『戦国X』特別企画・マニアック武将列伝！ ゲームや時代劇でたまに見かける武将からマニアしか知らない武将まで厳選して20名を紹介

文：滑川けいと

　リアルスタイルの運営する軍勢RPG『戦国X』。じっくりと時間をかけて行う“城下町”作りと、短い時間でサクッと行える“合戦”といった、操作性の異なる2つの要素を楽しめるのが本作の魅力です。また、有名武将からマニアックな武将など、160人以上も登場するのも特徴です。

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　本作では、織田信長や羽柴秀吉など、有名武将たちはもちろんのこと、戦国時代に詳しい人も、うなるようなマニアックな武将もたくさん登場します。そこで、今回は、私ライターの滑川けいとが独断と偏見で選んだ、マニアック武将を20名紹介していきます！

▲武将は、合戦でのクリア報酬や、ガチャで入手できますよ。

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■それなりに知られている武将たち！　マニアック度レベル1

　まずは、マニアック度レベル1の武将からご紹介。いずれも有名武将の血縁関係だったり、側近だったりといった人物ばかりです。ですので、マニアックといいつつ、知っている人も多いかも!?

【お鍋の方】

　織田信長の側室の1人で、本名は興雲院。信長との間に3人の子をもうけました。信長の死後は、側室の代表的存在として織田家の位牌所を守ります。羽柴秀吉（豊臣秀吉）の庇護下で、秀吉の正室・ねねに仕え、側室の筆頭となる。“お鍋の方”という名前、とても印象的な名前ですよね。戦国時代にはすでに調理器具の“鍋”はあったと伝わっています。側室ですから料理とは縁があまりないと思われるのですが……、“鍋”料理が好きだったのでしょうか!?

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【織田信包】

　この武将は、なんと、織田信長のお兄さんです。浅井長政が滅ぼされた際には、長政の正室であった妹のお市とその娘たちを保護して、手厚く扱ったそうです。イラストで、なぜ犬耳＋しっぽキャラになっているのか気になります。犬好きだったのでしょうか!?　織田信長のレアリティと比べると、やはり低めですね。ゲーム初期に織田家のみで軍団を結成する際は、起用も考えられるかもしれません。

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【武田義信】

　武田信玄の長男です。長男といえば、どこの時代も、期待が込められるもの。義信は期待された通り、川中島の戦いで功績を挙げるなど、後継者に相応しい成長を遂げます。しかし、信玄が今川領への攻略を開始すると意見が対立。義信の側近の飯富虎昌らが信玄の暗殺を企てていることが山県昌景の密書により露見し、甲府の東光寺に幽閉され死去します。東光寺は庭園も美しいですし、いいところには違いありませんが、20代後半のヤンチャ盛りな時期に閉じ込められたら……そりゃ絶望しちゃいますよね。

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【関口氏広】

　日曜日朝の情報番組司会者のお名前と一瞬、読み間違えました。ガチャで出現したとき、二度見したプレイヤーの方も多いのではないでしょうか。駿河・今川家の重臣で、室町幕府の奉公衆でもあります。今川義元の死後、衰退する今川氏を支えましたが、娘の瀬名を正室としていた松平元康（徳川家康）が今川氏から独立。義元の嫡男からその去就を疑われた結果、駿府尾形町の屋敷にて切腹を命じられてしまいました。

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【羽柴秀長】

　名前を見て、ピンときた方もいるでしょう。そう、羽柴秀吉（豊臣秀吉）の弟です。秀吉が織田信長に仕えると秀長も武士となり、兄である秀吉に仕えました。家系がそうなのか、秀吉同様内政と軍事の両面に秀でた才能を持っており、秀吉に対して唯一意見を言える立場にあったそうです。秀吉からの信頼も厚く、秀吉の天下統一に大きく貢献しました。ただ、秀吉は幼少期に家を出てしまったので、子どものころはほとんど交流がなかったのだとか。そこから、しっかりと信頼関係を築き上げたのはすごいですね。秀吉を支えたように、本作でも回復系の戦技で周囲の味方を支えてくれます。ステキですね。

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【今川良真】

　今川氏親の三男です。幼くに出家して花倉の遍照光寺の住持となりました。今川家当主の氏輝、その次弟の相次ぐ急死により、氏親の正室であった寿桂尼の子の義元が家督を継ごうとします。しかし、良真はこれに反対、福島氏に擁立され、花倉の乱を起こしました。いわゆる兄弟喧嘩……というものでしょうか。最期は義元派に攻められ、自ら命を絶ってしまいます。

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【三好義賢】

　阿波国の大名・三好元長の次男で、細川讃州家の当主・細川持隆に仕えました。細川晴元らと対立する勢力に舎利寺の戦いで大勝。その後は兄・長慶の勢力拡大に従って、伊予・讃岐・和泉など各地に転戦し、三好家の四国方面の政治・軍事を担当しました。その後、弟の十河一存とともに、それまで仕えていた細川持隆とその一派を倒し、細川讃州家の実権を完全に掌握します。後に銃撃によって亡くなりましたが、日本において銃撃で討ち取られた最初の大将であるといわれています。そういう意味では、覚えやすい武将かもしれませんね。

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【早河殿】

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　北条氏康の長女で、武田、北条、今川氏の間で甲相駿三国同盟が結ばれたあと、今川義元の嫡子・氏真に嫁ぎました。武田信玄が駿河侵攻を行った際には、氏真とともに遠江国掛川城へ逃れました。“早河殿”の称は、掛川城の開城により、伊豆国戸倉城、次いで移った小田原の早川から来ているとされています。夫の氏真は武田氏に追われる人生で、早河殿もあちこちを転々とする生活でしたが、どこまでも夫に付き添う、よい奥様だったのではないでしょうか。私もこんなよい奥様がほしいものです。レアリティが4ですし、胸元がセクシーだから使っている、という人もいるかもしれませんね。

■名前を聞けばわかるかも!?　マニアック度レベル2

　マニアック度レベル2は、戦国をモチーフとした作品でたまに名前を見ることもある武将たちです。これらの武将を知っている人は、かなりの戦国マニアですね。

【平手政秀】

　尾張の国志賀城主で、織田信秀に仕えていた重臣です。外交面で活躍するとともに、茶道や和歌にも通じた文化人でした。信長誕生後は彼の傅役（教育係）となりますが、信長の奇行に悩んでいたとされています。苦労人だったのですね……。どれくらいのお給料が出ていたかわかりませんが、信長の教育係というお仕事は、かなりブラックだったと思われます。

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【恭雲院】

　海野氏分家の家柄だった真田幸隆に嫁ぎ、計六人の子を産みました。子どもがみな優秀で、子の中でも真田昌幸は、あの真田幸村の父になります。いってみれば、2016年の大河ドラマは、この方のおかげで放送されるようなものですね。

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【新発田重家】

　川中島の戦い、関東出兵、御館の乱などで多大な功績を上げた、新発田綱貞の次男です。功績を上げたものの、恩賞のほとんどは上田衆にもっていかれました。功績を軽んじられたと不満を募らせる重家は反乱を起こし、柴田勝家とも連携して上杉へ反攻しました。しかし、本能寺の変が起きたことで柴田軍は撤退、伊達輝宗に家督を譲られた政宗が蘆名と開戦し、後ろ盾が無くなります。最期は色部長真の陣に突入して自刃しました。恩賞がもらえず、煽られて乗っかり、長い反乱の末、最後は自刃。激動の人生とは、まさにこのことですね。

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【絶姫（ぜつひめ）】

　上杉謙信の初恋相手だと言われている女性です。15歳の謙信が越後平定を行う際、反抗した豪族の長女。地方の豪族の側室とされるところを逃げ出し、栃尾城の近くに潜んでいたそうです。孤児達が集まる古い寺に謙信が訪れたときに会い、あまりの美しさに謙信はしばらく見とれたとか。しかし、その直後に謙信を刺し殺そうとして捕まり、投獄されます。このとき謙信は、一目惚れの女性に悪と思われたことを悩んだそうです。謙信の強烈な失恋エピソードですね。恋愛モノ小説が好きで、おそらく恋を美しいモノと考えていたであろう謙信に、この失恋はキツかったことでしょう。

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【唐沢玄蕃】

　ガチの忍者です。その身軽さから“飛び六法”と称されました。元は斎藤家に仕えていましたが、武田家に寝返ります。跳躍術と火薬術に優れ、上野国尻高城に侵入しこれを焼討ちします。長篠の戦にも参戦し、武田滅亡後は真田昌幸に仕えました。忍びの“名人”と称されていたことから、忍者の中でもエリートだったと思われます。ただただ、カッコイイ。本作でも、レアリティ4でさらに戦技も指定場所の施設にダメージを与えるので、かなりの活躍が期待できます。

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【遠藤直経】

　浅井長政の教育係で、おもに相談役を務めてた人物です。伊賀の忍者とも関係があったといわれ、諜報活動を担ったとされています。織田信長の才能を早い段階で見抜き、浅井家と織田家の同盟時には、信長暗殺計画を長政に進言したとされます。しかし長政は、信義に反するとして、これを拒否した。姉川の戦いでは、織田家臣に成りすまして信長本陣に迫りますが、竹中重矩に見抜かれてしまい、斬首されました。若い頃は“うつけ”と呼ばれていた信長の才を見抜いたのですから、人を見る目は確かだったのですね。現代に生まれ変わったらきっと、優秀なスカウトマンとして活躍するでしょう。本作では、能力が近しいので、浅井朝倉家の“唐沢玄蕃”といったところでしょうか。

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■この武将を知ってたら戦国武将マニア!!　マニアック度レベル3

　ここで紹介する武将は、他のゲームや時代劇などでもほとんど見かけない武将たち。知っているアナタはかなりの戦国武将マニアですよ！

【多賀貞能】

　織田信長の江北出陣に際し従軍し、戦功をあげた多賀貞隆の子どもです。しかし、山崎の合戦にて明智光秀に味方したことにより、戦後所領を没収され、京都東福寺に蟄居（ちっきょ）の身となりました。蟄居とはいわゆる、自宅謹慎のようなものです。本能寺の変のあとは明智光秀に、そして関ヶ原の戦いでは西軍にと、負ける側の味方にばかりついていますが、生き残ってるのはスゴイことです。レアリティ1なので、ガチャでよく目にする方はいらっしゃるのではないでしょうか。

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【山浦国清】

　武田信玄に追われて、父である村上義清とともに越後の上杉謙信を頼って、その猶子となりました。その後、謙信の養女を奥さんにします。当時断絶していた山浦上杉家を継いで、山浦国清と名乗ったそうです。各地を謙信に従って転戦した国清でしたが、謙信死後は上杉景勝に仕えました。その後、御館の乱で功績を挙げ、景勝から一字を与えられて山浦景国と名乗ることを許されました。この時代、主君から名前の字を与えられることは、とても名誉なことだったそうです。山浦氏もたいそう喜んだに違い有りませんが、正直、私は字より金目の物が欲しいです。ちなみに、私の軍団に彼は入っており、切り込み隊長として活躍してくれています。

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【大石綱周】

　代々、上杉氏の重臣として武蔵守護代を任されていた大石氏。綱周も父の跡を継いでいましたが、上杉憲政が河越夜戦で大敗したあとは、見限って後北条氏に臣従します。その後、仏の道に入り、心月斎道俊と号し多摩郡五日市の戸倉城に隠居しました。隠居後もおとなしくしていたわけではなく、ちょいちょい権力者と連絡をとっていたようですね。うーん、伝承が少ない人だけに、なんだか腹黒坊主のような印象を持ってしまいます。

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【富士信忠】

　今川氏のお家騒動である花倉の乱の際に、今川義元を支持した富士信盛の子。本作では、富士山のかぶり物が印象強いですよね。今川氏から離れようとする人も多かった桶狭間の戦いの後、この富士氏は今川方に留まります。これが功を奏し、今川氏真から大宮城の城代に任命されました。甲斐・武田氏の駿河侵攻で、富士氏は氏真を庇護した北条氏の支援を受けながら、武田方に抵抗しましたが、最終的には武田本隊に攻め込まれます。かなり粘り強く武田氏と戦ったのですが、最後は武田氏に従うことになっちゃいます。本当に、戦国は明日の主君が誰かもわからない時代だったのですね。

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【富田郷左衛門】

　信玄の組織した隠密集団・三ツ者の頭領です。キリリとした出で立ちがカッコいいですよね。郷左衛門は馬場信春に仕えて諜報活動を行い、川中島の戦いや三増峠の戦いで活動したとされています……が、詳細な記録は残っていません。変装して情報収集し、武田軍を有利なほうに導いたのですね。……ああ、武田専属の興信所だったということでしょうか。使用士気が1で、指定場所の施設にダメージを与えられるという戦技が使いやすいです。

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【岡剛介】

　忍山城を守っていた宇喜多氏の家臣。宇喜多直家の命を受け、備前国龍ノ口城に入り、城主・税所元常を暗殺しました。岡剛助が城主暗殺をした時点で、まだ元服（成人）前の少年だったのだとか。このような幼いころから戦いの中に放り込まれるとは……戦国生まれでなくてよかったと、つくづく思います。

　本作で起用された中でも珍しい武将を20名ピックアップしてきましたが、みなさんの知っていた武将はいましたか？　今回挙げた武将以外にも、有名どころから、そこをついてくるのかと思われるような珍しい武将まで、まだまだたくさん登場します。特に戦国武将好きにはたまらないラインナップになっているので、ぜひプレイしてみてくださいね。それではまた近いうちにお会いしましょう！

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