2015年4月21日(火)
カプコンが、現在実施中のPS3用オンラインゲーム『ドラゴンズドグマ オンライン』アルファテストをプレイしたので、そのレビューをライターのヒビキタケルがお届けします。
広大なオープンワールドで構成されたハイファンタジーの世界を、ジョブごとに異なるハイクオリティなアクションを駆使しながら冒険する『ドラゴンズドグマ』シリーズ。『ドラゴンズドグマ オンライン(DDON)』ではプレイヤー同士のマルチプレイに対応し、新たな世界で竜に心臓を奪われた“覚者(かくしゃ)”の物語を体験できます。2015年にPS4、PS3、PCでサービス予定です。
4月20日~28日に実施されているアルファテストを実際にプレイしたので、その内容をレポートしていきたいと思います。
ゲームを開始すると、まずはムービーで物語の概要が語られます。『DDON』の世界では、“大地の守護者”である竜が覚者を選び、その覚者がいずれ竜となって大地の守護者になりかわることで平和を保たれてきました。
しかし、約300年前に生まれた黄金竜が白竜に戦いを挑んだことで、永遠に続くかと思われた平和が打ち破られてしまいます。数日間に及ぶ激闘の末、白竜はからくも黄金竜を倒しましたが、自身も深手を負ってしまいました。
▲白竜は力を失ったことで体が徐々に石化している。この石化の原因をつきとめて食い止めることも覚者となったプレイヤーの目的になりそうです。 |
これにより魔物の活動が活発になってきたため、白竜は苦肉の策としてわずかな力を振り絞りながら多数の覚者を生み出します。その後300年のときが流れ、プレイヤーが覚者としてレスタニア大陸にやってくるのです。
『ドラゴンズドグマ』シリーズを語るうえでなくてはならない要素の1つがキャラクターメイキングです。『DDON』ではファーストネームとファミリーネームが設定可能な他、顔や体型、化粧などじつに細かく設定できます。正直、ここだけでも1~2時間は軽く遊べてしまえるほど(笑)。
そこまで顔などにこだわりがないという人は、あらかじめ用意されたサンプルから選べる“デザイナープリセット”を利用すると便利です。選んだ後に髪型を変えたり、ホクロの位置を変えたりなどの微調整も可能。
キャラメイクといえば声も気になるところ。アルファテストでは男女ともに12種類あり、ピッチを低・中・高の3段階から選べるので正味男女36パターンずつある計算です。同じボイスでもピッチを変えると少し雰囲気が変わるので、ここも悩みどころですねー。
ちなみにゲームをある程度進めると、自分の従者であるポーンを仲間にできるのですが、その際にもキャラメイクができます。ポーンの場合は、発言頻度や発言内容の傾向なども設定できるようになっていました。
▲デザイナープリセットのキャラは美形が多いので、少し調整するだけでかなりいい感じのキャラが作成できます。もちろん、思いっきりこだわっちゃうのもアリ! |
キャラを作成したらいよいよゲームスタート。初陣には“白竜の加護”があるということで、強い状態のキャラを操作して移動や攻撃、スキルなどの基本操作を学べます。最初の戦闘のチュートリアルが終わると、冒険の拠点となる白竜神殿レーゼに移動。晴れて覚者の仲間入りを果たします。
次に受けられるメインクエストはマップ上にアイコンで表示され、そこにいるNPCに話しかけることでクエストが進行。白竜神殿レーゼは宿場区や商店区などがあり、かなり広いのですが、次に行くべき場所がわかるので、基本的には迷わないで進められました。
クエストは広場にある掲示板からも受けることが可能です。ちなみに、白竜神殿の中ではダッシュしてもスタミナが減らないので、移動自体はかなり快適です!
▲商店区には武器屋をはじめ防具屋、道具屋、よろず屋、素材屋などがあります。買い物に便利なのはもちろん、噴水があるのでパーティを組んだらここに集まるのもアリです。 |
▲宿場区は、その名のとおり宿屋があるところ。ジョブやスキルの変更が行えるところもあり、ひんぱんに訪れる場所です。 |
フィールドでの移動や戦闘の基本システムは前作から大きく変わっていません。ダメージを受けると最大値まで回復しないとか、昼夜の概念があって夜になるとかなり暗いなど『ドラゴンズドグマ』らしさが随所にあって、すごくしっくりくるんです。
ただし、オンラインゲームになったことで、細かい部分では仕様が変更されているところがあります。例えばマップは前作までは踏破した部分のみが明るくなっていく形でしたが、本作では最初から遠くまで見渡すことができるようになっています。
マップ自体を拡大縮小したり、スクロールさせて遠くの地形を確認したりすることも、キャラの操作と同時にできるので便利です。
また、暗がりを照らすランタンもシリーズではおなじみのアイテム。本作ではランタンを装備した状態で“ランタンの火種”というアイテムを使うと、一定時間明かりが灯せるようになりました。
ちなみに、ランタンを装備からはずすと消すことも可能。その場合、再装備してもランタンは点かないので注意が必要です。
さらにパーティプレイ中に倒された場合、他の仲間に助け起こしてもらうことができますが、制限時間になると死亡扱いになってしまいます。この場合は“復活力”があれば、その場で復活できます。復活力は最大3つあり、復活力がない状態で死んでしまうと拠点まで戻されます。
復活力は毎日正午でリセットされるので、リセットされたら復活力を授けてもらえるNPCに会いに行きましょう。
それから、リムポイントを消費して拠点から拠点へとショートカットする“リム転移”ができるようにもなっています。これはパーティプレイでの移動などに非常に便利です。
あ、そうそう! 大型の敵との戦い方は、これまでと大きく違っています。これに関しては後述しますね。
アルファテストでプレイできるジョブはファイター、ハンター、プリースト、シールドセージの4種類。私はメインをファイターでプレイしていますが、他の3ジョブも少しだけ触ってみました。
Lvが上がってスキルを覚えたり、同じジョブを使い込んだりすることで立ち回りも変わってくるかとは思いますが、まだプレイしたことがない人は参考にしてください。本作ではジョブに“ロール(役割)”の概念があり、ファイターとハンターは“アタッカー”、プリーストは“ヒーラー”、シールドセージは“タンク”のロールです。
剣による攻撃と盾によるガードの汎用性の高さが光るジョブです。操作感覚としては『ドラゴンズドグマ』のファイターとほぼ同じで、使用できるスキルも突進系や打ち上げ系などわかりやすいものが多いです。
ロールの“アタッカー”はパーティの攻撃役なので、スキルを駆使しつつガンガン攻めていくといいでしょう。盾があるといっても横や背後からの攻撃は防げないので、周囲の様子や敵の攻撃の予兆を見逃さないように立ち回らないと、あっという間に倒されてしまうことも……。
敵のガード状態を崩す“切り崩し”は△ボタン長押しで最大までためると威力がアップ。仲間を空中に打ち上げる“連携投げ”も使えます。
▲突進系のスキルは相手を吹き飛ばす効果もあります。重い防具も装備できるので、敵の攻撃にある程度耐えられるのもうれしいところです。 |
弓による中距離からの射撃で敵にダメージを与えていくジョブ。ファイターと同じくロールはアタッカーです。L1ボタンで弓を構えると画面中央に射撃サイトが出現。これで敵を狙いつつ撃つのが基本です。
矢は相手との距離によって最適なダメージが与えられる距離があります。敵が近づくとサイトの中央に茶色の線が出るので、それが中央にきたときが最適距離。最適距離かつ敵の弱点である頭などを射ったときはかなり気持ちいい!
また、手持ちの矢がなくなったときに“装填”をするのも特徴です。弓を構えた状態で○ボタンを押すと、装填ゲージが画面上に出現。装填ゲージはゴルフゲームのタイミングゲージのような形になっていて、水色と青の部分は装填のジャストタイミングを示しています。
このタイミングで○ボタンを押すと“達人装填”となり、スキが短縮されるのです。さらに青の“Great!!”だと弓射ちの初撃が3本になります。これがまた決まると、カッコいいんですが、失敗するとモタモタしながら装填する様子がちょっと笑えます。
▲上空から爆発矢を降らせるスキルは、敵に命中してから爆発するまで時間差があります。命中した部分に別の矢を当てると、すぐに爆発させることが可能です。 |
ハンターは連続で弓を射るスキルや、上空から爆発矢を降らせるスキルなどを習得できます。狙いをつけるのにコツはいりますが、それさえマスターすればかなり楽しいジョブです。
プリーストのロールは“ヒーラー”で、パーティの回復役です。自分はもとより仲間のダメージをいかに回復できるか、がプリーストの立ち回りのポイントになります。
攻撃は、中~長距離の安全な位置から魔法攻撃の“ブラストビット”で攻めるのが基本。回復魔法は前作まではフィールドに回復エリアを出現させるものでしたが、本作では自身に回復陣を発生させる“ヒールオーラ”というものを使います。パーティメンバーに転送することで、離れた味方を回復できます。
また、触れた敵を聖属性で攻撃するバリア“セイントオーラ”も近づいてきた敵の迎撃などに便利です。とはいえ、1人で戦うのはあまり向いていないので、ポーンやパーティメンバーに前線で戦ってもらいながら支援していくとよさそうです。
▲“ヒールオーラ”を使うと、周囲を円形のオーラで包んでくれます。オーラが出ている間はスタミナが減る点に注意です。 |
パーティプレイでは1人は欲しいジョブですね。優秀なプリーストがいると、強敵相手でも粘り強く戦えます。
巨大な盾を持つシールドセージのロールは“タンク”。高い防御力を生かして、敵の注目と攻撃を引き受けるジョブです。
まずは敵の注目を集める“アトラクト”で敵をおびき寄せ、盾でガンガン防ぎます。すると、画面左上にあるフォースゲージがグイグイと増えていきます。このフォースゲージを消費して魔法攻撃の“フォースバースト”や、属性効果を付与する“フォースエンチャント”で反撃に転じるのが基本的な立ち回り。
▲魔法攻撃の“フォースバースト”は弱点属性をつけば、相乗効果で高いダメージを与えることができます。 |
さらに“エレメントチェンジ”を使うと好きな属性に切り替えができるので、敵の弱点属性を見極めればかなり戦いを有利に進められます。「耐えて、耐えて反撃に転じる!」というのは、これまでの『ドラゴンズドグマ』にはなかった立ち回りの要素なのでプレイしていて新鮮でした。
大型モンスターとの戦いでは、シールドセージが敵を引きつけている間に倒れている味方を救出するなど、活躍の場面がかなり多いです。
ゲームをある程度進めてポーンを仲間にすると、他のプレイヤーとパーティが組めるようになり、ワールドクエストが開放されます。このクエストの中にはサイクロプスに挑むものがあったので早速挑戦! パーティメンバーはファイターが私を含めて2名、プリースト1名、シールドセージ1名という構成でした。
前作までの大型モンスターは弱点となる場所を攻撃したり、足にしがみついたりすることで態勢を崩すことができましたが、本作では態勢を崩すまでのプロセスが異なります。態勢を崩すことができないと有効なダメージが与えられないため、このプロセスをしっかり覚えておく必要があります。
そのプロセスとはまず、サイクロプスを攻撃して“怒り状態”にします。怒り状態になると敵のHPの下にスタミナゲージが出現。このスタミナゲージをゼロにすると態勢を崩し、そこからさらに攻撃を加えることでダウン状態にできます。
スタミナゲージを減らすには、敵にしがみついて頭付近で△ボタンで“ゆらす”のが効果的です。その他には怒り状態になったときにプリーストのヒールオーラを当てると弱点が出現します。そこを攻撃するとスタミナゲージを大きく削ることができるわけです。
また、しがみついている時に黄色いアイコンが出現したら○ボタンで耐えないと、振り落とされてしまいます。赤いアイコンが出た時には強力な攻撃をするので、×ボタンで距離をとるといいです。というか、とらないとほぼ即死級のダメージを受けます(笑)。
しがみついては脱出し、離れてはしがみついて、ときどき一撃で倒されながらも、仲間たちに助けられ、20分ほど戦ってようやく勝利! 復活力を使い切るほどの激戦でしたが、クリアできてよかったです。この達成感は一度味わうとクセになっちゃいますねー(笑)。
合計約7時間くらいのプレイ時間でしたが、『ドラゴンズドグマ』らしさを存分に残しつつ、オンラインならではの魅力に満ちたタイトルだということを実感しました。PS3版でもグラフィックのクオリティはかなり高く、4人パーティのアクションもサクサクと遊べるところにも驚き!
こんなに明日がくるのが待ち遠しいタイトルは久しぶりです。メインのファイターはもうすぐレベルキャップの10になりそうですが、その他のジョブで遊んでみたり、スキルのレベルアップに挑んでみたりと、期間中に遊びきれない要素が盛りだくさん。
さらに大型モンスターが毎日1種類ずつ追加されるというのも楽しみです。週末の8人クエストもぜひ参加したいと思います!
※画面は開発中のもの。
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