2014年8月21日(木)

Xbox Oneの日本語インターフェイスが初公開! 日本MS本社で行われた国内版Xbox One体験会をレポ。カラオケアプリの概要も紹介

文:イトヤン

 日本での発売日となる2014年9月4日がいよいよ目前に迫ってきたXbox One。Xbox One本体の日本語版インターフェースと日本語による音声コマンド入力を初披露するメディア向け体験会が、東京・品川の日本マイクロソフト本社で8月20日に開催された。

『Xbox One』

■日本語のインターフェースでXbox Oneならではの“スナップ”機能を実演!

 画面表示が日本語化されたXbox One本体のインターフェースは、今回が初公開となる。ユーザー情報や基本的な機能が並んでいるホーム画面から右に移動すると、ゲームやアプリ、テレビドラマや映画といった映像コンテンツが購入できるストア画面が表示される。また左に移動すると、お気に入りのゲームやアプリをすぐ起動できるように“ピン留め”できる画面が用意されている。個々のユーザーが自由にカスタマイズできる“ピン留め”画面は、クラウド上にデータが保存されているため、Xbox LIVEを通じて認証すれば、どのXbox Oneで起動しても自分がカスタマイズしたピン留め画面が表示されるという。

ホーム画面 ピン留め
『Xbox One』 『Xbox One』
ストア ゲームストア
『Xbox One』 『Xbox One』
テレビと映画 アプリストア
『Xbox One』 『Xbox One』

 Internet ExplorerやSkype、そして実績の管理など、Xbox Oneの本体機能の多くは“アプリ”という形で用意されている。そのため最初にその機能を使用する際には、まずアプリをダウンロードしてくる必要がある。

マイコレクション アプリ
『Xbox One』

 Xbox Oneの大きな特徴となるのが“スナップ”機能だ。“スナップ”とは、ゲームをプレイしたりBDソフトを再生したりしている最中に、別の機能のアプリを立ち上げて、1つの画面の中で同時に利用できるというもの。今回は実際の動作の様子を見ることができた。

『Xbox One』

 スナップを行うと、画面の右側が分割されて、そこで起動するアプリを選択できる。スナップ中のアプリを全画面に拡大することも可能で、その場合はゲームや動画は一時停止されて、画面を戻すと一時停止した位置から即座に復帰できる。このスナップを使うことで、ゲームをプレイしている最中に実績を確認したり、インターネットでゲームの攻略情報を検索したりすることが、手軽にできるようになるわけだ。

スナップメニュー
『Xbox One』
『Xbox One』 『Xbox One』
▲通常は画面全体で表示される実績の確認画面だが……。
『Xbox One』
▲スナップを利用すると、ゲームをプレイしながら同じ画面で確認できる。
『Xbox One』
▲スナップで表示される領域は画面の右側1/4程度とやや狭めだが、Xbox公式サイトなど自動レイアウトに対応したページは、スナップのサイドへ合うように表示が最適化される。

 今回紹介されたなかで特に興味深かったのは、YouTubeアプリをスナップして、ゲームの攻略動画を表示しながらそのゲームをプレイするというものだ。同様の操作は、ゲームをプレイしながらスマートフォンやPCを利用することでも可能だが、1つの画面で見られるというのはかなり快適だ。スナップ機能を活用することで、ゲームの楽しみ方が従来とは大きく変化することが非常によくわかるものとなっていた。

『Xbox One』 『Xbox One』
▲YouTubeの動画も通常はフルスクリーンで見られるが、スナップを活用すれば、ゲームをプレイしながらその攻略動画を同じ画面で再生することが可能になる。なお、実際のプレイ動画を検索していることもあって、このデモだけは英語版本体によるものとなっていた。

■日本語音声でXbox Oneをコントロール! 音声認識は発売後もさらに向上していく

 今回の体験会では、ゲームだけに留まらず、オールインワンのエンターテインメントマシンとしての機能も紹介された。

 新型のKinectセンサーを接続している場合は、Skypeを使ったテレビ電話を利用できる。Xbox One同士の通話では、お互いにハイビジョン画質のクリアな映像での会話が楽しめる。会話している人物を、Kinectセンサーのカメラが自動的にズームしてくれるといった機能もあるとのことだ。

『Xbox One』 『Xbox One』
▲Skypeのコールに応答すると、相手の姿がフルスクリーンで表示されるほか、スナップを使えばゲームをプレイしながらの会話も可能だ。相手に送信されているこちらの映像も、画面上で確認できる。

 また、Xbox OneではBDソフトやDVD、音楽CDを再生することが可能だ。Kinectセンサーを接続している場合には、「Xbox プレイ」「Xbox 早送り」といった具合に、音声コマンドで再生をコントロールできる。

『Xbox One』 『Xbox One』
▲アニメ『Halo Legends』のBDソフトを実際に再生したところ。BDソフトのメニューに関してはコントローラーでの操作が必要だが、いったん再生が始まれば音声コマンドを使って操作できる。
『Xbox One』
▲Xbox OneではCDの再生も可能だ。再生時にはWeb上のデータベースから曲名やジャケット画像を自動的に取得してくれるが、Xbox 360で可能だったリッピング(取り込み)は不可とのこと。

 さらに、Xbox Oneからマイクロソフトのクラウドサービス“OneDrive”にアクセスして、パソコンなどからアップロードした写真や動画を家庭のTVで見ることもできる。こうした他のデバイスとの連携機能は、マイクロソフトならではだ。

『Xbox One』 『Xbox One』
▲写真をスライドショーで見たり、動画を再生したりといったことが可能。また、Xbox Oneでクリップしたゲームのプレイ動画をOneDriveで共有することもできる。

 最初に説明したように、今回のXbox One本体のデモンストレーションは、Kinectを利用した音声コマンド入力で行われた。「Xbox オン」という言葉を発すると、スリープ状態の本体が起動するのをはじめ、約50種類の音声コマンドを使って、声でXbox Oneをコントロールできる。

 ちなみに音声の認識率に関しては、9月4日の発売時までに約80%程度の認識率達成を目指して開発を進めているとのこと。実際に発売されて多くのユーザーが利用することで、多数のサンプルが得られるため、音声の認識率はどんどんと向上していくそうだ。なお日本版のXbox Oneにおける文字の表示や音声コマンドは、すべて日本語のみの対応になるという。

『Xbox One』 『Xbox One』
▲音声コマンドの入力時には、「Xbox」と言うことで使用可能な言葉の一覧が画面下部に出てくる他、使用可能なコマンドが緑色のひらがなとカタカナで画面に表示されるため、確認しやすくなっている。

 すでにXbox Oneが発売されている海外では、ユーザーからの意見に応じる形で毎月のように本体機能がアップデートされている。日本版のXbox One本体も、基本的には海外と同様の更新ペースになるそうだ。ただし、アプリとして追加実装されている機能に関しては、日本では配信されないものも現時点ではあるという。

フレンド アバター
『Xbox One』 『Xbox One』
『Xbox One』
▲DLCなどの“ご利用コード”は、Xbox 360と同様に25ケタの英数字を直接入力する以外に、2次元コードをKinectセンサーのカメラにかざすことでも認識させられる。

 海外のXbox Oneでは、インターネット経由でTV番組表を取得して、本体のHDMI入力に接続したテレビをコントロールできる機能があるが、日本版のXbox Oneには9月4日の発売の時点では搭載されないそうだ。テレビとの連動に関しては、専用のTVチューナーを発売するのか、それとも他社のHDDレコーダーなどと連動するのかといった点も含めて、Xbox Oneni最適なデバイスを現在検討しているとのこと。具体的な対応が決まった段階で、番組表の機能も提供していく予定だという。

■“精密採点”が楽しめるカラオケをはじめ、日本独自のアプリも登場!

 Xbox Oneには、Jリーグのゴールシーンを動画で見られるアプリなど日本独自のコンテンツ配信が予定されているが、今回の体験会では『カラオケ@DAM』に関する詳しい解説が行われた。

『Xbox One』

 『カラオケ@DAM』はその名のとおり、第一興商の業務用カラオケ“DAM”が、家庭でそのまま楽しめるアプリだ。アプリ自体は無料で配信されるが、サービスの利用は有料となっている。1日歌い放題で300円+税、1カ月歌い放題で1,000円+税と、業務用に比べてかなりお得な価格設定だ。

『Xbox One』

 このアプリでは、ハイクオリティなサウンドのカラオケが楽しめるだけでなく、TVのバラエティ番組などでおなじみの精密採点機能が搭載されている。この精密採点を利用する場合は、ホリから発売予定の専用マイク『カラオケマイク for Xbox One』が必要になる。

『Xbox One』

 また業務用のDAMカラオケには歌っている自分の映像を撮影して専用サイトで共有できる“DAM★とも動画”というサービスがあるが、Kinectのカメラを使ってこのサービスにも対応する予定だという。“カラオケ@DAM”の配信は9月4日のローンチには間に合わないとのことだが、2014年内の配信を予定しているそうだ。

『Xbox One』

 本体インターフェースの日本語対応から日本独自のアプリまで、今回の体験会によって日本でのXbox Oneの具体的な姿が見えてきたことで、ローンチへの期待がいっそう高まってきた。9月4日の発売が楽しみだ!

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