2015年5月9日(土)
末羽瑛先生が執筆する、電撃文庫『俺の人生は神ゲーである!』の紹介記事をお届けします。
青春の二文字とは無縁のゲームバカ・有野晴希(ありのはるき)の前に変な美少女が現れた!
【コマンド? →はなす にげる】
「私は神聖でありがたーい女神です。人間の人生は神様がプレイするRPGで、晴希さんは私のキャラクターなんですよ」
どうやら晴希の前に現れた神々しい姿の美少女は、神様の学校に通う候補生で「運命の女神」最終試験のため、ゲーマーすぎる彼に青春を与えようと操作しているらしい……。
戸惑う晴希だが、彼女と出会ったことで、まるでRPGのようなステータス画面やメッセージウィンドウ、選択肢が見えるように。さらには、ゲーム下手な女神による青春トラップのせいで変なイベントが起きるようになってしまい――!?
ゲームバカ×運命の女神(候補生)がおくる青春ロールプレイングコメディ!
日常の中で起こるイベントをクリアして、最善だと思われる方法を選択して生きていく。人生ってなんだかRPG(ロールプレイングゲーム)みたい――!? そんなことをつい思ってしまう読者にオススメの1冊、それが電撃文庫『俺の人生は神ゲーである!』です。
主人公の高校生・有野晴希の夢は、プロのゲーマーになること。もちろん、家族は猛反対! 特に兄は有野カンパニーという大企業の御曹司としての自覚が足りない弟に、「会社の役立つ人間になれ」と圧力をかけてきます。
このままプロゲーマーへの道をあきらめるしかないのか……。夢を絶たれそうになった時、晴希の前に救世主が現れます。その人物こそ、“運命の女神”になる最終試験を受けるため、天界から人間界へ降りてきた女神候補生・プルミエールです。
プルミに課せられた使命は、ゲーム三昧の晴希に青春体験をさせること。つまり、女の子との恋やドキドキのイベントを成功させ、晴希の青春ステータスを上昇させることが、試験に合格する条件なんだとか。
青春なんて面倒くさい。でも、プルミが正式な“運命の女神”になったら、そのお礼としてプロゲーマーになる運命に導いてくれる。運命の力で家族の妨害も排除できる――。両方を天秤にかけて、晴希は決心しました。プルミに全面協力しようと!! 夢がない人生なんて、彼にとってはクソゲーも同然なんです(涙)。
有野家のビジネスパートナーである夏目川グループの会長の孫娘・凜子と恋人同士になれ! といわれたり、選択肢を間違えて相手の好感度が下がったり、まずい料理との完食バトルに勝利したら経験値をたくさんもらえたり。
次々と発生する予想外の青春イベントをクリアして、レベルアップを目指す晴希たち。やがて、プルミは天然ドジっ娘の本性が隠せなくなり、ドタバタ度も急上昇しちゃいます! 全編にわたってコメディ風味ですが、胸がジーンとさせられるシーンもいっぱい。楽しく読後感がよい物語なので、GW明けで気持ちが落ち気味な5月にオススメです♪
この物語には有野晴希の運命を左右する2人の美少女が登場します。晴希に青春体験をさせようと画策するプルミエールと、晴希の恋人候補に選ばれた夏目川凜子です。
プルミは天界から降りてきた“運命の女神”候補生の1人。彼女曰く、人間は神様が作ったRPG『フェイトクエスト』という人生ゲームを攻略するプレイヤーであり、優秀な“運命の女神”に導かれれば、思い通りのエンディングを迎えることが可能だそう。人間の運が良くなるのも悪くもなるのも女神の技量次第ということは、責任重大な役目ですよね?
プルミの場合、ドジっ娘属性に加えてゲームが死ぬほどヘタ!! 晴希の人生にとって大切なイベントが発生しても、選択肢を誤ってしまうことは日常茶飯事です。華やかで美しい容姿、明るくて前向きな性格、努力家で何事にも一生懸命な姿勢――。ゲームが苦手だという以外は、申し分ない娘さんなのにとても残念!
一方、夏目川凜子は晴希の同級生で、人前では“おしとやかな深窓の令嬢”としての振る舞いを崩しません。しかし、その本性は勝気な超ツンデレ少女!! 最初は晴希の失礼な態度に激怒して、一緒にドキドキの青春体験をするどころか、ケンカばかりしていまいます。彼女自身、祖父から有野カンパニーの御曹司である晴希と恋人同士になれと命令されているらしく、表面上は取り繕う素振りを見せたりもするのですが……。
“運命の女神”候補生のプルミは、好感度0状態の晴希と凜子に青春を謳歌させて、最終試験に合格できるのか? ツンツン状態の凜子がデレる日は来るのか? 2人の少女が目指すエンディングにも注目です!
(C)末羽瑛/KADOKAWA CORPORATION 2015 イラスト:U35
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