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2015年3月31日(火)

『トイズドライブ』の中村Pと早瀬莉花さんが対談! 涙なしには語れぬ衝撃の結末が!?

文:カワチ

 『名探偵ミルキィホームズ』シリーズの世界観を題材にしたiOS/Android用タップバトルRPG『トイズドライブ』。この特集企画では、『トイズドライブ』の世界に迷い込んでしまったライターのカワチと、倉坂ひな役の声優・早瀬莉花さん、そして登場キャラクターたちの掛け合いを通じて作品の魅力を紹介していく。

『トイズドライブ』

 クライマックスの今回は、いよいよ『名探偵ミルキィホームズ』プロジェクト統括プロデューサーの中村伸行さんが登場! 『トイズドライブ』の誕生秘話から、エンターテイメント業界への熱い思いまでトコトン語ってもらったので、ぜひチェックしてもらいたい!

■『トイズドライブ』ワールドの創造主とついに対面!

~前回までのあらすじ~

 『トイズドライブ』の世界に迷い込んでしまったライター・カワチは、探偵見習いのシャロと、オチャノミズの歌姫・倉坂ひなと遭遇し、彼女たちを旅のメンバーに加えた。そして、そんな彼が次に出会ったのは、ひな役の声優・早瀬莉花さん! 彼女をなし崩し的に新たな仲間として迎え入れた一行は、中村プロデューサーからの試練を見事乗り越えたのだった……。

カワチ:あぁ~春だなぁ。“ひなのひな祭り”でひなさんが大量発生した時はどうしようかと思ったけど、それ以来、特に大きな事件も起きていないし。

『トイズドライブ』
▲先日行われたイベント“ひなのひな祭り”では、倉坂ひなが敵として大量に出現! ユーザーを驚かせた。

倉坂ひな(以下、ひな):その節はご迷惑をおかけしました……。

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シャーロック・シェリンフォード(以下、シャロ):日差しがぽかぽか温かいです~。むにゃむにゃ……。

『トイズドライブ』

早瀬莉花さん(以下、早瀬):完全にだらけていますよね。本当に私たち、これでいいんでしょうか。

『トイズドライブ』

キラッ

ひな:あれ? 今、何か空が光ったような……。

ヒュ~~~~~~~ドーン!

シャロ:ぎゃあ!

カワチ:シャロー!

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早瀬:な、何かが空から降ってきました!

???:久しぶりだな……。

カワチ:お前は……ジョーカー!

『トイズドライブ』

早瀬:何しに来たんですか!

『トイズドライブ』

ジョーカー:早瀬莉花よ……。よくぞ40コンボの試練を乗り越えた。中村Pがお前にお会いするそうだ。ついてこい。

カワチ:いきなりラスボスの登場ってわけか。打ち切りマンガみたいなナメたことしやがって。上等だ、吐いたツバ飲まんとけよ!

ジョーカー:ここだ。

カワチ:インタビューの時間だ! コラァ!!(グアシァァァ)

中村伸行さん(以下、中村P):よくぞ来た、早瀬莉花。

『トイズドライブ』
▲『名探偵ミルキィホームズ』プロジェクト統括プロデューサー。ファンからは“のぶちゃんP”の愛称で慕われている。

早瀬:あ、あなたがこの世界の創造主である中村P……。

『トイズドライブ』

中村P:はい~中村です。いつもお世話になっております。あ、お茶どうぞ。

ひな:(……良い人なのかな?)

中村P:電撃オンラインさんの記事はいつも楽しく拝見させていただいていますよー。今日はなんでも聞いてくださいね!

シャロ:なんだか拍子抜けしちゃいましたー。

カワチ:あ、ありがとうございます……。ではまず、『トイズドライブ』はどのようなコンセプトで作られたのでしょうか?(なんか普通のインタビューみたいになってきたぞ……)

『トイズドライブ』

中村P:スマートフォン向けのゲームが増えている中で「自分たちが目指すものはなんだろう」ということを考え、“マナーモードを解除して遊んでもらえるもの”を作ることにしました。

カワチ:手軽なゲームが多い中、ガッツリと遊べるものを提供しようということですか?

中村P:はい。“スマートフォンだから”という縛りを作りたくなかったんですよね。プレイしていて楽しくなるように、ボイスや曲をたくさん導入しました。また、キャラクターがしっかり世界に息づいているRPGにしたかったので、登場人物のバックボーンも細かいところまでしっかり設定しています。とにかく、コンシューマゲームが当然のようにやっていることは本作でもしっかり再現するようにしました。

早瀬:確かに、私も『トイズドライブ』の魅力的なキャラクターたちがすごく好きです。これから物語がどのように展開していくのか、すごくドキドキしながらプレイしています。

『トイズドライブ』

ひな:登場するキャラクターもみんな魅力的なので、いろいろなパーティを組んで戦いたくなるんですよね。

中村P:ありがとうございます。開発としても、いろいろなキャラクターやソングブックを使ってもらいたいので、今後はもっとパーティを切り替える重要性が増すバトルシステムに変えていく予定です。

早瀬:ソングブックとパーティの組み合わせを考えるのはすごく楽しいので、うれしいです!

『トイズドライブ』
▲今後は、パーティの組み方がクエストクリアの大きなカギになってくる!?

中村P:もちろん、皆さんそれぞれにお気に入りのキャラクターがいらっしゃると思うので、そこまで難しくはしないつもりです。それに『トイズドライブ』にはコンボのシステムがあるので、ある程度はプレイヤースキルによるゴリ押しもできるようにしたいですね。

カワチ:レベル上げがさらに大変になりそうなことだけが心配です。深刻なメンチ先生不足に……(笑)。

『トイズドライブ』

早瀬:たくさんのキャラクターを育てるとなると“ロボロボフェスティバル”を活用しても足りなくなりそうですね。

中村P:前回のアップデートでアンコール機能やオート機能を搭載しましたが、今後もゲームの方向性やユーザーさんにいただいた意見に合わせて進化していく予定ですので、ご安心いただければと!

ひな:あ、そういえば……成長素材が牛やロボットであることに裏設定はあるのでしょうか? 特にゲームでは説明されていませんが……。

『トイズドライブ』

中村P:牛は「強くなるにはどうしたらいいんだろう?」と考えた時に「ミルクだ!」と思いつき、即採用しました。トレーニングルームで体を鍛えたあとにミルクを飲んで、強くなっているという設定です(笑)。ロボットは、キャラクターがサイボーグ化して強くなっていくという初期設定の名残りですね。最初はちょっとダークだったんですよ。

早瀬:そんな裏話が……! ちなみに現時点でキャラクターは何人ぐらいいるのでしょうか?

中村P:登場しているキャラクターが100人ぐらいで、描き下ろしているキャラクターは200人以上ですね。まだまだこれから増えていきますよ!

シャロ:まだ登場していないキャラクターには、どんな娘がいるんですかー?

『トイズドライブ』

中村P:女子大生のような格好をした正統派の女の子から、思わず「え!?」と驚くような飛び道具的な女の子まで、いろいろいますよ。

早瀬:……その中には、ひなちゃんと関係があるキャラクターもいたり?

中村P:ええ、いますよ。

早瀬:本当ですか!?

中村P:まだどのようなタイミングで登場するかは秘密ですが、ご期待ください!

早瀬:楽しみです!

『トイズドライブ』

カワチ:『トイズドライブ』ではイベントも定期的に開催されていますよね。まさか、ひな祭りに合わせて倉坂ひなちゃんをフィーチャーしたイベントがあるとは(笑)。

早瀬:私もすごくビックリしました!

中村P:やはり、柔軟にイベントを開催してユーザーさんと一緒に盛り上がりたいんですよ。その最たるものが“オシキャラドライブ”ですが、実は我々は「このキャラクターがいいよね」という反応よりは、「このキャラクターにこんな恰好をしてもらいたい」という反応に注目することが多いです。ユーザーさんの意見は今後も可能な限り取り入れていきたいので、Twitterなどでどんどん要望をつぶやいてもらいたいですね。

『トイズドライブ』

カワチ:ということは、ひなちゃんの人気が上がれば、また何かしらのイベントが開催されるかも? いや、逆に話題にならなければ、次のひな祭りを待つことに……。

早瀬:年1回はさすがにさびしい(笑)。また、ひなちゃんにスポットが当たってくれるとうれしいです!

ひな:ちなみにユーザーからの人気が高いキャラクターは誰でしょう?

中村P:やっぱり怪盗ミス・プライドですね。もともと人気が出そうなキャラクターではありましたが、予想以上でした……。

『トイズドライブ』
▲高い人気を誇る怪盗ミス・プライド。でも、中村Pのお気に入りはスイートスナイパーで、早瀬さんもバレンタインイベントで彼女をゲットしているという。

中村P:ただ、レア度の高いキャラクターばかりがストーリーの中で目立つようにはしたくないんです。どちらかというと、ユーザーさんに馴染み深いのはガチャで手に入りやすいキャラクターや、序盤のクエストで手に入るキャラクターだと思うので、彼女たちもないがしろにしたくないと考えています。

シャロ:なるほどー。(よくわかっていない)

中村P:今後は積極的に、レア度の低いキャラクターにも専用のストーリーや衣装の別バージョンを作ってあげたいですね。

ひな:キャラクターごとのエピソードが導入されれば、さらに『トイズドライブ』の世界が広がりそうですね。世界観もしっかり確立しそうです。

中村P:はい。コンテンツというものはコミカライズやノベライズの展開を行う時、「では設定を考えましょうか」ではなく、「あぁ、全然できますよ」と言えるようでないとダメだと思うんですよね。

早瀬:確かに『トイズドライブ』をプレイしていると、設定がすごく丁寧に考えられていて驚きます。

中村P:そうですね。まだまだこれからという部分も多いですが、ゲームが終わった時に「この娘たちは今もどこかで生きているんだろう」と想像してもらえたり、寝ている時に彼女たちが夢に出てきてくれるのが理想ですね。

カワチ:そこまで世界観を作り込んでいくと。

『トイズドライブ』
▲今後はストーリーにも力を大きく力を入れていくとのこと。

中村P:乱暴な言い方をすると、私はユーザーの皆さんに『トイズドライブ』をテーマにしたマンガやお話を作ってもらいたいんですよ。

シャロ:同人誌ですかー。

中村P:キャラクターコンテンツの成功と失敗の重要な境い目は、“マンガを描いてもらえるか”という部分にあると思っています。やっぱりマンガってキャラクターの行動が頭に浮かばないと描けませんよね。今だったら、レナード3姉妹のおバカな日常生活などは描けると思うのですが……もっと他のキャラクターも皆さんの頭の中で自然に動いてもらえるように世界観を作り込んでいきたいですね。

早瀬:公式サイトの【キャラクター】コーナーに【他キャラとの関係】という項目があるのも気になっています。まだ空欄も多いですが、今後充実していくのでしょうか?

中村P:はい。そもそも“キャラクター性”というものはその人物の個性よりも他キャラクターとの関係性で生まれるものだと思っています。レナード3姉妹の長女であるパルテを例にとるとわかりやすいですね。1人だけだと小さくてキーキーうるさい女の子ですが、そこに長女という情報が加わることでキャラクターが立ってくるんです。

カワチ:長女でありながら、妹のオトハに頭が上がらないところなどは、確かにおもしろいです。

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中村P:実は声優さんも“キャラクターを理解している人”より、“どういう立場にいるかを理解している人”のほうがいい演技をするんですよね。前者はどうしても質だけの演技になってしまうのですが、後者は“ほかの演者さんと絡むこと”を想定しているので、演技の幅がとても広いんです。

早瀬:確かに、『トイズドライブ』の収録の時はキャラクターの距離感について指導していただきました! それが今の中村さんの話につながるんですね。すごく勉強になります!

ひな:中村Pのこだわりを垣間見た気がします。

中村P:作品論の話になってしまいましたね(笑)。他に『トイズドライブ』のことで質問はありますか?

早瀬:じゃあ最後に1つだけ! 『トイズドライブ』にはたくさんの楽曲がありますけど、ミルキィホームズさんやフェザーズさんたちだけではなく、オリジナルキャラクターたちの歌も登場しないのでしょうか? 例えば、ひなちゃんとか……。

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中村P:私個人としてはもちろん用意したいです! 例えば、ストーリーの軸に沿ったキャラクターの歌を流すようなシステムも組み込んでいきたいですね。ただそれは、このプロジェクトが長く続いていかなければ無理ですし、ファンの人たちの後押しの力が必要だと思っています。

早瀬:そうですよね……! 私も、もっともっと『トイズドライブ』を盛り上げたいです!!

中村P:“オシキャラドライブ”でソロ曲を決めるといったことなどもやりたいですね。そのためにも、いろいろな人に『トイズドライブ』という作品をオススメしていただきたいです。

ひな:4月になれば生活環境が新しくなる人も多いでしょうし、ぜひ「このゲームおもしろいんだよ」とオススメしてほしいですよね。

中村P:ぜひ、TwitterやFacebookでも盛り上げてもらいたいです。自分は、コンテンツというのは“夢の器”だと思っています。娯楽産業は人の人生を変えることはできなくても、その人を1日笑顔にすることはできます。『トイズドライブ』というテリトリーに入ってきた人を我々が精いっぱい楽しませることは約束しますし、また一方で、皆さんも『トイズドライブ』という世界観を作る担い手の1人になってもらいたいと思っています。

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カワチ:ユーザーさんも一緒になって盛り上がってほしいと。

中村P:はい。ゲーム実況動画やTwitterなど、さまざまな方法で作品に参加できますし、ユーザーもエンターテイナーとして参加しやすい時代だと思うんですよ。逆に、そのことを職業にしている私たちや早瀬さんのような演者さんたちは「影響を与えたい」「もてなしたい」という気持ちが強いのでしょうね。今後もたくさんおもしろいものを提供していきたいです。

早瀬:……。

カワチ:は、早瀬さん?

早瀬:……私、現実世界に戻ります! 中村さんの言葉をお聞きして、エンターテインメント業界に身を置く意味を、もう1度深く考えさせられました! ひなちゃんやシャロさんとお別れするのは悲しいけど……もっともっと声優のお仕事をガムシャラに頑張ります!!

ひな:早瀬さん……。

早瀬:カワチさんも現実に戻りましょう!

カワチ:……。

早瀬:カワチさん?

中村P:残念だが、それは無理です……。

『トイズドライブ』

シャロ:どういうことですか?

中村P:カワチさんは、早瀬莉花さんを導くために作られたこの世界のAI……コンピュータなんです。

ひな:そ、そんな……。

カワチ:ごめんなさい。自分でも薄々は気付いていました。ただ、なかなか言い出せなくて……。

早瀬:1人で現実に戻るなんて絶対に嫌です! だって、だって私は……。

カワチ:こんなところで自分の夢を諦めるのか!(バシィ)

早瀬:!!

シャロ:そうです! どんなにどんなに落ちぶれたって、自分は自分の目指す自分になれるんです! 自分がなりたい自分になれるんです!!

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早瀬:シャロさん……。

ひな:それにお別れじゃないです。早瀬さん……いえ、莉花さんが『トイズドライブ』のアプリを立ち上げてくれれば、いつでも会えますよ。

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早瀬:ひなちゃん……ありがとう。

中村P:……それでは早瀬さん、改めて現実世界に戻る準備はいいですか?

早瀬:はい!

中村P:むーん……バリツ!

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パァァァァアア(異次元の扉が開く音)

早瀬:みなさん、さーよーうーなーらー

ひな:……行っちゃいましたね。

シャロ:あれあれ~? カワチさん、もしかして泣いてるんですか~!?

カワチ:バ、バカ! AIの俺が涙なんて流すわけないだろ!! ほら、さっさと冒険を再開しようぜ!!

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シャロひな:はい!

現場スタッフ:今日は新人さんがスタジオに入りまーす。

早瀬:リンク・プラン所属の新人声優・早瀬莉花です! よろしくお願いします!!

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(C)ミルキィTD製作委員会 (C) gloops, Inc. (C)bushiroad

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