2015年5月30日(土)
ローグライクRPG『ブレイブリーゲート』レビュー。骨太ダンジョンが大当たりの秘訣?
サイバーエージェントが配信するiOS/Android用アプリ『ブレイブリーゲート~時の妖精と不思議な迷宮~』のレビューをお届けます。
『ブレイブリーゲート』(ブレゲー)は、集めたキャラクターでパーティーを組み、入るたびに地形が変わるランダム生成ダンジョンを攻略していくローグライクゲーム。さまざまなダンジョンを最下層までクリアしていく、ダンジョン探索型RPGです。
▲モンスターを倒したり、宝箱やアイテムを拾ったりしながら、ダンジョンの最下層へ進んでいくことになります。 |
▲指1本で楽に操作可能なのもウリ。設定でキャラクターの移動速度を変えることもでき、サクサク冒険を進められます。 |
キャラクターの育成や武器防具の収集&強化といった、やり込み要素が充実している本作。ローグライクによくある空腹度などの取っつきづらい部分が排除されているため、初心者でも気軽に楽しめるのがウリとなっています。
▲キャラクターはナイトやファイター、魔法使いなど、8種類のジョブのいずれかに就いています。戦況に応じて使い分けられると楽しさアップ! |
▲ゲーム内通貨のゴールドと強化アイテムの魔石を使うことで、キャラクターや武器防具のレベルアップができます。 |
■さまざまな時代で歴史改変を防ぐために戦う“時の戦士”の物語
ここからは本作のストーリーを紹介していきましょう。物語の舞台となるのは、中世ヨーロッパ風のファンタジー世界。ここに住む少年(名前は自由に入力可能)が“時の戦士”に任命されるところから物語は始まります。
“時の戦士”の使命は、「時の秩序を守り、平和と繁栄の礎となる」こと。SFでよく見かけるタイムパトロールみたいなもので、歴史の改変を防ぐことが任務のようです。ただし、能天気な主人公には使命感はまったくありませんでした。
▲主人公が“時の戦士”に任命されるシーン。このクロノリアという女性が何者なのかも非常に興味深いです。 |
ある日、お目付け役の妖精・リップとともに海で釣りを楽しんでいた主人公は、突然海底から島が浮上してくるところを目の当たりにします。
島に足を踏み入れた主人公は、そこでリアーナと名乗る女騎士と出会います。話を聞くと、島でドラゴンが暴れているらしく、彼女はドラゴンを倒すため1人でダンジョンへと向かうのでした。
▲女騎士のリアーナ。かわいい見た目に似合わず、1人でドラゴンを倒そうとする勇ましい面も持っています。 |
主人公もその後を追っていると、リップがふとリアーナの名前を思い出します。彼女はこの島――グレートバイル地方でドラゴンを倒したとされる英雄でした。
そのリアーナが、なぜ今主人公たちの前で、記録上にあるドラゴン退治を行っているのか? そんな疑問を抱きながら、主人公もなんとかドラゴンの巣へ到着。しかしリアーナはすでにドラゴンに敗れ、息を引き取るところで……。
▲ドラゴン退治して名を馳せるはずのリアーナが、まさかの敗北!? |
ドラゴンを退治するはずだったリアーナが、逆にドラゴンに敗北した。これは何者かが時の流れを操って歴史を書き換えたからだとリップは言います。こういった過去の改変を防いで、時の流れを正しい歴史に戻すことが“時の戦士”の役目なのです。
主人公とリップは早速、時を渡る力を持った飛空船で100年前にタイムスリップ! リアーナが敗れたドラゴンの先祖を退治して、時の流れを正そうとするのですが……?
▲リップの導きで100年前のグレートバイル地方を訪れた主人公。はたして彼は、リアーナを救うことができるのでしょうか? |
本作のプロローグはこのように、しっかりしたストーリーになっています。作曲家・下村陽子さんらが手がけるBGMがとにかく秀逸! 勇壮なメロディから心に沁みる楽曲まで、どれも一聴の価値があると思います。
キャラクターにボイスが付いていないことが惜しいところですが、とはいえサービス開始直後。いつか声優さんが付く可能性もゼロじゃないはず! 個人的な願望ですが。
■勝利のカギは、アイテムやスキルを駆使してピンチを切り抜ける戦略眼!
冒険の舞台となるダンジョン内は、モンスターや罠がいっぱいの危険地帯。プレイヤーは3人+助っ人1人の4人パーティを組んで、モンスターを倒したり、アイテムを拾い集めたりしながら最下階を目指すことになります。
そして、最下階で待ち構えているボスを倒すとダンジョンクリア。次のダンジョンに進めるというわけです。もちろん、次々と解放されるダンジョンを攻略していくことで、メインストーリーも徐々に進んでいきます。
▲ボスはズバ抜けたHPを誇っていたり、取り巻きを連れていたりと、一筋縄ではいかない強敵ばかり。 |
気になるゲームシステムは、ローグライクRPGの基本をバッチリおさえています。ダンジョンのマップや、モンスター&アイテムの配置がランダムで決まるため、何度ダンジョンに挑んでも飽きることなく楽しめる……というのもその1つ。
また、行動はターン制となっており、自分が1歩動くごとにモンスターも1歩動くため、1ターンの行動次第で戦況が大きく変わります。このローグライクRPGならではの戦術性の高さも、本作の見どころですね。
▲ダンジョンの構造は、ランダム生成で毎回変化。毎回新鮮な気持ちでプレイできるのが魅力の1つです。 |
▲相性が悪い相手にはろくにダメージを与えられないので、複数のキャラを計画的に育てておくことが大切です。 |
▲敵のスキルで引き寄せられて、モンスターハウスのど真ん中に! こんな時はアイテムを使って逃げるという手も。 |
ちなみにダンジョン内で全滅してもペナルティはほとんどなく、せいぜいダンジョン内で入手したアイテムを失う程度。それも他プレイヤーに救援を出すことで、ほとんど手元に帰ってくるので、ローグライクに不慣れな方でも安心してプレイできますよ!
▲助ける側にも魔石を採掘できるフレンドポイントがもらえるメリットがあるため、「救援してもらえないかも?」という心配は無用。 |
■課金の必要なし!? ミッションでガチャ用のクリスタルが大量に手に入る!
個人的に注目しているポイントは、他にも複数あります。まず1つめは、リセットマラソン(リセマラ)がボタン1つで簡単にできること。
リセマラとは、最初に引くガチャで優秀なキャラを手に入れるまで、マラソンのようにリセットを繰り返すことで、ゲームアプリでは定番の行為となっています。
アプリによってはアンインストールを繰り返さないといけなかったり、そもそもリセマラできなかったりするのですが、本作では“ユーザ情報リセット”を選ぶだけで、すぐに最初からやり直すことができるのです。
▲ワンタッチで楽々リセット。ただし、ゲームを進めたあとで間違って押さないよう、注意しましょう。 |
続いて2つめは、課金の必要性が少ない……というか、現状ではほとんど必要ないこと。
本作では、キャラや武器をガチャで手に入れることもできるのですが、ガチャに必要なクリスタルは各ダンジョンをクリアするだけで簡単に手に入るのです。
具体的には、各ダンジョンの初クリア報酬で5個、ダンジョンごとに用意されている5つのミッションのクリア報酬が各1個、ミッションコンプリート報酬が10個。
つまり、ダンジョンをクリアするだけでクリスタルが20個ずつもらえるというわけです。これなら、お金を払わなくても200個や300個はすぐたまるので、お財布にも優しいですよね。
▲各国(5つのダンジョン)のミッションを完全制覇するごとにクリスタル30個、というボーナスも。 |
3つめは、キャラ&武器ガチャで現状最高のレア度★4が出やすいこと。これはリアルラックにもよりますが、ガチャでの★4出現率は4.5%と結構高いのです。
筆者はリセマラ3度目で★4の魔法使いを引いてプレイを始めたのですが、その後クリスタルが貯まるごとに単発ガチャ(11連ガチャなどもあります)をちょいちょい引き続けた結果、★4のナイト・レンジャー・魔法使いを1人ずつゲットしています。
強力なキャラ&武器を入手しやすいというのは、プレイを続けるモチベーションになっていいですね。
▲筆者のエースキャラクターはシャンティ。鉄壁の防御力を誇るレア度★4のナイトで、キャラガチャを単発で引いているうちにゲットしました。 |
そして4つめは、アプリやブラウザのゲームにありがちなスタミナ制限がないこと。その気になれば、1日中ダンジョンを攻略し続けるプレイだって可能なのです!
ちなみに本作では、ゴールドと魔石を消費してキャラクター&武器を成長させるわけですが、これを集めるためにはダンジョンの周回プレイが必須。そのため、いつでも&いつまででもプレイできるスタミナ制限の撤廃は非常にありがたいです。
余談ですが、筆者はこの前、1つのダンジョンで高額アイテムが4つも出ました。占めて5,785ゴールド、魔石12個の儲け。スタミナ制限がないおかげで、これを何度でも繰り返せるのはうれしすぎます!
▲周回してアイテムを集めたらキャラクターや武器もあっという間に強化できちゃいますね。 |
というわけで、ここまでお届けしてきました『ブレイブリーゲート~時の妖精と不思議な迷宮~』レビュー、いかがでしたでしょうか。総括すると、「お金はかけたくない、でもガッツリ遊びたい!」という、ちょっとワガママな方に最適のタイトルだと思います。
強いて難点を挙げるとすれば、ダンジョン内でのキャラ操作がちょっとやりづらく、慣れないうちは操作ミスをしやすいところ。
もっとも、これはそのうち修正されると思いますし、ローグライク初心者でも気軽に楽しめる内容となっていますので、未プレイの方はこの機会にぜひ遊んでみてはいかがでしょうか。
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