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2015年3月1日(日)

今後の『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』はオリジナル展開や新システム“神器”を実装

文:オヌゥ

 DeNAから配信中のiOS/Android用バトルRPG『七つの大罪 ポケットの中の騎士団(ポケ騎士)』。その開発者インタビューをお届けします。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

●『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』とは?

 『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』とは、MBS/TBS系全国28局ネットでTVアニメ放映中、『週刊少年マガジン』で連載中の『七つの大罪』を原作とするスマートフォン向けゲーム。原作に登場するキャラクターで自由にパーティを組み、最強騎士団を結成! ボイス付きで進行する原作に忠実なストーリーを楽しみながら、さまざまな敵に立ち向かいましょう。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』
▲魅力的な原作を追体験できる冒険パート。セリフは本作のために総勢20名の豪華キャストが新たに撮り直しています。
『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』
▲自由に編成した騎士団が登場するバトルでは、タッチやスワイプといった簡単な操作でド派手な戦闘が楽しめます。フル3Dで再現されたキャラクターたちを思う存分大暴れさせよう!

 アニメ版のストーリーをしっかりと追体験でき、ボイス演出も用意されています。番外編として特定のキャラを掘り下げるエピソードも用意されているので、原作ファンはもちろん、本作で始めて『七つの大罪』に触れる方への入門編としても楽しめるものになっています。

 ゲームシステム的にもかなりしっかりとしたRPGになっており、キャラの育成はもちろん、酒場を経営してお金やアイテムを稼げる要素も用意されています。RPG好きの人にもおすすめできるゲームになっていますよ!

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』
▲銀貨やゲームアイテムが入手可能な<豚の帽子亭>の経営や、他のキャラクターの騎士団と対戦できる喧嘩祭りで遊ぶこともできます。

 お話をお聞きしたのは、『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』のプロデューサーの庄司美弥子さん(株式会社ディー・エヌ・エー)です。開発中のおもしろエピソードをはじめ、ゲームのワンポイントアドバイスや今後実装予定のイベント構想など、さまざまな情報を公開していきます。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』
▲『ポケ騎士』のプロデューサーを務める庄司美弥子さん。開発のスケジュール管理からゲームの企画やチェックまで、幅広く担当したとのこと。

■『ポケ騎士』のコンセプトは? 監修にまつわる裏話も

――まずは『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』の開発の経緯について教えてください。

 『七つの大罪』のゲームを作らせていただけることが決まり、社内で相談しながら企画書を作成し、開発担当の株式会社ラクジン様とともに仕様を詰めていきました。

 原作があるゲームを作る場合、ゲームシステムの形が見えていて、そこに原作の要素を乗せていくか、まず原作ありきで、その魅力を最大限引き出すゲームを作っていくかの2パターンがあるかと思います。今回は後者で、『七つの大罪』という作品を題材に楽しいゲームを作る方向性で考えていきました。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』 『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――本作はかなり本格的なRPGとなっていますが、これも早い段階から決まっていたんでしょうか?

 最初に企画書を起こした段階で、“『七つの大罪』といえば?”というコンセプトを固めていったのですが、その段階でRPGをやることは決まっていました。原作の世界観的に魔法や聖騎士、王国といった、RPGとマッチングする要素がそろっていたので、そこは外せないなと。

 その他のコンセプトとしては、“爽快で豪快なゲームを作ろう”ということを考えていました。

――本作のバトル演出は本当に派手ですよね。

 そもそも原作のバトルが爽快で豪快ですからね。剣の一振りで山を真っ二つにするような場面もありますし、その魅力はちゃんと再現したいと思ったんです。なので、開発当初からキャラクターをがんがん動かして、エフェクトも派手にしたいとずっと考えていました。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――アプリのRPGでは、味方は画面下に顔だけ並んで敵だけが大きく映し出されるという構成が定番だと思いますが、このゲームでは3Dモデルのキャラクターがガンガン動き回るので驚きました。

 キャラクターを動かすなら3Dに挑戦したいと思っていたんです。特に今回はラクジン様に3Dキャラモデルのノウハウや技術がありましたので、「ぜひ3Dでやりましょう!」とスムーズに決まった感じでしたね。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――敵味方関係なく自分の騎士団を作れることもポイントですが、これも早い段階から決まっていたんでしょうか?

 “最強の騎士団を作る”というコンセプトが出た時に、それなら敵味方で分けずに登場する全キャラクターで騎士団を作れたほうがいいなと思ったんです。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』 『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――タイトルの『ポケットの中の騎士団』はスムーズに決まったのでしょうか。

 なかなか大変でした。最終的には7つくらいの候補に絞って考えており、“罪深き英雄たち”という少し重厚なもので決まりかけていたのですが、監修会の最後のタイミングで私が提案した“ポケットの中の騎士団”になったんです。“ポケ騎士”という略称がいいねと、講談社編集部の方にお墨付きをいただき決定しました。

 実はタイトルが決定するまでは、全体的なゲームイメージを荘厳で壮大な感じにするか、ライトで明るい感じにするかで迷っていたのですが、“ポケ騎士なら明るくいこう”と方向性が定まって、その後はすんなりとデザインなどが決まっていきました。

――タイトルやゲーム内容を決めるにあたって、年齢層や男女層も意識したのでしょうか?

 年齢層というよりも、『七つの大罪』のファンの方に愛されるゲームにしたいというこを一番に考えて進めました。結果論ではありますが、『七つの大罪』は男女を問わず人気が高く、幅広い年代の方々が楽しんでおりますので、みんなに愛されるゲームを目指したことは間違いじゃなかったかなと思います。

――原作があるゲームの場合は監修なども大変だと思うのですが、『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』ではどうでしたか?

 原作側を講談社様、アニメ側をアニプレックス様に監修していただきました。とにかくチェックのお戻しが早くて、大変ありがたいです。あとは定期的にプロットやテスト版をお持ちして、ご相談させていただいたりもしました。

――鈴木央先生の監修はいかがでしたか?

 本作にはたくさんの描き下ろしイラストが登場するのですが、鈴木先生にはそれらのイラストを全部見ていただきました。チェックも、例えば“メリオダスはもっと輪郭を丸くする”などの内容を、実際に赤ペンで描き入れていただいたりもしました。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』 『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――ちなみにサービス開始直後に長期メンテナンスがありましたが、やはりユーザー数が想定以上に多かったということなのでしょうか。

 その件については、大変ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。原作の勢いからかなりのユーザー数を想定していたのですが、その予想を上回る反響をいただいてしまったというのが実情です。

 オープンから数日でサーバーの負荷が大きくなり、通信が重くなってしまい、エラーが頻発する状態になってしまいました。このままでは皆さんに楽しく遊んでいただけないということで、緊急でのメンテナンスを決行しました。途中、一時再開という形でも状況を見たのですが、やはり本腰を入れて調整を行う必要があるという結論になり、少しお時間をいただく形となってしまいました。

――もうサーバー負荷的な問題は解決したのでしょうか。

 そうですね。インフラ的なところもかなり強固にして、プログラムのほうも改修しました。確認もかなり綿密に行っていますので、安定しています。

 お客様には本当にご迷惑をおかけしてしまいましたが、より楽しいゲームをお届けできるように引き続き運営チーム一同、頑張っていきます。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』 『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

■見どころは3Dモデルの完成度! ディアンヌの作り込みが半端ない!!

――次に、開発でもっとも力を入れたポイントについて教えてください。

 今回はキャラクターを動かしたいという気持ちがありまして、3Dのモデリングは特に力をいれています。その分、生みの苦労もすごかったです(笑)。

 開発当初は2頭身で作っていたのですが、ぜんぜんかわいくなかったんですよね。ミニフィギュアを参考にしたり、顔のパーツのバランスを調整したりと試行錯誤しながら修正を重ねるうちに、感覚が麻痺してしまいまして。自分ではかわいく見えるけど、初見の人が見るとあまりかわいくないと言われてしまうという……。

 これじゃダメだと思って、思い切って2頭身から今の2.5頭身にする形ですべて作り直しました。ラクジン様から調整版を見せていただいた時は「さすがです!」の一言でした。0.5頭身を変えるだけで、こんなに変わるんだと感動しましたね。

 キャラクターの再現度が高くなり、腕や足を大きく振れるようになったので、よりダイナミックなアクションを見せることも可能になりました。

――ちなみに庄司さんがオススメのキャラクターは誰ですか?

 どのキャラも好きですが、あえて選ぶとディアンヌです、なので、ディアンヌのグラフィックは特に厳しい目で見ちゃうこともありました(笑)。

 ディアンヌの3Dモデルは髪や胸が揺れるところまで細かく作ってありますので、ぜひご注目いただけるとうれしいです。欲を言えば、原作を再現してもっと大きく表示したかったのですが、あまり大きくしすぎると他のキャラとのバランスが崩れてしまいますので、今の形に落ち着きました。

――それでもディアンヌは他のキャラよりも大きめですよね。それでいて、原作で人間サイズになった時のバージョン(マトローナ)は『ポケ騎士』でも人間サイズで、遊んでいてニヤリとしました。

 ありがとうございます。そういう部分はファン視点から見ても大事なので、ちゃんと再現したいと思いました。でも、やっぱり個人的にはもう少しだけディアンヌを大きくしたかったです!

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――確かにディアンヌの大きさはチャームポイントの1つですしね。それにしても、3Dモデルがかわいく作られていて、ファンとしてはうれしい限りです。女性キャラはみんなかわいいですしね。

 女性キャラはもちろんですが、ラクジン様はおじさんキャラを作るのもうまいんですよ! 鎧などのデザインの作り込みもすごくて、マントなどはちゃんとはためくんですよね。3Dモデルはスマートなキャラよりもゴテゴテとしたキャラクターのほうが、見ていて楽しいかもしれません。

――個人的には、ホークが安定のかわいさで安心しました(笑)。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

 3Dモデルは待機中でもいろいろ動いたりするので、気になる方はぜひチェックしてみてください。ステータス画面の3Dボタンで見てみるのもオススメですよ。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――こうしたフル3Dのキャラがダイナミックに動くバトルは、本当に見ごたえがありますね。

 とはいえ、3Dが苦手な方やデフォルメされてしまうのが嫌というファンの方もいらっしゃると思います。そのため、2Dのカットインを多くしたり、バトルに突入する際はしっかりキャラクターの絵を見せるようにしたりと、アニメ的な演出も意識して多めに入れています。

――なるほど。確かに3Dキャラが中心なのに、なんとなくアニメ感覚でバトル演出を楽しめていた裏には、そういった工夫が隠されていたんですね。

■オリジナルストーリーや期間限定イベント、新システムの構想が進行中!?

――“ポケ騎士”では、アニメでもまだ登場していない必殺技などが登場していますね。

 ゲームを開発するためには、まだ原作やアニメに登場していないキャラや設定、神器などを踏まえて仕様を検討し、実装していく必要があります。講談社様やアニプレックス様の多大なご協力により、早い段階で情報を共有いただけたので、『ポケ騎士』をより充実した内容にできました。

 原作にも未登場の神器に関する情報や、マンガの裏設定、鈴木央先生のコメントなど、いろいろな情報を事前にいただけたおかげでしっかりとゲームに落とし込むことができました。

――かなり密な形で開発が進んでいたんですね。ちなみに『ポケ騎士』オリジナルストーリーも登場予定とのことですが?

 ゲームに登場するのはもう少し先になりますが、準備を進めています!

――ちなみにゲーム中にはたくさんのボイス演出が入っていますが、あれはアニメ版の声を流用しているのでしょうか。

 いいえ、すべて撮り下ろしです。同じセリフでも、もう一度演じていただきました。『七つの大罪』は名ゼリフが多いので、いろいろなパターンでのキャストさんの演技を聞けるほうがファンの方にも喜んでいただけるかと考えました。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』 『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

――今後は期間限定のイベントなどもありえるのでしょうか。

 はい、実施予定です。また、最初に講談社様にお見せした企画書に、キャラクターにさまざまなファッションをさせたいと提案しており、ご了承をいただいております。ゆくゆくはこのゲームならではの衣装を着たキャラクターに出会えるかもしれません。

――次の季節イベントで大きめのものと考えると、夏の水着などに期待したいです! その他、新システムの導入などはお考えですか?

 近々、神器に関する新システムを実装予定です。詳しくは後日アナウンスさせていただきますが、特殊な装備品としてやり込み要素にもつながるような新システムとなっておりますので、ぜひご期待ください。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』 『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

■開発スタッフがこっそり教える攻略情報をお届け!

――最後に、ゲームに関する攻略アドバイスをいただければと思います。まず、バトルのコツなどを教えていただけないでしょうか。

 連戦が続くバトルは、ライフ玉やスキル玉の回収がバトルでのキモになると思うのですが、敵をオーバーキル(※必要以上に多くのダメージを与えて倒すこと)すると、玉がたくさん落ちますよ! なので、スキルとライフを回復したい際は、敵1体を仲間全員で集中攻撃するといいです。

 さらに、敵を攻撃する順番でその敵からのライフ玉での回復量が変わります。HPが減っているキャラクターは最後に攻撃するように、タップするのがおすすめです!

――タップする順序も戦術に影響するんですね。

 そうなんです。ちなみになのですが、タップしないで、なでるだけでも攻撃入力ができますよ。例えば、画面の左から右になめらかにすいっと指をすべらせると、全員が攻撃するんです。楽で気持ちもよいので、私はこういう遊び方もよくしています!

――それは遊びやすそうです。今度試してみます! 続いて、前衛の性能を補正するとともに、前衛が倒された際にその穴を埋める形で参戦するサブメンバーの選び方で悩んでいるのですが、選ぶ指針などはありますか?

 基本的にメインキャラクターに足りない要素を補正するのがいいと思います。例えば、メインメンバーを攻撃力重視で集めたけど、防御が弱いという場合は防御型のサブメンバーを入れたり、メインメンバーが攻撃の決め手にかけるといった場合は、攻撃重視のサブメンバーを入れるといった感じです。

 サブメンバーによる能力補正は、能力が高ければ高いほど大きく反映されますので、できるだけ強く、レベルが高いキャラを入れておくといいと思います。

 また、特殊な扱いになるのですが、戦闘ではサブメンバーの装備の効果も反映されます。例えば“アイテムのドロップ率アップ”といったような、とても便利だけどメインメンバーはステータスアップ系の装備を優先したい時って、あると思います。なので、こういう特殊な装備品をサブメンバーに装備させることもおすすめですね。

――なるほど! 次に<豚の帽子亭>についてですが、効果的な運用方法はありますか? 店員を誰にするか、どの施設から強化すべきかなど、よく悩んでしまうので……。

 店員は、基本的にレアリティが高いキャラであるほど、お客さんが満員になりやすいという特徴があります。また、属性によってもらえるアイテムの種類が変化します。ずっと同じ店員にしていると似たようなアイテムしか手に入らないので、属性を意識しながら切り替えていくのがよいですよ。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

 ちなみに店員についてはちょっとした小ネタがありまして、顔アイコンをタッチすると、オリジナルの撮り下ろしボイスが聞けるんですよ!

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』
▲店員時のセリフは1キャラにつき複数パターンが存在。ギルサンダーで試してみたところ、「当家に代々伝わる王国料理を振る舞おう」「小さい頃はこうやって手伝いをしたものだ」といったセリフが聞けました!

――あ、本当だ。これは見落としていました……。

 隠しネタレベルの気づきにくさですが、実はかなり力が入っています(笑)。バンだったら「またこいよー」とか、マトローナだと「僕、みんなとお店に入るの夢だったんだー」とか、そのキャラクターらしいセリフをボイス付きで楽しめます。原作では聞けないものばかりなので、ぜひ試してみてください。

――ありがとうございました。では、最後に本作のファンへのメッセージをお願いします。

 すでに遊んでいただいている方には、本当にありがとうございます。そしてこれから遊びたいと考えている方は、『七つの大罪』が好きな方がご納得できる作品になっていると思いますので、ぜひよろしくお願いします。

 新システムやオリジナルストーリーの導入も日々模索しております。ゲームシステム的にもやり込み要素が多数盛り込まれており、今後もどんどん追加予定なので、ゲーム好き、RPG好きな方もぜひ遊んでみてもらえるとうれしいです。

『七つの大罪 ポケットの中の騎士団』

(C)鈴木央・講談社/「七つの大罪」製作委員会・MBS
(C)DeNA / Developed by Racjin Co., Ltd.

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