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2015年2月20日(金)

『Z/X』の新弾と公式イベント“ゼクストリーム”についてイグニッション久保田Pにインタビュー!

文:カワカミ雁々

 皆さん、こんにちは。ライターのカワカミ雁々です。1月23日にブロッコリーが手がけるTCG『Z/X -Zillions of enemy X-』の第11弾となるブースターパック『神子達の戦場』が発売されました。

『Z/X -Zillions of enemy X-』

 『神子達の戦場』では、ブースター第6弾『神竜の巫女』で初登場した5人の“竜の巫女”が、そのパートナーゼクスであるドラゴンたちとともに再登場しました。新プレイヤーキャラクターの《蝶ヶ崎ほのめ》と、ユーザーからの人気投票で選ばれたパートナーゼクス《妙声鳥 迦陵頻伽》も収録されています。

 また、第9弾より登場した能力“アルターフォース”がさらにパワーアップしています。フォースのカードに色や種族を参照する従来の条件だけでなく、新たに“エヴォルシード”を参照するカードが収録されました。

 トラッシュを利用する“アルターフォース”と、デッキからトラッシュにカードを置くことで発動する“エヴォルシード”の組み合わせは相性がよく、これを利用した新たなデッキタイプの誕生を予感させます。

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▲《赤の竜の巫女メイラル》▲《栄光の緋槍 ロードクリムゾン》
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▲《蝶ヶ崎ほのめ》▲《麗の妙声鳥 迦陵頻伽》
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▲《風変わりな世界のアリス》▲《雪合戦をするウェアキャット》

 そんな『神子達の戦場』の開発経緯やオススメのカード、2月22日に秋葉原で開催される公式イベント“秋葉原ゼクストリーム2015 Spring”について、イグニッション久保田プロデューサーにインタビューを行いました。この記事では、その模様をお届けします。

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▲通常業務に加えて“ゼクストリーム”用のデッキ作りもしているとのこと。今回もよろしくお願いします!

■『神子達の戦場』は詰め込みすぎたセット!?

――『神子達の戦場』の開発コンセプトを教えてください。

久保田さん:『神子達の戦場』のコンセプトは主に2つあって、“アルターフォースに新ギミックを加える”ことと、“キャラクターを再登場させる”ことです。

 “アルターフォース”は、もともと積極的なイグニッションを後押しする能力として作りました。今回、新たに“エヴォルシード”を参照するものが加わったことで、よりその方向性が鮮明になったと思います。

 最近の環境は、あまりイグニッションをせずに他のことにチャージを利用するデッキもあるので、どちらのタイプもさらにとがったデッキになってくるかなと思います。

――キャラクターの再登場についてはいかがでしょうか。

久保田さん:“竜の巫女”たちは第6弾のキャラクターなので、初登場からもう1年以上が経っています。“ドラゴン”をテーマにすることもなかったので、このタイミングで“竜の巫女”たちを再登場させることにしました。

 スターターでフォローする選択肢も検討しなかったわけではありませんが、現在のサイクルで5人のスターターを全員分作ると15カ月もかかってしまいますので……。やはり“竜の巫女”は5人で一緒に出そうと思い、ブースターで取り上げることにしました。

――巫女たちとそのパートナーであるドラゴンは、システム面でフィーチャーされている“アルターフォース”や“エヴォルシード”とは関係のない能力のデザインになっていますが、これにも理由があるのでしょうか。

久保田さん:ドラゴンたちには、各色の基本的かつ強力な能力を持たせています。以前のドラゴンと組み合わせた時に、あまりに複雑な能力では組み合わせにくいですので、そこまで複雑な能力はつけないでいいかなと考えました。

 たとえば《桜雅竜ノーブルグローヴ》はトラッシュからリソースにカードを置けるので、それを《大地の爪甲ノーブルグローヴ》で出すといった具合ですね。

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▲《大地の爪甲ノーブルグローヴ》

 また、全体的なバランスとして、ゲームスピードの早いデッキにも遅いデッキにも新しいカードを加えたかったこともあります。“アルターフォース”と“エヴォルシード”のギミックは速攻デッキに、ドラゴンたちはじっくり腰をすえて戦うデッキに向いたカードなので、これも好きなほうを選択できるようにと考えました。

――2つの大きなコンセプト以外にも、何かテーマなどがあれば教えていただけますか。

久保田さん:単色デッキ、複色デッキともに便利なカードが増えたと思います。単色デッキ向けのカードでは、自身と同じ色のリソースが6枚以上あることで登場時に能力を発揮する“ヴォイドブリンガー”のサイクルが登場しています。

 赤ならダメージ、緑ならパワー強化と、いずれもその色に便利なものがそろっています。登場時の効果なのでライフから出た時はもちろん、イグニッションや手札から出しても効果が発動する点もポイントですね。

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▲《暗器職人 流星》▲《正月を堪能するカモミール》

 複色デッキ向けには、特定の色のカードをフォースにすることを条件にしたカードが各色に登場しました。たとえば《拡散花粉ブタクサモス》は、フォースが白のカードなら手札を1枚捨てることでリソース2枚をリブートさせる能力を持っています。

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▲《拡散花粉ブタクサモス》▲《圧搾機械スクイーズ》

 こういったカードは、“既存のデッキに足す”より、“新しいデッキのスタート地点”になればいいなと思っています。すでに遊ばれている方はもちろん、フリーカードやスターターで遊んでいた方がブースターを買ってデッキを作ろうという時に、使ってもらいたいですね。

――《拡散花粉ブタクサモス》なら緑白のデッキになるので、緑白の相性のいいカードを探せばいいのかな、とデッキ構築の指針になるわけですね。

久保田さん:そうです。こういうカードを入れておくことで、『神子達の戦場』から『Z/X』を始める人が遊びやすく感じてもらえればと思っています。また、テーマではないのですが、“ヒロイックサーガ”や必殺技コンテストの結果を反映したカードも収録されています。《くれないかニャ》や《猫ふんじゃった》がそれなのですが、どちらもメインクーンのイラストなので、謎の“メインクーン推し”が発生しています(笑)。

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▲《猫ふんじゃった》▲《くれないかニャ》

 しかし、これらも決してネタカードではなく、“赤白ケット・シーデッキ”や、“オリハルコンティラノ軸デッキ”との融合など、新しい可能性を持ったカードになっています。

 今回はホント、“アルターフォース”や“エヴォルシード”、“竜の巫女”と“ドラゴン”、単色多色デッキのサポートカード、さらに《蝶ヶ崎ほのめ》と《妙声鳥 迦陵頻伽》と、正直自分でも詰め込みすぎたかなと思うくらいです(笑)。その代わり、非常に多彩なデッキが組めるようになったので、気になったカードをどんどん試してみてほしいですね。

■イグニッション久保田Pオススメの“いぶし銀”カードを聞く!

――続いて、『神子達の戦場』のオススメカードを教えてください。ただ、SRのカードについてはユーザーさんも熱心に研究していると思いますので、レア以下のカードで教えていただけますか。

久保田さん:では赤からいきましょう。まずは《万夫不当の熊武士 坂田金時》と《屈強な鋼 スティールグリズリー》です。

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▲《万夫不当の熊武士 坂田金時》▲《屈強な鋼スティールグリズリー》

 これらは“エヴォルシード”を参照する“アルターフォース”持ちと、“エヴォルシード”の組み合わせで好相性です。“金太郎と熊”のコンビでもあるのでセットで使ってみてください(笑)。

 どちらもダメージ能力なのですが、5000や8000とキリのいい量なのもポイントですね。これが4000だと他のカードのサポートが必要になってくるのですが、彼らはどちらも単体で除去として役立つ威力になっています。

 赤の“エヴォルシード”はダメージを与えるものが多いので、イグニッションフェイズに“エヴォルシード”が発動してダメージ、メインで《万夫不当の熊武士 坂田金時》を出し、そのカードを“フォース”にしてアタックしてダメージ、といった感じでたたみかけると強力ですよ。この組み合わせと相性がいいのが《不働の太陽神アマテラス》です。

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▲《不働の太陽神 アマテラス》

 登場時に、相手の全ゼクスに1000ダメージを与えるので、実質4コストバニラと同じ攻撃力を持ちます。プレイヤースクエアにも、しっかりダメージが飛ぶのがいいところです。

 また、先ほどの5000、8000ダメージにこれを加えることで、能力持ちの4コスト、6コストのゼクスを倒せるようになるのも見逃せません。赤のブレイバーなので、《日出づる国の女王 卑弥呼》や《武具研究所所長 ルスティン》などとの組み合わせも有効です。

――次に青をお願いします。

久保田さん:《最強埴輪王Honey-one》は、新しい“エヴォルシード”持ちですが、ノーコストで手札を調整できるだけでなく、基本のパワーもしっかり備わっています。地味なカードですがデッキにスペースがあるなら“入れ得”な1枚ですね。そして、その“エヴォルシード”を生かせるのが《スタープリンセス アルヘナ》です。

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▲《最強埴輪王Honey-one》▲《スタープリンセス アルヘナ》

 フォースの条件さえ満たせば、フォースを外すだけで手札を増やすことができます。2ターン目にプレイしても、トラッシュにカードがなくフォースがつけられないことがありそうですが、青デッキに人気の《要塞女王テルル》に代わる可能性を持った1枚ではないでしょうか。また、“アルターフォース”持ちでは《天下の金鯱城ナゴヤーン》も注目してほしいですね。

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▲《天下の金鯱城ナゴヤーン》

 アタック時に、相手のチャージにあるカードをデッキに戻すことができます。先ほども少し話が出ましたが、チャージを活用するデッキは、確実にチャージの枚数を増やしているので、そういったデッキへの対策カードとして覚えておいて損はありません。《金蓮光虫ファイアフライ》でリソース加速を狙っている相手や、《魂を結ぶ天使リアン》のためにエンジェルをチャージに置いている相手などにも効くでしょう。

 最後に《爆音合体ネオジム》も紹介しておきます。

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▲《爆音合体ネオジム》

 シンプルな能力で、登場時にスリープさせることで相手のゼクスを手札に戻します。ゲームスピードを遅くするので、リソースが少ない序盤はじっくり守りたいデッキに投入できるでしょう。

――続いて白をお願いします。

久保田さん:白では《聖獣オーラアヌビス》と《ロウブリンガー コングール》の組み合わせがおもしろいですね。

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▲《聖獣オーラアヌビス》▲《ロウブリンガー コングール》

 イグニッションで《聖獣オーラアヌビス》が出た時、チャージから《ロウブリンガー コングール》を戻して、メインで“エヴォルシード”を持つゼクスを出すことで、一挙に3体のゼクスを展開できます。

 その際、《ロウブリンガー コングール》で相手を弱体化できるので、多少のパワー差は引っくり返して攻めることもできます。イグニッションでなくても、リソースが7枚くらいあれば手札から《聖獣オーラアヌビス》を出してもいいです。エヴォルシード発動時に登場できる《幽鬼ダスクアクス》などを絡めて、弱体効果を誘発しつつゼクスを増やすのも有効でしょう。

 他にも《イヴィルベイン ウィルヘルム》や《聖獣オーラムシュフシュ》が優秀な1枚です。

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▲《イヴィルベイン ウィルヘルム》▲《聖獣オーラムシュフシュ》

 《イヴィルベイン ウィルヘルム》は、登場時にトラッシュにイベントがあれば、4コストながら一時的に9000までパワーが上がります。白は《ディバインブリーズ》など軽量イベントに恵まれた色なので、なかなか使いやすいと思いますね。

 そして、《聖獣オーラムシュフシュ》はこのカードのフォースがセイクリッドビーストなら、セイクリッドビーストのゼクスが攻撃するたび、ノーマルスクエアに弱体効果を振りまきます。先ほどの《聖獣オーラアヌビス》もセイクリッドビーストなので、《聖獣オーラアヌビス》で《聖獣オーラヘケト》を復活させ、これを出して攻撃すればノーマルスクエアのゼクスを一掃することも夢ではありません。

 第10弾の《悠久の輪廻ウロボロス》がセイクリッドビーストなので、トラッシュの《聖獣オーラムシュフシュ》を2枚手札に戻し、次のターンに同時展開すれば、それだけでノーマルスクエア全体に8000のマイナス修正をかけられます。セイクリッドビーストデッキにオススメのカードになっています。

――黒はいかがでしょうか。

久保田さん:黒は優秀な“ヴォイドブリンガー”が多いですが、今回の《予期せぬ伏兵ヒンターハルト》も強力です。

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▲《予期せぬ伏兵ヒンターハルト》

 登場時に、3コストまでのゼクスを破壊できます。それだけでも及第点の性能ですが《牙の漁師イェーガー》と相性がよく、簡単に相手の大型ゼクスを破壊できます。黒単タッチ《突き刺す尖晶石スピネルペンギン》なんてデッキもおもしろそうです。双方がリソースで効果を発揮するカードなので、これだけで1つのパッケージになっていると言えます。

 続いてのオススメは《悪夢の魔人インクブス》と《飛びかかるクロコダイルシェアー》です。

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▲《悪夢の魔人 インクブス》▲《飛びかかるクロコダイルシェアー》

 《悪夢の魔人 インクブス》の能力は、破壊された時に手札を1枚捨てることで、デッキからチャージにカードを2枚送れます。破壊されたこのカード自身も含めて一気にチャージを3枚増やせるので、チャージを使うデッキのエンジンに採用できるでしょう。また、ちょっと変わったカードとして《飛びかかるクロコダイルシェアー》はおもしろい1枚です。

 《飛びかかるクロコダイルシェアー》はフォースが赤のカードならば、それを外すことで手札が3枚以上ある相手の手札を1枚捨てさせつつ、このカードを破壊します。相手ターンにも能力が使えるのがポイントで、攻撃された時に能力を起動することで、スクエアを守りつつ手札のアドバンテージが取れます。

 相手の手札が3枚以上の条件があるので、先攻の相手にはやや使いづらい能力ですが、ガンガン攻めるデッキでは採用の余地があります。また、スリープでも能力を使えますので、攻撃後に能力を使用し自身を破壊してスクエアを空け、次のユニットでダメ押しをする使い方も覚えておくと役に立つでしょう。

 黒の最後は《闇堕ちのエクダリオン》です。

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▲《闇堕ちのエクダリオン》

 条件を満たしてアタックするだけでゼクスを破壊できます。その条件もフォースに1枚、トラッシュに6枚のノスフェラトゥがあることなので、一見厳しく見えますがノスフェラトゥを中心にしたデッキなら達成は難しくありません。

 ほとんどの場合、このカードが登場する5ターン目には条件を満たせるはずなので、一度ノスフェラトゥデッキを組んで試してみてください。相手プレイヤースクエア脇に引っ込んでいるシステムゼクスを倒せるので優秀です。

――最後に緑をお願いします。

久保田さん:今回の緑は、ややコストの重いゼクスが強力です。まずは《溌剌な斬馬刀 薺》です。

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▲《溌剌な斬馬刀 薺》

 5コスト7500で、登場時にお互いのリソースを1枚増やします。5コストでリソースを増やすカードは《八大龍王 跋難陀》や《自由悪逆のメタリカ》などがいましたが、いずれもなにかしらの条件がありました。

 その点、このカードは相手のリソースも増やしてしまいますが、単体で確実にリソース加速できるのがメリットです。相手より自分のほうが、増えたリソースの恩恵を受けられるようなデッキ、たとえば《甲虫女王ヘルソーン》や《暁十天クテール・マシャカ》を使うデッキならデメリットも気にならないはずです。

 また、やや限定的な状況ですが、相手が《ミラージュダガー ベラトリクス》や先ほどの《悠久の輪廻ウロボロス》などでデッキにカードを積み込んでいる場合、それを崩すこともできますね。レア以下のカードではありませんが、《降魔の龍王 優鉢羅》とも非常に相性がいいですよ。

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▲《降魔の龍王 優鉢羅》

 《降魔の龍王 優鉢羅》は普通に出すと11コストもかかるので、なるべく能力で出したいところです。そこで各ホウライを1枚ずつ投入したデッキにして、《溌剌な斬馬刀 薺》と《八大龍王 難陀》でリソースを整えてやると、スムーズに条件を満たせるでしょう。

 なにがなんでもリソースを増やすデッキなら《溌剌な斬馬刀 薺》、ちょっと増やしたいくらいなら《八大龍王 跋難陀》や《自由悪逆のメタリカ》と使い分けが重要になりそうです。

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▲《隙のない銃剣 白樺》▲《燦爛たる投擲 木蓮》

 続いては《隙のない剣銃 白樺》と《燦爛たる投擲 木蓮》です。《隙のない剣銃 白樺》は《碧の狩人フィーユ》に似たサーチ能力ですが、いくつかの点で異なっています。

 まず、手札からプレイする必要があるためリソースやトラッシュから出した時には能力が誘発しません。また《フィーユ》に比べるとサーチできる枚数も5枚から3枚に減っています。しかし、その代わりにプレイヤーを指定しなくなったのは大きなポイントでしょう。パワーも9000と、戦力になる数値になっています。

 一方、《燦爛たる投擲 木蓮》は手札とリソースを入れ替えられるので、リソースで効果が発動する能力を狙ってもいいですし、単純に序盤でリソースに置いてしまった主力を後々回収する能力でもしっかり働いてくれます。緑で“エヴォルシード”を投入しているデッキならとりあえず入れていいカードだと思います。

 最後は、地味なのですが《バタフライドミネーション》をオススメさせてください。

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▲《バタフライドミネーション》

 手札は減りますが、1コストでリソース加速ができます。手札が少ないことをメリットに転換できるギガンティックのデッキと非常に相性がいいですね。これで加速しつつ、最終的には《暁十天クテール・マシャカ》でリセット、というような感じです。

――ありがとうございました。ところで、ブースターに《カール・ワイバーン》と《百目鬼きさら》のキャラクターカードが出ますが、事前に発表されていないカードが封入されていた意図を教えてください。

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▲《カール・ワイバーン》▲《百目鬼きさら》

久保田さん:《百目鬼きさら》については、過去の《獅子島七尾》と同じように考えてもらえればいいです。《カール・ワイバーン》は、ストーリーにちょっと出てきているし、本当にフレーバーのセリフが言わせたかっただけですね(笑)。ブースターを開けたら「光っている! なんだろう?」「残念、私だよ」「お前かよ!」みたいなのを楽しんでいただければ。

――彼はゼクス使いなのでしょうか。

久保田さん:どうなのでしょうね。《カール・ワイバーン》は《竜の巫女》のように特定の勢力のカードではありません。

 また、このカードの加工技術は結構自慢できるものです。ブロッコリーが誇るトレーディングカード製作技術の粋を集めた加工を堪能してください。

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▲こちらが現物のカード。ワイバーンのズボンには文字入りの箔押し加工がされています。何が書いてあるかはぜひ自身の目で確かめてください。

■2月22日開催の『秋葉原ゼクストリーム2015 Spring』についても聞いてみた!

――秋葉原で公式イベント『秋葉原ゼクストリーム2015 Spring』が開催されますが、今回の見どころを教えていただけますか。

久保田さん:物販については今回もお休みシーツやドラマCD、ボイスカードなどブロッコリーならではのラインナップとなっています。『Z/X』を知らない人が物販のラインナップを見ても、カードゲームのイベントだとは思わないでしょうね(笑)。

――メタルカードもさらに分厚くなると聞いています。

久保田さん:はい、厚さが4mmくらいあるので、もうスリーブには入りません(笑)。重量感を味わいつつ、そのまま使っていただければと思います。

――ラバーマスコットも、かわいいデザインですよね。

久保田さん:かなりの数になりましたが、まだまだ新作をちょこちょこ出す予定なので、この辺りにも期待していただければ。また、今回のイベントでは新作として『トレーディングカードローダー』という、カードローダーにイラストを入れたものを作ってみました。“トレーディング”の名前の通りランダム封入なので、みんなで開封して、欲しいローダーを集めていってください。

 後は、やはりドラマCDですね。ほのめと迦陵頻伽にMCであるソリトゥス、さらにミサキと世羅も出演します。とてもかわいらしいやり取りの内容になっているので、ぜひ聴いてください。PRカードとして《アタシの話、聞けですの!》も付属しているので、これを買って、希先生のサイン会に当選すれば、すぐサインをしてもらえますよ。

――対戦イベントの“ヒロイックサーガ7”では、ほのめと八千代の戦いが描かれるわけですが、このチョイスにはどういった理由があったのでしょうか。

久保田さん:主人公たちではなく、最近出てきたキャラクターたちにひと勝負させようかなという感じです。2人ともちょっとかわいそう属性というか、不憫なキャラなので、プレイヤーさんの愛情がどっちに向くのかが勝負を決めそうです。皆さんどうぞ奮ってご参加ください。

――これも当然、後の展開に影響するわけですよね。

久保田さん:はい。多少前後する可能性はありますが、秋ごろ発売予定のブースターパック第14弾の収録カードに影響すると思います。

――そのころまでの今後の展開情報などは、今回の展開発表会である程度明らかになると考えていいのでしょうか。

久保田さん:秋ごろまではちょっと長期的なので、3月から夏くらいまでの大会参加賞やイベント、販促などの展開についてお話できればと考えています。今回も、ゲストの方をお呼びする予定ですし、皆さんにサプライズをお届けできたらいいなと思っています。ギリギリまでネタを仕込んでいくので、そのあたりも楽しみにご来場いただければと思います。

――対戦して、物販でグッズを買って、発表会で新情報を聞いて、そのテンションでついでに周辺のお店なども回って……と1日中『Z/X』を楽しめますね。

久保田さん:当日は周辺の秋葉原のTCGショップでお買い物をしていただくと、PRカード《光を追う少女 ミオン》を特典としてお渡しするキャンペーンも展開しますので、あわせてご利用ください。

 《光を追う少女 ミオン》は、イグニッションフェイズにゼクスが出ると、チャージからそのゼクスの隣のスクエアに登場できる能力を持っています。自軍ゼクスを破壊する効果全般と相性がいいですが、特に《奈落の魔人アビッソ》との組み合わせがおもしろいですね。

――では、恒例となりますが、最後に電撃オンラインの読者に向けてメッセージをいただけますか。

久保田さん:この第11弾『神子達の戦場』から、フリーカード・スターター・ブースターパックが連動するようになり、どのタイミングでも『Z/X』を始めやすく、そして、より楽しみやすくなっていると思います。

 イベントも、どんな方でも楽しめるような内容を盛り込んだものにしています。対戦がしたい人は対戦を楽しめますし、キャラクターや声優さんのファンの方も物販やサイン会などで楽しめます。『ゼクストリーム』は東京での開催となりますが、ぜひお待ちしております。

 3月からは、“ヒロイックサーガ”もはじまります。こちらは全国を回るので、東京に来られない方も、楽しみにしていただければと思います。『Z/X』はTCGとしてはもちろんですが、それ以外の角度からも楽しめるコンテンツにしていこうと思っていますので、ぜひご自分の好きな形で『Z/X』を楽しんでいただければ幸いです。

 今度の“ゼクストリーム”でもデッキを持ちこんでガンスリンガーを行いますが、僕もユーザーの皆さんと対戦するのを楽しみにしています。それでは当日、会場でお会いしましょう!

――ありがとうございました。

 というわけで、今回は最新ブースターパック『神子達の戦場』と、直近に迫った大型イベント“ゼクストリーム”についてお話をうかがいました。今後も、電撃オンラインでは『Z/X』関連のニュースや対戦レポート、インタビューなどを掲載していきます。近日中に『神子達の戦場』環境での対戦レポートも掲載予定なので、こちらも楽しみにしていただければ幸いです。

(C)BROCCOLI / Nippon Ichi Software, Inc.

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