地位の向上を目指して活動し、大会やイベントの企画・運営を行っている。“TOPANGAチャリティーカップ”ではエントリー代などはすべて日本赤十字を通じて義援金として寄付されている。

 ここでは127チーム635人が参加した“第4回TOPANGAチャリティーカップ”の模様をお届けする。なお本記事では各選手のリングネームについて、エントリー時に使用した名前で記載している。

TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲フラットで広い会場に、アーケード版の筐体7セットが置かれた会場。TOPANGA運営チームであるトッププレイヤーたちが大会出場とチーム呼び出し、実況参加と数多くの仕事をこなしていたのが印象的。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲有名プレイヤーから記念参加のプレイヤーまで、幅広い層のプレイヤーが揃う本大会。海外勢のみで作られたチームも。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲自宅からの観戦体制もばっちり。配信台が2セット用意され、それぞれに実況・解説がつく。その実況・解説を行うのは、『ウル4』の有名プレイヤーたち。彼らは試合に参加をしながら、実況もこなす。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲TOPANGA運営から選りすぐりの2チームが参戦。しかし、最強メンツを揃えたと言える2チームでも油断はできないのが大会の恐ろしさ。

 トーナメントはAブロックからHブロックまで8ブロックに分けられ、2セットの配信台と5セットの通常台の全7セットで大会が進行した。ウメハラ選手を擁するTOPANGAチーム(にゃん師、ミッセ、ネモ、マゴ、ウメハラ)が、Hブロック準決勝で本日のボーナスゲームチーム(SHINCHAN、矢野、ROOT、PE、げん)に破れてTOP32に終わるという波乱もあったが、大会開始から7時間ほどを経て、決勝ブロックにあたるベスト16が出揃った。

TOPANGAチャリティーカップ
▲優勝候補の1チーム、TOPANGAはブロック準決勝にて破れてしまった。

 ここまで来ると、どのチームにも各キャラクターで強豪と言われるプレイヤーがおり、まさにどのチームが勝ち残るのか、まったく予想もつかない状況となっていた。そんな中でベスト4に勝ち残ったのは以下のチーム。

■ベスト4進出チーム

確定
 サボハニ、キャベツ、志郎、かたかなであおき、たいがーー

勝ちたがり
 sako、ときど、ふ~ど、ボンちゃん、かずのこ

どっこい商事
 高円Gメン、すーぱー三太郎メン、あきもメン、浮きメン、-どっこい-

トラウマ製造団体 B社
 アミユ、はげじん、おじさん、666、島唄

 中でも注目なのは、各キャラクターのラスボスクラスを集めましたと言わんばかりの“勝ちたがり”チーム。とはいえ、他のチームにもそれぞれ各キャラの全一クラスが所属している。こうした大会では盤石と思われるチームがあっけなく沈むという状況が、古来より繰り返されているが、本大会でも勝ちたがりチームが危なく敗退するかと思われる場面が何度も見受けられた。

 まず最初の危機と思われたのは、ブロック準決勝で激突した即席カップ麺チーム(きょく、たく@レシオ4、合宿、はなまるき、トガワ)との対戦。

 先鋒で登場したふ~ど選手が即席カップ麺のトガワ選手、合宿選手の2人を下すも、たく@レシオ4選手のブランカに阻まれる。たく@レシオ4選手はふ~ど選手、ときど選手を撃破し、続くかずのこ選手のユンに敗退。かずのこ選手は続いて登場した副将きょく選手も撃破し、いよいよ残るは大将はなまるき選手のサガットのみとなる。

TOPANGAチャリティーカップ
▲即席カップ麺チームとの戦いに向かうふ~ど選手。

 しかしここではなまるき選手のサガットがかずのこ選手、sako選手を続けて撃破。大将戦までもつれ込んでしまう。勝ちたがりの大将として登場したのはボンちゃん選手。このサガット同キャラによるシューティングゲームを制したのは、一瞬の隙をついてコンボを決めたボンちゃん。

TOPANGAチャリティーカップ
▲はなまるき選手に破れて席を立つかずのこ選手。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲Team HORI所属のプロゲーマー・sako選手。▲チームの大将として殿を務めたはなまるき選手。
TOPANGAチャリティーカップ
▲勝ちたがりチームの命運は、大将ボンちゃん選手に委ねられる。
TOPANGAチャリティーカップ
▲サガット対決を制したボンちゃんにより、勝ちたがりチームはブロック決勝へと駒を進めた。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲次に対戦したのは剛拳5人というかなり尖った構成のチーム、剛拳5リベンジャーズ。

 しかし、勝ちたがりはこの即席カップ麺チームだけでなく、ベスト8で戦う九州勢によって構成されたFGC(だんひる、ガチくん、EXぷげら、ぺぺだい♪、だしお)チームとの対戦で、最大の危機を迎える。

TOPANGAチャリティーカップ
▲FGCチームのEXぷげら選手と戦うボンちゃん選手を後ろから。

 エル・フォルテを使用するぺぺだい♪選手にふ~ど選手、かずのこ選手が破れ、ときど選手が押し返すも、副将だんひる選手のさくらに破れて大将sako選手まで引きずり出されてしまう。そして迎えた大将戦、ラウンド先行されあと1コンボで敗退というところまで行くもなんとか踏ん張り、フルセットまで持ち込む。しかし最終ラウンドはsako選手のペースで進み、絶妙な間合い合戦を制したsako選手の逆転勝利となった。

TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲エル・フォルテが試合を撹乱し、のまれてしまったふ~ど選手とかずのこ選手。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲ときど選手が瞬獄殺を決めた直後に、ぺぺだい♪選手のエル・フォルテウルトラスパークが炸裂し、会場は大盛り上がり。おや、モニターの後ろには見知った姿が……。
TOPANGAチャリティーカップ
▲カプコン小野氏がスルッと会場に入り込んで観戦していた!
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲もう1台の配信台にて行われていたどっこい商事vsトラウマ製造団体 B社の戦い。エレナを使うあきも選手と、元を使うアミユ選手という、どちらも全一キャラ使いの戦い。▲浮きメン選手の使うポイズンが、おじさん選手のアベルを倒し、どっこい商事が決勝へと進出!

■決勝は勝ちたがりvsどっこい商事による一進一退の攻防

 決勝は、志郎選手やキャベツ選手などを擁する確定チームに勝利した勝ちたがりと、関西の強豪アミユ選手やおじさん選手などを下したどっこい商事による対決となった。

 初戦、エドモンド本田からエレナにキャラ変えをして、エレナ全一と名高いあきも選手がボンちゃん選手を下し、どっこい商事が1本リード。しかし続くsako選手があきも選手、-どっこい-選手から連勝し、取り返す。

TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲あきも選手とボンちゃん選手。
TOPANGAチャリティーカップ
▲初戦はあきも選手の勝利。

 その後は浮きメン選手がsako選手に勝ち、ときど選手が浮きメン選手に勝ち、高円Gメン選手がときど選手に勝ち……と交互に勝敗を重ねる。そして、どっこい商事の大将すーぱー三太郎メン選手が、勝ちたがり副将かずのこ選手に勝ち、勝敗は大将戦へともつれ込んだ。

TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲sako選手があきも選手に勝ち……。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲浮きメン選手がsako選手に勝って、ときど選手が登場。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲高円Gメン選手がときど選手に勝って、かずのこ選手が登場。
TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲そして大将すーぱー三太郎メン選手がかずのこ選手を下して、ついに大将同士の戦いに。

 大将戦はふ~ど選手がラウンドを先行するも、2ラウンド目はすーぱー三太郎メン選手の攻めが冴え渡り、1本取り返す。最終ラウンド、ふ~ど選手が戦車のごとくグイグイと押していくが、体力的には両者とも残り4割ほどとほぼ五分の状態。

TOPANGAチャリティーカップ
▲ふ~ど選手の戦いを真剣な顔で見守るチームメイトたち。

 試合が動いたのは残りタイム60秒ほど。ふ~ど選手のフェイロンが繰り出した裂空脚をサガットにガードさせて、その後手を出そうとしたサガットにEX裂空脚を叩き込む。体力残り1割になってしまったすーぱー三太郎メン選手もセービングキャンセルから前に出て攻めこむも、迷いのないふ~ど選手のしゃがみ弱キックが刺さり、そこからEX烈火拳までコンボに持ち込み、見事に勝利した。

TOPANGAチャリティーカップ TOPANGAチャリティーカップ
▲勝ちたがりチームが長い決勝戦を制して優勝!

 こうして8時間にもおよぶ長い戦いは、優勝候補筆頭とも言える勝ちたがりの勝利によって幕を閉じた。しかし優勝候補チームがそのまま優勝するのは第1回以来であり、日本国内における『ウルトラストリートファイターIV』プレイヤーの層の厚さが伺えるというものだ。

 このTOPANGAチャリティーカップという大会は、Evo 2014直前に行われる大会ということもあり、Evo 2014に向けた調整として参加する選手も多い。また、チャリティーという冠があるからか、大会全体が非常にあたたかい雰囲気に包まれており、プレイヤー同士の交流の場としても感じ取ることができた。

TOPANGAチャリティーカップ
▲大会を通して、勝った相手からも負けた相手からも積極的に会話をしている姿を見ることができた。

 大会出場権や全プレイヤーの頂点を目指して戦う、全国大会予選および決勝といった緊張感は格闘ゲームの華とも言える要素だが、名誉だけを求めて戦うこうした大会もまた、格闘ゲームのおもしろい要素の1つと言えるだろう。

 最後に、この熾烈な戦いを大将として締めた、Razer所属プロゲーマー・ふ~ど選手からのEvo 2014に向けたコメントをもらったのでお届けする。

TOPANGAチャリティーカップ
▲Razer所属プロゲーマー・ふ~ど選手。

 プロゲーマーになるきっかけとして一番大きかったのは、Evo 2011での『スーパーストリートファイターIV AE』で優勝した事でした。

 Evolutionという大会は、自分の中では重要な大会と位置づけていますので、よい結果が出せるように、そして印象に残るような試合ができるように、今年もがんばりたいと思います。

 『バーチャファイター』ではスタープレイヤーとしてすでに名声を得ていたふ~ど選手が、『ストリートファイター』シリーズでも一躍有名となったのは、Evo 2011での優勝があってこそ。電撃オンラインではEvo 2014にてふ~ど選手に密着取材し、会場での戦いぶりをレポートする。乞うご期待!

(C)CAPCOM U.S.A., INC. 2014 ALL RIGHTS RESERVED.
(C)2011-2012 TOPANGA. All rights reserved.

データ

関連サイト