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2014-12-25 11:00

南央美さん、小山剛志さん、浪川大輔さんら豪華声優陣が彩る朗読劇“錻力(ブリキ)のマリ・アンペール”をレポート

文:ガルスタオンライン

 2013年秋に新木場STUDIO COASTにて開催された、『停電少女と羽蟲のオーケストラ』シリーズの集大成的イベント “停電少女と羽蟲のオーケストラ いざ宵、オルケストラ。”。この舞台を仕掛けた二宮愛氏が贈る最新作の朗読劇、“錻力(ブリキ)のマリ・アンペール”が、9月28日(日)に五反田ゆうぽうとホールにて幕を開けました! ここでは、昼夜2公演のうち、昼公演の様子をお届けしていきます。

『錻力(ブリキ)のマリ・アンペール』

 会場には多くのファンが駆け付け、開演前にはクリアファイルやTシャツ、缶バッジなど、販売されたさまざまなグッズを手に取り、うれしそうにしている姿が印象的。期待高まる中、ついに幕が上がりました!

【“錻力のマリ・アンペール”ストーリー】

 舞台は、電力がなくなり、たびたび街の機能が停止することがある大正時代の帝都・東京。その地に、陸軍に買われて海を渡ってきた、アルビヌ・アンペールがやってくる。電気を産み出すことができる奇妙な力を持っていた彼女は、元・軍人の宗方潤三郎に東京を案内してもらうことに。そこでアルビヌが目にしたのは、自身と同じくらい不安定な状態にある帝都の様子だった――。

 そんな本作には、コンセント娘や帝国陸軍、はたまた妖しなどなど、さまざまなキャラクターが登場します!

 彼らを演じるキャストは……

・体内から電気を産み出せることができるフランス出身の人造コンセント、アルビヌ・アンペール役に南 央美さん

・アルビヌの護衛を雲雀に任命された元・軍人、宗方潤三郎(むなかた じゅんざぶろう)役に小山剛志さん

・潤三郎の元・部下でアルビヌを買った大日本帝国陸軍中将、小金井雲雀(こがねい ひばり)役に浪川大輔さん

・アルビヌの力で動く江戸っ子口調のおしゃべりなブリキのロボット、スズ役に山口勝平さん

・雲雀の部下で新しいものに目がない、久坂部(くさかべ)役に置鮎龍太郎さん

・ミルクホール「鈴ノ音」で働くココロを持ったカラクリ人形、空久利(からくり)役に伊瀬茉莉也さん

・潤三郎と親しい遊郭“またたび楼”の人気芸者、初ケ谷寧々(はつがや ねね)役に竹内順子さん

・寧々のもとで働く無邪気な2人の少女、闇々(あんあん)役に川田妙子さんと侠々(きゃんきやん)役に西原久美子さん

 と、超豪華!! 

 キャストたちは、大正時代とキャラクターをイメージした衣装に身を包んだ姿で登壇。とくに、女性陣のとても華やかな着物や袴姿には、観客もうっとり♪ 

 また本公演は、『停電少女』の舞台にて意図されていた、暗闇世界を“観る”舞台から、“聴く”舞台へと進化。スクリーン映像を使い“観る”ことにもこだわったものになっており、舞台に並ぶ3つのスクリーンは圧巻のひとこと!! 中央にある一番大きなスクリーンには、イメージ映像のほか、“アルビヌの手を優しく握る”といったシーン描写などが入るため、キャラクター同士のやりとりや駆け引きをより深く感じとることができます。

 さらに、その両端に設置されたサブスクリーンには、演技中の役者の様子が映し出され、どの席からでも彼らの姿がバッチリ見えるという、うれしい仕様! とくに、山口さんがスズのお茶目さを表情豊かに演じられた姿が映し出されると、会場には笑いが起きる場面もありました♪

 お茶目といえば、潤三郎のユニークで憎めないダメオヤジ(!?)ぶりも見どころ! アルビヌは、いい加減そうな彼に最初は好感を抱いておらず、冷めた様子でしたが、2人のやりとりはコミカルで、終始会場の笑いを誘っていました。とくに、ときおり出るアルビヌの意外な毒舌に、まったく太刀打ちできない様子の潤三郎がなかなかキュート(笑)。

 そんななか、潤三郎の内面や過去を知るうちに、じょじょに彼に心を開いていくアルビヌ。2人の距離が少し近づいた様子は、見ていてとてもうれしかったです♪ 

 その一方で、雲雀と久坂部が怪しい動きを見せ始めます。アルビヌが生み出す電力を利用して、何かをたくらんでいる様子。彼らはアヤカシを嫌っているかのような言動を見せることがあり、雲雀の「ゴミクズ」発言にはゾクッとしました! また、普段はひょうきんで、人の名前を覚えられずに部下とコミカルなやりとりを見せる久坂部にも、何か裏がありそうで……!?  

 そして、アルビヌの電力が東京に光をもたらすことに、なぜか動揺を見せる寧々と闇々、侠々。遊郭に身を置く彼女たちには、アルビヌの力や雲雀たちの思惑など、一見まったく関係なさそうに見えますが……。彼女たちの真意が気になります! さらに、雲雀と何か関係がありそうなのがカラクリ人形の空久利。彼女は雲雀が自分に会いに来るのをずっと待ち続けているようですが、その理由とは……?

 愛する人を守りたい人間、捨てられたくないカラクリ、生きたいアヤカシ――。ただひたすらに純粋なそれぞれの願いが絡み合っていくなか、アルビヌは残酷な決意を胸にある場所へと向かいます。それを知った潤三郎が起こした行動とは……!?

 先が読めない展開とキャラクターたちの魅力にどんどん引き込まれる本作。最後は、観客の大きな拍手で幕を閉じたのでした♪

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【公演情報】
錻力(ブリキ)のマリ・アンペール
■公演日:2014年9月28日(日) ※公演終了
■会場:五反田ゆうぽうと
■出演:
 アルビヌ・アンペール … 南 央美
 宗方潤三郎 … 小山剛志
 小金井雲雀 … 浪川大輔
 スズ … 山口勝平
 久坂部 … 置鮎龍太郎
 空久利 … 伊瀬茉莉也
 初ヶ谷寧々 … 竹内順子
 闇々 … 川田妙子
 侠々 … 西原久美子 ほか


 また、上記の講演の様子が2015年3月21日にDVDになって発売決定! ここでしか見られないバックステージ映像や、インターネットラジオ『錻力のマリ・アンRADIO』全2回、さらにキャラクターによるカウントダウンボイスも完全収録♪ DVDは5,800円+税で、DVD・CDのほかに設定資料付きフルカラーブックレット、田倉トヲル氏描き下ろしジャケット仕様で発売! 一部のサイトではさらに特典もついてくるので、詳しくは公式サイトでチェック♪

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