『新撰組比翼録 勿忘草 六 山南敬助』に出演する緑川光さんの独占インタビュー完全版を公開!!
新撰組隊士との逢瀬を描く、大人気シチュエーションCD『勿忘草』シリーズ。その最新作『比翼録』で山南敬助を演じる緑川光さんに、収録後のご感想をいただきました。
――『勿忘草』シリーズに山南敬助は初登場となりますが、緑川さんからご覧になってどのようなキャラクターだと思われましたか?
みんなに平等に厳しいけれど根はいい人。別に厳しくしたくてしているわけではなくて、ポジション的に仕方ないんだと思います。そのため、下女として働くようになったばかりでまだ不慣れなヒロインにはとくにスパルタです。
また、CDのフリートークでも言ったのですが、じつは山南さんがどんな活躍をした方なのか知らなかったんです。局長や総長といった、それぞれの役職がどういった順番に当たるのかもわからなかったのでさっき調べました(笑)。総長の山南さんは、局長、副長に次ぐ3番目の人なんですよね。新撰組についてまだまだまったく詳しくないので、もし今後もチャンスがあれば、新撰組についてどっぷりと浸かってみたいです。
――『比翼録』は“幸せ”をテーマにした物語ですが、どんな印象を受けましたか?
演じたあとの率直な感想は「かわいそうな人だな」でした。男性視点だと「戦っても無敗」みたいな中二っぽいところに心がくすぐられるわけですよ。『比翼録』に登場する山南さんはピーク後のお話なので、バリバリ戦うシーンはありません。男性視点的には、どうしてもピークの頃を期待してしまったので、ちょっぴり残念でした(笑)。
物語は全面的に、山南さんの生き様における切なさがクローズアップされていると思います。新撰組は実在された方たちなのですが、どことなく若干ファンタジー寄りなところもあるじゃないですか。でもこのお話は妙に生々しくて切ない! 台本を読んでいて「意外と現実って、こういうものだよな」と思いました(笑)。
――本作にはさまざまな逢瀬(デートなどの甘いシチュエーション)が出てきます。とくに印象的だと思われる逢瀬を教えてください。
ヒロインの荷物を持ってあげたりするところが、ほんわかしていて印象に残っています。
――緑川さんにとって“これだけは譲れない”と思うことやものはなんでしょうか? または、日課としていることがあれば教えてください。
テストよりも本番といったように、よりいいものにしたいといつも思っています。声優にもいろいろなタイプの人がいますが、僕は「このキャラクターはこう!」と強く思い過ぎずに、作り手の方に「こうして欲しい」と言われたら「わかりました!」と対応できる職人でいたいです。
別に強く思うことが悪いというわけではないんですけど、要はどちらの気持ちを取るかなんですよね。中には「これはもう絶対こう! 作り手の方がそう言ってもそれはない!!」という人もいます。でもやっぱり僕としては、製作者側の人の方が偉いという位置づけをしているので、その人たちがよろこんでもらえるようなものを提供できる役者でいたいです。
――本作は「幸せ」がテーマということで、最近身近にあった幸せなエピソードはありますか?
うーん、じつはわりと毎日幸せなんですよ(笑)。ゲームをプレイしていて、いいアイテムが手に入っただけでも幸せになれるので、いろいろなところにチャンスは転がっているんです。
ほかにはメスのパピヨンを2匹飼っているんですけど、その子たちと一緒に過ごす時間が幸せですね。厳しくしつけをするだけじゃなくて、つい変態的な構い方をしてしまうので「お父さん不潔!」みたいな感じで、近寄ってこなくならないといいなと思っています(笑)。
――ちなみに、変態的な構い方とは?
ひっくり返して匂いをかいだりとか(笑)。ちょっとかわいがり過ぎちゃうんですよね。今はまだ敬遠せずに来てくれるので、本当にカワイイです! イスに座っていると、足元にやってきて顔を見上げてくるんですけど、そうやって一途に見つめてくる様子がたまりません!! その子たちに見られているだけで幸せを感じますね。
投げてほしいオモチャを持ってきたから、構ってあげようとすると一目散に逃げるので「じゃあ来るなよ!」って思いますが、それもふくめてかわいくって(笑)。ほかにも、オモチャをくわえたままなかなか離さないこともよくあります。多分力比べをして、ご主人よりも上に行きたいという気持ちがあるんだと思うんですよね。最近はだいぶ強くなってきましたが、僕も負けるわけにはいかないので引っ張りっこをしています(笑)。
――演じられた山南は、女の子にとっていい恋人だと思われますか?
僕が女性としてということですか?(笑)うーん、付き合うのならアリじゃないかな? 隊を抜ける結果にはなりますが、人づき合いが上手くて人望もありますし。これまでの経験もあるのでダメダメな男でもないですし、とにかく優しい! 絵を愛でられる風流なところもいいですよね。一緒にいる相手としてステキな人だと思います。
――では、そんな山南に賞を与えるとしたら、どんな賞がピッタリだと思われますか?
“それも男で賞”。バリバリ戦えなくなっても、山南はそのポジションに甘えてぬるま湯にずっと浸かることも可能だったんですよね。でも彼はそれが許せずに、新撰組を抜ける決意をした……。そんな彼の選択に「男だな!」と思いました。
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