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2014年9月24日(水)

『nasne』を通したリアルタイムのTV視聴がPS Vita/スマートフォンで可能に! 最新システムソフトウェアは明日9月25日より配信

文:皐月誠

 SCEは、ネットワークレコーダー&メディアストレージ『nasne(ナスネ)』について、システムソフトウェア“バージョン2.50”へのアップデートデータを明日9月25日より配信する。

『nasne』

 このアップデートが適用されると、『nasne』に諸機能が追加される。概要は以下の通り。

●『nasne』システムソフトウェア
 “バージョン2.50”アップデート内容

・“Anytime TV”機能の追加
・DLNAアップロード機能の追加
・録画・再生状態の表示など“nasne HOME”機能の追加
・FLACファイル配信に対応
・その他、システムソフトウェアの安定性向上および機能改善

 『nasne』の更新にあわせ、同日よりPS Vita用アプリ『torne PlayStation Vita』の“バージョン2.0”、Android用アプリ『nasne ACCESS』の“バージョン1.50”が配信される。

●PS Vita用アプリ『torne PlayStation Vita』
 “バージョン1.50”アップデート内容

・“Anytime TV”機能の追加
・“ニコニコ実況”連携機能の追加
・録画番組をキーワードにて検索する機能の追加

 なお、『torne PlayStation Vita』における“ニコニコ実況”連携は、最適化のためPS4/PS3版『torne』に搭載のものから最大表示コメント数などが削減されている。

●iOS/Android用アプリ『nasne ACCESS』
 “バージョン1.50”アップデート内容

・“Anytime TV”機能の追加
・“Anytime TV”で視聴している番組に対する“今すぐ録画”機能の追加
・オートアップロードの状況や『nasne』本体HDD/録画件数の上限を告知するアラート表示(ウィジェット機能)
・外部からの“nasne HOME”利用に対応
・フォトのサムネイル、ミュージックのカバーアート表示速度を大幅に改善

 さらに、ソニーより配信されているiOS/Android用アプリ『TV SideView』についても、9月25日以降に配信のアップデートにて“Anytime TV”機能に対応する。『nasne ACCESS』および『TV SideView』にて“Anytime TV”を使用する際は、アプリ内課金(Android版『TV SideView』はアドオン購入)が必要となる。価格はいずれも500円(税込)。

■“Anytime TV”とは?

 アップデート実施を直前に控えた本日9月24日、SCEのSSJ品川ビルにて新バージョンの『nasne』および各アプリについてのメディア向けプレゼンが行われた。

『nasne』 『nasne』
▲『torne PlayStation Vita』について解説してくれた、SCE研究開発本部の石塚健作氏。▲『nasne ACCESS』について解説してくれた、SCEペリフェラル事業部の大橋良徳氏。

 “Anytime TV”は、『nasne』にて受信している放送中の番組を、ネットワーク経由でPS Vitaやスマートフォンなどの端末からリアルタイム閲覧できる機能だ。端末がネットワークに通じていれば、世界のどこからでもリンクした『nasne』設置地域におけるテレビ番組を閲覧できる。

 初期状態において“Anytime TV”機能は有効となっていない。これは、使用の可不可に環境依存の部分が大きく、確実な動作保証ができかねるためだ。“Anytime TV”を満足に使うには、ネットワーク上り速度やファイヤウォール設定の把握、受信端末の設定、LTE受信上限の認識などが必要となるため、最低でも家庭用LAN環境を構築できる程度のネットワーク知識が必要だろう。

 確実な動作保証ができかねるとは言え、アメリカ・ドイツ・香港において視聴テストを行っており、日本ほど帯域が広くない海外のモバイルネットワークからでも視聴可能と確認したという。ストリーミングには“画質優先”と“速度優先”の2モードがあり、“速度優先”ならばLTEで視聴可能、3Gでカクつく程度のデータサイズらしい。『nasne ACCESS』においては、実際に使用可能かどうかをユーザが判断するため約20秒間の無料試用機能も搭載される。また配信側の『nasne』としては、上り速度の低いADSL回線以下では快適な運用が難しいようだ。

 “Anytime TV”を使用する端末は、端末情報を『nasne』に登録するアクティベーション作業が必要となる。これは設定メニューから“Anytime TV”のON/OFFをONに入れるだけで簡単に設定できるが、有効期間は3カ月間に限られる。ただし、認証された端末とnasneが同一LAN上にある状態から、端末の該当アプリを使用して『nasne』に接続すると自動でタイムスタンプが更新されるので、一般的な使用の上で気にする必要はないだろう。逆に、長期の出張に出る人などは注意してほしい。

 なお、1台の『nasne』に登録可能な機器は6台まで、1度に接続できる機器は1台のみ。『torne PlayStation Vita TV』についての“Anytime TV”対応は未定だという。

 “Anytime TV”は、放送局側の都合により一部有料チャンネルにおいて使用不可となっている。不可のチャンネルは、追いかけ再生も不可(録画済みのものを視聴することは可能)とのこと。しかし、地上デジタル放送は基本的にすべて視聴でき、衛星放送についても多くが視聴可能のようだ。

『nasne』
▲大半の放送局の番組が視聴可能だ。ちなみに今回のデモでPS Vitaがリンクしている『nasne』は、鹿児島県にある石塚氏の実家に設置されている物とのことで、鹿児島ローカルの番組やCMを見ることができた。
『nasne』
▲『nasne ACCESS』実演用のXperiaがリンクしているのは、SSJ品川ビルの近隣にあるソニーシティ内に設置された『nasne』。
『nasne』
▲『nasne ACCESS』からは、別のアプリを呼び出す形でリモート予約も行える。

 その他、PC用ソフト『PC TV with nasne』はソニーの開発となっているためSCEとしての関与は薄いが、“Anytime TV”機能対応バージョンも検討中であるらしい。

『nasne』
▲さらに使い勝手が向上した『nasne』。アップデートでさまざまな新機能を実装していく拡張性の高さが、他のHDDレコーダにはない魅力となっている。

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データ

▼『nasne(CECH-ZNR2J)』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS4/PS3/PS Vita/PC/Android
■ジャンル:ETC
■発売日:2013年10月10日
■価格:22,000+税
 
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