2015年4月24日(金)
コンパイルハートから4月23日に発売された、シリーズ最新作となるPS4『新次元ゲイム ネプテューヌVII』。電撃PSでは、本作の天王星うずめを演じる本多真梨子さんによる制作現場突撃企画を連載してきた。
第2回の突撃先は、歴代シリーズのOPを担当し、『ネプテューヌVII』の主題歌も歌うnaoさん。都内某所のレコーディングスタジオへ潜入取材を行い、同行した電撃PSのデンゲキコとともにnaoさんへのインタビューを実施した!
▲好評発売中の『新次元ゲイム ネプテューヌVII』主題歌『相対性VISION』のCDジャケット。 |
ここでは、レコーディングへの意気込みや歌詞に込められたメッセージなどを、ノーカット版としてお届けする! この記事の最後には本多真梨子さんのかわいい1枚も掲載しているのでぜひチェックして欲しい。
本多:はぁ…はぁ…。やっとついた……。
デンゲキコ:いきなりなんでそんなに疲れてるんですか!?
▲naoさんが収録しているというレコーディングスタジオに到着。本多さんがこんなに疲れてしまうようなすごい場所にあるのだろうか……? |
本多:気を取り直して、レコーディングスタジオに到着♪
デンゲキコ:さっそく突撃取材をしちゃいましょう!
▲さっそく中に入ることに。 |
デンゲキコ:おもしろい作りのスタジオですね。
本多:どうやらこっちにいるみたい。行ってみよう!
▲どんどん奥へと進んでいく本多さんとデンゲキコ。曲線を描く廊下の先には……? |
デンゲキコ:それっぽい扉がありますね……。
本多:開けてみよう。(恐る恐る……)
▲扉の向こうには……。 |
本多:あ! naoさんだ!
▲収録中のnaoさんを発見! |
本多:こんにちは~。いきなりですが取材させてください!
nao:あら! 本多さん。うずめちゃんのコスプレで来てくれたのね。
▲感動のご対面を果たした本多さん&デンゲキコとnaoさん。そのまま取材させていただきました! |
デンゲキコ:は、はじめましてnaoさん! さっそくですが、取材させてください。naoさんはこれまでに『ネプテューヌ』シリーズのOPを歌い上げてきましたが、『ネプテューヌVII』ではどのような意気込みでレコーディングをされましたか?
nao:これまでは主人公のネプテューヌにスポットを当てた曲が多かったように思います。普段はおっちょこちょいだけど、女神化すると突然かっこよくなるという、ネプテューヌならではの特性ってありますよね? これまでの曲は、そのギャップをサウンドで表現してきたんです。TGS2014で流れていた『ネプテューヌVII』のPVを見させていただいたとき、うずめが真剣な声で「誰か、助けてくれ!」と叫んでいたのが、すごく印象的でした。
本多:あのナレーションは、すごくシリアスにセリフを吹き込みました!
nao:本多さんのセリフがあったからこそ、これまでの『ネプ』の印象がガラリと変わりましたね。個人的には殺伐とした世界観を出そうと思ったんです。だから、クールな感じよりも、挑んでいく意識でレコーディングに臨みました。
デンゲキコ:本多さんはnaoさんの歌声を聞いていかがですか?
本多:以前お聞きしたnaoさんの歌は、ポップでデジタルなイメージが強かったんですよ。でも、『相対性VISION』のPVを見たら、イメージがまったく変わりましたね。
nao:もう、がんばってうずめちゃんを意識したんですよ(笑)。
デンゲキコ:OPの作詞は、MAGES.の科学アドベンチャーシリーズでもおなじみの志倉千代丸さんです。naoさんが志倉さんの歌詞を読んだときの感想を教えてください。
nao:正直なところ「アレ?」と感じました(笑)。『ネプテューヌ』シリーズといえば、ゲームの歴史やネタの数々を盛り込んでくるイメージが強いですよね。私自身もこれまでに作詞を担当させていただいたときに、ゲームの小ネタを入れてきたという経緯もありました。志倉さんはゲームの造詣に深くていらっしゃるので、それらのネタをどれだけ詰め込んでくるのだろうと……。
本多:それこそ私たちでは気づき得ないようなところに、ポンと入っていたりしますよね。
nao:すごくシリアスな内容の歌詞で、正直「アレ?」でした。でも、ゲームの世界観やうずめのキャラクター性を考えたとき、ちゃんとリンクしているんです。志倉さんは、シナリオを全部読んでから歌詞を書いています。ですから、ある程度『ネプテューヌVII』の世界観をわかったうえで歌詞を読んでみると、志倉マジックがわかるのではないかと思います。
デンゲキコ:なるほど。志倉さんの歌詞は、かなりストレートだったのですか?
nao:うずめのキャラクター性みたいなものは、飾らない言葉で表現されているのではと思いましたね。実際、その歌詞の分量も短かったように思います。志倉さんは難しい言葉を突っ込んでくるイメージがあるんだけど、すごくシンプルにまとめている印象です。この歌詞は個人的にうずめを意識して作られたのではと思っていますが、どうでしょう?
本多:うずめは、すごくストレートなキャラクターですから、歌詞に当てはまっている気がします。彼女はまっすぐゆえに、つぶされやすく壊れやすいキャラクターですが、そこが魅力の1つだと思いますね。
うずめは、すでに崩壊した世界で孤独に果てなき道を行く女の子です。歌詞にある「地図のない場所へと」とか「明日へのコンティニューOK?」って、たぶん「明日へ続くけどOK!」ということですよね(笑)? うずめのいる世界は過酷な状況なので、明日が見えなくても、明日へ向かって行かなきゃいけないという場面がたくさんあるんです。そのなかでもポジティブに前を向こうとしている歌だと、私は思っています。
▲本多真梨子さんが演じる“天王星うずめ” |
デンゲキコ:naoさんは、この歌詞にどのようなメッセージが込められていると思いますか?
nao:私なりの解釈ですが、1日1日って意識していないとフワ~っと次の日になってしまう。 でも、うずめって「あー、今日1日生きていてよかった」とか「今日もみんなを守れた」とか、毎日が大事だと思うんですよ。そういう意味で、“世界観のリンク”が1つのキーワードになっているんじゃないかと……。
私は歌詞を書くときに、私たちの現実の世界と『ネプテューヌ』の世界を意識してしまうんです。『ネプテューヌVII』で言うなら、私たちの現実の世界と、うずめが戦っている世界ですね。現実の世界では、「今日1日寝すぎちゃったな」とか「受験勉強をしなきゃ」とか、いろいろな人がいる。現実世界の人々とうずめとをリンクさせたうえで、この歌詞が応援歌のようになったらいいのかなという感覚はあります。
「明日へのコンティニューOK?」というキーワードも、コンティニューボタンを押して昨日の出来事をなくそうとか、そういう意味ではない。ぐるりと回った時計がコンティニューすることで、また明日へとガラリと変わる。明日には何があるかわからない。ワクワクだったり、辛いことだったりがあるわけです。そして、それを乗り越えて、また別の明日があるみたいなイメージでしょうか。
その感覚が、この「明日へのコンティニューOK?」というワードに込められていると思っています。その意味で『ネプテューヌ』の世界と、うずめちゃんと、現実世界のユーザーさんとをリンクさせたのではと考えています。千代丸さん、そうなのかな(笑)? まぁ、私の解釈なんですけどね。
本多:いやー、台本を全部読んだのかなと思うくらいの分析力ですね(笑)。naoさん、台本は読んでいませんよね?
nao:じっくりと楽しみながらプレイしたいので、まだ読んでないんですよ。『ネプテューヌVII』とセットでPS4を購入しようと思っていますから(笑)。
本多:naoさんの言うとおり、うずめがいる世界は明日生きられるかわからないし、生き残った人を守れるかどうかもわからない。うずめは誰かを守れなかったことに対し、ものすごく重圧が掛かってしまう子なのです。
『ネプテューヌVII』は、明日へ向かっていく勇気、さまざまな想いを抱えながら「明日もがんばろう!」と向かっていく内容の作品です。ですから、naoさんの分析に正直驚かされました! もう、エンディングまで知っているのではと思うくらいに(笑)。
nao:本多さんが「うずめには重圧がある」と言っていましたが、逆にその重圧がうずめの強さになると思います。その強さがあるからこそ、守れなかったことに対して責任を感じてしまうのかな?
本多:みんなから期待をかけられるのがうれしいのですが、つらいです(笑)。
nao:でも、私が守らなきゃみたいな……。
本多:そうです。うずめ1人しか戦えないから、「私がやらなきゃ!」なんですよ(笑)。その後、ネプテューヌたちがやって来ますが、そこで状況が変化していきますよ。
デンゲキコ:歌詞のなかでファンに最も聞いていただきたい部分や、ご自身でこだわった部分はどこでしょうか?
nao:やはり「明日へのコンティニューOK?」でしょうか。1番、2番、大サビと3回も繰り返すからには、志倉さんにも思うところがあったのだと思います。改めて考えると「明日へのコンティニューOK?」というワードが、歌の時間軸とゲーム内の物語が進んでいく過程で、何を表している言葉なのかと考えたことがありました。
まずは、フルコーラスを聞き、さらに歌詞も読んでいただきたいですね。そして歌の時間軸のなかで、うずめやあなた自身が成長したときに「明日へのコンティニューOK?」に何を感じますか?、というところですね(笑)。
作詞をするときは、同じワードを基本的に使わないように組み立てていくんです。でも、このワードだけが3回出てくるし、歌自体もこのワードで終わるので、答えを聞き手にゆだねる部分が大きいと思います。「あなたは、OKですか?」と、ユーザーさんに答えをゆだねていますので、そこが個人的なポイントですね。志倉さん的なオススメは、別の部分かもしれないですけどね。「違うよ、そこなじゃいよ」みたいな(笑)。
デンゲキコ:naoさんは『ネプテューヌ』シリーズに5pb.ちゃんとしてもご出演されていますね。naoさんから見たシリーズの魅力を教えていただけないでしょうか。
nao:知れば知るほど奥が深くて、知っていればいるほど楽しめる世界。これが、ゲイムギョウ界なのかな? 私自身これまでに歌詞や作曲もしましたが、『ネプ』の世界を歌詞にどのくらい投影させるかと苦心してきました。
「これ気づくかな? 気づかないかな?」と、小ネタのようなものも入れてきたんです。そして、その小ネタに気づいたユーザーさんやリスナーさんが、「わかりました!」とメッセージを送ってくれる。そのようなときに、繋がりやコミュニケーションが生まれる点がおもしろいですね。
なにしろ『ネプテューヌ』の世界観は、知れば知るほど魅力的なので。ネプテューヌを含めた四女神、そしてうずめも同様ですが、女神化すると性格がガラりと変わるというのは……。
本多:『ネプテューヌ』ならではの魅力ですよね。
nao:ネプテューヌは四女神のなかでも、ちゃらんぽらん→しっかりキャラの代表格。での、その変化の具合は、うずめだと逆になる。“ホニャ系”になっちゃう(笑)。
本多:しっかりキャラ→ちゃらんぽらんと(笑)。
nao:あの変わり具合を見て、「本当?」って正直に思いました(笑)。それが『ネプテューヌ』の魅力なんだなと。あとは、盛り込まれた小ネタですね!
本多:サブカルチャー関連の言葉とか、ネットのスラングとか、いろいろな言葉が潜んでいる。
nao:魅力的なキャラクターがたくさんいるから、そのキャラの好きなポイントを見つけたり、好みのキャラを選んで一緒に戦ったり、変身前後のギャップに「マジか!?」と思ってみたり……。ユーザーさんの数だけ、何とおりもの楽しみ方ができる部分が『ネプテューヌ』シリーズだと思います。
デンゲキコ:これまで『ネプ』の楽曲を作詞するにあたって、苦労されたところはあるのでしょうか?
nao:私、ゲームが得意ではないというか、上手じゃないんですよ。ゲーム自体は好きなんですけどね。ゲームのなかでどこに行けばいいのかわからなくて、迷子になっちゃうんですよ(笑)。その点『ネプテューヌ』の世界は、小ネタが含まれまくってますよね。目新しい言葉に着目して、インターネットで調べてみるんですよ(笑)。
本多:調べちゃいますね(笑)。「新しい言葉知ったよ」という感じです。プレイを中断してまで調べちゃいます。
nao:『ネプテューヌ』は、いい意味で流行に敏感なんですよね。それらの小ネタがたくさん出てくるのは魅力なのですが、ネタを深く知っていないと、OPとしての存在感は得られないなと考えているんです。作品ごとに何をテーマにするのか変わるんですよ。
アニメのOPなら“絆”とか、これまでの『ネプテューヌ』の情報などですね。曲によっては昔のゲームネタやバグ技を入れてみたり、テーマを作るは作るんですが、どんどん掘っていかないといけない部分がある……。
ユーザーさんのほうがネタを知っていることのほうが多いし、そのネタを探すことを楽しみにしている方も多い。彼らへの説得力という意味で、それ以上の知識は持っておかなきゃいけない。ですから、知識量という点で脳味噌がシワシワになりますね(笑)。
デンゲキコ:調べて覚えることが多いですしね。
nao:そのぶん、歌の臨場感が得られると思って、勉強させていただいてます。
本多:1匹のモンスターにも小ネタが入ってますからね。『ネプテューヌ』って恐ろしい(笑)。「このモンスターおかしいな」と思ったら、「ああ、やっぱり」って。深いところまで掘り下げてる印象ですよ(笑)。
nao:たしかに、深い(笑)!
デンゲキコ:『ネプテューヌVII』の登場キャラクターで、お気に入りのキャラがいましたら教えて下さい。
nao:そこは……。(本多さんをチラチラ)
本多:いや、その優しさはいらないです(笑)。もう、純粋に好きなキャラクターをお願いします!
nao:まず、世界観がガラりと変わったことで、四女神がさらに変身を遂げるネクストフォームの形態はいいなぁ。あれは衣装のデザインというか、変形ですか? 体の細部にいたるまで、魅力が増したと思います。そして、やっぱりうずめですね!
本多:それは本当のヤツですね? 信じちゃいますよ(笑)。
nao:最初は、ネプテューヌのイメージがやっぱり強いんです。『ネプテューヌVII』では、うずめの登場により「ほわ~っ」となった。『ネプテューヌ』シリーズは、四女神が変身して「みんなを守る」という雰囲気が、自然の流れになったイメージです。
でも、うずめって背負ってるものが見えるから、その感覚で新しい『ネプテューヌ』の世界を象徴していけるキャラクターな感じがする。ですから、うずめの活躍には期待しちゃいますよ!
本多:土下座して感謝しなければ(笑)。
nao:変身前後のギャップも含めて、注目のキャラクターですよ。何回もプレイすることで、愛着もたくさんわいてくるだろうし。ですから、うずめを猛プッシュします(笑)。
本多:変身後のうずめは、どちらかと言えばギャル路線ですかね。「ぴょーん!」という感じの(笑)。語尾を伸ばしちゃうような、かわいいイメージのギャルなんです。
nao:公式サイトに掲載されている変身前、変身後のセリフは脳内再生されてました(笑)。ネプテューヌだと変身後の姿は真面目だし、真剣に戦っているときのイメージはつけやすい。逆に、うずめの変身後って、どんな話し方をするのかわからなかった。
本多:もう「きゅーん」って感じです(笑)。
nao:そういうところが、魅力なんですよ(笑)。
デンゲキコ:公式サイトで閲覧できる『ネプテューヌVII』のOPをご覧になった感想をお聞かせください。
nao:動いている映像と音楽が合わさると、ものすごく臨場感がありますね。歌った本人としましては、すごくうれしいです! 『ネプテューヌ』の特徴的な色合いや映像と言えば、黒色をベースに数式や幾何学模様が動いたりするイメージなんです。それらがサウンドとリンクして、サビや決めのシーンでグイっと動くシーンなどは、とくにカッコいいですね!
それに加えてキャラクターも動きだすと、「やっぱり『ネプ』だな」と噛みしめちゃいますね(笑)。『ネプテューヌ』という素敵な世界観を表現するにあたり、四女神やうずめたちが動く背景でサウンドが流れると感無量ですよ! やっぱりワクワク感がありますね。「ジュルリ!」と、どうですか(笑)?
本多:『ネプテューヌ』ってデジタルなイメージが強い。だから、naoさんの歌を聞くとOPの前奏でエンジンがかかってきます。前奏が「ドゥドゥドゥーー」って(笑)。『ネプテューヌ』の電源を点けて、“NOW LOADING”になった感じですね。
『ネプテューヌVII』のOPは、従来の『ネプテューヌ』のイメージを残していてくれて、しかも今回は変身シーンをフィーチャーしてくれています。なんだか、魔法少女になったような気分です。電源入れたら「パァー!!」と(笑)。うずめ以外の四女神の変身シーンがババっと出てくるうえに、ネクストフォームも素晴らしい。OPの変身シーンに、ものすごく力が入っているように感じました。
nao:相変わらずムービーに、作品の魅力が集約されているなと思いますよね。
本多:従来のシリーズのファンを大切にしているように感じます。ファンとしても、OPの構成をあまり変えてほしくないのかも? たとえば第1作『ネプテューヌ』のOPが好きなら、2作目も同じイメージにしてほしい。そしてその次でも同じように構成したうえで、違うキャラクターのパターンにするとか……。こういう演出をしてくれると、ゲームをプレイする身としてはすごくうれしいですよ。「違う構成の演出もいいけど、以前のものも好きなんだよね」みたいな(笑)。
nao:確かにね(笑)。
デンゲキコ:それでは、最後に『ネプテューヌVII』をプレイされるユーザーさんに向けて、メッセージをお願いします!
nao:『ネプテューヌ』シリーズ最新作ということで、うずめも加わり、そして世界観も広がりました。ちなみに私は『ネプテューヌVII』とPS4をセットで購入します。そしてゲームと一緒にOPの歌詞も読み込んでいただけると、より楽しんでいただけるんじゃないかと思います。個人的にはうずめ推しです。オススメがかぶった方、仲よくしましょう(笑)!
本多:私としては、うずめに清き一票を(笑)!
▲最後は『VII』の爆売れを祈願して、naoさんと本多さんでツーショット!お2人ともデンゲキコの質問にお答えいただき、ありがとうございました!! |
▲おまけに本多真梨子さんのかわいい1枚もお届け! |
また、『ネプテューヌVII』の発売同日攻略や、新作タイトルの情報が満載の“コンパイルハート特集”が掲載された、電撃PS Vol.589が発売中です。『ネプテューヌVII』のうずめ専用武器のアイテムコードも付属しているので、お見逃しなく!
衣装協力:ACOS
(C)2015 IDEA FACTORY / COMPILE HEART
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