2015年6月10日(水)
皆さま、ごきげんよう。スクウェア・エニックスより発売中のPS4/Xbox One用ソフト『ファイナルファンタジー 零式 HD』に、体験版『ファイナルファンタジーXV(FF15)』を遊べるコードが付属していることはご存じだと思うが、本日6月10日、その体験版にアップデートパッチがあたることになった。
これにあたり、“エピソード・ダスカ2.00”ではどのような変更があったのかなどをお知らせしたいと思う。基本的な操作などについては、第1弾のレビューを参照してほしい。
この記事では、アップデートで実装された武器の新モーションや“別行動クエスト”などに焦点をあててお届けしていく。もちろん、プレイ動画もあるのでそちらもご覧あれ。
以前のレビューでアクション面が少々単調と書き綴ってしまった筆者だが、バージョン2.00ではその変更点に驚かされることになった。
まず、ノクトの攻撃の1つであるラッシュ(ボタン連打や押しっぱなし)が大きく変化していた。基本的にこれまではボタンを連打するだけで、攻撃モーションなどに変化は見られなかったが、本バージョンからはスティック入力に応じて攻撃モーションが変わる。
アヴェンジャーやブラッドソードなら、ラッシュ攻撃中に左スティックを左か右に入力することで相手の攻撃に周り込むような斬撃を繰り出せる。加えて、左スティックを上に倒し込めば突きが、下に倒せばバックジャンプしながらの攻撃が可能だ。
▲左スティックを前に倒し込んだ後に繰り出される突き。 |
▲左スティックを後ろに倒し込んだ後はバック転しながらの斬撃が繰り出される。とってもスタイリッシュ。 |
パルチザンや飛龍の槍は、ラッシュ攻撃中に左スティックを左か右に入力することで、槍を横に振る攻撃ができる。上に倒し込んだ場合は突きが、下に倒し込んだ場合はバックジャンプが出せる。
▲左スティックを右・左に入力すると放たれる攻撃。槍をすくい上げるように攻撃するのが特徴だ。 |
▲左スティックを後ろに倒し込んだ場合のモーション。アヴェンジャーやブラッドソードなどと違い、ダメージはないが、相手と距離をとりたい時に有効となる。 |
ツバイハンダーは少々特殊で、ラッシュ攻撃中に左スティックを右か左に入力すると武器を大きく振り回す連撃を繰り出せる。こちらは非常に隙が大きいので、トウテツなどを相手にする場合にはあまりオススメしない。
また、左スティックを上に倒し込むことで相手をすくい上げるような攻撃ができるが、本当に相手を上に弾き飛ばすことはできない。そして、ツバイハンダーでもっとも注目してほしい新モーションは、スティックを下に倒し込む“ため攻撃”だ。
▲左スティックを右・左に入力した際に放たれる攻撃。武器を8の字に振り回すモーションとなっている。 |
ため攻撃は、ツバイハンダーを構えるような状態から発動できる。ためている最中はノクトが青く光っており、相手からの攻撃を受けてもひるむことはない。ためた時間に応じて攻撃力も上がるので大型のモンスターと戦う際はうまく使っていきたい。
▲ためている最中は相手からの攻撃でよろけることはないが、ダメージは受け続けるので注意したい。 |
▲ため時間と攻撃力の比較。比較用として、ため時間を少なくして繰り出した攻撃は663。 |
▲こちらは比較用として、ため時間を長めにとって繰り出した攻撃。ダメージは1,110と、かなりダメージに差がある。 |
この他にも、L1+×ボタンで“ドッジロール”が使えるようになった。“ドッジロール”はMPを使用しない回避行動で、攻撃中や移動中を問わず使用できる。バトルの際は攻撃をキャンセルして使えるため、混戦などでは非常に重宝する。
個人的には、Lボタンの回避“シフトアボイド”とうまく組み合わせると被ダメージがかなり抑えられると感じた。ちなみに、相手の攻撃タイミングにあわせてLボタンを押すと、MPを消費せずに回避ができるようになった。見た目もかっこいいので、ガンガン狙っていこう。
▲ジャストタイミングでの回避に成功すると青い粒子が残像になり、一瞬時間もスローモーションになる。 |
▲ジャストタイミングでの回避後の攻撃はカウンターになるので、覚えておこう。 |
敵をダウンさせると一定確率で“クロスリンク”と呼ばれる連携ができるようになった。仲間が指定する位置(黄色いサークル)の中で△ボタンを押すと連携攻撃が始まる。
連携攻撃中は、特殊な演出が入り、タイミングよく□ボタンを押していくことで仲間との攻撃がつながっていく。この連携の最中は、敵からの攻撃を受け付けないのもうれしい点だ。
連携攻撃をつなげていくと△ボタンのキメ技のレベルがドンドン上がっていく。最初はLv1からスタートするが、うまく連携をつないでLvを上げていくと強力なキメ技を相手に叩き込める。
ちなみにこのキメ技は連携する仲間によって異なる。4人で連携した場合は、つないだ攻撃の回数によって連携に加わる仲間が増えていき、最終的に4人での連携が可能になる。
この“クロスリンク”だが、ゲーム開始時点では使えない。グラディオラス(グラディオ)との別行動クエストで習得でき、以降は自由に使えるようになっていく。グラディオとの個別クエストは初日のキャンプ終了後に発生する模様。
▲LINKをつないでいくと連携技ではなく、バースト攻撃でトドメを刺すこともある。この場合はノクト単体の攻撃になる。 |
キャンプでの野営後、朝になると仲間から“別行動クエスト”が提案される。クエストの提案を受け入れると、その仲間と1日一緒に行動することになる。
既存のメインクエストなどとは少し趣が変わっており、仲間の隠れた一面がうかがえるクエスト内容になっているのが特徴だ。特にイグニスとの“あこがれの流星群”は、非常にロマンティックなものに仕上がっている。
ネタバレを防ぐためにクエスト名のみを公開すると、プロンプトとは“ダスカで作る新レシピ?”、イグニスとは“あこがれの流星群”、グラディオラスとは“連携の特訓”、“ちょっとした慈善活動”が楽しめる。
例外として、グラディオとの“連携の特訓”は、“クロスリンク”を覚えるものになっているため、絶対に受けておこう。
▲グラディオとの“別行動クエスト”を終えてキャンプに戻ってみると、プロンプトがスマートフォンをいじっていた。なんだか笑いを誘う。 |
▲キャンプに戻って夕食を囲んだ後は、一緒に行動しなかった仲間が何をしていたのかが報告される。 |
▲別行動していた仲間の行動によって、経験値精算時にアイテムを持ってきてくれることも。 |
▲“別行動クエスト”を完了すると、そのクエストでの思い出のシーンを写真で振り返れる。製品版ではギャラリーなどで確認できるとうれしいなと思っている。 |
仕事で体験版をプレイしてから早数カ月……ついに湖にいるカトブレパスと戦えるようになった。プロンプトとの別行動クエスト“ダスカで作る新レシピ?”終了後から、カトブレパスが普通にフィールドを歩くようになる。
▲足がはまって抜けないというプロンプトにカトブレパスが近づいてくる。 |
この記事に掲載しているプレイ動画からもわかるように、実際に戦ってみたところ“強すぎ”である。ただ、スクウェア・エニックスさんからの情報によると、倒すことは可能なそうで、Lv99ならあるいは……?
▲でかい敵とよくわからん敵には挑みたくなるのがゲーマーの性。あっけなくゲームオーバーになった。 |
ちなみに、カトブレパスとは西エチオピアに住むとされた架空の動物である。カトブレパスの眼を見た人間は即死すると“博物誌”(著:ガイウス・プリニウス・セクンドゥス)でも語られている。
『FF』シリーズにおいては、『FFI』から登場する敵として有名だ。『FFI』のころこそ即死攻撃があったものの、最近のシリーズでは石化させてくるというイメージだろうか。
『FF15』におけるカトブレパスは、体躯こそ巨大だが、特に石化攻撃などは見受けられなかった。ただ、次世代ハードで描かれる不気味な瞳は一見の価値アリ。
▲一度出会った後は普通にフィールドを歩くようになるようだ。 |
▲体験版で最強の攻撃力を誇るラムウも呼び出してカトブレパスに挑戦。結果は動画で確認してほしい。 |
以前の体験版をプレイした段階では、一体これからどう進化するのかというワクワクを感じさせてくれた本作。バージョン2.00をプレイした段階では、明確な期待が持てる作品へと変化していたというのが筆者の正直な感想だ。
何より戦闘面では、武器ごとの新モーションが加わったことで、さらに武器の組み合わせを考える楽しみが増えた。アクション面で見ても、敵の攻撃をジャストタイミングで回避することや戦闘中に○ボタンホールドで鉄柱などへのシフトもできるようになり、より一層楽しめるようになった。
▲ほとんどの場所で身近な岩や鉄柱などにシフトできるようになっていた。 |
仲間とのクロスリンクもバトルの単調さに終止符を打つようなシステムで、ここで敵をダウンさせれば連携ができて一気にトドメを刺せるというところまで考えて戦闘を行えるようになった。
▲イグニスからの提案など、バトル前にイベントが起きるとクロスリンクが発生する可能性が上がる。 |
そして、“別行動クエスト”が追加されたこと。筆者の主観でしかないが、このような物語の大筋にこそかかわらないものの、ゲームの味付け的な要素が実装されたことは非常にうれしい。
さまざまな要素が追加されたことで、製品版で“どのようなことができるか”まで思い描けるようになった本作。前回の体験版をプレイした人、これから体験版をプレイした人にも、ぜひバージョン2.00を遊んでほしい。
まとめてみると、『FF15』の完成形が垣間見えたアップデートパッチだったと思う。
▲バトル中のカメラも引いてくれるようになり、混戦でも敵の居場所がわかりやすくなった。 |
▲回避が間に合わずピンチ! しっかりと仲間が助けにきてくれるようになっていた。 |
▲細かいところだが、チョコボの前に立つと近寄ってきてくれるようにもなっていた。 |
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