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2014年9月22日(月)

『Forza Horizon 2』は道なき道も走れる“オープンワールド”なレースゲーム。『Forza 5』のDrivatarとの連動も【TGS2014】

文:イトヤン

 日本マイクロソフトから、10月2日に発売予定のXbox One/Xbox 360用ソフト『Forza Horizon 2(フォルツァ ホライゾン 2)』。すでにXbox LIVEではXbox One版の体験版が配信開始されており、早くもファンの注目を集めているこの作品の、メディア向けプレゼンテーションの模様をお伝えする。

『Forza Horizon 2』

 TGS2014に合わせて行われた今回のプレゼンでは、マイクロソフトでXbox プロダクト・マネージャーを務めるクリス・ビショップ氏が来日し、本作の魅力を自ら解説してくれた。なお、この記事で解説されているゲームの仕様はXbox One版のものであり、Xbox 360版では一部の仕様が異なっているので、注意してほしい。

『Forza Horizon 2』
▲マイクロソフト Xbox プロダクト・マネージャーのクリス・ビショップ氏。

■広大な南ヨーロッパの大地で走行できるのは、道路だけではない!

 『Forza Horizon 2』は、Xboxを代表するレースゲームである『Forza Mortorsport(フォルツァ モータースポーツ)』のスピンオフタイトルとして、2012年にXbox 360で発売された『Forza Horizon』の続編だ。

『Forza Horizon 2』

 『Forza Mortorsport』は高級スポーツカーのリアリティを徹底的に追求したレーシングシミュレータとして、世界的に高い評価を獲得しているシリーズであり、日本でもこの9月にシリーズ最新作『Forza Mortorsport 5』(以下『Forza 5』)が、Xbox Oneのローンチタイトルとして発売されたことは記憶に新しい。

 一方で『Forza Horizon』は、『Forza Mortorsport』が追求している走りのリアリティは受け継ぎつつも、広大なオープンワールドを思いのままに走行できるドライビングの楽しさに、フォーカスを当てたシリーズとなっている。

『Forza Horizon 2』

 前作の『Forza Horizon』ではアメリカ・コロラド州の雄大な大自然の中を走行することができたが、『Forza Horizon 2』ではフランス南部やイタリアといった、南ヨーロッパの地中海沿岸に舞台が移っている。

 ビショップ氏によると、南ヨーロッパが選ばれた理由は「この地域の風景は非常に美しく、地形もバラエティに富んでいるから」だという。なかでも波が打ち寄せる海岸や、高台から眼下に海を臨むといった光景は、内陸部が舞台だった前作にはない、大きな魅力となっている。

『Forza Horizon 2』
▲海と崖との間に挟まれた狭い場所を曲がりくねって走る道路、そして美しい景観を見せる観光都市など、南ヨーロッパならではの変化に富んだ光景が、プレイヤーの目の前に広がっている。

 また前作はマップ自体は広大でも、基本的には道路しか走ることができなかった。それに対して本作では、道路を外れて畑や森のど真ん中を突っ切るなど、クルマが通ることさえできればありとあらゆる場所を走行できる。ビショップ氏はこの点について、「前作はオープン“ロード”ゲームだったが、本作は真の意味でのオープンワールドゲームになった」と語ってくれた。マップ全体の広さもなんと、前作の3倍にもなっているという。

『Forza Horizon 2』
『Forza Horizon 2』
『Forza Horizon 2』
▲木の柵を突き破り、道なき土地を激走する! 本作では道路以外も自由に走行できるため、ジープなどのオフロードに強い車種も多数登場している。

 前作では時間の経過による昼夜の変化が表現されていたが、本作では新たなライティング技術が導入されており、走行するクルマのヘッドライトに周囲の風景が照らし出される様子が、格段のリアリティを持って描き出されている。

 それに加えて本作では、『Forza』シリーズで初となる天候の変化も盛り込まれている。急な雨で路面が滑りやすくなったり、霧が立ちこめて見通しが悪くなったりといった運転への影響が発生するのはもちろんのこと、コックピットビュー(車内視点)に切り替えれば、全てのクルマでワイパーが稼働する様子も見ることができる。

『Forza Horizon 2』
『Forza Horizon 2』
▲ヘッドライトの光を反射する道路の質感や、森を覆う湿った空気の雰囲気など、時間と天候とライティングの組み合わせによって、風景にさまざまな表情が生まれている。

 ちなみに、本作に登場する200車種以上のクルマ全てにコックピットビューが用意されており、内装やメーターパネルが忠実に再現されているだけでなく、メーター類も走行状況に合わせて動作するという。ビショップ氏によると、1台のクルマのデータを作成するのに約6カ月をかけて、そのディテールを完全再現しているとのことだ。

『Forza Horizon 2』
▲コックピットビューでは、降りしきる雨がフロントグラスを流れ落ちる様子もリアルに表現。メーターパネルの緻密なディテールも圧巻だ。

■オンラインはもちろん、オフラインでも友人の“Drivatar”と一緒に走行できる!

 広大な舞台や天候の変化といった、オープンワールドならではの要素が導入されている本作だが、基本となるゲームエンジンは『Forza 5』と同じものが使用されており、ドライビングのリアリティもしっかりと追求されている。なかでも注目したいのが、『Forza 5』でおなじみの“Drivatar(ドライバター)”だ。

 “Drivatar”とは、プレイヤーのドライビングスタイルを学習するAIドライバーのことだ。プレイヤーがゲームをプレイしていない間も、自分のDrivatarがレースイベントに参加して賞金を稼いでくれたりする他、オフラインでプレイしている際に他のプレイヤーのDrivatarがゲームに登場して、まるで本物のプレイヤーが操作しているかのような走りでレースを競うことができる。

 本作にもDrivatarのテクノロジーが用いられているのはもちろんだが、ビショップ氏によると、『Forza 5』で育成されたDrivatarがなんと『Forza Horizon 2』にも登場するという。

 『Forza 5』をプレイしているフレンドがいれば、そのDrivatarが『Forza Horizon 2』にやってきて、一緒に走ることができるとのこと。またオープンワールドゲームの本作には一般車両も走行しているが、それらのドライビングにもDrivatarが利用されるのだという。ちなみにこうした一般車両に対しても、ボタンひとつでクイックレースを挑むことができる。

 本作でプレイヤーは、全部で700種類以上も存在するレースイベントにチャレンジして、XP(経験値)を獲得してレベルアップを目指すとともに、賞金となるCr(クレジット)を獲得して新たなクルマやアップグレードを購入できる。さらにドリフトなど特定のアクションを決めることで得られるスキルポイントを使えば、ドライバーのカスタマイズ要素である“Perk”を取得できる。

 全部で25種類あるPerkの大半は、CrやXP、スキルポイントをより多く獲得できる効果を持っている。自分の得意なアクションに関連したPerkを取得すれば、効率的にゲームを進めていくことができるというわけだ。

『Forza Horizon 2』
▲本作で新たに導入された、Perkシステムについて解説するクリス・ビショップ氏。

 もちろんDrivatarだけでなく、“本物”のプレイヤーとオンラインマルチプレイを行うこともできる。オフラインとオンラインの切り替えは、いちいちロビーを立てたりする必要などなく、シームレスに行われる。

 最大12人のプレイヤーが同時に参加できるマルチプレイは、レースやフリー走行だけでなく、他のプレイヤーのクルマに体当たりする鬼ごっこのような“キング”や“インフェクテッド”といったモードまで、多彩なバリエーションが用意されている。さらには最大1000人まで登録可能な“カークラブ”に参加したり運営したりして、他のプレイヤーとコミュニケーションを楽しむこともできる。

『Forza Horizon 2』
▲オンラインマルチプレイでは、他のプレイヤーとレースで順位を競うだけでなく、フリー走行で風景を楽しみながら、一緒に走行することもできる。

 このほか、クルマを改造して性能を向上させる“アップグレード”は今回、『Forza 5』と同様のシステムになり、前作以上に緻密なカスタマイズが行えるという。また『Forza』シリーズではおなじみの“ペイント”機能も、『Forza 5』と同様のものが搭載されているとのこと。

『Forza Horizon 2』
▲画面に登場しているクルマには、ペイント機能を使ったマーキングが施されている。

 このように本作に収録されたコンテンツはとにかく膨大であり、ビショップ氏によると、その全てを遊び尽くすには、100時間以上ものプレイ時間が必要になるそうだ。クルマの性能に対してストイックにこだわり抜いた『Forza Mortorsport』とはまた異なる、バラエティに富んだ魅力が詰まっている作品だけに、1人でも多くの人にぜひ、プレイしてもらいたい。

『Forza Horizon 2』
『Forza Horizon 2』
『Forza Horizon 2』
『Forza Horizon 2』
▲カーマニア垂涎の高級スポーツカーから、レトロなオープンカーやワゴンまで、200種を超える多彩なクルマを駆って、南欧へと繰り出そう!

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