2015年2月25日(水)
いよいよ2月26日にフリューよりPS Vita用ソフト『結城友奈は勇者である 樹海の記憶(以下、樹海の記憶)』が発売されます。ここでは本作にかかわってきた3人の編集者がその魅力について語りました。
『樹海の記憶』は、TVアニメ版の3話と4話の間に位置するストーリーで友奈たちの“勇者部”に5人目のメンバーとして三好夏凜が加わり、主要メンバーがそろったところから物語が始まります。これまでに判明しているゲームの情報については、本作の特集ページをご覧ください。それではさっそく、3人のライターによるトークの模様をどうぞ!
・座談会参加者
まろみ:『電撃G’s マガジン』の女性編集。電撃G’s マガジンでの特集記事はもちろん、前日譚にあたるイラストノベル『鷲尾須美は勇者である』と、コミック版の『結城友奈は勇者である』も担当。『樹海の記憶』は開発中のものしかプレイしておらず、マスターアップ版は未プレイ。
シラハタ:『電撃PlayStation』の『樹海の記憶』記事の担当。本作の紹介記事の執筆だけでなく、スタッフインタビューなども精力的にこなしてきた。『樹海の記憶』プレイ経験あり。
てけおん:電撃オンラインの『樹海の記憶』担当者。今回の座談会では司会をつとめる。『樹海の記憶』プレイ経験あり。
▲写真左からまろみ、シラハタ、てけおん。 |
てけおん:ではまず、プレイした感想をうかがいましょうか。シラハタさんはどうでした?
シラハタ:TVアニメ版を見ていた方は「おっ!」と思うくらい忠実に再現されているなと思いましたね。特に東郷さんの戦闘姿って特殊じゃないですか。
まろみ:髪の装飾具のパーツで身体をささえることによって、足が動かなくても移動できるんですよね。
シラハタ:そうそう。あそこはアニメで見た時も驚いたんですが、ゲームでもそこがちゃんと再現されているんですよ。結構システム的にも東郷さんだけの仕様みたいになっちゃうだろうし、手間かけてるんじゃないかなあと思いましたね。
てけおん:原作への愛を感じますよね(笑)。では、まろみさんはいかがですか?
▲ジャンプでぴょんぴょんと移動する東郷さん。 |
まろみ:このゲームはアニメが原作ということもあって、普段はゲームをあまりしないアニメファンの人でも楽しめるように、難易度を設定できるようになっているところがいいですね!
シラハタ:そうですね。“やさしい”で遊べばアクションが苦手な人でも問題なくクリアできるようになっているので、誰でも楽しめると思います。
てけおん:“やさしい”でも油断したらバーテックスにやられちゃいますけどね! そこはほどよいさじ加減のゲームバランスになっていると思います。あと、バーテックスがでかくて怖い!(笑)
▲バーテックスに斬りかかる風先輩と比べると、いかに大きいかよくわかります。 |
まろみ:インパクトありますよね(笑)。
てけおん:チャレンジミッションとかも、結構歯ごたえのあるものが用意されてますね。
シラハタ:“ダメージを受けないでクリア”みたいな、気の抜けない内容のものもありますよね。入口の敷居は低いんだけど、突き詰めると結構ディープなアクション要素もあるという。
てけおん:そこら辺はちょっとユーザーさんにがんばってもらおうと(笑)。
まろみ:“やさしい”から“超難しい”まで4段階あるんですよね。“超難しい”ってどれくらい難しいんです?
てけおん:……苦手な人はちょっと触らないほうがいいレベル、かな?(笑)
シラハタ:僕もアクションゲームは結構やってきたつもりだったんですけど“難しい”でも結構苦戦しました(笑)。
まろみ:わあ、じゃあ超ハードゲーマーさん用モードですね(笑)。
てけおん:でも大丈夫! たとえゲームオーバーになってもそれまで得た経験値は溜まっていくので、レベルさえ上げればクリアできると思いますよ。詰まっちゃうことはないと思うな。
まろみ:お! それなら安心ですね! ある意味それってやりこみ要素かも。楽しそう!
シラハタ:あとは“満開”とかの要素もありますね。これがグラフィック綺麗で、アニメを見た人にはぜひゲームでも体験してほしいですね。とてもカッコいい演出になってます。あと、ゲームでは何度も“満開”が使えるんですが、その理由がストーリーに絡んでいて、その点にも注目してほしいですね。
てけおん:TVアニメでの展開を考えると何度も“満開”するなんて、ゾッとしちゃうんですけど、ゲームでは“散華”がないんですよね。どんな理由なんだろう……?
シラハタ:それはぜひ最後までプレイして、その理由にたどりついてほしいですね。ここでもやっぱり「おおっ」と唸っていただけると思いますよ!
まろみ:『樹海の記憶』っていうサブタイトルが関係してたりとか?
シラハタ:さーて、どうなんでしょうね?(笑)
てけおん:使ってみて印象に残っているキャラは誰ですか?
シラハタ:主人公の友奈と、あとは風先輩が使いやすかったですね。最初はやっぱり友奈からプレイするのがオススメかなと思います。
まろみ:友奈は素手で攻撃しますから、そういうところが使いやすいポイントになったんでしょうか?
シラハタ:そうですね。最近のアクションゲームだと、ほとんどのキャラは何かしらの武器を持ってることが多いと思うんですが、友奈は思いっきりパンチで攻撃していて、その点もちょっと新鮮でした(笑)。
てけおん:風先輩とか夏凜のほうが、主人公っぽい動きですよね(笑)。
まろみ:剣を持っていると主人公って感じしますよね(笑)。個人的には樹のワイヤーが、リーチ長くて使いやすそうかなって思いましたけど、東郷さんは武器が銃火器ってことで、射撃になるだろうから難しそう……。
てけおん:攻撃がっていうよりも、やっぱり移動にクセがありますね。普通には移動できないっていうのが。東郷さん好きな人は愛でカバーしてほしいところです。
シラハタ:レベルが低くて機動力がないうちは、敵に囲まれちゃうとそこから抜け出すのが難しいんですよね。だから、東郷さんを使う人は、しっかり守ってあげてほしいなと。
まろみ:このゲームの大きなポイントとして、アニメの企画原案を担当されたみなとそふとのタカヒロさんと、アニメ会社Studio五組さんがしっかり監修されている事があげられると思います。この部分は、プレイしてみていかがでした?
てけおん:さすが監修がしっかり入っているだけあって、キャラクターの性格やかけあいに違和感がないですね。アニメに登場した友奈たちがそのままゲームの中で生きています。あとボリュームがスゴイですね。
シラハタ:1つ1つは小さなエピソードなんですが、ミニイベントだけで80種類、ストーリーの幕間にあるものも含めると99種あります。さすがに僕も全部見てはいないですね。
まろみ:TVアニメで描かれていた季節は夏だけだったのですが、ゲーム版では他の季節のイベントも数多く登場していますよね。
てけおん:クリスマスとか運動会とか、浴衣もありましたよね。アクションパートがおざなりということではないんですけど、とにかくアドベンチャー部分の力の入れ具合がスゴイ。運動会のイベントだと、東郷さんが暴走してかなりおもしろいことになっています。
シラハタ:あれは必見ですね! アニメ本編ではあまり絡まなかったキャラクター同士のかけあいとかも新鮮でした。特に東郷さんと夏凜の会話シーンは個人的に印象的だったなぁ。
てけおん:わかる! 「あ、この2人だと夏凜のほうが一歩引くんだ」とかね(笑)。
シラハタ:あと、TVアニメ版だと後半しゃべれなくなってしまった樹がたくさんしゃべるのも、樹ファンや黒沢ともよさんのファンには嬉しいんじゃないでしょうか。
てけおん:TVアニメ版は、結構シリアスなストーリーになっていったからね。日常パートを見ていると、なんかホッとするよね(笑)。
シラハタ:アニメではあまり見られなかった、勇者部の日常をもっと観ていたい、あの世界にひたっていたいという人には、かなり楽しめるんじゃないかなと思いますね。それと、世界観的な話としては『鷲尾須美は勇者である』とクロスオーバーしてるのも注目の部分じゃないですかね。
まろみ:そうですね! 須美、園子だけでなく、銀もしゃべりますからね。イラストノベルでは4話で死んでしまう銀ですが、どんな風にこの3人が登場するのかも注目ポイントだと思います。
てけおん:自分はまだゲームの中で彼女たちに出会っていないんですが、どんなかけあいを見せてくれるのか、楽しみです!
シラハタ:ゲームで初めて『結城友奈』の世界を知って、アニメを見るといろいろと衝撃をうけるかもしれないですが……(笑)。
てけおん:まあまあ、そのギャップの部分も楽しんでもらえますよ。きっと。
てけおん:システムについての話になりますけど、アクションパートで見ることができる3Dモデリングの表情がすごく豊富ですよね。基本的にプレイしている時は視点がキャラクターの背後から見ている形になるから、表情って見えにくいんですが、よく見ると、アクション起こすときとか表情がちゃんと変わってるんですよ。ちゃんとキャラクターは画面の中で生きてるなっていう、愛をここでも感じました。
まろみ:ホント細かいところまで作りこまれていますよね。てけおんさんに教えてもらうまで気が付きませんでした(笑) こだわってるな~。
シラハタ:その他にもおもしろいと思った部分が、“イベント鑑賞”のシステムですね。各イベントのアイコンがこうズラリと並んでいるんですが……。
シラハタ:これがビンゴゲームのようになっているんですよ。ミッションをクリアしたりイベントを見たりすることでラインがそろっていって、ラインが完成するとキャラクターを強化できるなどのオトクなことが起きるんです。
てけおん:ちょっとしたコレクション要素ですよね。遊んでいるうちに自然と新しい要素が解放されていくので「もうちょっと、もうちょっと」とついつい遊んじゃう(笑)。
まろみ:やっぱりキャラクターたちのかけあいや、イベントシーンが最大の見どころになってるゲームですしね、それを楽しく達成していくことが、そのままゲームの次のステップにつながっていくのは、とてもテンポがよさそうですね!
てけおん:イベントも、最初は『結城友奈』の世界観を解説するものがしっかり入っているので、あまり知識がない人や、忘れちゃった人でも、イベントを見ていくうちに誰がどういうキャラなのかスムーズにわかるようになっているんですよね。だから極端な話、アニメを見ていなかったとしてもしっかり理解できると思います。
シラハタ:ちょっとアニメを見そびれてしまった……なんて人でもゲームから楽しめると思います。
てけおん:もちろん、アニメを観た人はもっと深く楽しめると思いますよ。ゲームオリジナルの要素もあって、バーテックスじゃない敵も登場しますし。
まろみ:フィールドに出てくる“星屑”もアニメ版と全然違うんですよねー。
てけおん:僕もまだ少ししか遊んでいないので、ホントいろいろなところが「これからどうなるの?」って気になっています。
シラハタ:アドベンチャー部分はとにかくよく作りこまれてるし、アクションパートは得意な人・苦手な人それぞれが楽しめるよう工夫されてて『結城友奈』ファンはもちろん、タイトルだけ知っててちょっと気になってるって人にもオススメできる作品になってますよね。
てけおん:そこは本当にそう思いますね。作っている人が『結城友奈』大好きだし、ゲームを遊んだ人にも『結城友奈』を好きになってもらえるようにって気持ちが込められているとひしひし感じますよ。
てけおん:では最後になりますが『結城友奈』への愛が詰まった本作にちなんで、皆さんのお気に入りキャラへの愛をうかがいたいと思います。シラハタさんからどうぞ。
シラハタ:僕はやっぱり、風先輩ですね。
まろみ:どういうところが好きなんですか?
シラハタ:年上のキャラが好きなんですよ(笑)。
てけおん:わかりやすくていいですね! 包容力があっていいですよね、年上キャラ。
シラハタ:『樹海の記憶』でも使いやすいキャラですし、オススメですよ! キャラクター的には、樹も同じくらい好きなんですよね。この2人は、切っても切れない関係ですし。
まろみ:樹は本当に健気でいじらしいですね。アニメでも、しゃべれなくなっちゃった後でも、まわりに気を使って……。
てけおん:まろみさんは誰ですか?
まろみ:やっぱり私は東郷さんかなぁ。
てけおん:それはどういうところが?
まろみ:まず、おっぱい!
シラハタ:どストレート!!(笑)
てけおん:しかも女性編集とは思えない剛速球!!(笑)
まろみ:あのボリューム感は見ているだけで癒されますね!(笑) あとは、ちょっと守りたくなる弱さもいいです。アニメ最終話で、意識を失った友奈にずっと付き添ってあげているところを見ると、将来いい嫁になりそう(笑)。個性的な趣味があるのもおもしろい!
シラハタ:ちょっとヤンデレ入っている気もしますけどね(笑)。てけおんはどうです?
てけおん:僕はやっぱり夏凜だなぁ。アニメ11話の時のカッコよさが強く印象に残っています。
まろみ:基本カッコいいんだけど、不器用な面があるのがかわいいですよね。コミュ障ぶりが愛おしいというか。
てけおん:そのギャップの魅力は確かにありますねぇ。あ、ゲームのイベントシーンでは、そんな夏凜の魅力がたっぷりですよ。
シラハタ:えーと……、3人とも友奈ちゃんを選んでないんですが、いいんでしょうかね?
まろみ:友奈ちゃんはみんなの友奈ちゃんだから、いいんです! みんな好きなのは当たり前です!
シラハタ:確かに、勇者部の誰にもそれぞれの魅力があって、またそれが深く掘り下げられていますよね。アニメを見ていた人はもちろん、そうでない人も『樹海の記憶』を遊んだら、きっと勇者部のメンバーのことが好きになってもらえるんじゃないかと思います。
てけおん:そうですね。『結城友奈』ファンだけじゃなくて、タイトルだけ知ってるよってくらいの人にも、ぜひプレイしてみてほしい作品になってると思います。この座談会を読んで、少しでも『結城友奈』という作品に興味を持った人は、ぜひぜひプレイしてみてください。『結城友奈』ならではの魅力がぎっしり詰まった作品になっていますから!
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