2015年1月26日(月)
大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは、1月23日~5月10日の期間で“ユニバーサル・クールジャパン”が開催されている。
“ユニバーサル・クールジャパン”は、『エヴァンゲリオン』、『進撃の巨人』、『バイオハザード』、『モンスターハンター』の4作品を題材に、それぞれの世界をアトラクションで再現した期間限定イベント。『バイオハザード』や『モンスターハンター』は同テーマパークではおなじみとなっているが、今年は一体何が用意されているのか? 一足先に楽しんできた筆者とともに振り返ってみよう。
開催にあたって、オープニングセレモニーが行われた。登壇したのは、“エヴァンゲリオン・ザ・リアル 4-D”劇場版プロデューサーの大月俊倫氏、“進撃の巨人・ザ・リアル”アニメ版プロデューサーの和田丈嗣氏、“バイオハザード・ザ・エスケープ”プロデューサーの川田将央氏、“モンスターハンター・ザ・リアル”プロデューサの辻本良三氏、そして“ユニバーサル・クールジャパン”オフィシャル・サポーターのhyde氏だ。
いち早く、全アトラクションを体験したというhyde氏は「どれも“リアル”というタイトルがついているとおり、その物語や世界の中にいるような体験ができる。ハリー・ポッターを体験した時もそう感じたが、自分がその世界に入り込めるクオリティは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの持つ大きな強みだと思う」と、楽しそうに語ってくれた。
オープニングセレモニーが終わり、早速“バイオハザード・ザ・エスケープ”へ挑むことに。4人1組のチームを組むということで、学生時代を思い出し、憂鬱な気持ちになっていた。そんな筆者を救ってくれたのが、カプコン広報さんチームだった。
心強いカプコン広報さんチームと一緒に招かれたのは、とあるスタジオのようなところ。繰り広げられる怒涛の導入部に目をまわしつつも、ゲームで使用するタブレットなどを受け取り、いざ出陣。
▲ゲームで使用するタブレットに指令書のようなものが届く。 |
“バイオハザード・ザ・エスケープ”は、送られてきた指令を頼りに謎を解き明かしていく脱出ゲームとなるようだ。ステージに入ると血痕や不気味な部屋など、『バイオハザード』らしい造りが目立つ。しかも、謎解きに集中しているとゾンビが襲ってきて、とても心臓に悪い。
わりと難解な謎に四苦八苦していると、制限時間60分以内に目標を達成しなくてはならないことを思い出した。心強い味方がいる我がチームだったが、結果は惨敗。完全クリアとはいかずとも、危機迫る状況での謎解き、そしてリアルな人間とチームを組めたことにとても満足した。
ちなみに本アトラクション、自分たち以外の挑戦者は20組以上いたと思われるが、完全クリアしたのは1組というかなりの難易度だ。ホラー&謎解きに自信がある人は、ぜひチャレンジしてみてほしい。
▲川田将央氏 |
――“ユニバーサル・クールジャパン”に参加した意図や、クールジャパンに対する想いをお聞かせください。
普段はゲームを作っていますが、日本から何かを発信できるということに関しては、非常にクールジャパンの立ち位置に沿ったメディアであると思います。私たちのゲームとユニバーサル・スタジオ・ジャパンのエンターテイメント性、SCRAPさんの“リアル脱出ゲーム”が融合することで、さらに世界へグローバルなものを発信できると考え、参加させていただいています。
今まで展開してきたシューティング系アトラクションの『バイオハザード』よりも、さらにゲームに沿った内容となっています。ユーザ―さんが普段体験できないことを、この空間で味わっていただける点が醍醐味になっています。
――“バイオハザード・ザ・エスケープ”の「ここがおもしろい!」というところを教えてください。
4人1組ではありますが、暗闇の中でヒントを求めてさまよっていくというのは、まさしく『バイオハザード』の醍醐味の部分だと思います。この暗がりの奥に何が潜んでいるかわからないというのが、非常におもしろいゲーム性を作り出していると感じています。
『バイオハザード』でしかできなかったこと、リアル脱出ゲームでできること、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンさんだからできることがうまく調和している形になっています。“体感性”というのが大きなテーマにもあります。
――川田さんの今後の展望を教えてください。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンさんとは、長い間『バイオハザード』のアトラクションという形でご一緒させていただいていますが、さらに今後もなにかできないかと考えています。さらに、『バイオハザード HDリマスター』や『バイオハザード リベレーションズ2』といった作品たちが、グローバルに興味を持ってもらえるいい機会だと考えています。
“バイオハザード・ザ・エスケープ”で震えていたのも束の間。次は“等身大ジンオウガ”に会いに行くことに。ジンオウガに出会うまでにも、さまざまな展示物を眺めることができ、テンションが徐々に上がっていく。
そして、かなり巨大なホールに鎮座するジンオウガとご対面。「おお、なんて精巧な造りなんだ……」と思わず呟いてしまうほどの出来となっていたのだが、さらに驚きの事実が。4分に1度、体に電気を纏う“超帯電状態”になるとのこと。
▲近くで見ると物凄い迫力! |
▲セルレギオスは天候、昼、夜などで見え方が変わる特殊な塗装がされているとのこと。 |
▲辻本良三氏 |
――“ユニバーサル・クールジャパン”に参加した意図や、クールジャパンに対する想いをお聞かせください。
以前までは、カプコン本社と同じ大阪にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンさんと大阪を盛り上げたいという志で取り組んでいました。今回は日本を代表する“クールジャパン”の一員として参加できたことをとても嬉しく思っています。
――“モンスタハンター・ザ・リアル”の見どころを教えてください。
僕が雨男というわけではないんですけれど、ジンオウガは室内に展示されているので、天気に関係なく存分に見ていただけます(笑)。これまでは外で造形物を動かすなどやってきましたが、やはりモンスターの効果演出などにも注目してほしいと考えまして、人気の面、演出の面を考慮してジンオウガを選びました。
――辻本さんの今後の展望をお聞かせください。
『モンスターハンター』はゲーム以外での展開も盛んにやらせてもらっていて、ゲームユーザーの他にもたくさんの人から興味を持っていただいています。特にユニバーサル・スタジオ・ジャパン様とは“モンスターハンター・ザ・リアル”という、ここでしかできない取り組みさせてもらっています。今回も好評ということなら、次回もやらせて頂けたらな……と思っています(笑)。
2つのアトラクションを堪能し、最終目的地の“フィネガンズ・バー&グリル”へ。ここでは『バイオハザード』や『モンスターハンター』のコラボフードを食べれるとのこと。ワクワクしながら料理を待っていると、早速飲み物が運ばれてきた。
▲『プラント42』。波打っている黒い棒はチョコレート。 |
▲『バイオハザード・ザ・エスケープ』という飲み物。コップの上のプレートは、もちろん食べられる。 |
ここで思わぬ失態。提供された2つのドリンクだが、沈殿しているシロップだけを最速で飲みほし、大変な目に遭った。注文した際は筆者の二の舞にならぬよう、よくかき混ぜてから飲むべし!
▲『リッカー・ロースト』。かなりのボリュームだった。 |
▲『アフリクテッドの目』は、ラザニアのような感じ。 |
▲『バーキンG 第2形態』(後)と『ウェスカー・アイズ』(前)。どちらもアルコール入りのため、未成年は注文できない。 |
アルコール類は味わえなかったものの、料理を楽しむことはできた。『リッカー・ロースト』は、脳みそのようなマスタードソースに加え、肉厚のローストポークリブが特徴的だった。オニオンフライも添えられており、かなり男気溢れる組み合わせ。
『アフリクテッドの目』は、表面を崩すと中はラザニアのような感じになっており、とても食べやすかった。こちらは女性にオススメといったところ。
“バイオハザード・ザ・エスケープ”に参加すると、一部フードメニューが特別価格になるとのことなので、参加した際にはぜひ食べてみることをオススメする。
『ジンオウガの尻尾チュリトス』は、口に入れた瞬間にパチパチと懐かしい音をたてていた。某駄菓子を思い出しつつ、楽しく食べられる。また、『アイルーまん』は中華風味、『メラルーまん』はピザ風味に仕上がっていた。1、2月の寒い時期には頼みたくなるだろう。
▲アイルーまんやメラルーまんも食べられる! |
▲“進撃の巨人・ザ・リアル”の前には、巨人姿のエレンとアニが! |
▲“エヴァンゲリオン・ザ・リアル 4-D”も、ファンの心を掴むポイントがちりばめられていた。 |
“ユニバーサル・クールジャパン”は、5月30日までと長い期間で開催中だ。どのアトラクションも期待を裏切らないので、1度訪れてみてはいかがだろうか。
書・紫舟
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