2015年3月30日(月)

ゲーム『テラフォーマーズ』の楽しみ方を語る。バグズ系編集者3人が注目する本作のポイントとは

文:megane

 フリューより4月2日に発売される3DS『テラフォーマーズ 紅き惑星の激闘』。徐々に全貌が明らかになってきた本作について、『テラフォーマーズ』好きの3人の編集者による座談会をお届けします。

 本作はTVアニメ『テラフォーマーズ』のストーリーを追体験できるアクションゲーム。火星にて強大かつ独自の進化を遂げた害虫の王ことテラフォーマーと、生物の力を身につけた人類との熾烈な戦いが描かれる。

■『テラフォーマーズ 紅き惑星の激闘』プロモーション動画

・座談会参加者

きっしー:今回の座談会に一番乗り気だったアプリ担当デスク。『テラフォーマーズ』に関しては原作&TVアニメを深く味わっている。電撃オンラインで『テラフォーマーズ』ランキングを決めたら1位は確実。ただし、多忙だったことによりゲームは1時間程度のプレイに留まる。

megane:『テラフォーマーズ』は2015年に入ってから興味を持ち始めた編集者。活躍して欲しかった『テラフォーマーズ』の登場人物は第五班にいたリオックを特性に持つイザベラ・R・レオン。

黒船MK-II(マークツー):アクションゲームからギャルゲーまで幅広くプレイする雑食ゲーマー。雑食の名の通り、さまざまなゲテモノを食べてきた。今までに食べたことのあるゲテモノはサソリ、蟻、セミ、すずめなど。ゲテモノの中で一番きつかったのは牛の脂。

■極限状態で繰り広げられるキャラクターたちのドラマに注目

megane:『テラフォーマーズ』といえば、さまざまなドラマを見せてくれるキャラクターが魅力の1つなので、まずはそれぞれの好きなキャラクターから聞いていきましょうか。

きっしー:私は小町小吉です。戦い方が男らしくて好きなんだよね~。年齢も近いし。

『テラフォーマーズ』
▲アネックス1号の艦長にして第一班リーダーの小町小吉。20年前に火星を訪れたバグズ2号の生存者の1人である。
『テラフォーマーズ』
▲バグズ2号計画で亡くなった幼なじみの特性であるクモイトカイコガを持つテラフォーマーとのバトルシーン。

黒船MK-II:持っている武器や能力が違うので、操作キャラによって戦い方がまったく変わるのがいいですよね。

megane:例えば、第一班にいるマルコス・E(エリングラッド)・ガルシアは“アラクネバスターMKII”を利用した棒術を駆使するので、範囲攻撃も強いですね。

『テラフォーマーズ』
▲マルコス・E・ガルシア。グランメキシコ出身で第二班のアレックスとは幼なじみ。
『テラフォーマーズ』
▲マルコスはアシダカグモの特性を生かしたスピードがウリ。逆に持久力には劣る。

きっしー:そういえば第三班のリーダーのシルヴェスター・アシモフって、アニメでは手足が取れても再生するじゃないですか。ああいう特性はゲーム中にあるんですか?

『テラフォーマーズ』
▲第三班リーダーのシルヴェスター・アシモフ。同じく第三班のアレクサンドルは義理の息子。

megane:いえ、残念ながらそこまでは反映されていないみたいですね。でも、シルヴェスターは動作は遅いんですが、攻撃力と防御力が比較的高くて使いやすいキャラという感じでした。

黒船MK-II:シルヴェスターってアニメでも同じような描写がされていましたが、攻撃しているとテラフォーマーを勢いあまって壊してしまってましたよね。ゲームにもそのあたりは反映されていて、粉々にしてしまうので捕獲するのにはちょっと向かないと思いました。

黒船MK-II:meganeさんはどのキャラが好きなんですか?

megane:私はミッシェル・K・デイヴスが好きですね。ミッシェルさん!

『テラフォーマーズ』
▲アネックス1号副長のミッシェル・K・デイヴス。父親であるバグズ2号艦長ドナテロの特性、パラポネラを受け継ぐ“奇跡の子”。

黒船MK-II:おっ、ツンデレ好き。

megane:海兵隊の上官みたいな厳しい性格をしていますが、人間味あふれるエピソードが多いのも好きですね。あとメンバー内の恋愛関係に意外と詳しい、というところもチャームポイントです。

黒船MK-II:ミッシェルはゲーム内で使ってみてどうでした?

megane:ミッシェルは専用武器として“ミカエルズハンマー”という手足の動作を加速させる装置を装備しているんですが、コンボでそれを使った激しいアクションが見られるのがいいですね。動かしている最中のモーションがかっこいいんですよ。

『テラフォーマーズ』
▲ミカエルズハンマーを使用した華麗な動作と力強さがポイント。

 ただですね、シルヴェスターと同じく捕獲をしにくいキャラなんです。ミッシェルは揮発性の高い物質を体内に送り込んで、体内から破裂させる“爆弾アリ”の特性を持っていて、基本的に生け捕りには向かないタイプです。

きっしー:あー、じゃあその辺もアニメと同じ感じなんだね。

megane:逆にアドルフ・ラインハルトだとガンガン捕獲できるんですよ。

きっしー:第五班のリーダーのデンキウナギの特性を持つキャラだね。マーズ・ランキング2位の。

『テラフォーマーズ』
▲アドルフ・ラインハルト。M.O.手術の最初の成功者であるため、その後に確立した身体強化は受けていない。

黒船MK-II:ちょっと使ってみた感じ、攻撃範囲は広いんだけど攻撃力と防御力が低くて難しいという印象だったんだけど、その辺はどうなの?

megane:確かにシルヴェスターやミッシェルと比べると、攻撃力という面では劣るんですが、テラフォーマーがすっごく麻痺するんですよ、攻撃していると。コンボの途中で周囲に電撃を発するものがあるんですが、それに当たると麻痺になってしばらく動かないんです。その間は攻撃されることがないので、倒れているテラフォーマーをラクラク捕獲できる……と。アドルフを使えばステージ中のすべての雑魚テラフォーマーを捕獲するのも可能かもしれません。

きっしー:アドルフ超使えるじゃん。さすがマーズ・ランキング2位。ちなみに、私はデンゲキオンラインで栄養ドリンク飲みすぎランキング1位ですけどね!

黒船MK-II:あと、アドルフは回避モーションがバックステップなのもおもしろいよね。小吉やミッシェルはガード、燈なんかは前転なんだけど、アドルフは少し後ろにサッと避ける。

megane:少し下がって、カウンターでドーンと雷撃をかます感じですね。

黒船MK-II:このゲームはテラフォーマーの動きが大振りでわかりやすいので、回避自体は結構簡単です。でも前転だと自分のいる場所から前方向に避けるので、カメラのアングルが変わっちゃったりするんですよ。アドルフのはそのまま後ろに行くだけなので避けた後も戦いやすいんです。

megane:ただ、アドルフのカウンター自体は少し当てにくい感じはしましたね。少し下がっちゃうので距離ができる。攻撃は避けられるんだけど、周りにいるテラフォーマーを巻き込む感じに当てるのは難しい。小吉やミッシェルでやるガードからのカウンターは周りにいるやつも巻き込みます。カウンターのクリティカルは超・マーズランキングでスコアを稼ぐときにも重要な気がします。

『テラフォーマーズ』
▲ガードからのカウンターでクリティカルを狙っていくのも重要だ。

黒船MK-II:ちなみに僕が好きなキャラはマルコスです。幼なじみのアレックス・カンドリ・スチュワートとよくコンビを組んで登場するキャラクターですね。マルコスは棒術が強いんで、雑魚のテラフォーマー相手ではかなり楽に倒すことができる感じでした。

『テラフォーマーズ』
▲第一班のマルコス・E・ガルシア。

きっしー:やはりみんなそれぞれの推しメンがいるってわけだね。

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■本作は現実世界でGに遭遇した時の緊迫感も表現している?

megane:本作の特徴といえばやはりアニメのストーリーを追体験するストーリーモードと、好きな組み合わせでミッションに挑戦できるチャレンジモードですね。

『テラフォーマーズ』
▲チャレンジモードは、ストーリーモードのミッションを高い難易度で楽しめる。

黒船MK-II:そうそう、ストーリーモードでは班ごとのストーリーが展開されるので、サポートメンバーの組み合わせが決まっているし、ミッションによってはサポートメンバーがいないこともある。

megane:第五班のストーリーモードでは最初から最後までアドルフが1人でがんばる感じですしね。それを言ったら第六班もジョセフが1人で戦い続けてますが……。まぁ、これはアニメと同様です。

黒船MK-II:チャレンジモードだと、この制限を撤廃して誰でも好きなキャラを連れていけるのがいいですね。おもしろいのは、サポート専用のキャラクターだけでなく、プレイアブルキャラクターもサポートとして連れていくことができるんですよ。

きっしー:小吉、ミッシェル、シルヴェスター、劉なんていう各班のリーダーばかりの豪華な組み合わせも可能!

黒船MK-II:ミッション中、テラフォーマーと戦っているとアクティブバトルイベントが発生して、決まったボタンを押したりするじゃないですか。ボスと戦っていて、ある程度ダメージを与えたりすることで出てくるこのイベントなんですが、たまにエリアを移動した直後に発生したりするんですよね。なんかあれって、テラフォーマーズっぽいなと思って。

きっしー:ん? どういうこと?

黒船MK-II:想像してみてください。自宅に夜帰ってきて、自分の部屋のドアを開けた瞬間に地球のテラフォーマーと突然対峙してしまった瞬間。あのビックリ感がこのアクティブバトルイベントにはあるなと思いました(笑)。

『テラフォーマーズ』
▲バトル中にイベントが発生することもある。

megane:あと、このゲームではエリア移動などのローディング中に“カサコソ”鳴っているんですよ。つまり、奴らはいつでも近くに潜んでいる、ということなんですね。

きっしー:うまくまとめたね。

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■オリジナルテラフォーマーにはしっかりとした設定がある!

megane:ところでゲームオリジナルの要素として、ゲームだけに登場するテラフォーマーなんてのもいるんですよ。

黒船MK-II:ああ、先日のニュースでも発表されていましたよね。4体いるんでしたっけ。

きっしー:確か、フンコロガシ型、ジャンピング・チョーヤ型、ヌタウナギ型、ウロコフネタマガイ型だっけ。

『テラフォーマーズ』 『テラフォーマーズ』
▲フンコロガシ型 ▲ジャンピング・チョーヤ型
『テラフォーマーズ』 『テラフォーマーズ』
▲ヌタウナギ型 ▲ウロコフネタマガイ型

megane:そうですね、その4体です。ちなみにこれらのテラフォーマーたちは、原作者の貴家悠先生と橘賢一先生によってかなりしっかりとした設定がされているんですよ。フンコロガシは自分の1141倍もの重さのものを転がす、ということでかなりの力強さを感じさせますね。

『テラフォーマーズ』
▲フンコロガシ型テラフォーマーは、その強靭な脚力を使って戦う。

きっしー:へぇー! そうなんだ!

megane:あと、この中にいるヌタウナギ型とウロコフネタマガイ型はもともとアネックス1号のメンバーがもっていた特性なんです。

megane:ヌタウナギは火星に向かっている最中、お風呂場でテラフォーマーに殺された女性キャラが持っていた特性で、ウロコフネタマガイは第一班にいたボーンというキャラで、第四班のジェットと喧嘩をしていました。

黒船MK-II:ところでさ、ジャンピング・チョーヤって何なの? 梅酒?

megane:ジャンピング・チョーヤというのは、サボテンの一種ですね。人が近づいてきたりといった振動を感じると、針を飛ばしてくる殺人サボテンのことみたいです。実際には触れると本体ごと針がひっついてくる、位なものらしいんですけどね。とはいえ、肌で触れると大変なことになります。

きっしー:素肌で触れたら運が悪かったどころじゃないね、それは。

『テラフォーマーズ』
▲その体そのものが攻撃力高そうなジャンピング・チョーヤ型テラフォーマー。

黒船MK-II:攻撃力としてはかなり強そうですし、今後、ゲーム以外のどこかでこれらのテラフォーマーが登場するなんてことも期待したいですね。

きっしー:そういえばテラフォーマーって、明らかな雑魚テラフォーマーとちょっと階級が上っぽいテラフォーマーに分かれているじゃないですか。あれってどれくらいの種類がいるんでしょうね。

黒船MK-II:なんか紐をつけていたり、装飾していたりするテラフォーマーは、彼らの中でも階級が上のようですね。さらにその上にはテラフォーマーを統率しているカリスマ的存在がいたり。

『テラフォーマーズ』
▲バグズ2号の乗務員の特性を持つバグズ型テラフォーマーの1つ、メダカハネカクシ型テラフォーマー。登場シーンがカッコいい。

megane:スキンヘッド型ですね。そのスキンヘッド型とはアニメと同様にアドルフのストーリーで戦うことになります。ということは、かなり激しい死闘となるわけなんですが、このあたりのくだりは実際にゲームで見てもらえればと思います。

『テラフォーマーズ』
▲テラフォーマーたちのカリスマ的存在であるスキンヘッド型テラフォーマー。

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■『テラフォーマーズ』好きにはたまらない“ANNEX1計画”資料集!

megane:あと、本作で一番オススメしたいのが設定資料集にあたる“ANNEX1計画 -経過報告書-”ですね。登場人物や登場するテラフォーマーの紹介はもちろん、ミッシェルなどが使う武器、“M.O.手術”の元となった生物などの説明が細かく載っているんですよ。

きっしー:お、しかもこれボイスでしゃべるんだね。

『テラフォーマーズ』
▲登場人物や手術ベースとなった生物などが事細かに載っている“ANNEX計画 -経過報告書-”。

megane:そうそう、僕は『テラフォーマーズ』に興味を持ってから、初めて“モンハナシャコ”という生物の存在を知ったんですよ。

黒船MK-II:モンハナシャコって、第一班の鬼塚の特性の?

『テラフォーマーズ』
▲元ボクシング世界王者の鬼塚慶次は、亡くなった母親が眠る島が本土から見られるようになりたいという思いからモンハナシャコを特性として備えた。

megane:そうです。モンハナシャコって日本の近くの海にもいるシャコの一種なんですが、あのシャコはヤバイです。我々人類よりも10倍は目がいいと言われているシャコで、うちらでは見えない光線なんかも見えちゃうらしいです。そして何といっても海中でダイバーの指を折るとも言われているパンチ力。シャコには素手で近づくなというのが一般的みたいですね。

きっしー:ボクサーである鬼塚慶次というキャラクターをピッタリ表しているキャラだよねぇ。ちなみにM.O.手術を受けられるとしたら、どんな特性が欲しい?

megane:僕はハリオアマツバメがいいですね。第一班の三条加奈子の特性です。時速320kmで飛ぶという、あの飛行能力が欲しいですね。加奈子自体も好きなので、生き残っていって欲しいですねぇ。

『テラフォーマーズ』
▲ハリオアマツバメを特性に持ち、アニメでも大活躍の三条加奈子。Aカップ。

黒船MK-II:meganeさん、気になるキャラクターが全部女性キャラですね。僕はシルヴェスターのタスマニアン・キングクラブとか便利そうでいいなと思ってます。手が取れてもまた生えてくるじゃないですか。最近、ちょっと腰とかその辺を痛めちゃったので、肋骨のあたりを2~3本取ってまた再生させたいですね。

きっしー:僕はクモがいいな、クモ。強いし速い。

megane:あ、マルコスがアシダカグモですね。ゴキブリの天敵と言われていて、足が超長いんですよ。田舎の家に行くと、夜中になっていきなりコンニチワって出てきたりしますね。アシダカグモが数匹いると、その家からはゴキブリがいなくなるって言われているほどの超いいヤツなんですが、なんせデカイので見た目が怖い。そして速い。

きっしー:あとは子供の頃によく見たオニヤンマとか。

megane:オニヤンマ! オニヤンマはバグズ2号の乗組員にその特性を持ったキャラクターがいました。バグズ2号では生き残った乗組員は小町小吉と蛭間一郎の2人だけなので、もちろん死んでしまったのですが、その特性を使ったテラフォーマーがゲームでも登場します。

黒船MK-II:そういえば僕は小さい頃にオニヤンマに噛まれたことがあるんですが、あれ、すごく痛いんですよ。噛まれて外そうと振り回していたら、頭が外れてしまったんですが、それでも喰らいついてましたからね。

きっしー:オオスズメバチも怖いよね。

megane:小町小吉の特性であるオオスズメバチですね。スズメバチの中でも最大と言われているのが、このオオスズメバチです。スズメバチはマジで人が死にますからね。オオスズメバチがミツバチの巣に数匹入ると、その巣は全滅してしまうほど強いらしいです。あと、『テラフォーマーズ』で使われている生物の中で、よく見つけてきたなと私が思ったのはミッシェルと父親のドナテロの特性であるパラポネラです。

黒船MK-II:それはどんなやつなんですか?

megane:中南米に住む、最大で3cmくらいまで大きくなるアリで、針を持っています。そしてその針で刺された時の痛みはハチやアリの中で最大級と言われているんです。神経に効いてくる毒で、焼けるような痛みや震えるような痛みといったすべての痛みが24時間にわたって続くとか。もちろん、刺されたことはないんですが。

きっしー:なんか『テラフォーマーズ』座談会というよりも虫座談会になってきたね。

黒船MK-II:電撃オンラインで虫の座談会をしたなんて初めてですよ(笑)。

 こうして『テラフォーマーズ』で虫に興味を持ってしまった一同による座談会は、夜遅くなっても続いていくのであった……。

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