2015年4月29日(水)
『白衣性愛情依存症』を男女両方の目線でレビュー! 少しでも百合に興味ある人なら誰でも楽しめる!
4月30日に工画堂から発売されるPS Vita用ソフト『白衣性愛情依存症』。男女両方の目線から本作のレビューをお届けしていく。
『白衣性愛情依存症』は、『ソルフェージュ』や『白衣性恋愛症候群(白恋)』といったタイトルを送り出した、工画堂スタジオ・しまりすさんちーむ制作の恋愛ADV。『白恋』で好評を得た部分を踏まえた後継作であり、物語の舞台や登場人物を一新した完全新作だ。より詳しい情報は、『白衣性愛情依存症』基本知識&情報総まとめ記事でチェックしてもらいたい。
それではさっそく、本作のレビューを掲載していこう。
どうも! 今まで本連載企画を担当してきましたが、今回も男性代表レビュアーとして記事を書かせていただくことになったカワチです。 前作『白恋』はオールクリア済みで、本作『白愛』もすごく楽しみにしていたボク。総まとめ記事のアップ後、ようやく腰を据えてのプレイができたのですが……予想を上回る大満足の内容でしたよ! ストーリーもキャラクターも最高!! そこで、ここではボクが特にオススメしたい本作のポイントを語っていきたいと思います!
◆魅力その1:学校という舞台に和む!
前作『白恋』は病院を舞台にしているだけあり、息をのむような重たいシーンも多かったのが本音。そこがリアリティがあっておもしろい部分だったのは確かですが、正直、自分の重くなった気持ちを立ち直せるのにも時間がかかりました(笑)。
しかし本作では看護学校が舞台になり、コミカルなシーンが大幅に増えたため、テンポよく読み進めることができます。それに担任の先生となるかえでも優しい女性なので安心できます(笑)。あ、別に『白恋』の上司・はつみさんが怖かったというわけでは……いや、怖かったですけど!
また、あすかの失った記憶の謎をはじめ、先が気になるような仕掛けも満載。笑えるシーンだけでなくミステリアスだったりシリアスだったりと、しっかり起伏のある物語になっています。
▲真っ黒な背景で、シリアスなシーン? と思いきや、こんなことを考えていたり(笑)。全体的にコミカルなシーンが多く、肩肘を張らずに楽しめます。 |
また、『白恋』は看護師の視点から病院の内側を知ることができましたが、本作でも医療現場の現状がわかる内容になっています。特に“豆知識”にはトリビア満載! たとえば、ゲーム中はナイチンゲール賞が名誉ある賞であると説明されますが、“豆知識”を読むと受賞者がタレント化することもあり、実際は存在意義に疑問を投げかける専門家もいるなんてことまでわかります。
“豆知識”は読まなくてもストーリーに支障はありませんが、理解が深まるのでおもしろいですね。
▲前作同様に医療に関して詳しくなれます! |
そして……みなさんお待たせしました! シリーズおなじみの排尿シーンは本作にも当然あります! 今回も患者さんの気持ちを理解するため、ヒロインたちが排尿に挑戦することに!! 「どんな看護学校だよ!」とツッコミたくなりますが、ここは素直に謝辞を述べておきましょう! 排尿に、ありがとう……。
▲『白衣性』シリーズ名物、排尿シーン! |
◆魅力その2:等身大のキャラクターたちを応援したくなる!
本作の主人公・あすかは失敗ばかりの女の子なので、思わず応援したくなる魅力があります。そんなあすかの目線だからこそ、高嶺の花であるいつきやさくやと急接近するとドキドキしちゃうんですよね。あすかはキスもしたことがないような純粋な女の子なので、まるで少女マンガを読んでいるような気分に……。ピュアな彼女の行動に、思わず悶えてしまいますね。
しかも……あすかには重大なヒミツがあるんですよ。実は、かえでとの会話の中で“生えていない”ことが判明します! まさかのパイ●ン!! このことを知ってボクは急にあすかが大好きになりましたね。パイ●ンにありがとう。
▲かえでとお互いの秘密を教えあうことになったあすか。彼女が打ち明けた内容は……!? |
また、いつき&さくやもストーリーを進めると意外な素を見せてくれたりして身近に感じることができます。特に、いつきが同人活動をしていると判明したときは一気に親近感が湧きましたよ! 前作に登場したやすこも同人活動をしていましたが、いつきは普段とのギャップが大きい分、より驚きましたね。
▲最初こそ近寄りがたい印象を持っていたいつきとさくやですが……? |
◆魅力その3:実力派声優陣の演技に酔いしれて!
本作に登場するキャラクターは演じる声優陣も豪華! ここでメインどころを演じる声優をちょっと確認してみましょう。
浅倉杏美さん……大幸あすか役
加隈亜衣さん……大幸なお役
原由実さん……天藤いつき役
田村ゆかりさん……武田さくや役
今井麻美さん……大原かえで役
そんな中、ボクが特に注目していただきたいのは、今井麻美さんと原由実さんの演技。実は、お2人とも前作『白衣性恋愛症候群 RE:Therapy』にご出演されているんですよ。『白衣性愛情依存症』をプレイして気に入った人は、ぜひ前作もプレイして、お2人の演技の幅にも注目していただければ!
▲今井さんは、年上でありながらカワイイところもあるかえでを演じています。 |
ということで本作の3つの魅力をお伝えしました。医療の現場を舞台にしたオンリーワンな魅力は、前作に引き続き本作でも健在。「百合の世界はよくわからない」という人でも、楽しめる作品になっていますので、舞台やキャラクター、声優陣が気になったらぜひ手に取ってみてください!
こんにちわ。長雨です。今回は女性代表(?)として、『白衣性愛情依存症』のレビューをお届けしていきたいと思います。実は私、カワイイ女の子は大好きですが、主要キャラクターが女性だけという作品をプレイするのは今回が初めて。未知すぎる世界に期待半分、不安半分といった感じで足を踏み入れてみました。
プレイした第一印象は、女の子がとっても魅力的だということ。キャラクターデザインの早瀬あきらさんのふんわりしたタッチがゲーム内でもしっかりと表現されていて、女の子たちが本当にカワイイです。
個人的に気に入っているのが、学校の実習着姿! 結構クラシカルなスタイルだと感じましたが、実際のところはどうなんでしょうか? でも、この服を着た彼女たちが本当にカワイくて、見ているだけで癒されます。またイベントCGも豊富で、差分を含めていろいろなシーンを見られたのもうれしいところです。
▲キャラクターが魅力的なのは、大事なポイント。主人公・あすかちゃんは、見た目も中身もキュートだし、ちょっと抜けているところもあって見守りたくなるような女の子です。 |
主人公たちが看護学校の学生ということもあり、それにちなんだ授業シーンが多数登場します。医療用語も大量に出てきましたが、用語集が充実しているので戸惑うことはありませんでした。むしろ「へぇ、看護師さんたちはこんな言葉を使うんだ」と、勉強になったくらいです。
授業風景は実際とは違う部分の方が多いとは思いますが、主人公たちが医療知識を一生懸命覚え、患者さんの気持ちを知り、少しずつ看護師として成長していく姿はかなり感慨深いものが……。あくまでメインは女の子同士の交流なのですが、“看護学校”という作品の世界観をていねいに描いているのもいいなと思いました。
▲わからないところはゲーム中にすぐにチェックできるのもうれしいところ。疑問を持ったまま進めて、ストーリーから意識がそれてしまうなんてこともありません。 |
そして、気になる女の子たちとの交流について! 私は序盤をプレイさせていただいたのですが、恋愛というよりも、姉妹愛、友情、師弟愛といった雰囲気を強く感じました。
しっかり者の妹・なおちゃんは最初から姉の主人公大好きで、純粋になついてくれている感じがカワイイんですよ。しかし相当な肉食系らしく、あるイベントでカワイくアプローチをされて“そういう作品だった”と再認識いたしました。彼女は行動こそ大胆ですが、さっぱりしていて後を引かず接しやすいのもいいですね。
高貴な雰囲気がするクラスメートのさくやさんは、見た目通りのお嬢様。主人公とは合わないのか最初ツンツンしていますが、仲よくなると以外にカワイイ性格が見え隠れしてニヤニヤしてしまいました。もともとツンデレのお嬢様は大好きなので、さくやさんは好みドストライクなお方です。すでにいつきさんという恋人がいることについては、人によって戸惑うかもしれません。なんだかドロドロの展開になりそうな予感がして、ドキドキします。
さくやさんの恋人であるいつきさんは、メガネが似合うクールな女性。いつきさんは意味深な発言をしたり、からかったり、何かと主人公の心を引っかき回してくれます。しかも物語が進むと謎めいた部分が増していき、先が気になる展開になっていきますよ。個人的にストーリーが一番気になったのは彼女とのエピソードなので、製品版が発売されたら真っ先に攻略しようと思っています!
最後は主人公たちの担任・かえでさん。優秀な看護師でしっかりとした大人の女性なのですが、どこか放っておけないカワイさを持っています。作中でもドジっ子なエピソードがあって、見ていて微笑ましい気持ちになれました。カワイイ系が好きな人には、かえでさんオススメですよ。
本作に登場する女の子たちは個性的ではありますがクセはなくとっつきやすい感じの子ばかりなので、女性でもカワイイと思える子が見つかると思います。また恋愛描写もゆるやかに進行していくので、じっくり物語を楽しみたいタイプの人にはいいポイントじゃないかと。
百合の世界に興味はあるけどまだ遊んだことはないという人でも、作品の基礎となるドラマ部分がしっかりとしているので、楽しめると思います。男女間で起きるラブストーリーとはまた違った感じなのですが、違和感なく物語に没入できました。このへんは、早瀬あきらさんのデザインによる力が大きいのかもしれません。女性から見ても思わず「ひゃー!」って言っちゃいそうなキワドイやり取りもありますので、ドキドキしながらカワイイ白衣の天使候補たちの物語を楽しんでくださいね!
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