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2014年11月7日(金)

『幻惑のディバインドール』はドールたちがその身を奪い合うダークファンタジー【電撃文庫新作紹介】

文:電撃オンライン

 夢澤 章先生が執筆する、電撃文庫『幻惑のディバインドール ~Eye Knows Heaven~』の紹介記事をお届けします。

『幻惑のディバインドール ~Eye Knows Heaven~』

【ストーリー紹介】

「ドールの弱点は“雨”と“眼球”です」
天界の可憐な美少女ドールが街に降り立つ!

 天人と魔人の見習いとして存在する『ドール』。幼い容姿をした彼らは『奇跡の砂』と呼ばれる物質で造られていた。

 魔界に住むドールのラシカは、禁忌である人の血を体内に宿し、欲望のままに人間界で血を求めていた。そんな彼を止めるため、天界の美少女ドール・シュマは、人間界へと向かうことに。シュマが出会った高校生の峰城世水は、天人から力を与えられた依代と関係があり、一緒に街を彷徨うラシカを追い求める。美麗なドールたちがその身を奪い合う、ダークアクションファンタジー開幕!

【物語のここに注目!】

生身ではないからこそ、可憐で美しい……
純潔で血にまみれた人形たちのダークファンタジー

 「幼く愛らしいお人形のような“ドール”が活躍する物語が読みたい!」という方にオススメしたいのが本作。生身の人間にはない清らかさが魅力のドール。それは天界と魔界にある砂で造られた奇跡の存在。彼らは天人と魔人になるべく育てられている見習い役で、天使の人形(エンジェドール)と悪魔の人形(デモンドール)の2種類があるのだとか。

 電撃文庫『幻惑のディバインドール』の物語を彩るのは、この相反する性質を持つ2体のドール――天界から降臨し、天使の愛らしさと天真爛漫さを持つシュマと、魔界から放逐され、純粋ゆえに血なまぐさい残酷さを持つラシカです。

 本能のままに殺人を犯すデモンドールのラシカを封じるため、人間界へやってきたエンジェドールのシュマ。彼女は高校生・峰城世水と協力してラシカを捕えようとします。ラシカを止めるにはドールの弱点である“眼球”をえぐる必要があるそうなのですが……。

 その一方で、天人より特異な力を与えられた過去を持つ世水の妹・美鈴も事件に巻き込まれていくのだとか。兄と妹の運命は、天使と悪魔のドールの出現によってどう変わってしまうのか? 衝撃の結末を見のがさないで!

【登場人物のここに注目!】

スイーツが大好きだったり、算数が得意だったり……
愛すべきドールたちの素顔が物語に深みを与える!

 メインヒロインが人形――ドールというのは、電撃文庫でも数が少なくて貴重です。“奇跡の砂”で造られた彼らの硬質的な美しさが好きだという人も多いはず。でも、その内面は人間っぽいところがいろいろあるんです。

 エンジェドールのシュマの場合は、甘いスイーツに興味津々!! おいしそうに食べる姿はまるで人間の子供のようです。特に世水から人生初のアイスクリームを食べさせてもらった時は、人間界に来た甲斐があったとまで発言します。そんな“餌付け”シーンは、ラシカが起こす殺人事件でシリアスになりがちな物語の中の癒しポイント♪ ぜひ、その愛らしさをじっくり読み込んでください。

 銀髪&短パン姿の少年型ドールのラシカも殺人者としての残酷な一面だけではなく、興味深い姿を見せてくれます。見知らぬ大人に算数を教えてもらい、その理路整然とした美しさに感嘆したり、自分の新しい家はどこかと探究したりする姿は、彼が豊かな内面を持っている証です。

 人間にとても近く、近いゆえに遠い存在のドールたち。読み進めるほどに、きっとその心の深さに魅了されるはずです。

(C)夢澤 章/KADOKAWA CORPORATION 2014
イラスト:ちこたむ

データ

▼『幻惑のディバインドール ~Eye Knows Heaven~』
■著:夢澤 章、イラスト:ちこたむ
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:2014年10月10日
■定価:本体610円+税
 
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Amazon.co.jp

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