2015年5月15日(金)

元MotoGPレーサー・中野真矢氏もリアルすぎて冷や汗。『RIDE』の持つリアリティの秘密とは?

文:ヒビキタケル

 インターグローより6月25日に発売されるPS4/PS3/Xbox one/Xbox360用バイク・シミュレーター『RIDE』。そのメディアブリーフィングの模様をお届けします。

『RIDE』

 『RIDE』は、ハイクオリティなグラフィックで再現された実在の有名バイクが100以上登場するタイトル。映像面だけでなく、実際のエンジン音を収録したり実在のパーツメーカーの無数のパーツを使用して改造ができるなど、リアルなバイクライフを満喫できる。

 イタリアで2000年から『Superbike』シリーズや『Moto GP』シリーズを中心に20タイトル以上のバイクゲームを開発してきたMilestone社が開発を手掛け、インターグローが日本語ローカライズを担当している。

 メディアブリーフィングでは、まずプロデューサーを務める竹内茂樹氏が登壇。竹内氏自身も通勤にバイクを使用するバイク愛好者であり「このゲームをきっかけに実際のバイク乗りが増えたり、バイクに興味を持ったりしてもらえるとうれしい」と語った。

 日本語ローカライズに関しては、ナレーションも吹き替えで対応。想定プレイ時間は300時間で、5万語にもおよぶナレーションのチェックが大変という苦労話をはじめ、マフラーやサスペンション調整などの専門的な用語をバイクビギナーにもわかりやすくなるような言葉を選ぶなど、完全日本語ローカライズへのこだわりを明かした。

『RIDE』
▲竹内氏がバイク乗りだったことで、Milestone社との交渉がスムーズにいったことなど、契約時のエピソードも披露。

 さらに世界最高峰の2輪レースであるMoto GPのレーサーだった中野真矢氏が登場。ファミコン世代の中野氏は「幼少時に参加したポケットバイクのレースで優勝したことで、両親にファミコンのディスクシステムを買ってもらった」などゲーム好きなエピソードを披露した。

 竹内氏を交えて行われたトークコーナーでは『RIDE』の第一印象として「グラフィックがかなりリアルで驚きました。ドニントンパークなど、自分が実際にレースで走ったことがある場所では、自分が転倒したコーナーを走ると思わず慎重になってしまうくらい(笑)」と、映像面のリアリティを絶賛!

『RIDE』
▲“王子”の愛称でファンから高い人気を持つ中野氏。Moto GPではヤマハやカワサキ、コミカミノルタ・ホンダなどで活躍している。

 また、中野氏は『RIDE』の特徴として“接地感”がよく再現されていることにも感銘を受けたと語る。

 竹内氏によると「ブレーキをかけたときのサスペンションの動きやカーブを曲がったときに、ほんのわずかにタイヤが沈み込んだり、リアルタイムで変動する影の濃淡などでバイクがグリップしているのを表現している」そうだ。

 中野氏は「実際のバイクと同様に、ゲームのプレイでもグリップを意識してプレイすることが大事ですよね。ハイサイド(転倒)や、フロントタイヤがすべる感じなどはリアルすぎて冷や汗が出るくらい(笑)」と語った。

 ゲーム内には100車種以上のマシンが収録されていることにも触れ「乗ったことのあるマシンを操作してリアルだと感じ、乗ったことがない人も実際に乗りたいと思ってくれるとうれしい」と中野氏。竹内氏も「多くのユーザーにリーチできる」と作品への自信をのぞかせた。

 その後、実機でのデモンストレーションを実施。ライダーの容姿をはじめ、グローブやレーシングスーツ、ヘルメットなど細部にわたるカスタマイズが可能なことが判明した。レース中には転倒したときなどに“時間を巻き戻してやり直せる”機能が搭載されていることも明らかに。

 さらに中野氏とメディアの代表が画面分割で対戦したり、イタリアのMilestone社とSkypeをつなぎ開発者と対談したりする充実した内容でメディアブリーフィングは幕を閉じた。

『RIDE』
▲カスタマイズではマシンの設定はもちろん、プレイヤーの動きやしぐさまで設定可能。バンク中の姿勢やスタート時の足の位置などを自分好みにあわせられる。
『RIDE』
▲レーサーらしい自然な動きの中野氏のライディングに、観戦していたメディアから「さすが!」の声も。
『RIDE』
▲コースには日本の自然や雰囲気を再現した“関東寺社巡り”コースも存在。
『RIDE』
▲画面分割での対戦では、ゲーム未体験のメディア代表に中野氏が30秒のハンデをつけて勝利!
『RIDE』
▲PS3版とPS4版のパッケージを持って『RIDE』をアピールする中野氏。

 メディアブリーフィング終了後、実際にゲームを試遊する機会が設けられていたので筆者も体験してみた。レース中にはブレーキのタイミングやコースどりを教えてくれるガイドが出ており、これに助けられる場面も。

 バイク独自のアクセルワークになじみがなかったが、ガイドに沿ってプレイしていくうちに自然に“ライダーらしい”走りができるようになってきた。また、視点変更で“ヘルメットごしの視界”も再現されているのに驚き! グリップ感もしっかりとあり、カーブを曲がるのがとにかく楽しかった。

『RIDE』
▲終了後も多くのゲーム&バイクメディアが残り、『RIDE』をプレイ。そのリアリティに一同感心していた様子だった。

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