『ヴァンガード』新シリーズ最初のトライアルデッキ『覚醒の時空竜』と『明星の聖剣士』をレビュー

文：ファイ

　こんにちは！　TCG担当のファイです。ブシロードが展開しているトレーディングカードゲーム『カードファイト!! ヴァンガード』。10月から、アニメが新シリーズ『ヴァンガードG』となって放送中で、カードゲームでも『ヴァンガードG』シリーズのカードが発売され始めます。

　この記事では、11月21日に発売となる2つのトライアルデッキ『覚醒の時空竜』と『明星の聖剣士』を紹介します。また、これから新しくカードゲームを始めようと思っている人には『はじめようセット』もオススメです。こちらはトライアルデッキにカードを守るスリーブや、カードを入れるデッキホルダーなどがセットになったアイテムです。

▲トライアルデッキ『覚醒の時空竜』		▲トライアルデッキ『明星の聖剣士』

　この2つのトライアルデッキ、実はデッキのメインとなるグレード3以上のカード以外はほぼ同じ内容になっています。ですので、どちらが強いとか扱いが難しいとかはほとんどありません。どちらにするのか悩んだら、自分の直感で選ぶといいでしょう。

■新機軸“超越”の能力を持つGユニットを使いこなそう！

　『ヴァンガードG』シリーズから、新能力“超越（ストライド）”が追加されました。追加されたルールや効果は公式サイトで解説されているので、そちらをまずはご覧ください。より対戦が白熱するギミックになっています。

　『覚醒の時空竜』と『明星の聖剣士』にもGユニットが収録されていますが、これまでに配布された《ハーモニクス・メサイア》のように、すべてのクランで使用できるというわけではありません。そのかわりに強力な能力を持っています。

▲《時空竜 ミステリーフレア・ドラゴン》		▲《朧の聖騎士 ガブレード》

　まずは『覚醒の時空竜』に収録されているGユニット《時空竜 ミステリーフレア・ドラゴン》です。このカードのクラン“ギアクロニクル”は今回が初登場となるので、どのような特徴を持っているのかわからないという人がほとんどではないでしょうか。

　僕個人の意見ですが、アニメとカードの能力を見る限り、このクランの特性は“時間を操作する”ことではないかと思います。《時空竜 ミステリーフレア・ドラゴン》には、いままでの『ヴァンガード』にはない“追加の1ターンを得る”という能力を持っています。

　これがどういうことかというと、通常だと自分の全ユニットがアタックを終えていたら“エンドフェイズ”になります。その後、本来なら相手のターンになるはずですが、再び自分の“スタンドフェイズ”になるということです。相手のスタンドとドローを封じて、強制的に終了させられると考えることもできます。

　当然、相手のターンになっていないということは、相手は手札の補充もユニットをコールすることもできません。コストや条件を考えれば、1ゲームに1回使えるかどうかも怪しいですが、それでも超強力な能力であることは間違いないでしょう。たぶん、能力が決まったらすごく気持ちいいと思います。

　続いては『明星の聖剣士』に収録されているGユニット《朧の聖騎士 ガブレード》です。こちらは先ほどの《時空竜 ミステリーフレア・ドラゴン》と比べると能力は控えめに見えます。しかし、発動することは非常に簡単なので、爆発力か安定性かという考え方になるでしょう。ちょうど、アニメでこのカードを使っている使っている2人の性格と似ています。

　前シリーズの先導アイチが使っていたように、ロイヤルパラディンの特徴ともいえる“スペリオルコール”で手札を減らさずにリアガードを呼ぶことができます。この効果を見越して、直前のターンにインターセプトするなどしてアドバンテージを取っていけるユニットですね。

■『覚醒の時空竜』は時間を操作するユニットがめじろ押し！

　『ヴァンガードG』で切り札として活躍してくれそうなGユニットですが、それ以外のカードもしっかりチェックしておきましょう。まずは『覚醒の時空竜』に収録されているグレード3ユニット《クロノジェット・ドラゴン》と《スチームナイト ウバル・トゥトゥ》に注目です。

▲《クロノジェット・ドラゴン》		▲《スチームナイト ウバル・トゥトゥ》

　《クロノジェット・ドラゴン》は、アニメの1話で主人公の新導クロノが自分と同じ名前を持つカードとして、まさに自分の分身のように扱っていたユニットです。能力は2つありますが、先に2つめの能力を見てみましょう。能力を使う条件はGユニットが“超越”した時です。感覚的にはブレイクライドの時に発動する能力に近いでしょうか。

　具体的には《クロノジェット・ドラゴン》に《時空竜 ミステリーフレア・ドラゴン》が“超越”した時に発動します。効果は山札の下に戻すというもので、これも“時間を操作する”のではないでしょうか。場にいるユニットは、少し前には手札にいて、さらに前には山札にいた。山札の一番下に“戻す”のは、ユニットを“過去に戻す”能力のように感じます。

　《スチームナイト ウバル・トゥトゥ》も同様で、グレード2以下ではありますが、ずっとずっと過去まで出番にさせない能力を持っています。これらは、山札をシャッフルする能力を組み込んでいないデッキにとって、致命的ともいえる効果でしょう。

　この2枚はGB1やGB2で発動する能力も持っています。つまり、一度Gユニットに“超越”した後も、しっかりパワーアップして戦えるということです。これまでにない戦略を多く編みだしてくれそうですよね。

■『明星の聖剣士』はロイヤルパラディンの強み、山札からのコール！

　『明星の聖剣士』でまず注目したいのは、パッケージイラストにもなっている《青天の騎士 アルトマイル》と《オーラシューター・ドラゴン》の2枚のグレード3ユニットです。

▲《青天の騎士 アルトマイル》		▲《オーラシューター・ドラゴン》

　能力が発動するタイミングは、先ほどの《クロノジェット・ドラゴン》と《スチームナイト ウバル・トゥトゥ》と同じです。ただし、こちらは山札からユニットを呼ぶ効果になっています。

　《朧の聖騎士 ガブレード》は能力にコストを必要としないので、カウンターブラストも使いやすいのではないでしょうか。手札は“超越”のコストやガードのために温存しておき、実際に戦うユニットは能力で呼ぶといった戦略もありかもしれません。

■新シリーズのトライアルデッキは気軽にスタートしやすい仕掛けがたくさんある

　最後は『ヴァンガードG』シリーズになって大きく変わったなと思う点の1つである、完全ガードを持つ“守護者”です。これまで、各クランに登場していた“守護者”はレアリティがRRとなっていて、なかなか4枚をそろえるのが大変でした。

　それが、今回からトライアルデッキに封入されるようになったことで、一気に使用する敷居が下がったといえます。これからは気軽にいろんなデッキを組めるようになりそうな予感がしますね！

▲《引っ込み思案のギアレイヴン》		▲《レインボー・ガーディアン》

　また、トライアルデッキの封入枚数の仕様も変更されました。これまで、パッケージイラストを飾るユニットは1枚のみの封入でしたが、今回からはファーストヴァンガードを除くすべてのカードが2枚以上収録されています。

　もちろん、Gユニットやパッケージイラストのユニット、“守護者”もです。つまり、トライアルデッキを2つ購入すれば、かなりの幅でデッキの組み替えができるということになります。《まぁるがる》が再録されている点もうれしいですね。

　アニメ新シリーズにあわせて、『ヴァンガード』を今から始めてみようと思っている人も多いと思います。特にアニメは対戦が詳細に描かれているので、ルールを知っていればクロノたちがどういう状況なのかをより楽しむことができます。各地で開催されているイベントでもあそび方教室（初心者講習会）のコーナーが設置されているので、まだ遊んだことがないという人は、これを機に始めてみるのはいかがでしょうか。

　引き続き、電撃オンラインでは『ヴァンガード』の新弾を紹介していく予定なので、楽しみにしていてください。それではまた！

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