2014年12月25日(木)
五十嵐雄策先生が執筆する、電撃文庫『城姫クエスト 僕が城主になったわけ』の紹介記事をお届けします。
「――私は熊本城。肥後国に拠を置く加藤家縁の者にして……栄えある九州地方最大の“城姫”だ」
普通の高校生である僕、天城秋宗の部屋に突然現われた美少女は、自分のことをそう名乗ったんだ。どうやらタイムスリップをしてきたらしい彼女は、なぜか僕の家に住み込むことになって――。
そして次々と現われる城姫たちが起こす騒動に、僕はいやおうなく巻き込まれることになる。だって、熊本城は気が強いけどやっぱり女の子で、どうしたって放っておけないんだ。
これは僕と銀杏――“城主”とその“城姫”という関係を結ぶことになる、熊本城と過ごす日々の物語。
スマホ向け戦国SLG『城姫クエスト』に登場する人気の城姫・熊本城に注目した小説が出陣です!! 手がけるのは、ラブコメの名手で電撃文庫『乃木坂春香の秘密』シリーズの生みの親・五十嵐雄策氏。ゲーム版の設定を生かしつつ、実力派の作家が生み出すオリジナルストーリーに、ゲームファンも電撃文庫ファンも大満足の内容になっています。
ちなみに城姫とは、城の化身であるというだけではなく、奇跡の力を使って民を守護する守り神のような存在なのだとか。肥後の国に拠を置く熊本城のほかにもたくさんの城姫がいて、すべてが美少女だというところも注目です!!
さて、この物語は現代の東京に住む主人公・天城秋宗のもとへ、城姫・熊本城が時空を超えて現れるところから始まります。江戸時代から来たと語る侍然とした美少女が、秋宗の漢気に心を動かされ、彼を己の“城主”と決め、己の身が果てるまで仕えることを誓うシーンは前半の最大の見せ場でしょう。
他にも2人が同居生活をしながら心を通わせ、ピュアな恋心を育んでいくシーンやドキドキのお色気シーン、城姫同士の合戦など、本作ならではの見どころがいっぱいです♪
「――私は熊本城。肥後国に拠を置く加藤家縁の者にして……栄えある九州地方最大の“城姫”だ」というセリフからも、誇り高い姫君であることが伝わってくる熊本城。
ふだんは凛としている彼女が、秋宗の前では恋する乙女の表情を惜しみなく見せてくるのがキュートです♪ 愛情たっぷりの手料理を作ってくれて、同衾や夜伽も望むなら……と照れながら申し出てくれて、まさにラブラブ状態♪ 熊本城の城主になってよかった! と思う瞬間がそこにはあります。ゲーム版で大人気の熊本城と同居生活を堪能し、一国の大名になった気分になれるのはノベル版ならではの醍醐味。一緒に暮らせば、江戸時代育ちの彼女が、シャワーやガスといった文明の利器にとまどう姿も見られますよ!
松前城、名古屋城、清州城など、気になる城姫たちとの交流もこれまた一興です。
(C)五十嵐雄策/KADOKAWA CORPORATION 2014
イラスト:miz22
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