2014年7月25日(金)
『ChaosTCG』の魅力を伝える役職“アソシエイトプロデューサー“とは? 同職を務める是空とおるさんにインタビュー
こんにちは! TCG担当のファイです。ブシロードが展開している『ChaosTCG』には“アソシエイトプロデューサー”という役職があります。アニメやゲームではあまり珍しくないこの役職ですが、カードゲームでは珍しいですよね。
7月25日に発売となる新トライアルデッキ『ご注文はうさぎですか?』にあわせてプレイを始めてみようかなと思っている方も多いと思います。今回はその“アソシエイトプロデューサー”を努める株式会社アクシア代表の是空とおるさんに、その役割や『ChaosTCG』の魅力について伺いました!
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■“アソシエイトプロデューサー”の役割について聞く
――まず始めに、“アソシエイトプロデューサー”という役割はTCGではあまり見ない役職ですが、具体的にどのような部分を手がけているのでしょうか?
アニメやゲームなど、一般的な“アソシエイトプロデューサー”とやっていること自体は同じで、『ChaosTCG』プロデューサー、今だと梅田Pの補佐するのが主な役割です。補佐というと、プロデューサーの指示を受けてあれこれやるアシスタントのように思われる方も多いと思います。もちろんそれもありますが、ブシロードの社内だけで意見が膠着してしまわないように、社外から意見をするという立場も担っています。
――製作にあたって、“アソシエイトプロデューサー”として気にかけている部分はどこでしょうか?
『ChaosTCG』がスタートする際はシステムにこだわりを持って作りました。当時のブシロードはライトに遊べるキャラクターゲームの『ヴァイスシュヴァルツ』がありましたので、そことの差別化ですね。
プレイヤーの方にはおなじみですが『ChaosTCG』は、相手の効果で自分の場のキャラクターが除去(※場のカードが捨札になること)されません。また“俺の嫁”といわれているパートナーは、新しいカードを出してパワーアップしていくのではなく、カードがレベルアップしてどんどん強くなっていくということもこのゲームの主軸に据えました。
本来のキャラクターゲームとはなんだろうか、という部分を自分なりに追求しながらゲームにしていき、『ヴァイスシュヴァルツ』がこうなら『ChaosTCG』はこうかなという感じで作っていきました。
今ですと原作の再現でしょうか。最新ブースターの『ハロー・レディ!』では《ハロー起動》というカードがこれまでにない動きをします。こういった原作ファンの方には「こうくるのか!」といった楽しみを持ってもらえるようにしています。
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▲作品ごとに特徴と持たせ、原作再現を楽しむことができる。 |
――『ChaosTCG』は特にここがおもしろい! という部分を教えてください。
基本的には「自分の好きなキャラを使って対戦することができる」ところですね。ただ、『ChaosTCG』はかなり難しいゲームです。偶然勝ったということはほぼありませんので、貪欲に勝ちを狙わなければならないというスリリングさも魅力です。
試合時間も最近のTCGの中では長めですので、繰り返し何度も遊ぶというよりは、その試合その試合をじっくりと楽しんでもらえればと思います。始めたばかりの人はなかなか勝てないはずなので、少しずつでも勝つための戦略をしっかり覚えて勝ちを狙いにいってもらいたいですね。参戦タイトルからもわかるとおり比較的高めの年齢層をターゲットに設定していますので、急がずにじっくりと楽しんでください。
■なぜゲストはこのカードゲームに夢中になるのか?
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――イベントのゲストとして参加していた方々もかなりどっぷりハマっているようですね。
先ほどもいったとおり難しいゲームなので、最初は何をしているのかとか、何をされているのかがわからない状態だったと思います。そこから、何をしたから勝った、何をされたから負けたというのが見えてくると、次にやることはデッキの見直しですよね。
当然、デッキを調整したら対戦したくなります。相手のデッキがじゃんけんのグーだとしたら、僕らはパーのデッキで相手をするわけです。すると相手はチョキのデッキに改造してきて……という感じの繰り返しです。
ゲストの方がハマった理由は、勝ち負けの理由が自分でわかるというところだと思います。対戦自体は相手がいないとできませんが、デッキ構築で試行錯誤するのはチョットした空き時間でもできます。そこでじっくり考えた自慢のデッキでいざ対戦という流れもいいのかもしれません。
――イベントにゲストとして参加している是空さん自身の結果についてはいかがでしょうか。
僕は地方に行ったり、いろいろな方と対戦すること自体が楽しいという大前提があります。イベントに来てくれた方はわかると思いますが、僕は割とカードに呪われています(笑)。パートナーカードがどんどん手札に来てしまったり(※ちょっと不利)、デッキの一番下にあったり(※すごく不利)ですね。
なので、毎回テーマを決めてデッキを作っています。去年までは僕がパーソナリティーをしているインターネットラジオの『ChaosTCGおれよめラジオ』の相方である、小清水亜美さんが指定したカードで如何に勝つかがテーマでした。具体的にいうと、彼女が声を担当している『ストライクウィッチーズ』のシャーリーをパートナーにするという感じです。
結果的に、去年の博多で行われた大会のタイトルカップ(※指定のタイトルのカードだけで構築する大会。この場合は『ストライクウィッチーズ』のカードだけが使える大会)で優勝することができ、無事に卒業できました。
今年は『東方混沌符』を使っていますが、一番流行している“早苗デッキ”と呼ばれるタイプとは違うものを使い、一番流行しているタイプのデッキに勝つかをテーマにして試行錯誤しています。
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▲是空さんが使い続けたパートナーのシャーリーと、現在一番流行っている東方混沌府のパートナーの早苗 |
――その『東方混沌符』のタイトルは他とは毛色が違うタイトルになっていますが。
出自が他のタイトルとは違うから、というのが大きな理由です。『東方混沌符』というタイトルは、それ自体は3年くらい前からありましたが、あくまで『ChaosTCG』のルールで遊べる『東方Project』由来のゲームという位置付けでした。
そのため、従来の『ChaosTCG』……ここでは便宜上“本編”と呼びますが、それに混ぜて一緒に遊ぶという前提ではありませんでした。その後、かなり好調に継続していたことから『東方混沌符』のユーザー間で“本編”とも対戦したいという声があがりまして、各方面と調整して2013年から“本編”に合流するという運びになりました。
“本編”ユーザーは急に500枚以上のカードプールのあるタイトルが増えたことで、「やめてくれー」という意見はありましたが、一般的なブースターの新弾と同様にキーとなる何枚かのカードをしっかりと押さえてもらえればしっかりと対戦できると思っています。
『東方混沌符』には“本編”にはない能力を持ったカードがたくさんありますので、普段と違う能力で楽しんでみたいなと思う人にもお勧めですので、機会があればぜひ手に取ってみてください。今後は、『東方混沌符』ユーザーを僕の刺客として“本編”に放っていこうと思っていますので楽しみにしていてください。
■お酒を飲みながら、対戦せずにトークをするという一風変わったイベントを主催
――話は変わりますが、独自のイベントとして“カオスナイトカーニバル”を主催されていますが、このイベントの魅力を教えてください。
わざわざ『ChaosTCG』の名前を出し、しかもチケットを購入する必要があるので、基本的に全員同じネタが通じるということころです。先ほども触れましたが『ChaosTCG』はゲスト陣もガチなプレイヤーなので、『ChaosTCG』あるあるネタばかりのトークになります。
あとはアルコールが入る“飲み会”という側面もあります。元々はブシロードの木谷社長が過去に行っていたイベントと同じコンセプトでやったら楽しいのかなというところからはじまっていて、色々とアドバイスを頂きました。
『ChaosTCG』の開発秘話だったり、ぶっちゃけトークだったり、話していい境界線を越えているときもあったりしますので「責任は僕に」という理由で主催という立場になっています。最近はそれを利用したスタッフの悪ノリもあるんですけどね(笑)。
ただ、それでもやはりどのような事を開発が考えているのか、ゲストが考えているのかをじっくり話せるという機会になっていることも事実です。カードゲームのイベントなのに、カードで対戦をしないという一風変わったイベントですが、それだけの価値はあると思っています。
長くなってきたのでまとめると、このイベントは「笑える飲み会」です(笑)。
■今から始めても遅い、なんてことはない
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▲トライアルデッキ『ご注文はうさぎですか?』には3種類のパートナーカードが封入される |
――最後に、これから『ChaosTCG』をプレイしてみようと思っている方に向けて、このゲームの魅力をお願いします。
何度も言っていますが、このゲームは難しいです。そして初めての方はまず、トライアルデッキを購入されると思います。トライアルデッキはゲームの基礎が詰まっていますのでルールを覚えるには最適ですが、しっかりとブースターのカードを使ったデッキほどのパワーがあるわけではありません。
まず、対戦相手に自分は初心者ですというアピールをしてください。他のTCGを結構やりこんでいるから平気だろう、ではすごいヤケドをしてしまうと思います。それで勝てないからこのゲームはツライというようになってしまうと、この先楽しめなくなってしまいます。
負けた理由がわかる瞬間までは大変だと思いますが、それを超えればすごく楽しいゲームです。次のトライアルデッキの『ご注文はうさぎですか?』では多くの方が始めると思いますので、いい機会です。その先も魅力的なタイトルを用意しているので、一緒に楽しんでいければいいなと思います。
各地のイベント会場に僕はだいたいいますし、“カオスナイトカーニバル”でお酒を飲んでちょっと気が大きくなったところで直接文句を言ってもらってもいいです。『ChaosTCG』まだまだ大きくなると思っているので、一緒に大きくしていくのに力を貸してください。よろしくおねがいします。
――ありがとうございました。
うん、綺麗なトークをしましたね。危ないトークは“カオスナイトカーニバル”でしますので、そちらもぜひ(笑)。
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▲今回インタビューした是空とおるさん自らがイラストを手がけるカードがこちら。 |
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■トライアルデッキで気軽に始めてみよう
いかがだったでしょうか。アニメがゲームのタイトルを中心に、数多くの作品が参入している『ChaosTCG』は、キャラクターの魅力を楽しみながらも戦略性の高いしっかりとしたゲームに仕上がっているのが特徴です。
インタビューにもあったように、最初からすんなり勝つことは難しいゲームですが、しっかりと考えていけば楽しくプレイできるようになるゲームです。僕も何度か個人的に見に行っている“カオスナイトカーニバル”は、行った事がある人にしかわからないおもしろさがあります。
チョット気になってきたな……という方は、まず好きなタイトルの『トライアルデッキ』を手にしてみるのはいかがでしょうか。今後も電撃オンラインでは『ChaosTCG』を取り上げていこうと思いますので、楽しみにしていてください。それではまた!
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