『実在性ミリオンアーサー』の舞台裏に潜入!? UTSUWAに選ばれしアーサーたちにインタビュー

文：マスクド・イマイチ

　ドーモ、コンニチハ。電撃オンラインの『ミリオンアーサー』シリーズもろもろ担当のマスクド・イマイチです。みなさんは、tvkやニコニコ動画で配信中の『実在性ミリオンアーサー』を楽しんでいらっしゃいますか？

　スマートフォン用アプリ『拡散性ミリオンアーサー』の世界を、歌あり殺陣あり酒場あり（!?）のちょっと奇妙なテンションで実写化された『実在性』。王のUTSUWAをめぐり、3人のアーサーや魔女、11人の支配者（3人しかいない）たちが時に争い時に協力する……というストーリーが展開しています。

　制作期間1年以上！　総製作費1億円以上！　というUTSUWAからあふれんばかりのスケールで目を見張る『実在性』ですが、約20人の登場人物がオール女性キャストというのも特徴の1つ。今回は特別に、以下のキャスト4名にインタビューを敢行しました！

・楠世蓮（くすのきせれん）さん　（アーサー-剣術の城-役）
・藤嵜亜莉沙（ふじさきありさ）さん　（アーサー-技巧の場-役）
・水越朝弓（みずこしあゆみ）さん　（アーサー-魔法の派-役）
・綾那（あやな）さん　（ロット役）

▲左から綾那さん、水越さん、藤嵜さん、楠さん。楠さんの手には、“アーサー-剣術の城-”のドールが！

　私服姿の4人にUTSUWAならぬDOKI（土器＝ドキ）ッとしてしまった私ですが、オーディションの話から撮影の舞台裏までたっぷり語っていただきました。記事の最後には、舞台裏のスナップショットも掲載しますので、あわせてお楽しみください！（※インタビュー中は敬称略）

■聖剣に選ばれて、彼女たちはアーサーになった!?

――今回の役に選ばれた時の感想を教えてください。まずは、アーサーの方からお願いします。

楠：不安でしたけど、すごくうれしかったです。「私にできるかな……」とか、「女の子だけの現場だからどんな感じだろう……」とかいろいろと考えたんですが、でも剣サー（アーサー-剣術の城-）に選ばれてうれしかったことだけは覚えています。ドキドキ胸が高まりました。

藤嵜：私は3人のアーサーの資料をもらった時から、技ーサー（アーサー-技巧の場-）をやりたいと決めてオーディションに挑んだので、受かった時はすごくうれしかったです。マネージャーも私がこの役をやりたいことは知っていたんですけど、何役に受かったかは教えてくれなくて（笑）。「亜莉ちゃんは受かると思うけどね～」とか言ってて。衣装合わせに行ったら、他のみなさんは私が技ーサーだと知っていて。この衣装の布を当ててくれた時に初めて理解して、「え、あ、よろしくお願いします！」って。うれしかったのとビックリしたのと、いっぱいでしたね。

水越：私も3人のオーディション台本をもらった時に、魔ーサー（アーサー-魔法の派-）の役を狙って行ったんです。最初「剣サーを読んでくれ」って言われて、あとは「モーガンも読んでくれ」って言われて、それでオーディションが終わりかけた時に「まだやりたいのある？」って聞かれて、そこで初めて「この役をやりたいです」って言ったのが魔ーサーでした。初めて自分で「やりたいです」って言った役だったので、決まった時はすごくうれしかったです。

――では、ロット王様……お願いします！

綾那：私は最初、この3人のオーディションだけだと思っていて、技ーちゃん（アーサー-技巧の場-）狙いだったんですけど、恥ずかしくて読めなかったんですよ（苦笑）。そうしたらそのままオーディションが終わりかけてしまって。その時にリエンスも一緒に読むことになって、「このままロットも読んでみて」と言われまして。その時はこれはもう落ちたなーと思っていたんですが、「ロット決まりました！」って言われて、「あ、私これでよかったんだなぁ」と（笑）。なるべくしてなったという気がしました。

■歌あり、演技あり……収録の裏話を聞いてみた

――現場の収録で苦労したことはありますか？　普通の演技あり、歌ありダンスあり、殺陣（たて）ありと、新しいことだらけだったと思いますが。

楠：私はお芝居の経験が少ないんですけど、全部グリーンバック（背景合成用の緑の布）の撮影で、全然できあがりの想像がつかなくて。あと、まだキャストのみなさんと仲よくなれていない時期もあってすごく不安だったんですけど、相方の“ランスロット”（横田美紀さん）に、「ここどうしたらいい!?」って聞いたら、すごく優しく教えてくれて……少し成長できた気がしました。

藤嵜：私も今回初めて殺陣やアクションをやったんです。撮影前からずっと練習や稽古をしていたんですが、いざ撮影に入ってみると感覚をつかむのが難しくて、仕上がりを想像しながらやるという新しい気持ちでやりました。ドラマパートと殺陣は別撮りだったので、いろいろと考えながら収録していきましたね。

水越：亜莉沙さんも言っていたように、ドラマパートと歌パートが別撮りだったので、余計なことを考えすぎずに1つ1つ集中してできたなというのがありました。歌パートのセットが壮大で、スモークが出たり、演出がすごかったり、衣装の出来がすごかったり、よりテンション高めで撮影できました。

綾那：鎧のコスチュームならではなんですけど、鎧を着ている人たちってそれぞれで可動域が違うんですね。「ここまで腕を振ると鎧で顔が見えません、監督！」って言っても、監督は「大丈夫大丈夫！」って（笑）。踊りも練習でできていた部分が、いざ小手を付けてやってみるとできなかったりして、振りを急に変えてもらったりと大変でしたね。

楠：“ガラハッド”（柳ゆり菜さん）も肩パッドがバーンッと付いていて、「これ以上腕が上がりません！」って言っていましたね。

水越：ありましたね～。ロット王とガラハッドさんと私が歌った『決めてよGood Choice!』という曲がありまして、肩から上に手を上げるダンスがあったんですけど、ガラハッドさんだけ肩までしか腕が上がらなくって。オンエアを見直してもらえるとわかると思います（苦笑）。

綾那：あー、あったあった！　私、あそこは腕を上げちゃいけないんだと思っていました（笑）。

――なるほど。では歌も演技も、なかなか仕上がりが想像できないなかでの収録だったんですね。

楠：できあがって仰天でしたね。

綾那：収録では木箱に座っていたのに、オンエアでは玉座になっているとか（笑）。

楠：あと、「とにかく予告がヤバイ！」って。「実際の本編の内容とぜんぜん違うじゃん！」って（笑）。でも、それが返って気になったって続けて見てくださる人も多くて、すごくうれしいですね。

藤嵜：あれは誰が考えていたんだろうね？　いまだに謎なんですけど。

綾那：監督とかじゃない？

――ではスタッフ陣の中では、監督さんの無茶ぶりが多かった現場なんですかね。

綾那：その通りですね（苦笑）。

水越：結構、アクションもその場で付けることは多かったですよね。

綾那：私たちがあまり考えずに振ってみて、相手に合わせながら殺陣をやることが多くて。

水越：相手合わせで、その場で殺陣を作っていくこともやっていたので。

綾那：かっこよく見せるところは、振りがあるんですけど。歌の後ろでやっている殺陣なんかは、私たち即興の殺陣であることも多かったですね。

藤嵜：撮影入る前、1カ月半ぐらい稽古していました。

――1、2クール通してお気に入りのシーンやエピソード、歌などはありますか？

綾那：2クール目も入れるとなると、結構範囲が広いですね……。電波塔のところしか出てこない（笑）。

楠・藤嵜：電波塔！

水越：電波塔!!　はダンスが……。

綾那：あそこはみんな、ひな壇の人たちも一緒に踊りました。まだちょっと先のエピソードですが。だんだん、歌のコーナーのひな壇に座っている人たちも、小ネタを入れていこうって話し合って。

楠：撮影の順番的に、歌の収録が最後だったんです。だからみんなすごく仲よくなっていて。歌の収録の時はうるさかったぐらいです。ひな壇から合いの手を入れようって相談したり。

綾那：それを歌う側の人に言わないでやるんですよね。途中で踊りがわからなくなったこともありました（苦笑）。

藤嵜：ひな壇のところは全部自由にアドリブでやらせてもらったので、すごく楽しかったですね。

――逆に歌いながらひな壇をイジる人もいましたよね（笑）。

藤嵜：私と魔女の三女の“モーガン”（野口真緒さん）の『破壊こそが生きがい』ですね。音楽番組みたいに「自由に煽っていいよ」と言われたので。

水越：私あの場にいられなかったんですよ、だからうらやましくて。

綾那：私は“ニムエ”（佐藤麗奈さん）の隣にいました！

藤嵜：ドラマパートは、原則ゲームに忠実なところが多いんですけど。歌のパートのひな壇とかは自由な表現を出していい場所にしてもらえて。楽しかったです。

――カメラの回っていない舞台裏はどのような雰囲気でしたか？

全員：うるさかったよね～！

綾那：スタッフさんに「うるさいよ（笑）」って言われるぐらいでしたね。

楠：本当に仲がよくて、女子校みたいな雰囲気でしたね。

藤嵜：本当に朝から晩まで――始発から終電までの収録で、そんな中でずっと甲冑や衣装を着てやっているので、みんなテンションがハイになっちゃって（笑）。

綾那：だんだんキャラクターに近くなっちゃったんだよね。「あ～ら～、ここに剣サーいるよー」とか。

楠：普段からそのキャラクターになりきって……というか、なっていました。

綾那：魔ーサーなんて、ガラハッドさんにすごい尻にひかれていたよね（笑）。

水越：そ、そんなことないですよ！

綾那：寝ている顔を撮られて、LINEに一斉送信されたりとか（笑）。

――魔女酒場の回で、“エル”（白石光さん）にこき使われる魔ーサーとか印象に残っています。

楠：「おい、お前」って言われたり。

水越：あれはわりとそのままですね（苦笑）。その前の回とかで「魔ーサー、カッコイイ」とか「雄々しい」じゃんって思われていたはずなのに、それがガクンッと……。

綾那：でもそういう舞台裏のやり取りを見て、監督が魔女酒場の回の演出を決めていったりしたみたいで。

楠：普段の私たちのやり取りが魔女酒場には入っていて。わりとそのままですね。

綾那：扱いもそのままだよね。“リエンス”（文山恵さん）の扱いとか（笑）。

水越：私の相方の“ガウェイン”（風間亜季さん）のカエルみたいな鎧も、収録に入る前からみんなで「カエルだ！　カエルだ！」ってイジッていたら、そのまま魔女酒場の回に使われてて（笑）。

――あのカエルは偶然の産物だったんですね。

藤嵜：そうですね、ドラマパートを撮っている間にできたものですね。

水越：酒場回では結構アドリブを入れたりしていましたよね。

綾那：うらやましい！　私たち（11人の支配者）は真顔でセリフ通りにしか読まなかったのに！

■他のメンバーについては？　衣装のこだわりも

――今日いらっしゃらないメンバーについて、おもしろいエピソードはありますか？

綾那：“ブランデゴリス”（近藤ゆきさん）でしょう！

楠・藤嵜・水越：ああ～（笑）。

綾那：肩にクッキーが付いている（笑）。ブランデゴリスっていう名前なのに、最後までスタッフさんに「ブラウニーちゃんって呼んでください！」って言い続けていた猛者ですね。

藤嵜：『あきらめてブランデゴリス』っていう曲があるんですけど、その仮歌を入れてくださった人がずっと“ブランデリゴス”って歌っていて、全部がおもしろい！

綾那：わりとあっさりロットに殺されるのに、歌にはしつこく出てくるところとか、おいしい彼女です（笑）。だから酒場回でもあんなに出番があったんじゃないかなと。

――個人的にはリエンス王の扱いも好きです。11人の支配者につきまとうところとか。

水越：“ひょっこリエンス”ですね！

綾那：とにかく出番を欲しがっていましたね。ソロをもらったから十分おいしいと思うんですけどね（苦笑）。

――妖精の3人とかについては？

楠：妖精はカワイイのだぞ（※エル口調で）。

水越：バランスの取れた3人ですよね。

藤嵜：私、エルの体型がものすごく好きで。できあがってないけど、すごい手足が長くて……。

水越：このあいだ16歳になったばかりなんですよ。ニムエと同い年で、一番若いんです。

綾那：この2人が私たちにとっては“天使”ですね。

藤嵜：ニムエちゃんはちょっと抜けてて、そこが本当にカワイイんですよ。

綾那：『拡散性ミリオンアーサー』でもニムエは一番人気なんですよね。

楠：カワイイ！

藤嵜：カワイイ!!

水越：カワイイ!!!

綾那：ニムエのことになると、みんな饒舌になるよね（笑）。

――1クール目だとあまり出番がなかったんですが、2クール目では？

藤嵜：もうすぐですよ。これからカワイすぎて涙が出ちゃう。

楠：剣サーがニムエと戦うシーンがあるんですが、かわいくて……。戦っているのに歌のシーンではかわいがってしまって、あとから「ヤバイ!?」って思ったりとか。

――“マーリン”（夢眠ねむさん）はいかがでしょう。

楠：夢眠ねむさんの所属する“でんぱ組.inc”のライブに行って、「あれマーリン!?」って思いました！　絵に描いたようなアイドルがそこにいるんですけど、私はマーリンから入っているから。声も低く出しているし、全然違う印象でしたね。

藤嵜：ヒゲも付けるか話し合ったそうなんですけど、ねむきゅんが「付けます」って自ら言ったらしいです。

綾那：“ユリエンス”（市道真央さん）も視聴者から人気ですよね。

――あの槍を魔女酒場に忘れちゃう（笑）。

藤嵜：たぶん持ち運ぶのがめんどくさかったんでしょうね（笑）。

――魔女の3人についてはいかがでしょう？

藤嵜：私の推しメンです！　“モーガン”（野口真緒さん）。一緒に『破壊こそが生きがい』を歌えて、「別れるために愛し合う」という歌詞のところで、愛し合っていいよとダンスの先生に言われて、「いいんですか!?」って（笑）。あのシーンの私の笑顔は本物です！

綾那：“モルゴース”（護あさなさん）は、本当のアーサー王伝説でロット王の妻というのを知って、それからは夫婦ごっこをしていました。「なんで仕事しないでこんなところにいるのかしら？」って言われて、「スイマセン……負けまして……」みたいな感じで（笑）。魔女酒場は唯一セットがある現場だったので、私たちみんなの遊び場みたいになっていましたね。

水越：ほんとビジュアルが2次元のイラストとそっくりですよね。

綾那：2次元体型を出すためにスタッフさんの熱意がハンパなくて。ボンキュッボンを目指した体型に相当こだわっていました。

藤嵜：私や魔女のみなさんは、鎧とかは着けていないんですけど、すっごくピッチリした衣装を作ってもらって。手首のサイズとかまで測っていただいて、採寸にすごく時間かけたんですよ。

綾那：衣装合わせだけでも4、5回しましたね。

藤嵜：それでも完成しなかったんです。収録当日に、初めて完成形を着せてもらいました。

楠：ウィッグも日本人に合うように、茶色とかを混ぜてもらって、頭の形からとって作っていただきました。

藤嵜：ラップを巻かれたよね（笑）。

■物語は2クール目に突入！　熱い展開に期待!!

――放映も2クール目に突入しましたが、注目してほしい部分はありますか？

藤嵜：2クール目は熱いですよ。

水越：キャラの関係性も変わってきますし。敵だったのが味方になったり。

楠：3勢力それぞれが主役の回が続いたんですけど、3勢力が集まっての物語になるので、そのかかわり合いとか……。

藤嵜：どんどんおもしろくなってきます。

楠：本当に熱くておもしろい展開ですよ。

綾那：……イイネ（ボソッ）。ロットは前半のボスなんで、今後は一視聴者となって（笑）。

楠：え、酒場は？

綾那：酒場はいただくよ！

藤嵜：“モードレッド”（ルウトさん）もまた出てくるしね。モードレッドがどうなるのかとかね！

楠：本当に熱い展開です。

藤嵜：完成形ではないんですけど、最終話まで見せてもらって、普通に泣いちゃいました。このシーンでこのセリフ……うわーんって。

楠：わかるわかる。でも気持ちよく終われる、キレイな終わり方になっているんじゃないかなって。

――2クール目の歌にも期待していいですか？

全員：もちろん！

楠：踊りにも期待してください！

藤嵜：あとひな壇にも！

水越：ひな壇の盛り上がりは、全員が全員ハンパないです！

――楽しみにしています！　今日はありがとうございました！

■ 舞台裏スナップショット ■

---

　なお、『実在性ミリオンアーサー』のDVDおよびBlu-ray BOXが発売されます（DVD第1巻は発売中！）。DVDは全4巻で各2,800円（＋税）、Blu-ray BOXは15,200円（＋税）です。発売日などの詳細は以下を参照のこと。また、TVのオンエア情報や配信情報も記載しますので、ぜひチェックしてください！

■TVオンエア情報
　・tvk……毎週金曜25：00～25：15
　・KBS京都……毎週金曜25：00～25：15
　・テレ玉……毎週土曜23：30～23：45
　・サンテレビ……毎週日曜22：30～22：45
　・とちぎテレビ毎週土曜21：15～21：30

■配信情報＞
　・ニコニコ生放送　毎週金曜25：15～25：30　http://ch.nicovideo.jp/rma_anime
　・ニコニコ動画　毎週金曜25：30～　http://ch.nicovideo.jp/rma_anime
　※ニコニコ動画にて#1～#4無料放送中！／#5以降、期間限定無料配信実施中
　※その他、配信情報は公式サイトをチェック！

(C)実在性ミリオンアーサー製作委員会
(C)2012-2014 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

• 『ミリオンアーサー』シリーズ特集ページはこちら（電撃オンライン）
• 『実在性ミリオンアーサー』公式サイトはこちら

データ

関連サイト

• 『ミリオンアーサー』シリーズ特集ページ（電撃オンライン）
• 『ミリオンアーサー』シリーズポータルサイト