2015年5月18日(月)
『ブレイブリーセカンド』サントラ&主題歌発売記念。supercellのryoさんと開発スタッフが語る楽曲秘話
3DS用RPG『ブレイブリーセカンド エンドレイヤー』のサウンドトラック『BRAVELY SECOND END LAYER Original Soundtrack』が5月20日に発売されます。これを記念してインタビューを行いました。
▲『ブレセカ』のサントラCDのジャケット。 |
お話を伺ったのは、本作の楽曲を手掛けたアーティストのryo(supercell)氏と、本作のアシスタントプロデューサーの高橋真志氏、サウンドディレクターの山中康央氏。サウンドとゲームが相互にもたらす影響や注目の楽曲など、さまざまな裏話をお届けします!
▲左は山中康央氏、右は高橋真志氏。ryo氏も同席されました。 |
■ryoさんの曲がゲーム制作のモチベーションにもつながった!
――いよいよ『ブレイブリーセカンド』のオリジナルサウンドトラックが発売されます。今の心境はいかがですか?
ryo:楽曲の提出自体は少し前になりますが、サントラが発売されて“ようやく終わったな”と実感できるんじゃないかという気がしています。
――確かに、サントラが無事にプレイヤーさんの元に届いてようやく安心できますね。ちなみに開発中の作業は順調に進みましたか?
高橋:当初、ryoさんにお願いしていた曲数よりもだいぶ楽曲が増えてしまったので、かなり無理をさせてしまったという気持ちはあります。
しかし、ryoさんの曲が完成するたびにゲームの質も上がっていく部分があって、本当に楽しかったです。“この曲だったら、こういう演出にしよう”など、曲が増えるごとにどんどんゲームのクオリティアップを図ることができました。
ただ、ryoさんにはタイトなスケジュールで作曲をお願いをしたので「短い期間内でこれだけの曲数をあげてください」というのはかなりのムチャぶりだったのではないかと、申し訳なく思っています。
ryo:期間的には大丈夫でしたよ。それよりも毎週、定例会という形でスクウェア・エニックスさんに遊びに行くのが楽しかったです。
余談ですが、打ち合わせの前に会社付近にあるARTNIA(アルトニア)に寄って、いろいろなグッズを見るのもおもしろかったですね。
※アルトニアでは、5月15日から6月15日まで『ブレイブリーセカンド』とのコラボカフェを開催中です。
それからスクウェア・エニックスさんの応接室はデザインがこっているんですよ。だから、会議をするだけでテンションが上がりました。
高橋:弊社の応接室には『DQ』のスライムや『FF』のチョコボがデザインされた部屋もありまして、「あ、今回はスライムなんですね」とか雑談もしました。
――ryoさんは、楽曲を作る際にゲーム本編をプレイしたのでしょうか?
ryo:デバック機能付きの開発中のバージョンを触らせていただきつつ、作業を進めていきました。
高橋:ゲームの開発が進んで新たな要素が搭載されたらスクウェア・エニックスにお越しいただき、新しいロムを触っていただいて「こんな感じですよ」とか、「こういう見た目の場所でかかる曲ですよ」というのをお見せしながら進めていきました。
――『ブレイブリーセカンド』をプレイして、印象に残っているシーンはありますか?
ryo:立体視演出がすごかったですね。開発初期から立体視がどんどんパワーアップしていくんですよ。
最初は「まあ、立体的だな」くらいの感覚なのですが、開発の終盤に見せていただいたものは初期とは次元が違うレベルの高いクオリティとなっていて驚きました。
ぜひユーザーの皆さんも3DSの立体視演出をオンにして楽しんでほしいと思います。
――ちなみに楽曲を制作する際には、物語を知っておかなければならない場面もあったと思います。どのような形でメインストーリーの情報共有をしていたのでしょうか。
高橋:まだゲームが実機上で動いていない時期から曲の制作をお願いしていたので、ストーリーなどは文章データ形式でお見せしていました。何章もある分厚い資料をお渡しして読んでいただく形でしたね。
ryo:登場人物の会話のやり取りなどを読ませてもらい、このシーンはこんな感じかなと想像を膨らませながら作っていきました。その後、声優さんの収録状況を高橋さんに聞きつつ、いろいろと調整も行いました。
――楽曲制作の流れについての質問です。過去のインタビューでは、最初に“フィールドからバトルへ”という一連の流れで曲を提出したそうですが、その曲は実際に使われたのでしょうか。
高橋:そうですね。フィールドを歩き、メニューを開いてバトルに突入するというデモ曲をryoさんから最初に受け取ったことが印象に残っています。
ryo:ただ、その時にお渡しした曲は、本編では実際に使われてはいません。フィールドで敵と遭遇したらこんな感じかな、というシミュレーションですね。
高橋:最初に完成した曲は『マグノリアのテーマ』でした。ただ、これは制作的な都合もありまして、PV“胎動篇”に使うために必要だったんです。
●動画:『ブレイブリーセカンド』~胎動篇~
――ちなみに、楽曲を作りやすい順番などはあるのでしょうか。例えばバトル曲よりもフィールド曲のほうが作りやすいとか。
ryo:そういう意識はあまりなかったです。発注されたものを順番に作っていきました。
初期の段階でおおまかな曲目の一覧をいただいたので、上から順番に考えていった形ですね。
高橋:とはいえ、こちらの都合で優先していただいたものも多いです。PVに加えて「体験版を出すことになりました」とか、「また新しいPVです」などといった具合に、その都度でそちらを優先していただきました。
ryo:でも、そういったスケジュールが書かれた資料もいただけたので、とてもやりやすかったです。そういう気配りができる高橋さんは、すごく優しい方だなと思いました。
高橋:いえいえ、とにかくryoさんの負担を減らしたかったので。そもそも『ブレイブリーセカンド』はバトル曲が多いし、街もたくさん出てきますからね。
それだけ数が多いと、本当は複数の曲を把握しながら管理をしないと作りにくい部分もあるかと思います。それなのに「別々に作ってください」というお願いになってしまうのが心苦しくて。
――続いて、技術的な部分もお聞きします。楽曲のゲームハード向けのチューニングは難しい部分もあったかと思うのですが、いかがでしたか?
山中:3DSのような携帯機は、どうしてもスピーカーが小さくなってしまうので、低域が聴こえないといった場合も出てきます。それを補う調整には苦労しました。
また、本作ではステレオモードだけでなくサラウンドモードを用意しています。立体視演出がある以上、音の部分での臨場感を高めるサラウンドは外せないという思いがありました。
ですので、その両方のモードでしっかりとサウンドが鳴るようにする調整が大変でしたね。
高橋:ステレオですとどんな曲でも問題なく再生されるのですが、サラウンドにすると予期せぬ部分が強調され過ぎてしまったり、弱くなってしまう部分があるんです。
山中:そのあたりはryoさんの意図をくみつつ調整していきました。
――サントラでは、ゲーム用に調整していない生の音源をスピーカーで聴ける訳ですね。
高橋:はい。サントラは3DSで曲を聴くのとは違う発見があるかなと思います。あとは、ぜひゲームをプレイしたうえでサントラを聴いていただきたいですね。
どんなシーンで使われているのかを知った状態で音楽を聴くと、自分の思い出や感情を乗せることもできます。ぜひ、一番いい状態でサントラを楽しんでほしいですね。
山中:普通にサントラだけを聴くよりも2倍は楽しめると思いますよ。曲順もゲームの流れを尊重した構成になっていますので、冒険の旅を振り返れると思います。
――サントラはCD3枚組ですし、ボリュームの面でも期待できそうです。ちなみに収録の際は楽曲の尺なども意識されたのでしょうか?
山中:基本的には1分半くらいがちょうどいいと思いますので、そのくらいにしてあります。ただ、ラストバトルでかかる曲は1ループで9分以上という長いものになってしまいました。
ryo:ラストバトルはゲーム上での演出を見せていただいたのですが、こういった演出ならこれぐらい引っ張ったほうがいいかなと思いまして。
ゲームでは最適な尺になるのですが、サントラにすると最適ではなくなってしまいますね(笑)。最初は2ループでという話だったのですが、それだと20分近くになってしまうので、この曲だけは1ループでの収録にしました。
――バトル曲はすべて熱いと思いますが、ラストバトルの曲はまた別格でした!
山中:いろいろとつもるものもあったうえでのラストバトルですからね。発売後のユーザーさんの反響も大きいと感じています。
――ちなみにryoさんは音楽を制作する際に閃きやすいというか、曲が作りやすくなるようなシチュエーションはあるのでしょうか?
ryo:いろいろありますが、『ブレイブリーセカンド』に関しては、毎週、開発スタッフの皆さんと打ち合わせをして、「現在はこんな開発状況です」というお話を聞いていることがすごくモチベーションアップにつながりましたね。
そこでテンションが上がっちゃって、家に帰ったらすぐに曲を作るということが多かったです。こんなに楽しくやらせていただいていいのかなと思うほどのテンションで進められました。
山中:打ち合わせでは雑談も多くて楽しかったですよね。
高橋:応接室が空いていない時には社内スタッフの打ち合わせ用のフロアまで来ていただき、「高層階からの見晴らしがいいですね」という話題で30分くらい盛り上がったりもしました(笑)。
ryo:スクウェア・エニックスさんの社内食堂もすごくて、楽しかったです。それから、自分は行ったことがないのですが、地下の駐車場が隠しダンジョンみたいだという噂を聞きました。そのうち潜ってみたいですね(笑)。
――こうしてお話を伺っていると、本当に距離感が近いなという印象を受けます。
高橋:ryoさんとは、本当にチームとして本作を作り上げてきたという感じがします。開発チームや本作のリードアーティストである吉田明彦さんとミーティングしているのと同じような感覚で、ryoさんとも密に話し合いながら作り上げてきました。
このチームとしてのまとまりは、プロデューサーの浅野の人柄が大きいかもしれません。かなり気さくでフランクに話をすることが多いものですから。
――高橋さんにお聞きしたいのですが、音楽が入ることによって作品の制作に影響はありましたか?
高橋:音楽による刺激は非常に大きく受けました。ryoさんにお願いをした初期の頃はまだシナリオもいじっている段階だったので、曲を聴いて「この曲ならこういう感じのイベントにしたらいいな」と調整した部分もあります。
ゲーム内のイベントって開発の末期まではずっとテキストで見ているのですが、その文字だけのイベントに声優さんのボイスが乗って、ryoさんの曲が乗って、最後の最後までクオリティがどんどん上がっていくというのはものすごくモチベーションにつながりました。
そういえば、もともとは依頼をしていなかったのにryoさんからご提案をいただいた曲もありましたね。ショップの曲なのですが、「こんな感じでお店で流れるといいと思います」といただきまして、すぐに実装しました。
今ではその曲は僕の超お気に入りの曲です。お気に入りになりすぎてゲーム内ミニゲームの『カプカプメーカー』でも流すことにしたほどです(笑)。
■本編の物語を100%踏まえて作られたエンディング曲『Last Song』
――本作は激しい曲からせつない曲まで、楽曲のバリエーションも豊富ですよね。
高橋:曲ごとにテンションを変えて作っていただいたので、受け取った後もどのイベントにどの曲をつけようかと考えるのがおもしろかったです。
ユーモラスなシーンひとつ取っても、はっちゃけた雰囲気の曲をつけるか、少しせつない雰囲気の曲をつけるかでイベントの見え方も変わってきますので。
明るいシーンだけれど“主人公が内面に抱えている悩みもクローズアップしたいからこちらの曲にしよう”など、いろいろとこちらでも考えることができました。
――『ユウのテーマ』や『マグノリアのテーマ』などはまさにそういった雰囲気で、聴くたびにイメージが変わるという印象を受けました。
高橋:『ユウのテーマ』はたくさん作っていただいちゃいましたね。
ryo:そうですね。試行錯誤をしながらいろいろなバージョンを作りました。
高橋:『ユウのテーマ』は途中で少し曲調が変わるポイントがありまして、そこがゼネオルシア家の複雑さを表現しています。僕のお気に入りの曲のひとつです。
――では本作の主題歌である『Great Distance』と『Last Song』についてもお聞かせください。これらの曲で表現したかったテーマはなんでしょうか。
▲音楽CD『Great Distance』の通常盤ジャケットイラスト。supercellのメンバーの1人・三輪士郎さん描き下ろし! |
ryo:『Great Distance』は“偉大なる一歩”という意味なのですが、主人公であるユウとヒロインのマグノリアの冒険の始まりからエンディングにいたるまでの過程こそが“Great Distance”なんです。
ゲームに限らず、自分らもそうですが、今踏み出している一歩が意味のないことなのか、それとも将来的にものすごく意義のある偉大な一歩なのかというのは、終わってみるまでわかりませんよね。
『ブレイブリーセカンド』を最後までプレイした時に「ああ、こんなことがあったな」ということを思い出すための布石というか、クリア後に『Great Distance』を聴くと「ああ、あの時のアレはこういうことだったんだ」というようなフラッシュバック感を出せればいいなと思って作りました。
――『Great Distance』と『Last Song』はクリアしてから改めて歌詞を見ると、ゲーム本編とはもちろん、両曲同士でもリンクしているように感じました。
ryo:それぞれの曲は別々に作ったので、2つの曲の間に意図的な連動性はありません。ただ、同じ冒険をもとにして作った曲なので、うまい具合にリンクして感じられる部分はあるかと思います。
――『Great Distance』はアニメやドラマのように、各章のオープニングで毎回流れますよね。ああいった演出は開発当初の段階で決めていたのでしょうか?
高橋:スタッフの間ではかなり初期から「アニメのオープニングのように章ごとに流す形にしたいね」という話もありました。
その上でryoさんからいただいた曲とキャラクターのモデリングを担当したビジュアルワークスさんが作った映像がものすごくマッチしていたので、1回聴かせて終わるだけというのはもったいないなという流れになったんです。
普通はゲームのタイトルで流すものだとも思いましたが、映像的にもプレイヤーのパーティが4人そろったところで流したかったので、あえて序章クリア後のタイミングで流す形にしました。
各章の間でひと区切りとしつつも、まだまだ冒険は続くんだよ、という雰囲気にピッタリの曲だったので、そのタイミングごとに流していくことが決まりました。
――次に『Last Song』についてもお聞かせください。
高橋:この曲はラストバトルよりも後に仕上がった曲で、一番最後に完成した曲となります。
ryo:曲を形にするまでは早かったのですが、完成したのは一番最後でしたね。
高橋:『Last Song』って、実はサントラに入っているものと、シングルCDで発売されるもので少しバージョンが違っているんです。
サントラにはゲームで使われているものが入っていて、シングルにはアレンジ違いでサイズもフルバージョンのものが入っているのですが、シングルバージョンを初めて聴いた時、夜中に泣いちゃいました(笑)。感極まって、仕事とは関係なく個人的にryoさんに「すごく感動しました!」とメールさせていただきました。
ryo:夜の3時くらいでしたね。それに対して自分も「ありがとうございます」ってメールをしたら、またすぐに高橋さんから返事が返ってきて(笑)。まるでチャットをしているような勢いでしたね。
――確かに『Last Song』は、聴くと誰かに感想を伝えたくなりますよね。
高橋:そうですね。ryoさんがゲームの雰囲気をすごくくみ取ってくださっているのが伝わってきて、本当に感動しました。
ryo:『ブレイブリーセカンド』のストーリーを100%踏まえて作りましたから。
――『Great Distance』と『Last Song』、どちらも素晴らしい曲ですよね。ちなみに、サントラ収録曲の中で、皆さんのお気に入りを教えていただいてもよろしいでしょうか?
ryo:どの曲もすごく思い入れが深いので、選ぶのは難しいですね。1曲ごとにきちんと向き合って作ったので。
ただ、音楽的な意味でチャレンジしたという意味で印象深いのは、ふざけている時のシーンで流れる『ここ笑うところ?』です。
ジャンルとしては戦前のジャズの形式のひとつであるビッグバンドを参考にしました。楽器もホンキートンクピアノをイメージしたというか、少しチューニングが悪いピアノを使ったイメージで、かなり突出して変わった曲に仕上がったという感慨がありますね。
高橋:どの曲も好きなので難しいです。ラストバトルで流れる曲もすごくかっこいいのですが、それでは普通すぎる答えですよね。決めにくいなあ(笑)。
――本作は歌モノも多いので、選ぶのが大変だと思います。
ryo:歌モノと言えば、高橋さんからいただいた紙にセリフだけ書いてあって、そこから曲が生まれたことがありましたね。
高橋:海賊バルバロッサとスーパースターのプリンの歌の時ですね。「こんな感じで会話をするイベントで、そこで歌を流したいんですよ」と、メモを渡してお願いしたんです。
ryo:すごかったんですよ。紙に“男のロ~マ~ン”って書いてあって、「これに歌をつけて声優さんに歌っていただきたいので、ここの一節を作っていただいていいですか」と言われて、なかなかの無茶振りだなと(笑)。
さらに「声優さんの収録日が数日後なので、早めにいただけますか」とも相談されまして。これは早くやったほうがいいだろうと急いでとりかかったのですが、よくよく考えたら、何が男のロマンなのかまったくわからない(笑)。
とりあえず、何が男のロマンなのかというストーリーラインを歌詞にして、サビで「男のロ~マ~ン」と盛り込むことにしました。
――そのキーワードから、あの演歌調の名曲が生まれたんですね。
ryo:演歌は初めてだったのですが、日本人として生きているとなんだかんだ演歌を耳にする機会が多いので、なんとかなりました。案外やれるなと(笑)。
高橋:前作ではスーパスターのプリンちゃんの歌モノの評判がよかったので、プリンちゃんの新曲は初期から想定していたんですよ。
そこに海賊のバルバロッサがからんできた時に、歌にまつわるイベントになる以上、海賊も歌う必要が出てきました。あくまでもちょっとしたワンフレーズの曲ぐらいのイメージでご相談をしたのですが、短期間でフル尺の演歌が出てきて驚きました(笑)。
ryo:急なやり取りから生まれた曲なので、お互いにまったく想定していない結果となりました。いい機会なので「やれるとこまでやろう」と全力を注いで作りました。
――2人の歌はゲーム発売前に公式の動画番組で先行公開されましたが、すごい反響でしたね。
ryo:プリン役の水沢史絵さんと、バルバロッサ役の廣田行生さん。声優さんはお2人ともメチャクチャうまかったですね。
●動画:“ブレイブリーセカンド開発室”第2回
※プリンとバルバロッサの歌は、21:30からの“新曲、聴いてみよう!”コーナーで登場します。
――歌モノといえば、特定のバトルで流れる『チャラン&ポランのテーマ』もユニークでした。
ryo:実はその曲は最初に悪ノリしすぎてしまって、浅野さんから「ちょっとコレはマズいです」と一度NGが入った曲なんです(笑)。
高橋:これは『帝国軍のテーマ』をお願いしていた時のお話で、チャランとポランがキャラ的に立っていたので、それをイメージして作っていただいたんです。
ただ、この曲は皇帝オブリビオンやアンネたちが「フフフ……」と密談をしている時にも使う曲なので、もっと重厚感が必要かなと。なので、元の曲は『チャラン&ポランのテーマ』として生かして、シリアスな場面用にアレンジしていただいたのが『帝国軍のテーマ』なんです。
――そうなんですね。てっきり『帝国軍のテーマ』という重厚なシリアスバージョンが先にあって、そのアレンジでコミカルな『チャラン&ポランのテーマ』が作られたのかと思っていました。
ryo:逆なんですよ(笑)。
――山中さんの思い出深い曲はなんですか?
山中:『スーパースタープリンの巨大船、神アレンジ』で高橋さんと僕が「わー」って掛け声で参加したのは楽しい思い出ですね。
高橋:前作の曲でも参加したのですが、アイドルの親衛隊っぽい掛け声は開発スタッフで担当しています。
今回はryoさんにも参加していただいて、僕と山中さんとryoさん、さらにスタッフで総勢8人くらいで“ウリャ”パートと“ホイ”パートに分かれて収録しました。あれは楽しかったですね(笑)。
――確かに楽しそうです! ちなみに、しみじみする曲でオススメなのはありますか?
山中:僕は船に乗っている時に流れる『櫓舟を漕いで』がすごく好きですね。あれはぜひヘッドホンでしんみり聴いてほしいと思います。
高橋:あの曲は作業用BGMにも適していますよね。あとはそれぞれの町で流れる曲もいいですよ。国ごとに気候も違いますし、立地も違います。それぞれ特徴的な曲になっていると思います。
――物語の要所で流れる『アルタイルとベガのテーマ』も聴かせる系の曲ですよね。
高橋:僕はイベント曲の中ではその曲が一番好きですね。ゲームをプレイした人はご存知かと思いますが、この2人はユウとマグノリアくらい重要なキャラです。2人が歩んできた過去の物語などを考えると、グッと来ちゃいますね。
あとはサントラだとショートバージョンになってしまいますが、やはり『Last Song』。これは最近の自分のヘビーローテーション曲です。ぜひCDでフルバージョンをお聴きください!
――お話を聞いているうちに、本作の音楽をまた聴き返したくなりました。最後に、サントラや主題歌CDを楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
山中:ゲームとサントラ、両方合わせてぜひ聴いていただきたいと思います。ちなみにちょっとマニアックな情報ですが、体験版の楽曲の中には製品版とは違うアレンジのものがあります。
体験版の曲が進化したものが製品版で使われ、その曲の高品質なものがサントラに入っているので、すべてを一連の流れで聴くとryoさんの音楽の進化が見えたりしておもしろいですよ。どんどんクオリティが上がっていく流れを感じられるので、ぜひ楽しんでみてください。
高橋:ゲームをプレイしてくださった方が100人いるなら、100人の方それぞれが「この曲が好きだな」という感じ方をしていただけると思います。
そういった曲を繰り返し聴く際にはサントラが最適だと思いますし、ゲームをプレイすればその曲への理解もどんどん深まると思いますので、ぜひどちらも買って楽しんでいただきたいですね。
ゲームを遊んでくださった方はもちろん、ryoさんのファンとしてサントラを買ったけどゲームはまだ遊んでいないという方も絶対にゲームを楽しめると思いますので、ぜひ挑戦していただきたいです。
「この曲はどういったシチュエーションをイメージしたんだろう」というのはゲームをプレイしないとわからない部分もありますので、ぜひ遊んでいただけたらと思います。
ryo:『ブレイブリーセカンド』という世界観があってこその音楽なので、ぜひゲームも楽しんでいただきたいです。
また、自分もシリアルコード入りフライヤーキャンペーン(5月18日まで)を通じて本作にデータを配信しているのですが、そういうところも含めて、プレイヤーさんと一緒に冒険するような感覚で自分もゲームの世界を楽しんでいけたらと思います。サントラのほうもぜひ楽しんでください。
[CHECK]サントラ&主題歌CDは5月20日発売!
サウンドトラック『BRAVELY SECOND END LAYER Original Soundtrack』と音楽CD『Great Distance』が5月20日に発売されます。
『BRAVELY SECOND END LAYER Original Soundtrack』の初回限定盤はスペシャルオーロラパッケージで、カスタムイラストジャケット仕様となっています。
▲サントラを展開した際のイメージイラスト。初回生産盤はトールケースで、ジャケットイラストをカスタムできるスペシャル仕様です! |
音楽CD『Great Distance』はオープニングテーマ『Great Distance』とエンディングテーマ『Last Song』を収録した、ryoさん(supercell)の最新シングル。ジャケットイラストは、supercellのメンバーの1人・三輪士郎さんが、『ブレイブリーセカンド 』の登場人物であるユウとマグノリアを描き下ろしたものとなっています。
▲初回生産限定盤A・Bのジャケットデザイン。 |
なお、サントラ、音楽CDともに初回生産分には、『ブレイブリーセカンド 』内で使用できる“キャラクター専用衣装を選んでもらえる”シリアルコードが同梱されます。同シリアルコードの詳細は、ゲーム公式サイト内のキャンペーンページでチェックしてください。
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