細谷佳正さんが涙した“手紙”エピソードも。『SACRIFICE Vol.6 カルメラ』インタビュー完全版
不思議な世界“SACRIFICE(サクリファイス)”で、6人の幼なじみととびきりピュアな初恋を体験できるシチュエーションCD『SACRIFICE』。シリーズのラストを飾る第6弾でカルメラを演じた細谷佳正さんの収録後インタビュー完全版をお届け!
――『SACRIFICE』のストーリーや世界観についてどう思いましたか?
今回はカルメラ主体のお話だったんですが、まさかあのような展開になるとは思いませんでした(笑)。絵もかわいらしいですし、一番最初にノエル編でカルメラを演じたときも明るい印象があったので、コミカルな話になるのかなと思っていたんです。衝撃的ではありましたが、全体的にドラマティックなシナリオだったので、楽しく収録させていただきました。
――やさしいカルメラからは想像できない、ショッキングな展開もありましたね。
台本に「●●」と書いてあったんですけれど、あまりやりすぎてもいけないなと思いながら収録しました。詳しくはぜひ聴いてみてください!
――その際に意識したことはありますか?
とくに、声を変えようとかは意識していなくて、その情景を思い浮かべることでしょうか。カルメラは、主人公への愛情から元の世界より「SACRIFICE」にいたほうがいいと考えて起こしてしまったことなんですね。自分の大事な存在にひどいことをしている、というのは彼自身わかっていたと思います。いつものやわらかいままのカルメラでは到底できないことをしているので、主人公の気持ちを受け付けないぐらいの覚悟だったんだろうなと、想像しながら演じました。
――カルメラとの共通点はありましたか?
詳しくはネタバレになってしまうので言えないんですが、僕がカルメラの立場でも主人公のことは大事にすると思います。なんでも買ってあげたくなっちゃうかもしれません。ですが、カルメラの場合は外国人かというくらいスキンシップをするので、さすがに僕はそこまでしないと思います(笑)。向こうから抱きつかれたら、うれしいですけれど。
――「サクリファイス」は犠牲という意味ですが、最近犠牲にしていることはありますか?
犠牲にしていることはないですね。わりとやりたいようにやっているほうだと思いますよ!
――それは理想的ですね! ちなみに小野友樹さんは甘いものを我慢しているとおっしゃっていました。
彼は本当に変わっていて、前に彼から「レコードダイエットって知ってる?」って言われて、どういうものか聞いたんです。どうやら食べた物を全部書いて、ジムに送るとダイエットのアドバイスがもらえるらしくて……。でもその話をしながらおやつをいっぱい食べていたので、「大丈夫なの?」と聞いたら「先生との約束は守るけど、最初に言ったんだ。おやつだけは絶対無理だって」って、真剣に言ってきたんです! 本気なのか冗談なのかわからなくて、「一体何を言っているんだろう」と思いました(笑)。そういうところもおもしろくて好きです。
――『SACRIFICE』は幼なじみたちとの再会が描かれますが、細谷さん自身に幼なじみはいらしゃいますか?
小学校からの親友が関東にいるので、今でもよく会います。彼との思い出は1つ1つが濃くて、本当になんでも話せる仲なんですよ。以前、僕がいろいろ辛いことがあったときに、彼も同じような時期に似たようなことを経験していたことがありました。しかも、僕はそのときあまりのショックで、ものすごい長距離をマラソンしたんです。ちなみに彼は八王子から品川まで歩いたそうです(笑)。お互い同じような経験をしているので、そういう気持ちわかると共感しましたね。本当に気が合うんですよ。これはきれいごとでもなんでもなくて、僕の1番の財産だと思っています。
――『SACRIFICE』は、主人公が男の子たちからラブレターをもらうところからはじまりますが、手紙にまつわるエピソードはありますか?
やはりお仕事をさせていただいていると、たくさんお手紙をいただく機会があります。作品の感想だったり体調を気遣ってくれたり、いろんな内容のお手紙がくるんですけれど、そのなかで感動したものがありました。僕を応援してくださる方のお母様がお手紙をくださったことがありまして、それにとても感動して部屋で1人涙しました。「娘が細谷さんに会えますように」と書いてありまして。年齢を重ねてくると、ちょっと家族愛に弱くなってしまったんですよ(笑)。
――とてもいいお話ですね。
はい。うちの父なんて僕のライブ中に「うるさい」と言って帰りましたから(笑)。そういう父なので、余計に感動しちゃいました。ですが、そういうところも父らしくて僕はとても好きです。
――最後に読者の方へメッセージをお願いします。
『SACRIFICE』という作品が、世に出されるきっかけとなったのは、やはり小野友樹くんと江口拓也さんなので、友人としてもより多くの方に聴いていただきたいです。僕も、彼が今回のプロジェクトをやるということで、参加させていただきました。彼らはとても向上心が強いので、感想ですとか、もうちょっとこうしてほしいという要望みたいなものを強く望んでいると思います。彼の性格的にこれで終わりではないと思うので、次に彼らが作っていくものにもつながるはずです。ぜひたくさんの人に聴いていただきたいので、よろしくお願いします!!
(C)2014 Rejet
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